はじめに
副業は静かなブーム
ショッピング、検索、チケット予約など、今やインターネットは生活に浸透し、非常に便利になりました。そして今、インターネット(以下「ネット」)を生かした副業が静かなブームとなって脚光を浴びています。
「副業」の意味は、個人の生業としての本業の他に、休日や余暇時間に個人の能力を生かして収入を得ることです。つまり会社員なら、会社勤めで得られる収入(本業)の他に得る収入です。
もちろん副業ですから、昼は本業としての仕事をして、夜と休日等の空き時間を利用して副業をすることになります。通常のアルバイトだと、通勤には時間がかかりますし、ある程度の肉体的負荷がかかります。
しかしネットを生かした副業にはそれらが一切ないばかりか、自宅で、自分のペースで、好きな時間にできるという大きなメリットがあります。
私がここでご紹介するのは、電子書籍に関する副業です。文章にある程度の自信があり、なおかつ特定の分野において知識があれば、それを文章にして電子書籍とすることで、電子書籍執筆を副業として成り立たせることができるのです。
もしあなたが、文章を書くことに自信があり、なおかつ余暇を有効に生かしたいと思っているなら、このコンテンツをお読みになり、是非能力を実収入に結びつけていただきたいと思います。
はじめに、私自身が行っている副業からご紹介しましょう。私は、数年前からネットで文章執筆(ライティング)の副業を始めており、一定の収入も継続してあります。大まかに言うと、私の本業年収の数十%になります。ただし、50%までは行きません。
分野としてはライティングオンリーで、今まで請け負った仕事は、ウェブコラム執筆、恋愛および健康関連のブログ記事代行執筆、趣味の知識を生かして、車・バイク・オーディオ、カメラ等の情報・まとめサイト記事作成など。そしてここでご紹介する電子書籍作成です。
電子書籍が脚光を浴びる背景
まず、電子書籍とは何かというご説明をする前に、その背景にある「出版不況」という現実を知っておいていただきたいと思います。
これは1990年代から顕著になり始めた現象で、簡単に言えば、本が売れないことです。その結果、出版社から流通に関わる企業の倒産や廃業、あるいは統廃合が進み、また一方で老舗の雑誌の廃刊が進んでいるといます。
確かに、個人のライフスタイルの変化によって、本のみならず、音楽媒体であるCDの売上も減少しているのはよく知られているところです。
でもこれら事象をよく見てみると、それは個人が本を読まなくなったということよりも、読む対象としてのメディアが、紙でできた従来の本から、電子書籍に移行していることに起因しているのです。
同じような現象としてよく知られているのが、CDの売上減少です。この原因として考えられるのは、音楽を聴く手段としてのメディアが、CDからネットダウンロードに移行していることです。
また、音楽を聴くスタイルが、コンポ等のスピーカー経由からヘッドフォンを利用した携帯音楽プレーヤーになったことも大きな理由です。
このように、本を読んだり音楽を聴いたりするライフスタイルは、メディアやデバイス(道具)の進化と共に変わってきました。CD以前の音楽媒体には、レコードやカセットテープがありましたが、今やそれらは少数マニアの愛好品となっています。
本についても、同様のことが言えるのです。今や、活字や写真を掲載するメディアは、紙から電子書籍になりつつあると言えます。
電子書籍のあらまし
電子書籍とは何か
では、紙媒体の本から置き換わりつつある「電子書籍」とは何でしょうか。まずはそれを理解しておくことで、副業としての電子書籍の可能性をより深く探ることができます。
電子書籍とは、紙ではなくスマホ・タブレット・パソコンなどのデジタル機器の画面で読む、本や雑誌などのコンテンツ(中身、内容)のことです。 多くの場合、ネットからこれらのデバイスにデータをダウンロードして読むタイプ、オンラインで閲覧するストリーミングタイプの2つの形態があり、ファイルフォーマットやデータ形式は多岐に渡ります。
コンテンツとしては、小説から実用書、漫画、写真集などがあり、その点では紙媒体の書籍と何ら変わりがありません。
2010年ぐらいから、日本でも小説、雑誌、写真集の新作が、紙の本と同時に発売されることが増えてきました。その流れは今後ますます増えると予想されています。近い将来、電子書籍の発行部数が紙の部数を上回る時代が来るかもしれません。
