副業というとローリスクな分、リターンも少ないものも多いですよね。しかし「シェアハウス運営」はハイリスクハイリターンの副業です。
シェアハウス10棟の運営で月収155万円を稼ぐ人がいたり、場合によっては4棟運営で200万円以上の月収を稼ぎ出す人もいます。一般的な不動産投資に比べると、圧倒的な利益率です。
ここではこの新しい不動産副業である「シェアハウス」について紹介します。始めるためにはどれくらいのお金がいるのかや、実際の作業内容、市場の成長性、そして実際にシェアハウス運営に成功している人の例など色々な視点からこの副業について考えましょう。
この記事を読み終わった頃には、ひょっとするとあなたも物件を探し始めているかもしれません。
始めるためには
求められる3つのスキル
まずはシェアハウス運営に求められるスキルについて紹介します。シェアハウスは一般的な賃貸住宅とは違い、「一つの物件の中に複数の入居者がいる」という特殊な状況なので、やはり求められるスキルも異なります。ここでは3つのスキルに分けて考えてみましょう。
人間関係調整スキル
まずは「人間関係調整スキル」。同居生活を送るため、冷蔵庫や風呂場の使い方のルールや生活時間のルールなどを細かく決めておかないと必ずトラブルのタネになります。
しかし生活スタイルが固まっている人にとってはシェアハウスに入居してからライフスタイルを変えるのは簡単ではありません。そのため入居する前に丁寧に面談し、他の入居者とのバランス崩さない人を選ぶ必要があります。
設備メンテナンススキル
シェアハウスの設備メンテナンスの責任は一般的な賃貸住宅と同じでオーナーにあります。家具や家電が備え付けのシェアハウスにする場合は、それらの所有権もオーナーにあるため、故障や破損があれば対応しなくてはなりません。
また個室以外の清掃についてもオーナーが行う場合が多くなっています。入居者同士にルールを決めてもらって運営するという方法も可能ですが、それだけでは行き届かない部分のチェックや清掃も必要です。
営業力
黙って座っているだけではなかなか入居者は決まりません。特にシェアハウスの場合は短期の入居者も多いため、必要に応じて入居者募集がかけられるようにしておく必要があります。その際には自分のシェアハウスにどんな魅力があるのかを的確に売り込むスキルが求められるでしょう。
必要資金は「物件コスト+リノベーションコスト」
物件が新築である必要はない
シェアハウス運営に必要な3つのスキルを把握したところで、次に「必要な資金」について見ておきましょう。シェアハウスの場合、きれいな新築の物件を購入する必要はありません。
日本シェアハウス・ゲストハウス連盟の「シェアハウス市場調査2014年度版」によれば、シェアハウスの入居者がこの生活スタイルに求めているのは、東京を含む大都市では利便性の高い土地ので低コストな生活であり、それ以外の地方都市では多様なライフスタイルを実現する物件のコンセプトなのです。つまり物件が新築かどうかはあまり関係ないというわけ。
「物件コスト+リノベーションコスト」で予算を組もう
2011年頃から副業としてシェアハウス運営を始め、今では10棟のシェアハウスを運営するOGA氏は、シェアハウス向けの物件を探すのであれば不動産サイトで「山手線内で600万円」と検索するだけでも十分だと言います(あくまでOGA氏の見解です)。
もちろん好立地の物件であるほど価格が下がるほど築年数が増えたり、現状に問題があるケースは増えていくでしょう。そのためあくまで「リノベーションが前提」となります。
しかしシェアハウスにコンセプトを設けるのであれば完成した物件よりはあとから自分でアレンジを加えられる物件の方が好都合ですし、リノベーションの規模などを調整すればコストを抑えることもできます。
もちろん「リノベーションの予算の組み方がわからない」という人はすでにリノベーションされた物件を選んでも問題はありません。事実OGA氏もはじめて購入した物件はリノベーション済みの2世帯住宅だったそうです。
シェアハウス運営って何をするの?
