主婦や女性の副業として特に注目されている家事代行。昼食・夕食などの料理や下ごしらえ、食事のための買い物や洗濯、掃除など、家事全般を行う仕事です。
時には子どもの相手をしてほしい、留守番をして荷物を受け取ってほしいといったさまざまな依頼を受けることもあります。
主婦が日常的に行っている家事を代行するため、仕事の種類は多岐に渡りますがすべてをこなす必要はなく、依頼者から希望のある家事のみとなります。
家事代行という言葉が今ほど主流になる前は「家政婦」という言葉が一般的でした。家政婦は家政婦派遣業者から派遣され、家事全般を一手に引き受ける場合が多く、比較的富裕層向けサービスといったイメージがあります。
一方家事代行については、家事1つ1つを細分化しメニュー化していることで、仕事を持つ主婦などが幅広く利用しています。
ここでは、家事代行(料理・買い物・掃除)の副業について、詳しくご説明いたします。
始めるためには
必要な能力・技術とは?
基本的には、特別な能力や技術は必要ありません。料理や買い物、掃除洗濯など日常的に行っている主婦と同様の仕事内容です。
重要なことは、依頼者の立場に立った場合に「お金を払っている以上、プロとしての仕事」が求められているということです。
自分が暮らす家であれば、多少埃が残っていてもまあいいかで済ませても良いものですが、家事代行サービスで家事を行う場合は“完璧な家事”が求められています。依頼者の立場に立ち、求められていることをしっかりこなすことが必要とされている能力です。
家事代行サービスは基本的に、1時間2時間といった時間制です。依頼者は日時とやってもらいたい家事メニューを指定しているため、1時間以内に全部屋の掃除を終わらせるといった時間を区切った作業となります。
自分が居住していないスペースの掃除は思った以上に勝手がわからず手間取るため、家事代行の副業は時間との勝負といっても過言ではありません。そのため時間管理能力も大切です。
また、家事代行サービスを利用する人は、自宅を留守がちであったり忙しい毎日を送られている方がほとんどです。ときには鍵を預かり留守宅へ入り仕事を行うこともあり、見知らぬ人の自宅で自分1人がいるという状況が発生することもあります。
現金や貴金属などの貴重品が置かれていることや、見てはいけない書類なども置いてありますが、守秘義務や窃盗など信頼の上に成り立っているサービスです。依頼者宅から継続して信頼を得るための行動も求められます。
プラスアルファの能力としては、調理師免許・栄養士・保育士などがあるとさらに良いですが、なくても問題ありません。
必要なもの、初期投資
初期投資や必要な物品については、基本的には依頼者宅にある掃除道具、調理道具で家事を行います。どういった形式で家事代行業務を請け負うかによって異なりますが、家事代行サービス会社に登録し派遣されて仕事をする場合は、ユニフォームなど必要な道具一式が準備されていることが大半です。
もし、自分で依頼者と直接契約を結び家事代行を行う場合に必要となる代表的なものは以下の通りです。
- 動きやすい服、エプロン
- ゴム手袋
- 基本的な掃除道具(依頼者宅にない場合のみ)
- 時短につながり、かつ仕上がりが良くなる調理道具(依頼者宅にない場合のみ)
あくまで一部のみの抜粋です。主婦業はとにかくさまざまな道具を使いこなして家事をしているため、もし自分自身で道具を準備する場合は、いかにスピーディに美しくこなせるかを考えて準備することをおすすめします。
その他の条件
家事が好きという方にとってはこの上ないお仕事ですが、副業の1つとして割り切ることが重要となります。というのも、家事代行サービスをお願いされる方は、家事にあてる時間がないことや家事が苦手なことを理由に依頼しています。
シンクの中には洗い物がたっぷり貯め込まれ、トイレの便器には取れない汚れがこびりついている可能性もあります。すべて完璧にしよう!と頑張る気持ちも大切ですが、時間内に終わったのはトイレ掃除のみ、食事は作れなかったということは許されません。どのような住居であっても、淡々と家事を進めていく割り切る力も必要です。
副業内容を徹底解剖!