今後ますます増える需要
それを支える大きな要因が、スマートフォンに代表されるデバイスの進化と低価格化です。多機能で無料のアプリをダウンロードすることで、いつでも、どこでも、電子書籍を読むことが可能となっています。
なかでも無料でダウンロードできるコンテンツは、通勤や通学時間などのすきま時間読むにはうってつけのものと言え、多くの方が、手軽に、簡単に、有益な情報を得ることができるようになっています。
特にスマホ向け書籍は増えることが予想され、スマホそのものが持つ、使いやすいデバイスという特性と恩恵によって、今後電子書籍が利用される機会はますます増えていくと言っていいでしょう。
メリットとデメリット
メリット
このように、いつでもどこでもコンテンツを読める、見られるというのが電子書籍の最大のメリットです。他にメリットをあげると、次のようになります。
- 紙媒体の本より安く購入できる
- ネットとデバイスがあればすぐ購入できて読むことができる
- 実際の紙媒体ではないので、本棚がいらない
- 一度に何冊も持ち歩け、かさばらない
- データがあれば、半永久的に劣化しない
- 明かりがなくても読める
デメリット
一方、デメリットとしては、次の点があげられます。
- デバイスが必要で、そのための初期投資がかかる
- デバイスの電源が必要
- 中古本として売ることができない
- 読書するという実感に欠ける
- テキスト文書のフォーマットが数種類あり、互換性のない場合がある
- 目が疲れやすい
次にこのメリットを、副業をする側から考えてみると、次の点があげられます。
- 初期投資として必要なものは、ネットとパソコン以外にほとんどない
- 自宅で、いつでも、好きなときにできる
- 出版に関わる費用がほとんどかからない
- 印税収入の割合が高い
- 継続して書くことで、将来、大手メディアのコラムライターや作家などへの道も開ける
仕事内容を徹底解剖!
このように、電子書籍の需要も供給も増えているトレンドにおいて、個人が気軽に本を書き、しかも低価格で出版できる時代がやってきました。
そういう意味では、誰もがネットにおける副業で収入を得ることができるようになったと言っても過言ではありません。
作り方も難しくはなく、テキストファイルもしくはワードファイルで文章を作成し、電子書籍ファイルに変換するだけです。
ただし、小説や専門書で求められるスキルは紙媒体の書籍とほとんど同等であり、無料で読めるブログとは違って、お客様がお金を出して購入する以上、それに見合うクオリティがなければなりません。
では、どういう能力や技術が必要とされるのでしょうか。それを、電子書籍のタイプごとに記述します。
音声⇒文章タイプ
これは、電子書籍の副業に興味を持った方に、まずお勧めしたいタイプです。自分で電子書籍を出版するのでなくとも、文章力があれば、副業として出版に関わることができます。
すなわち、何もないところからご自分で文章を書き、フォーマット変換し、売り込むという電子書籍の一連の流れとは違い、既にある音声ファイルを文章に変換し、それを依頼主に納品するというものです。
なかには、依頼主が有名なタレントである場合もあり、これは「ゴーストライター」としての仕事となります。
この仕事における最大の注意点は、絶対の守秘義務です。
もちろん他のライティングでも、内容を第三者に口外しないことはもちろんですが、これは講演会等の音声を文章に直す、単なる「音声起こし」とは違い、出来上がった本は依頼主の名前で出版されます。
依頼主が著名人の場合もありますから、「実は、あの本は…」などと、友人や家族に対してでも決して言ってはなりません。
次に、能力について列記します。
正確な漢字を書くこと
ライターとして作品を納品し収入を得る以上、これは基本中の基本です。
誤字脱字を絶対しないことは難しいことでが、私が依頼主だったら、誤字脱字の多い文章を納品してきたライターには、二度と仕事を依頼しないでしょう。
音声を文字に直すということは、ひらがなだけの文字を漢字交じりの文章にすることなのです。
また、「聞く」と「聴く」の違い、「追求」と「追及」と「追究」の違いなどもきっちり把握しておかなければなりません。「音楽を聞く」でも誤りではありませんが、会話の内容がコンサートに行くということであれば、「音楽を聴く」に違いありません。
