リラクゼーション

慢性的な肩こりや腰痛で悩み、「毎月マッサージやリラクゼーションに通っている」という人はとても多いものです。

街を歩いていても、ボディケアやリラクゼーション関連のお店が、路面店に限らずビルの2階や3階に入居していることも珍しくなくなってきており、高いニーズがあることが想定できます。

とはいえ、マッサージを副業にするなんて免許がいるのでは?と思いがちですが、副業として行っている人もちらほら見かけるようになってきています。

ここでは、マッサージ(ボディケア・フットケア)・リラクゼーションの副業について、詳しくご説明いたします。

始めるためには

必要な能力・技術とは?

まず、お客様へマッサージするにあたって免許などが必要かどうかについて見ていきましょう。ここでは「マッサージ」と「リラクゼーション」は厳密に異なるものとして定義してご説明します。

医療行為としてのマッサージ

⇒接骨院や整骨院、スポーツマッサージなど
医療行為なので、あん摩マッサージ指圧師免許もしくは医師免許がなければマッサージを業として行うことはできない。

リラクゼーション

⇒心身の調子を整える各種ケア
医療行為ではないため資格不要。また店舗を開業するにあたっての資格などもなし。

つまり、資格がなければ医療行為を行うことはもちろんできませんが、お客様の心身を癒す目的であれば、必要とされる資格や許可は特にないということがわかります。

実際に、街で見かける60分3000円といったマッサージ店を見ると、多くの店舗で「未経験OKセラピストアルバイト募集」といった貼り紙が掲示されています。

マッサージやリラクゼーションを副業とするにあたっては、資格や許可などが不要なことはわかりましたが、それでも人の体を前にしてどのようにケアや癒すことができるかの能力が必須と言えます。

あると重宝するのは医師免許やあん摩マッサージ指圧師免許ですが、ともに国家資格のため難易度の高い資格です。経験としてあると良いのは、各種ボディケア、リラクゼーション施設での経験やキャリアです。

あるいは、民間療法であるカイロプラクティック、タイ古式マッサージ、リフレクソロジー、アロママッサージなどの専門学校や講座を受けておくのも良いでしょう。

まったくの未経験でもできないことはありませんが、お客様の体をケアする以上、何らかの経験や知識はあることが前提となります。

必要なものは?

初期投資や必要な物品については、どのような形でマッサージを行うかによって異なります。器具を使用せず、オールハンドでの施術を前提に、いくつかの例をご紹介します。

自宅をマッサージスペースとして開放しお客様を向かい入れる場合
必要な物 費用
マッサージベッド、マッサージチェア 1台100,000円~
マッサージ用クッション 5,000円程度~
マッサージ用の大判タオル類、複数枚 1枚あたり2,000円~
自宅の居室をマッサージスペースとして確保、模様替え、リフォーム 0円~
施術する際の清潔感のあるユニフォーム 5,000円~
出張してお客様の自宅でマッサージを行う場合
必要な物 費用
マッサージ用クッション 5,000円程度~
マッサージ用の大判タオル類、複数枚 1枚あたり2,000円~
施術する際の清潔感のあるユニフォーム 5,000円~
マッサージ店に入店してスタッフとしてマッサージを行う場合

特になし

その他の条件

体力が必要です。オールハンドでケアを行う場合、全身の力を込めて60分~120分といった長時間連続して施術を行うため、かなりの体力が必要となります。また時間中はたえず立ったままなので、まさに体力勝負と言えます。

仕事内容を徹底解剖!

マッサージの内容や何を“売り”にするかで変わるので個別に仕事内容を説明していきましょう。

低価格のマッサージ

何を売りにするかを考えたときに一番に思いつくのは、低価格でのマッサージです。最近では60分2980円といった看板を見かけることも多くなりましたが、副業として行う場合、さほど元手を必要とせずに時給約3,000円と考えるとメリットが大きく感じますね。

マッサージ店でボディケアをする人の多くは、肩こり、腰痛など何らかの悩みを抱えてマッサージを依頼するため、それぞれのお客様に合わせた施術をします。60分や90分といった時間設定も行うため、その時間内にどれだけコリをもみほぐせるかが重要となります。

ボディケアの特徴として、週に1回、月に1回といった形で定期的に通うお客様が多いため、症状が緩和されて気に入ってもらえるとリピートにつながります。一方で、強くもみほぐすことによってあざができた、体調が悪くなったということもあるため、しっかり経験とキャリアを積みそのような事態を避けるようにしましょう。

オイルで行うマッサージ(リンパマッサージ、オイルマッサージなど)

オイルでのマッサージは、タオルの上から行うハンドケアよりもさらに皮膚の深部へ指が入る感覚を味わえること、そしてオイルと手から伝わる温かみで特に女性の人気が高いリラクゼーションです。

