赤ちゃん

ベビーシッターは、赤ちゃんや子どもの自宅で個別保育を行う方式でそのサービスを提供する者を指します。

保育所などが集団で保育を行うことに対し、子どもと保育者が1対1となるため、必然的に保育料が高額になることから富裕層向けのサービスと思われがちですが、共働き世帯が増えるにつれその需要が高まっています。

また、さまざまなタイプのベビーシッターサービスが増えてきているため、副業としてベビーシッターを選ぶ人も増えています。

子どもが好き、自宅の近くで仕事をしたいという人や育児経験がある主婦にとっては特におすすめのベビーシッターの副業について、詳しくご説明いたします。

始めるためには

必要な能力・技術とは?

まず資格についてですが、現在のところベビーシッターをするための専門資格は不要です。ベビーシッター関連の資格を挙げると、公益社団法人全国保育サービス協会の「認定ベビーシッター」がありますが、民間資格のためあるに越したことはありませんが必須ではありません。

ベビーシッターになるために必要な能力や技術は、大きく3つあります。

  • 子育て経験
  • 気遣いと優しさ
  • 時間を守る自己管理能力

子育て経験はほぼ絶対と言っても良いかもしれません。資格を必要としないからこそ経験が重要となりますが、1人でも2人でも自身の子供を育てていれば、1日24時間毎日経験を積み重ねているからです。

逆に子育て経験がない場合はそれを補完するような資格や経験が必要と言えるでしょう。

気づかいと優しさについては、特に求められています。子どもと接するにはマニュアルなどは存在せず、いかに子どもの変化や期待に応えられるかその都度読み取っていく必要があるためです。

どのようなベビーシッターサービスで副業を行うかによって厳密には異なりますが、業務中はたえず気遣いと優しさが求められています。

どのような仕事でも時間管理能力は重要ですが、ベビーシッターサービスは特に時間管理が重要です。

例えば、子どもの習い事の送迎を行う場合、その時間に遅れないようにすること、子どもの歩くスピードを逆算して早めに行動する必要があるからです。

また、時間に追われるママがベビーシッターサービスを利用するケースが多いことから、時間を守ることが重要視されます。

必要なもの、初期投資

初期投資や必要な物品については特にありません。子どもと一緒に使う遊具などがあれば、クライアントのご家庭にあるものを利用します。

ただし、保育状況に応じた衣類の準備は必要です。汚れても良い動きやすいカジュアルな洋服だけでなく、習い事への送迎の場合は、場に合わせた適切な洋服が必要です。

ママの代わりに送迎をすることになるので、まわりのママからあまりに浮かないような気遣いが必要です。

その他の条件

最近では、アレルギー性の子どもが増えているため、喫煙しないこと・ペットを飼っていないことなどを条件として挙げる家庭が増えています。

特に、ペットについては、自分では気づいていないつもりでも衣類に付着している犬猫の毛が原因で、子どものアレルギー性を発症する可能性もあるため、注意しておきましょう。

副業内容を徹底解剖!

ママが求める内容によって仕事内容が変わるので場合ごとに説明します。

時間帯・仕事内容・頻度・ママの希望など

ベビーシッターの仕事は、クライアントであるママの希望によって大きく異なります。

夕方だけ午前中だけといった時間帯、子どもの遊びの相手、幼児教育を見てもらいたい、習い事への送迎など仕事内容、定期的に見てもらいたい、単発のみといった頻度などです。クライアントが希望する代表的な例を挙げて具体的にご紹介していきます。

お産の直後で手が回らない。新生児保育、産褥(産後すぐの育児&家事)

初めてのお産、すでに子どもがいる中でのお産、どちらにしてもお産直後のママは育児も家事も大忙しです。2、3時間おきの授乳で睡眠時間が取れない中でも、家事や育児を両立する必要があり、お産直後の女性は体力が少なくなっているため疲れやすい状況です。

そのサポートとしてベビーシッターが求められるケースが多くなっています。この場合は出産経験や子育て経験があることが必須で、かつ食事や掃除などの家事も同時に行ってほしい、夜間も見てほしいという要望も合わせて多くなります。

幼稚園・保育園・習い事などの送迎

ある程度子どもが大きくなってくると、幼稚園や保育園、習い事などの送迎などの要望が多くなります。多くの場合は、ママがフルタイムなどの仕事を持っているケースが多く、毎日あるいは習い事の曜日など決まった曜日や時間に依頼されることが多くなります。

また、定期的に来てもらっているベビーシッターさんがお休みのために、単発で依頼されるケースもあります。

送迎のみとはいえ、動き回る子どもを安全に送り迎えする必要があるため、安全に配慮する必要性があることと、送り迎え後にママが帰宅するまで保育することもあるため、拘束時間は比較的長くなると言えます。