「聞く」の意味は「聞こえる」に近く、「聴く」は意志をもって聞くことだからです。たとえ会話に出てきたとしても、「ら」抜き言葉なども使ってはいけません。「ず」と「づ」の使い分けも必要ですね。
論理的な文章を書くこと
文字起こしの元となる会話音声は、多くの場合、自由にお話しをしていますから、それをそのまま文字に直すとおかしな文になることがあります。したがって、主語と述語の関係や修飾語の位置に気を配りながら作成します。
と同時に、音声を文字に直すからと言って、音声をそのまま文字に直して終わりではいけません。一度書いた文章をよく読み、論理の展開が正しいか、論理の飛躍がないかなどをチェックします。
AだからB、BだからC、したがって結論はD。という例があったとして、長くなる場合は、最初にDという結論を書くなどの工夫が必要です。場合によっては、自分で言葉を付け足すこともあります。
想定する読者層に応じて文章の長さや改行回数を変える
文章全体の構成としては、専門的な文章であれば長めにしますし、文章に直したあとも会話中心の記述にするのであれば、「」を使って短めにします。
また文章の構成は、想定する読者層、読まれる状況に応じても変えなくてはなりません。若い世代向け、あるいは通勤通学時間に読まれることを想定するのであれば、短めにしたり、改行を多くするなど、一見して何が書かれているかが分かるような構成とします。
反対に、勤務先や自宅でじっくり読まれるのを前提としていれば、長めにしますし、改行も少なめにします。改行があまり多いと、文章そのものが軽く見えてしまうからです。
さらには、箇条書き、フォントサイズ変更、太字などの修飾も適宜使用して読者が内容を把握しやすいようにします。
正しい日本語が書けること
正しい日本語で、なおかつ読みやすい文を書くのは案外難しいものです。それが端的に表れるのが句読点の位置で、なかでも読点(、)は非常に大切です。次に例示します。
【×】どこに、句読点をつけてよいか迷うときが、しばしば。
【○】どこに句読点をつけてよいか、迷うときがしばしば。
後者のほうがリズミカルで、一気に読めます。
また読点は、多すぎると文章がブチブチ切れて非常に読みにくくなります。全くないと、意味が分かりにくくなってしまいます。
【×】どこに、句読点を、つけて、よいか、迷うときが、しばしば。
【×】どこに句読点をつけてよいか迷うときがしばしば。
案外、これらの文を書く方は多いものです。
読点の位置には書き手のセンスが表れます。読みやすい文章を書くうえでは、大変重要なポイントであることがお分かりいただけたと思います。
文章の内容がどれほど正しくても、読点の位置が変であったり多すぎたりすると、共感されにくくなってしまいます。
このセンスを身につけるには、新聞・雑誌・小説など幅広いジャンルの文を、できるだけたくさん、読点の位置に注意しながら読むことです。
聞こえにくい音声は前後の文脈から推測する
音声も、ときに聞こえにくい場合もありますから、そこは前後の文脈から類推する能力も必要です。音声にノイズが多く聞き取りにくいときは依頼主に質問することも可能ですが、あまり頻繁に質問していては、ライターとしての能力を疑われてしまいます。
例えば、会話の流れが昔を振り返って反省する内容だとして、そこにこんな聞こえにくい部分があったとします。
「○んきに○えない」
という音声があった場合、これは反省するという意味の「ざんきにたえない」=「慙愧に堪えない」という言葉を知っていないと、補うことができません。
ただし、この言葉は文語的表現に多用され、あまり会話で使うことはありませんから、「残念に思います」や「反省しています」という表現に置き換えてもいいでしょう。が、その場合でも、会話の内容を正確に把握することが必要であることはお分かりいただけたと思います。
文章作成は、訓練することで上達する
また、たとえ正しい日本語であり、読点の位置が誤っていなくても、読みやすい文とそうでない文があります。それがどこに起因するかと言うと、1文1文の長さ、リズム感、修飾語の選び方と位置などによります。