オイルマッサージの場合は、キャリアオイルと呼ばれる植物油を準備する必要があります。代表的なキャリアオイルとしてはアルガン油やスクワラン、グレープシードなどがあり、マッサージに合わせた滑り、効能のあるオイルを選びましょう。卸店などで大量に購入すると格安となりますが、オイルの種類によっては時間の経過とともに酸化し、肌へ悪影響を及ぼすこともあるため注意が必要です。また、マッサージを終えた後にお客様の体についてオイルをふき取るため、ホットタオルも必要となります。

また、リンパマッサージの場合は、体の経路やリンパの流れに沿ってマッサージするため、経験や専門技術の学習が必須と言えます。

香りに特化したマッサージ(アロママッサージ)

アロママッサージは、精油と呼ばれる花や草木の香りを抽出したオイルをキャリアオイルで希釈することで、オイルマッサージに加えて精油ごとに異なる効能も得られるマッサージです。

精油はキャリアオイルで希釈しなければマッサージに使用できないため、基本的なマッサージの流れはオイルマッサージと同様です。加えて、お客様の心身の状態に合わせて精油を準備する必要があります。

精油の種類はかなりの数があるため、経験と専門知識が必要です。

脚に特化したマッサージ(リフレクソロジー、足つぼマッサージ)

足や脚に特化したマッサージで言うと、リフレクソロジーと足つぼマッサージがあります。両方とも、足裏や脚をマッサージすることで全体の体の調子を高めるという種類のマッサージですが、美脚になりたい、足のむくみをとりたいといった女性の気持ちを叶えるマッサージとも言えます。

リフレクソロジーや足つぼはハンドマッサージが基本ですが、しっかりとマッサージするためにボディパウダーやエステパウダーといった粉末を塗布し行うこともあります。

特に、むくみを気にしている女性や、立ち仕事の多い方に人気の高いメニューです。

ダイエットを売りにしたマッサージ

最後にご紹介するマッサージが、ダイエットや減量、シェイプアップを売りにしたマッサージです。体のラインを整えたいと希望する方に効果を出すためには、むくみや脂肪、骨盤などそれぞれの状態に合わせた適切なシェイプアップ方法を知っておく必要があります。

また、大手ダイエットサロンの多くは大規模な機械を導入し、オールハンドの施術はまれです。癒しや体の痛みではなく、体型にアプローチするマッサージの場合は結果を出すための根拠や豊富な経験が必要と言えます。

そのため、ダイエットを売りにしたマッサージを副業で行うのは、難易度が高く難しいと言えるかもしれません。

副業:マッサージの将来性

【男女ともに肩こりと腰痛で悩んでいる人が多い事実】
現代人は、デスクワークやパソコン・スマホの普及により慢性的に肩こりや腰痛に悩んでいます。平成25年に厚生労働省が発表した国民生活基礎調査によると、病気やけがなど自覚症状がある人の症状と割合のランキングは以下の通りです。

  • 男性1位:腰痛(人口1,000人当たり92.2人)
  • 男性2位:肩こり(人口1,000人当たり60.2人)
  • 女性1位:肩こり(人口1,000人当たり125.0人)
  • 女性2位:腰痛(人口1,000人当たり118.2人)

女性にいたっては、10人に2~3人は腰痛か肩こり、あるいは両方で悩んでいるということになります。これだけの数が何らかの方法で症状を改善しているとすると、昨今マッサージ店が多く出店されている理由がわかりますね。

特に女性の肩こり、腰痛の割合は高く、女性の社会進出が一般的になっているからこそ今度もマッサージやリラクゼーション業界はますます成長が見込まれます。

おすすめサイトは?

売上

  • 一般的なマッサージ:3,000円~/1時間あたり
  • オイルマッサージ:5,000円~/1時間あたり

こりをほぐす一般的なマッサージと比較して、オイルを使ったマッサージについては比較的高い金額設定となっています。

費用

オイルの場合は、マッサージ用オイル購入費が必要です。

その他の必要な費用

出張マッサージの場合は、お客様宅までの往復交通費が必要です。

おすすめサイトは?

ホットペッパービューティー

リクルートが運営するリラクゼーションサロンを検索できるサイト。
http://beauty.hotpepper.jp/relax/

厚生労働大臣認定 日本指圧専門学校

国家資格であるあん摩マッサージ指圧師を養成する専門学校です。
http://www.shiatsu.ac.jp/

りらく

全国に400店舗以上を運営するリラクゼーション「りらく」。採用情報ページではセラピストアルバイトを募集しています。
http://www.riraku-salon.com/

似ている副業は?

ネイリスト

女性を美しくするという点でリラクゼーションとともに人気の高いネイリスト。スクールで技能検定2級以上を取得すると、個人でネイリストとして副業をすることも夢ではありません。

ベビーマッサージ

大人へのマッサージではなく、赤ちゃん向けマッサージも女性に人気があります。日本アタッチメント育児協会でベビーマッサージインストラクター養成講座が開かれています。