シェアハウスオーナーの仕事内容
設備メンテナンス・清掃
日常的にシェアハウスのオーナーがする仕事といえば建物のケアです。清掃に関しては前述したように入居者間でルールを決めてもらって運営する方法もありますし、副業でシェアハウスを運営する人の場合はこの部分を外部委託する方法もあります。設備メンテナンスについては外部委託していれば業者が対応してくれますが、そうでなければオーナーが対応することになります。
入居者対応
入居者選びはオーナーの重要な仕事の1つです。すでに入居している人との相性や、シェアハウスのルールやコンセプトとの相性などを総合的に見て選ばなくてはなりません。とにかく入居者が欲しいからと希望者を手当たり次第に入居させてしまうと後でトラブルのタネになってしまい、下手をすれば本業を圧迫しかねないからです。あらかじめ入居者の基準を作っておくといいでしょう。
不動産会社等への営業
人気のシェアハウスと言えど営業をかけなければ入居者は埋まりません。また空室が出てから営業をかけるのではリードタイムが長くなってしまい、無駄が増えてしまいます。そのため継続的に不動産会社等に営業をかけておく必要があるのです。とはいえ本業も抱えて忙しい身。手が回らない場合は外部委託も視野に入れましょう。
シェアハウス市場の将来性
どんどん拡大するシェアハウス市場
ここまでの説明で「運営が大変そう」という印象を持った人もいるかもしれません。しかし三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2015年1月に発表したレポートによると、シェアハウス市場は今後どんどん拡大すると見られています。
事実、2013年までの直近8年間でシェアハウスの市場供給量は10倍にも膨れ上がっているのです。人口減少が続き、空き家が増加傾向にある日本において、この傾向はますます加速するでしょう。
「人との繋がり」を重視する入居者たち
また同じレポートではシェアハウスの入居者たちが「人との繋がり」を求めてこの生活スタイルを選んでいる点にも触れられています。背景には「行き過ぎた個人主義の動きへの反発や東日本大震災等」があります。この点をよく理解して、シェアハウスのコンセプトを練れば十分収益化は可能でしょう。
いくら稼げる?
前述のOGA氏は2015年現在、10棟のシェアハウスを運営し、月収155万円を稼ぎだすシェアハウスオーナーです。しかしもとは年収370万円の会社員で、シェアハウス運営は副業として始めたのだとか。「工夫次第では1物件あたりの利回り60%を超えるケースも」あるのだと言います。
1軒目の物件はリノベーション済み2世帯住宅を購入。1階部分に自分が住み込み、2階部分の3LDKを3部屋として1部屋4万円で貸し出したのだそうです。1部屋を9万円で貸し出すよりも3部屋を4万円で貸し出して12万円への伸び代をもたせたのです。
これはシェアハウスの魅力の1つと言えます。また1人の入居者に依存するよりも空室リスクが分散できるので、リスクヘッジの面でも効果的なのです。
OGA氏は最初の物件の利益を貯めておき、5ヶ月後には2軒目の物件への頭金に使ったそうです。うまくマネジメントすれば副業は副業ではなくなり、OGA氏のように本業にすることも可能なシェアハウス。リスクやコストは確かに高いものの、成功すれば大きなリターンが得られる副業と言えます。
おすすめサイトは?
以下で挙げているのはあくまで一例です。他にも多くの情報サイトがあるほか、町の不動産会社が掘り出し物の物件を持っている場合も十分考えられます。自分だけのお宝物件を根気よく探すようにしましょう。
SUUMO(スーモ)
http://suumo.jp/
リクルートホールディングスが運営する全国ネットの不動産情報サイト。
HOME’S(ホームズ)
http://www.homes.co.jp/
株式会社ネクストが運営する、同じく全国ネットの不動産サイト。
東京R不動産
http://www.realtokyoestate.co.jp/
一風変わった物件に特化して紹介する不動産サイト。東京だけでなく「神戸R不動産」「福岡R不動産」など各都市に支部が設けられています。
似ている副業は?
- 不動産投資
- 中古アパート経営
- AirBNB