文章を書くことが好きで、自分の文章に自信があっても、一度書いた文を時間を置いて読み直してみると欠点が見えてきます。そう感じたときは、躊躇なく書き直してみましょう。それを繰り返すことで、文章はどんどん洗練されていくものです。
技術
音声を文章に直す技術としては、文章作成能力とは別に、次の2点が必要です。
【1】依頼主の人となりを把握しておくこと
依頼主が既に何冊か本を出版していれば、まずはその内容を把握しておきましょう。ベースとなるのは音声ではあっても、細かい部分で過去の出版物と齟齬や矛盾があってはならないからです。
そのうえで、文体の特徴までもつかむことができれば言うことありません。あなたが納品した作品は、言うまでも泣く、依頼主の作品として出版されるからです。
【2】(できれば)タッチタイピングができること
会話を聞きながら文章に直す作業は、会話とほぼ同じスピードでキーボードを打ち、漢字を変換していくのが最も効率的です。
それには、両手を使ってキーボードを見なくとも打てるスキルが必要です。見ても問題はありませんが、見ながら打つよりも、見ずに打てるスキルを持っていたたほうが、より速いですよね。会話が終わるたびに音声をポーズしたり、何度も巻き戻しして聞き直しすることは、効率が悪いです。
私の場合、聞き取りにくい音声があれば巻き戻しして再度聞きますが、ほとんどは音声と同じスピードで文字を打ち変換します。したがって、30分の会話音声なら、聞き取りは35分ぐらい終わってしまいます。
具体的な作業
次に、今までの経験から、具体的な作業について説明します。まず音声はMP3などのファイルでネット上にあり、依頼主から連絡されたURLにしたがってダウンロードします。
それを聞きながらパソコンのキーボードを打つのですが、より聞こえやすくするために、ヘッドフォンを使用します。そうして文字を打ち変換していきます。
途中、強調したい場所や会話の主題となる部分が出てくれば、太線にしたり文字色を変えるなどして、あとで読んだときに分かりやすくしておきます。「ここは強調」などの文も挿入しておきます。
そうして音声を文字に直す作業は、ほとんど音声データと同じ時間で終わってしまいます。同じ音声を何度も聞きかえすことは効率が悪いですし、会話が長ければ長いほどそれは顕著になります。
次に、できた文を読み返しながら肉付けをしていきます。誤変換している文字もありますから、それは読みながら文章を直しながら修正していきます。
そして最後に、納品する文章ができたら、【報酬額】÷【要した時間】を計算してみると、時給が出ますね。もともとの報酬額にもよりますが、800円以上は目指したいところです。
初期投資
音声タイプの初期投資としては、パソコンとネット環境以外、特別なものは必要ありません。私の場合、仕事の依頼と請け負いは、依頼したい方と、仕事を請け負う方の双方を取り持つマッチングサイト経由で行っています。
登録は無料で、仕事のジャンルも、プログラマー・WEBページ構築・ライティング・ネーミング・アンケート回答など様々な種類があります。
ただし、年々登録者は増加していますし、専業で仕事を請け負っている方も多いため、実績のない初心者が副業として成立させていくことはなかなか大変です。
仕事を増やすコツ
しかしたとえ初心者でも、仕事を確実に増やす方法があります。コツと言ってもいいでしょう。
具体的には次のようなものです。
【初めは金額が少なくても、件数を稼ぐことを目的とする】
依頼主が最終的に1人の方に仕事を依頼する判断材料としては、過去の実績が一番ものを言います。ある依頼があったとして、そこに10人の方が応募してきたら、依頼主は、過去により多くの実績を積んできた方に目が行くはずですし、その方に頼んだ方がいい仕事をしてくれそうだと思いますよね。
したがって、ライティングなら、たとえ小額でも、とにかく実績を重ねていくことです。
全く知らない事柄について書くのは至難の業ですが、例えば猫の飼い方なら、猫が好きでおよその飼い方はは分かる、でも詳細が分からないという場合は、ネットを検索することでかなりの情報が手に入ります。
完全コピペはいけませんが、それら情報を利用して内容をふくらませ充実させることができます。
そうして受注を増やして積み重ねていく件数が、やがてあなたの実績として評価されるようになります。
【過去作品がない場合
⇒ブログを開設:書いた文章を判断材料としてもらう】
