交差点

交差点や道路など、人がたくさん行き交う場所で、折りたたみ椅子に座って道行く人を眺めながら、カチカチカチとボタンを押している人をよく見かけます。いわゆる「交通量調査」という仕事です。

どんなイメージがありますか。「なんだか楽そう」「じっと座ってるだけで飽きそう」「何を数えているの?」と感じたことはありませんか。

お馴染みの光景なので、交通量調査と分かってはいるものの、見られたあとに“カチッ”という音を耳にすると、「あ、何かカウントされた」となんだかちょっと気恥ずかしい気になったりもするものです。

目にしたことはあっても、実際にどういう仕事内容なのかはあまり知らないという人も意外に多いかもしれません。今回はお手軽日雇いアルバイトの代表「交通量調査」についてご紹介したいと思います。

交通量調査:人気の秘密

日雇いアルバイトの中でも交通量調査は人気の高いアルバイトであることをご存知ですか。頻繁に募集されていますが、募集開始とともに定員に達してしまうほどの人気を誇っているのです。

  • 高収入
  • 日雇いなのでお手軽
  • 仕事が楽チン

この3つが人気のあるアルバイトになる条件です。楽しみながらできること、ためになることなどという理由ももちろん仕事選びの基準になりますが、やっぱり目的は収入を得るということなので、この3つに重点を置く人が多いでしょう。交通量調査の仕事はこの3つの条件をクリアしています。

ほとんどの仕事が日給で支払われることが多いのですが、目安としては8,000円~12,000円程度もらえるケースがほとんどです仕事が終了するとその場で報酬がもらえるという点も人気の理由かもしれません。

資格や経験などは必要なく、座ったままカウントするだけなので、お手軽&楽チンもクリアしています。

時間は?

そして、拘束時間ですが、12時間、24時間といったものもありますが、交代制で休憩もしっかり取れるアルバイトなので、一見拘束時間が長そうに見えても、実際に作業している時間は通常のアルバイトと同じか、それ以下である場合も多いようです。

またラッシュ時間など、短時間の調査といった場合には、3時間程度の作業で終了することもあります。

仕事内容を徹底解剖!

では実際に、交通量調査の仕事内容についてご紹介してきます。

単純なカウントではない?

人や車が通るたびに、膝の上に置いてあるカウンターをカチカチ押して何かをカウントしているというのはご存知のところですよね。

一体何をカウントしているのでしょうか。前の人が通り過ぎた時にカウントされず、自分が通り過ぎた時に「カチッ」もしくは「カチカチッ」と音がしたとき、一体何にヒットしたのか、と考えてしまった経験があるという人は少なくないと思います。ズバリ!内容は調査を依頼してきたクライアント(=企業)によって違ってきます。

ここをチェック

例えば、ファッションの傾向をチェックしたいクライアントの依頼であれば、夏には「日傘を持っている人をカウント」であったり、その日傘の中でも色別、大きさ別など分けてカウントしたりと、ただ、道行く人を眺めているだけではなく、一瞬でチェックポイントを見て、カウントする必要があるのです。特定の年齢層をチェックしたり、男女別にチェックしたり、その内容はバラエティに富んでいます。

調査対象が車である場合は、車種別にカウントする場合もあるので、走っている車を一瞬で判断してという判断能力プラス、車に詳しくないとちょっと難しい内容の場合もあるわけです。

このアルバイト、全国各地で行われているわけですが、地方よりも都市部の方がカウントするデータ数なども多くなってくるので、報酬が高くなるケースが多いと言えるでしょう。お手軽で高収入であれば、単発ではなく、長期に渡ってコンスタントに仕事にありつければ、定期的に安定した収入を得ることができます。

しかし、さきほども言ったように、人気のアルバイトになっているので、競争率はそれなりに高いという現実があります。少しでも高い確率でこの仕事をゲットしたい!という場合には、派遣会社やアルバイト紹介サイトなどの登録制度も積極的に利用していきましょう。

交通量調査のデメリット

なんだかおいしいことばかり!といった印象の交通量調査ですが、デメリットはあるのでしょうか。さきほど少し触れましたが、調査時間が12時間、24時間といったように、同じ場所で長い時間調査を行う仕事となります。早朝から始まる場合、夜間に調査する場合でも気温は変わってきます。昼に始めても夜に終わるのであれば、同じ服装でいられるというのも難しい季節があります。アルバイト前の説明会でも教えてもらえる内容ですが、服装や持ち物には注意が必要になります。

交通量調査は10~11月から募集が増加する傾向に有り、年度末の2~3月がピークだと言われています。となると、冬の調査が多いということになります。防寒対策をきちんとしておかないと、せっかくお手軽に高収入をゲットしても、体調を崩してしまっては意味がありません。調査を行う日の体温調節対策はバッチリと行うことが大切です。逆に夏であれば、暑さ対策、紫外線対策、そして、水分補給などにも気を使うようにしましょう。

一人で座って行っている場合もあれば、数人で一緒にカウントしているというケースもあります。カウントすることが目的なので、数人で一緒にいてもベラベラおしゃべりをしながら楽しく出来るというわけではありません。与えられたテーマに沿ってカウントする。同じ体制で、黙々とそしてコツコツと作業を数時間続けていきます。飽き性の人には向いていません。ひとつのことを数時間続けることを苦としない方にはぴったりの仕事と言えるでしょう。

集中と休憩の切り替えできますか?