旅行・冠婚葬祭など一時的に利用希望(宿泊や夜間など)

まとまった旅行の際や冠婚葬祭などで子どもの面倒を見てもらうといった場合に、宿泊や夜間対応を伴ったシッターサービスを希望されることもあります。

最近では保育施設が少なく、冠婚葬祭などの突然の依頼が受け入れられないことがあるため、ベビーシッターにニーズが高まりつつます。副業としてベビーシッターを行う場合は、ある程度突発的な依頼にも応える準備をしておくと良いでしょう。

シングルママの子育てサポート

離婚し女性1人子育てをしているママも増えています。生活費を得るためフルタイムやそれに近い形で仕事を持っている女性が多いため、シッターを含めて子育て、家事全般、ママのメンタルケアなどニーズがあります。

英語など幼児教育をしてほしい

英会話など1つの教育に特化した幼児教育が求められることもあります。

ベビーシッターという子どものお世話にとどまらず、長い目で見た子どもの教育を行ってほしいという依頼のため、何か得意分野がある場合はそれを生かしてベビーシッターの副業を展開することも可能です。得意分野についてニーズがあり、キャリアが認められれば収入も増加します。

病児・病後児保育

持病を持った子どもや、風邪や高熱など一時的な病気の後の子どもは、一般的な保育所ではなかなか受け入れられず、ママが日々苦労している現状があります。

病気の内容によって異なりますが、ママが病児や病後児を安心して預けられるのは、看護師資格を持ったベビーシッターと言えます。

副業:ベビーシッターの将来性

内閣府の調査によると、平成26年における共働き世帯は6割に上ります。(単身者を除く夫婦などの世帯のみを対象に調査) そしてこの割合は年々増加傾向にあるため、今後ますますベビーシッターが求められていると言えます。

そして長く問題とされているのが、保育所に入れない待機児童。全国的に数万人の子どもが保育所に入所できず、ママは工夫を重ねて生活しているのが現況です。

また、2015年夏にまとめられた税制改正要望の中には、「ベビーシッター利用料金を特定支出控除に盛り込む方針」が厚生労働省により加えられたことが報道されています。

つまり、ベビーシッターを利用した料金は所得税対象としないという法案を盛り込むことで、仕事と子育ての両立を支援する形です。

あくまで要望に盛り込まれているのみなので、実際に法律として実現するかどうかは未定ですが、国自体がベビーシッターの必要性を認めていることとなり、さらに利用希望者を増えていくことが想定できます。

いくら稼げる?費用は?

売上

どのような形式で仕事を請け負うかによって異なります。

請負形式 時給
ベビーシッター派遣会社に登録して仕事を行う場合 900円~1300円
ベビーシッター募集サービス(マッチングサービス)を利用して仕事を行う場合 1500円~2000円
もともとの知り合いや人脈で仕事を行う場合 2000円~

派遣業の場合は、仕事の安定性はあるかもしれませんが、どうしても時給は安くなりがちで、マッチングサービスやもともとの人脈を生かしている場合は、クライアントと直接交渉できるので時給はより高くなります。また、夜間や宿泊を伴う場合は、割増や1泊あたりの金額などが別途設定されています。

その他の必要な費用

クライアント宅への往復交通費が必要です。

おすすめサイトは?

imom(アイマム)

http://imom.jp/contents/top/index.html
ベビーシッターマッチングサイト

保育ママ.com全国版

http://www.hoikumama.com/
ベビーシッターマッチングサイト。

ケアファインダー

https://www.carefinder.jp/ja
ベビーシッターマッチングサイト。

ベビーシッターのHAS(ハズ)

http://www.shopro.co.jp/has/index.html
小学館系列のベビーシッター派遣業を行っています。関東・関西エリア。

なるナビでは全国のベビーシッター事業者を紹介しています。ベビーシッターの仕事を探している方は以下のページから、お住まいの地区のベビーシッターを探して直接問い合わせをしてみてもよいでしょう。

全国の家事代行サービス一覧(市区町村ごとに探せます)

似ている副業は?

子ども服ショップ・子ども専門写真スタジオなど

子どもが好きな人であればおすすめしたいのは、やはり子ども関連のショップやスタジオでのお仕事です。思う存分お子様と触れ合うことができます。

ホームヘルパー

一見相反するように見えますが、生活のお手伝いをするという点でベビーシッターと似通っている点があります。ホームヘルパーの免許を持っていると、ベビーシッターのお仕事にも有利になると言われています。