子どもと勉強

家庭教師というと、高学歴の大学生が行う高額バイトの代表格というイメージがありますが、現在は社会人や主婦にとっての副業としても注目されています。

また社会環境的に見た場合でも、子どもの数が少なくなる半面、1家庭あたりの子どもの数が減っていることで教育費を十分使える環境にあることも家庭教師が求められている背景にあります。

勉強や学習、学歴に自信がある人だけではなく、「教える」ということに興味があり仕事にしてみたい人にぜひおすすめの家庭教師(子どもの勉強)の副業について、詳しくご説明いたします。

始めるためには

必要な能力・技術とは?

子どもに合った勉強を教える能力が必要です。勉強に自信がある、高学歴がある、有名大学への受験に成功したなどの経験があるとさらに良いですが、家庭教師として求められていることはもっと根底にあり、子どもや父兄がどういった点を重視し家庭教師を依頼するかということが重要です。

一般的なイメージとしては、有名大学への受験生だけにニーズがあると思われがちですが、むしろ注目されているのは「学校の勉強に遅れないようにしてほしい」「わからない箇所を丁寧に教えてほしい」などといったきめ細やかな学習です。

子どもを広い心で見守り、学習の進行度をきめ細やかにチェックすることこそ社会経験の少ない大学生よりも、社会人経験の長い方こそアドバンテージがある仕事と言えます。

ただし、やはりベースにはある程度の学歴が必要というのは確かです。難関大学を出ている必要はありませんが、最低限の偏差値の大学を卒業していることは必須として考えておいた方が良いでしょう。

学歴に加えて、「ビジネスで英語を使用している」「私立の小中高一貫校を卒業」「教職免許を持っている」などといった冠があるとなおさら良いです。

必要なもの、初期投資

初期投資や必要な物品については、どのような科目を教えるか、対象の生徒の年齢や学習目的によって異なりますが、生徒に合った学習教材や各種辞書などは必要です。

また、自分が生徒に本当に教えられるかどうか、生徒の学年ごとの全教科書や参考書をざっと確認し勉学を行う準備も必要です。実際に生徒から質問されて教えることができないことになると大変です。

その他の条件

生徒及び父兄からの信頼を得るための努力が必要です。最近では、「○○大(超難関大学)を出ているから雇ったのに、全然わかりやすく教えてくれない」といった声が大きくなり、家庭教師を学歴だけで選んではいけないことが周知され始めています。

その中で、副業として収入を得られる家庭教師になるためには、生徒や父兄から信頼と安心を獲得する必要があります。

信頼と安心を得るためには、良好な人間関係を築くコミュニケーション能力、生徒が求めている問いに素早く回答する問題解決力、父兄が求めているゴールを認識し近づける努力などです。

家庭教師としての副業が成功するか否かは、勉強ができるかできないかよりも、この信頼関係をうまく築けるかどうかにかかっていると言えるかもしれません。

また、時間帯としては、学校が終わった後の夕方~夜間、土日祝の終日などが一般的です。

夜間と言っても22時以降に開始することはほぼないため、平日の終業後に時間を取れる人や土日祝が休日の方に最適で、かつ1回あたりの授業も1.2時間のため、本業に差支えない時間でできる副業です。

仕事内容を徹底解剖!

家庭教師派遣会社に登録する場合

「すぐに家庭教師で副業したい!」という場合は、家庭教師を派遣する会社に登録することで仕事をすることができます。家庭教師派遣会社への登録にあたっては、履歴書の提出、面接などが必要です。

面接の際は、小学生~高校生までのそれぞれのどの教科を教えることができるか、自身が受験を経験したことがあるか、受験指導を行ったことがあるかなどが問われます。

もちろん、一般的な採用面接と同様、自己PRなども必要となりますので準備しておきましょう。登録する際には、学生時代に家庭教師の経験や塾講師の経験があると優遇されますが、経験がなくても登録可能です。

多くの家庭教師派遣会社では、1コマ120分で指導することが多いので、平日の夕方から夜間、土日祝日に120分以上の時間が取れるかどうかスケジュールを確認した上で登録に向かうと、スムーズに仕事を紹介してもらえる可能性が高まります。

最近では、社会人家庭教師のニーズがより高まっていることから、経験や年齢は問わず熱意を評価してもらえる家庭教師派遣会社が増えているため、一度登録してみても良いでしょう。

派遣会社へ登録が完了し、その後家庭教師派遣先が見つかればお仕事開始となります。家庭教師派遣会社から派遣されて指導を行う場合は、教材や指導方法、進め方などは派遣会社からしっかりサポートされます。