ただ人を数える、車を数えると言ったシンプルな依頼はほとんどありません。さきほども少し触れましたが、一瞬で数箇所のチェックをして、カウントする必要があります。かなり集中力を必要とする仕事なので、休憩時間が多いのも特徴です。2時間続けたら1時間休みといったように、拘束時間12時間であっても、実際に休憩時間は4時間もあった!というケースも珍しくありません。近くのカフェなどでその都度休憩していたら、予定外の出費ということにもなりかねませんよね。調査場所の近くに休憩出来る場所がない場合もあります。時間つぶしと休憩が上手に出来るというのも、このお仕事の向き、不向きに関わってくると言えるかもしれません。

調査する人の前を通り過ぎるとき、「何をしているのかな?」と思わず見てしまうことってありませんか。そうです、意外と人の視線浴びることになるのが、この交通量調査の特徴のひとつかもしれません。人に見られるのは気にならないという人は問題ないかもしれませんが、人の視線は苦手、どちらかというと耐えられない!と感じる人にははっきり言って向いていません。

交通量調査といえばカウンターのカチカチ音が印象的ですが、調査内容によっては、ペンを使ってチェック項目に印をつけたり、メモ程度のコメントを書いたりする場合もあります。カウンターを使った楽チン作業と思って応募したのに、思ったよりもやることが多かった!なんていうケースもあるようです。

休憩時間はありますが、数時間同じ姿勢で、目を使いながら集中して調査をするので、肩こりの人、疲れ目の人などにもあまり向いていないかもしれません。高収入狙いで交通量調査をしたのに、報酬をもらったら、疲れを取るためにそのままマッサージへ直行!となれば、家に着いてお財布を開いてみた時に、「あれ?あまり高収入ではなかった?」なんて思ってしまうかもしれません。基本は楽そうでも、返って体が疲れてしまうというケースもあるということを見極めるようにしてみてください。

調査場所で異なる大変さ

調査を行う場所によって出てくるマイナスポイントを考えてみましょう。新宿のような都心で行う場合には、行き交う人の量が多すぎて、人が重なって見えるので調査が大変な場合もあります。

かといって行き交う人の量が少ない場所では、チェックが少ないので、飽きてしまったり、休憩時間に時間をつぶす場所どころか、コンビニもない!なんてこともあるわけです。調査内容を選ぶことはできないので、この辺は運に任せるしかありません。どちらでも対応できるようにしておくようにしましょう。

将来性は?~交通量調査のアルバイトは増加傾向

交通量調査の仕事は年中募集しています。そして、いつでも応募者殺到の大人気アルバイトのひとつです。インターネットが普及していても、やっぱり実際に目で見てチェックする調査というものは欠かせないものです。企業はトレンドに敏感でなければなりません。こうした調査が、企業にとって必要不可欠である限り、募集が減るということはないでしょう。

いくら稼げる?費用は?

仕事が終われば、その場で報酬がもらえます。それが売上です。しかし!ここで注意が必要です。暑さ対策、防寒対策といった服装、持ち物は、手持ちのものでどうにかなるので、改めて経費をかけて購入する必要はないでしょう。冬にはカイロなどを追加する必要はありますが、これは普段の外出時にも使用するものですからね。

意外とかさむのが、休憩時間に使う飲食代です。寒い冬の24時間の交通量調査で、交代のたびに暖かさを求めて近くのファミレスへ行ってしまい、いつもよりも余計に食費がかかってしまったなんてこともあります。必要以上の支出はなるべく控えたいですよね。

おすすめサイトは?

交通量調査は、交通量調査専門の登録サイトに登録するか、アルバイト情報サイトで単発系を見つけるか、が基本です。情報誌をチェックする際には、発売日に購入することが基本です。

ほとんどのケースが、発売日=募集開始日当日に定員締切になってしまいます。早い者勝ち!という案件も多いのが特徴です。おすすめは、交通量調査専門の登録サイトに登録しておき、依頼が来るのを待ちながら、アルバイト情報サイトで募集を探すという方法です。

エンバイト(エンジャパン系


https://hb.en-japan.com/

マイナビバイト

http://baito.mynavi.jp/

indeed

http://jp.indeed.com/browsejobs
こちらのサイトはとてもシンプルですが、検索ワードに「交通量調査」と入れるだけです。見やすくて使いやすいのでおすすめです。募集の数もかなり多いのがわかると思います。

an(アン)

http://weban.jp/

フロム・エー

https://www.froma.com/FW_000083/
人気のバイトだけあって、大きくピックアップされています。仕事内容についてもまとめてあるので、あわせてチェックしてみましょう。

バイトル

https://www.baitoru.com/
こちらも特集ページになります。シフトの時間などからも検索できるので、数時間だけ働きたい!という超短期派にもオススメです。

株式会社サーベイリサーチセンター

https://www.surece.co.jp/
調査専門会社です。交通量調査以外にもいろいろな調査を取り扱っています。

株式会社ピック

http://www.pic-net.co.jp/investigation.html
調査員、そして、管理者を募集しています。交通量調査のエキスパートになって管理者になってみるのもありかもしれません。

こんな人におすすめ

交通量調査は短期で、高収入が得られて、そのうえ楽チン、メリットもデメリットも考慮した上で、この仕事に向いている人をまとめてみましょう。

  • ひとつのことをコツコツと続けられる
  • 集中力がある
  • 人と会話しなくても苦にならない
  • 人間観察が好き
  • 人の視線が気にならない
  • 一瞬で細かいところまでチェックできる洞察力がある

これらの条件を満たす人は、交通量調査に向いていると言っていいでしょう。じっとしてられない、体を動かさないとストレスが溜まる、ついついおしゃべりをしてしまう、人に見られるのが嫌、作業が雑、どちらかというとがさつ、といった人にはおすすめしません。

お手軽、楽チンと言われていても、人によって感じ方は違うので、まずは自分の性格に合っているかどうかという部分も、副業を選ぶ際のポイントになるのではないでしょうか。せっかくなら、楽しい!と感じながら出来る仕事を選びたいものですよね。