私の場合、幸いなことに、副業を始めた時点で7年書いていたブログがあったため、それを広告あるいはサンプルとして利用しました。そのブログは単なる日記ではなく、小説あり、時事問題への考察ありで、私の文章力や考え方を伝えるのに非常に好都合でした。
つまり過去作品を見たいという依頼主に対し、ブログのURLを連絡して、これが私の文章です、どうぞお読み下さいと連絡するのです。
そもそも、電子書籍に関する副業を始めたい方なら、例外なく文章を書くことが嫌いではないはずです。既にブログを開設していれば、それを一つの広告として利用することをお勧めします。
創作タイプ
能力
次に創作タイプです。
今度は音声を聞いて文字を起こすのとは違い、かなり専門的な知識が要求されます。
ネットで電子書籍を検索すれば分かりますが、売れ筋の上位ランキングに位置しているのは、『漫画』『ハウツーもの』『グルメ』『専門書』と様々ありますが、そのいずれもが深く掘り下げた専門的な知識を要求されるものです。
したがってここでは、紙媒体の本と何ら変わらない知識と文章力が必要です。
技術
そこでお勧めなのが、ニッチな領域での知識や技術を書籍にして販売することです。
「ニッチ」とは、もともとは生物学で「生態的地位」を表す用語です。生物がすきまや窪みで生きることを主に指す言葉であり、目立たずひっそりと、しかしたくましく生きている様子や領域を指します。
これを書籍に当てはめて考えてみると、今まであまり気づかれなかった分野、知名度はないけれど一部の方には知られている分野等についての出版が考えられます。すなわち、次のような内容です。
- 専門的分野に関するニッチな知識
- あまり知られていないグルメ、グルメスポットのガイド
- 穴場的存在の観光地やパワースポットの紹介、観光ガイド、ドライブガイド
- 外国での最先端の流行
そこで求められる技術としては、特定の分野を深く掘り下げる能力、知識であると言えるでしょう。それらを分かりやすく読み手に伝える文章力が必要なことも、言うまでもありません。
しかし、なかには「電子書籍に興味はあるけど、自分は思っていることを人前で話すことが苦手だから、書籍執筆なんて」と思う方もいることでしょう。
しかしご安心下さい。人前で上手に話す能力と、言いたいことを正確に文章に直す能力は、全く別のものです。
かく言う私も、人前で話すことは非常に苦手です。それでもここ数年間、ライティングを副業として、収入は徐々に増えています。
あなたも是非、ご自分の得意分野を生かして収入に結びつけて下さい。
初期投資
創作タイプの初期投資として考えられるのは、専門的なことを書けばかくほど、参考文献となる書籍です。
何故なら、IT、医療、法律、科学技術など、現代社会ではあらゆるものがめまぐるしく変化しているからです。
古い書籍の内容から変化していないとは限らず、またネット上の情報も必ずしも正しいとは言えませんから、やはり最新の情報が必要とされます。その意味では、必須のアイテムと言えるでしょう。
写真集タイプ
ネットの高速回線の普及によって、電子写真集も一般的になってきました。タブレットの普及もそれを後押ししており、薄く軽く省電力の液晶画面によって、電子写真集も気軽に持ち運べるようになりました。
能力
写真集を出版するうえで最も必要なのは、写真を撮るセンスです。
写真は絵と違って、単に対象物を写すだけですから、あまり腕の差は出ないと思われがちですが、同じ風景を前にしても、構図、切り取り方、光の使い方などで非常な個人差が出てくるものです。
そこで、写真集を出版する能力としては、「この写真のテーマはこれだ!」という強い訴求力を持つ写真が撮れることです。
もっともこれは電子版に限ったことではありませんが、創作タイプの書籍でも述べたように、ニッチな分野での写真集を作ることができれば、道は開けそうです。
技術
ネットで電子写真集ランキングを見ると分かりますが、ある特定のテーマについて深く追求しているものが多いです。たとえば風景写真集で言えば、橋専門、昭和の風景専門、夕焼け専門など。
したがって、まずは、それら写真を数多く撮る技術が必要となります。写真は自分の力で対象物を変えられませんから、思っていたショットが撮れなかった場合は何度も通うことになります。
技術というよりは、写真を撮ることに対する根気、こだわり、時間、費用などが必要です。