逆に言えば、派遣会社に雇用されて収入を得るため指定された指導方針を守る必要がありますが、その分初めての家庭教師でも安心してチャレンジすることができます。

派遣先と良好な関係を築きより長くお仕事をすることで、「弟や妹も見てほしい」「中学校受験の次は高校受験も見てほしい」といったリクエストを得られる可能性もあります。

派遣登録の注意点

家庭教師派遣会社で仕事を行う場合に注意しておきたいことは、派遣先の家庭と家庭教師の個人契約を結んだ場合の損害賠償についてです。つまり、派遣会社を通さず家庭と直接契約を結び、家庭は月謝が安くなる・自身は収入が増えるといったメリットを得ようとした場合には、派遣会社から高額な損害賠償を被ることがあります。契約時の内容をしっかり確認し、禁止行為をしないよう注意しましょう。

個人契約の場合

家庭教師派遣会社から仕事を紹介してもらい家庭教師を行うことと比較すると、個人で依頼家庭を探し直接契約をする場合は、さらに高収入が望めます。

ただし、問題はどうやって依頼者を見つけるかにつきます。一般的には人脈や知り合いの紹介などで見つける他、インターネット上での家庭教師掲示板やマッチングサイト、地域情報誌や地域フリーペーパーへの投稿などで見つけましょう。広告掲載やチラシを配布するなども時には必要かもしれません。

個人契約の場合は、報酬や時間などすべて話し合いで決定します。

相談次第で高額な収入を得ることも可能になりますがその一方で、金銭に関わるトラブルなどが起きる可能性もゼロではありません。契約の際にはできる限り詳細な契約書を交わすことをおすすめします。

また、個人契約のデメリットの2点目としては、指導方法などを自分で決定する必要があることです。生徒に合わせて教材を選び指導方法を考える必要があるため、経験がない方やブランクがある方は派遣会社からスタートしていく方が安心でしょう。

とはいえ、個人契約での家庭教師は、派遣会社への手数料がかからないため時にはかなりの高額になることもあります。

子供の家庭教師のこれから

家庭教師というと難関大学受験生や富裕層の家庭のみというイメージでしたが、最近では、さまざまなニーズに柔軟に対応できる教育方法として認識され始めています。

共働き世帯が増えていることで、家庭内で学習を見る時間が少なくなっていることもあり、家庭教師が教育の選択肢の1つとして重要視されていると言えるでしょう。また、社会人経験のある家庭教師は、大学生よりも重宝されるようになっている時代変化もあります。

いくら稼げる?費用は?

売上

  • 家庭教師派遣会社に登録して家庭教師を行う場合:3,000円~/1コマ120分
  • 個人契約で家庭教師を行う場合:4,000円~/1コマ120分

個人契約の場合は、キャリアとなる指導経験や受験成果によってはさらに跳ね上がることも多々あり、時給にして10,000円といった高額の収入を得ている家庭教師もいます。

実績、能力次第で夢が広がりますね。また、たいていの場合は1コマ2時間となっており、3時間以上といった長時間となるケースはあまり見受けられないため、短時間で効率的に副業収入を得られます。

費用

指導に自身が必要とする教材、辞書などを準備する必要があります。家庭教師派遣会社から派遣された場合も、個人契約の場合も、生徒が使用する教材は生徒宅にて用意・購入することがほとんどであるため、指導ごとにかかる費用はほぼないと言えるでしょう。

その他の必要な費用

生徒宅までの往復交通費が必要です。ただし、家庭教師派遣会社と契約している場合は、交通費を含めて支給されますし、個人契約の場合も交通費を別途請求する旨を契約しておくことで交通費も支給されます。

おすすめサイトは?

家庭教師の総合情報

http://www.tands.to/
個人契約で家庭教師を行う場合に、生徒を探すことができる掲示板があります。

マナリンク

https://manalink.jp
元塾講師、主婦の方も活躍しているオンライン家庭教師のマッチングサイト。ミスマッチが少ない。

おしえるまなべる

http://oshierumanaberu.net/
「教える」「学べる」をテーマにしたマッチングサイト。

家庭教師ファースト

http://www.kate1.com/fukusyunyu/bosyu.html
家庭教師派遣会社

学研の家庭教師

http://www.kame.co.jp/
家庭教師派遣会社

家庭教師のLNS

https://www.l-networks.co.jp/
家庭教師派遣会社

似ている副業は?

塾講師

家庭教師が生徒と先生の1対1に対して、塾講師は先生1人に複数の生徒となります。予備校などの数十名、数百名に指導することから、2、3名の少数に対して指導する学習塾までさまざまあります。

大人向け家庭教師

最近注目されているのが大人向けの家庭教師です。子どもに勉強を教えるのは得意ではないけれど、英会話やスポーツ、料理など人に教えられるものがあるという場合におすすめです。

スポーツ家庭教師(子ども向け)

子ども向けの家庭教師として、勉強ではなくスポーツを教える家庭教師です。クロールで25m泳げるようにする、運動会向けの徒競走対策などのニーズがあります。