せどり

インターネットが普及したことで急速に副業としての存在感を増したのが「せどり」。「せどり」とは古書店などで市場価格よりも安く仕入れ、それをインターネットを経由して高く販売して利ざやを稼ぐ、古書の転売のことです。

古書店などで仕入れるせどりを「店舗せどり」、インターネットで仕入れ、インターネットで販売するせどりを「電脳せどり」と呼びます。前者は仕入れを実店舗に依存するため仕入れられる品物にも限りがあるため、ビジネスとしてはやや難易度は高め。しかし電脳せどりなら、周辺に古書店がなくてもせどりを始められます。

ここではこの電脳せどりを中心に、せどりをはじめるために必要な道具や費用などから、実際にせどりで月10万円以上の副収入を得ている人のテクニックまでを紹介。これを読めばあなたも立派な「せどらー」になれる……かも。

始めるためには

まずはせどりを始めるために必要なものについて知っておきましょう。せどりの大きなメリットの1つとして、難しい技術や能力は必要ないという点が挙げられます。

例えばアフィリエイトで稼ごうと思えばSEO(検索エンジン最適化)対策や、ホームページを作成するためのパソコンの知識など専門的な知識が必要です。

対してせどりはYahoo!オークションやAmazonといった既に存在しているサービスを利用して稼ぐので、特別な広告を打つ必要がありません。

「でも古書の仕入れって難しそう」と思っている人も大丈夫。「検索ツール」と呼ばれる、せどり専用のソフトウェアを使えば特別な知識がなくても簡単に儲かる商品を見つけられます。

「古書は目利きの世界」と呼ばれた時代は、インターネットによって終わったのです。しかしせどりを始めるためにはある程度初期投資が必要になります。

  1. 携帯電話orスマートフォン
  2. PC&インターネット環境
  3. 検索ツール(無料・有料)
  4. 商品を仕入れるための資金
  5. 商品梱包剤
  6. 各種サービス登録料
  7. クレジットカード

「携帯電話orスマートフォン」は店舗せどりに行く場合に必要です。目利きができない限りは、本の相場を調べるのは携帯電話やスマートフォン頼みになります。

店舗せどりでも電脳せどりでも絶対に必要なのが「PC&インターネット環境」。データの処理能力は高いほど便利ですが、最初は5万円程度のものでも問題ありません。

せどりの要「検索ツール」

せどりの要となるのが「検索ツール」です。

情報発信サイト「ノマド的節約術」を運営し、自身もかつてせどりだけで家族3人を1年間養った経験のある松本博樹さんは、iPhoneアプリの「せどりすと」を使っていたそうです。

せどり・転売で稼ぐ元ブックオフ店員のブログ」の管理人・ハジオさんは「せどりキング」というPC向けの検索ツールをブログで勧めています。

これらは無料のツールですが、ブログ「せどりで給料以外に毎月10万稼ぐ平社員」の管理人・プラチナさんの使っている「せどり風神」のように有料のものも存在します(検索ツールの具体的な機能については後述)。

松本さんが言うように「せどりすと」だけでも十分仕入れは可能です。最初のうちは無料ツールを使っておいて、収益が上がり始めたら有料に切り替える、という考え方でも問題ないでしょう。

「各種サービス登録料」というのは、Amazonで言えば「大口出品サービス登録料」を指します(4900円、初回3ヶ月無料)。

これに登録すると、「小口出品サービス」で1点販売毎にかかる100円の手数料が無料になるため、固定費が抑えられるというわけ。Yahoo!オークションでは月額346円の「Yahoo!プレミアム会員費」が必要です。

これ以外にも在庫を保管しておく棚や部屋の準備、店舗せどりをする場合には交通費などがかかってきます。PCや検索ツールなどは安く済ませようと思えば、かなりのコストカットが可能です。リスクを最小限にするのであれば、初期投資は低く抑えておくようにしましょう。

せどりってどんなことをするの?

次にせどりを実際にする場合の作業について説明します。せどりの作業は大きく3つに分類できます。

  1. 仕入れ
  2. 出品
  3. 梱包・発送

インターネットを使って個人経営の古書店を運営するようなものなので、流れは一般的なお店と大差ありません。仕入れは前述したように店舗から行う場合と、検索ツールを利用したインターネットからの仕入れがあります。

仕事帰りに店舗に立ち寄って仕入れをするのは、体力的に厳しいはず。平日はインターネットでの仕入れに特化するのが得策でしょう。

仕入れができたら価格を設定して出品しますが、その前に品物の状態を検品する必要があります。本のページに書き込みや折れ・ヨレ・ヨゴレなどがないかを改めて確認しておかなければ、お客様とのトラブルになってしまうからです。

インターネットからの仕入れの場合は事前確認はできませんが、店舗仕入れの場合は検品しながら仕入れることも重要です。

在庫を多数抱えていて、出品してから日にちが経っているようなものは、価格が相場からずれていないかを確認し、価格改定を行う必要もあります。

ここまでの作業は検索ツールを活用すれば大幅に短縮できるので、副業せどらーとしてはやはり検索ツールは必携です。

売れた品物があればその梱包と発送の作業がその都度必要になります。時間短縮のために発送元の氏名や住所などはシールにしたり、専用のスタンプを作るなどの工夫をしておくといいでしょう。

いくら稼げる?費用は?

せどりは実際に儲かるのか?その答えは「YES」です。「ノマド的節約術」の松本博樹さんが、せどりをメインに生活をしていたときの月の売り上げは50万円から100万円ほど。

せどりの場合仕入れにもお金がかかるので、利益は10万から30万円程度だったそうです。プラチナさんの場合はブログのタイトルにもあるように「せどりで給料以外に毎月10万」円の稼ぎがあります。

ハジオさんによれば慣れてくるとせどりの作業にかける時間は1日1時間もかからなくなるのだとか。はじめのうちはコストパフォーマンスが悪くても徐々に慣れてくれば、かなり手軽な副業と言えます。

ただし「リスク」があるという点については十分に理解しておきましょう。仕入れた本が売れなければそれは在庫として保管しておかなくてはなりませんし、その分お金も儲かりません。コツがつかめるまでは「在庫を売り切ってから仕入れる」など自分でルールを決めて始めるのがオススメです。

おすすめサイトは?

Amazon
http://www.amazon.co.jp/
せどりをやるなら絶対に利用するのがAmazonです。

ヤフオク
http://auctions.yahoo.co.jp/
Amazonとの併売で販売機会を増やすために使うのがヤフオクです。

せどりすと
https://itunes.apple.com/jp/app/sedorisuto/id497296369?mt=8
松本博樹さんが「仕入れはこれだけで十分」と言うほどのアプリ。店舗せどりには必携です。

せどりキング
http://www.internal.co.jp/products/marketing/sedoriking/about/
ハジオさんがオススメする月額利用料金無料の検索ツールです。

せどり風神
http://system-sedori.com/system/sedori_fujin.php
プラチナさんが使用している有料検索ツールです。

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