初期投資
初期投資として、何よりもまず、デジタル一眼レフカメラが必須です。デジタルなら色合いを変えたり彩度を上げたりすることがパソコンで自由自在ですし、一眼レフカメラは、コンパクトデジカメと比べて、発色や色の深みが圧倒的に優れています。
最近は高感度でも高画質になっていますから、星空写真も苦労せずに驚くほど綺麗なものが撮れます。
デジタル一眼レフカメラは、高額なものでは数十万円しますが、最低でも5万円以上の中級機種は欲しいところです。
他には、三脚、保管ケース、レンズ各種、メンテナンス用品など。もっとも、電子写真集を出版したいという方は、既にお持ちかもしれません。
電子書籍の出版
最後に、電子書籍を出版するにあたって、全体の流れをご説明します。
ただし、流れは書籍サイトによって違いますし、当然ながらサイトによってコストやフォーマットも異なってきます。したがってここで記述する内容は、およその流れだと思って下さい。
テキスト文書またはワードで原稿を書く
ここでは本文の他に、本のタイトル、表紙画像、目次、奥付(著者名・発行者名・発行年月日・定価などを記載した部分)等も作成する必要があります。奥付は自動作成される場合もあります。
画像は、一般的にjpgファイルが多いです。
指定ソフトウェアをダウンロード⇒文字と画像をペースト
このときに、縦書きまたは横書き、太字、ルビ、フォントサイズ等も指定できるようになっています。目次は自動で作成され、画像は画面上で大きさを調節できます。
出来上がりイメージを確認⇒アップロード⇒サイトに登録
このとき、書籍のジャンル、概要なども決めます。
なお、アップロードには会員登録が必要で、無料のところもあれば有料のところもあります。どのサイトを選ぶかは、何箇所かサイトを見て、自分の感性に合うところや、サイトが販売している書籍のジャンルなどから決めればいいと思います。
本が売れれば印税収入が入りますし、最大で50%というところもあります。書籍が世に受け入れられて売れれば、収入は比例して増えていきます。
電子書籍を販売できるサイトのご紹介
パブー
http://p.booklog.jp/
無料版とプロ版の2つのプランがあり、無料版では登録および出版に関する費用が全て無料です。過去に出版された書籍も多く、小説から写真集など多岐に渡りますが、使用機能には制限があります。プロ版は有料で、より高機能なプランです。
forkN(フォークン)
http://forkn.jp/
登録は無料。誰でも簡単に電子書籍を作成・販売できる機能と、読書体験を共有する機能が融合したサービスを提供しています。
WePublish
http://wepublish.jp/
登録は無料。作品の価格は、無料から1万円の範囲で設定でき、有料にした場合は、売り上げの30%を受け取ることができます。また印刷製本サービスも行っています。
Kindle ダイレクト・パブリッシング
https://kdp.amazon.co.jp/
ネット通販最大手アマゾンジャパンが提供するサービスです。登録は無料で、価格やロイヤリティ(印税の率)は自由に設定できます。
おわりに
副業をする目的は人それぞれと思いますが、一番はやはり、副収入を得たいということだと思います。
私の場合、ブログを長く続けているうちにしばしば文章力を褒められたため、そこで試しにライティングの仕事に原稿を送って応募したところ、選ばれたというのがきっかけです。
ブログを始める以前は、自分のライティング能力がこれほど通用するとは思ってもみませんでした。
今では、もちろん収入が得られるというのも魅力ですが、文章を納品して喜ばれることも大きな目的の一つとなっています。ライティングをある程度続けることで、自分を指名していただく機会も増えてきました。
依頼主と連絡を取り、ご希望に沿うように文章を作成していくことは、一つの「作品」を作ることでもあり、最終原稿を納品して感謝されることは、非常に大きな喜びです。
過去に執筆したウェブサイトコンテンツも数多くありますし、代行執筆した電子書籍も徐々に売れています。
さらには、ゼロから文章を作成してネットで販売することは、自分の好きなことを本にして収入を得られるという、非常に魅力的なシステムです。
ぜひあなたも、ネットを生かした電子書籍執筆を副業としてチャレンジしてみて下さい。