家事代行サービス会社のサービスメニュー毎に業務内容を説明していきます。
週に1回~月に2、3回定期的に家事代行を行うプランの場合
家事代行サービス会社をフル活用するタイプです。1回あたりのサービス時間はおおよそ2時間程度で、依頼者と家事代行サービス会社との間で月に○回といった約束を行っているため、多少割引のきいた月額定額料金となっていることがあります。
副業として行う場合も、あらかじめ曜日と頻度が決まっているため予定が組みやすく、かつ定額収入も見込めます。
毎月定期的に行う場合は、食事や掃除、洗濯などさまざまな種類の家事を一手に引き受けてほしいという要望があります。ある意味家政婦と似通った部分があり、依頼者と長く付き合い信頼関係を保つことになります。
部屋の広さは、ワンルームからファミリータイプまでさまざまなので、担当する部屋や汚れ具合、料理の内容によって作業ボリュームは大きく異なります。
また、たいていの場合、鍵を預かり留守宅で家事を行うケースが多いようです。
スポット利用(大掃除や来客に備えた準備など)の場合
家事代行サービスを利用する家庭は、定期的に利用するとは限らず、スポット的に利用する人も多くいます。例えば、「週末に来客があるから片付けてほしい」「たまにはゆっくりしたいので、料理や家事全般をしてほしい」などです。
この場合、3時間程度といった比較的長時間のサービスになることが多くなり、作業時間が長くなることで依頼者の希望も多くなりますが、まとまった副業の収入を得ることができるメリットがあります。
料理集中型(数日分~1週間分の料理を作り置きする)サービスの場合
料理が得意な方におすすめの副業です。毎日仕事で帰宅時間が遅いOLさんや、仕事を持つ主婦の方、単身赴任や一人暮らしの高齢者の方などに求められているサービスです。
仕事の内容は数日分~1週間単位で食事を作り冷蔵・冷凍保存することで、依頼者が白ごはんを用意すればすぐに食事できるように準備することです。
料理にあたっては、献立の作成・食材の準備・調理・調理後の後片付けまでを含んでいて、5日間分の全夕食で4時間、1週間分の全夕食で5時間程度の時間内に作ることが一般的な目安です。
調理するのは、メインの副菜それぞれ1品ずつなので、4.5時間あったとしても効率良く作業を進めないと調理が完成しない可能性もあるため注意が必要です。食材の買い物代行については、時間内か時間外かは家事代行サービス会社によって異なりますので、規定時間内に準備できるかどうかあらかじめ確認の上、仕事を受注しましょう。
また、掃除や洗濯と違って食事は各家庭や個人で好みや要望が多いものです。「歯が悪いので柔らかめに作ってほしい」「子供が好むメニューにしてほしい」「魚は苦手」など要望に応じたラインナップを提供する必要があります。
出産、産後の家事サポートプランの場合
出産直後や産後のサポートを必要とされるケースも増えています。初めての出産でわからないことが多い、パパは仕事で多忙、実家は遠方なので頼ることができないなどさまざまな事情があります。
この場合は、産前産後の連続した日数を希望されることが多く、1週間程度集中して時間が取れる方にはまとまった収入を得ることができるためおすすめです。特に、出産経験のある女性が行うと、出産直後のママの精神的な余裕にもつながるため喜ばれるでしょう。
仕事内容は家事全般に加えて、大きくなっているお子様がいらっしゃれば通園・通学の送迎、病院への検診の送迎などが含まれることもあります。
ペットシッター、お庭の水やりの場合
忙しいご家庭では、ペットの散歩やお世話をお願いされることもあります。ペットのお世話にあたって特に必要とされる資格はありませんが、餌やりや散歩など依頼者から十分要望を伺って行います。ペットも家族の一員なので、大切にお世話しましょう。
また、お庭の手入れとして、水やりや草むしり、旅行中の手入れなども依頼されることがあります。こちらも特別必要とされる資格はありませんが、室内で行う作業とは異なり、炎天下や寒空の下行うため体力が必要となることもあります。
副業:家事代行の将来性
共働きの家庭が増えていることで、家事をアウトソーシングしたいという要望は急増しています。また、家政婦とは異なり、さまざまな要望に細やかに応える家事代行サービスは利用者の満足度も高く、リピート率が高いと言われています。
また、女性社員が多い企業においては、家事代行サービスを割引で利用できる福利厚生を完備している企業も多く、今後女性の社会進出が高まる中で必要不可欠なサービスとなっていくことが予想されています。
いくら稼げる?費用は?
売上
家事代行の副業の売上については時給計算が一般的です。
契約形式 | 時給 |
---|---|
家事代行サービス会社に登録して仕事を行う場合 | 1500円 |
個人で直接依頼者と契約し仕事を行う場合 | 2000円 |
力仕事を伴う場合や、調理師免許を持っている場合などはさらに高い収入も可能です。
家事代行サービスに登録することのメリットは道具の準備が不要なことや、依頼者宅への細かなヒアリングを行う必要がないことです。一方で、個人で直接依頼者宅と契約する場合は、高い報酬額がメリットです。
費用
家事代行サービス会社に登録して仕事を行う場合は、材料はすべて家事代行サービス会社が準備するため材料費は不要です。個人で家事代行業を行う場合は、調理道具・掃除道具・消耗品などを必要に応じて準備する場合があります。(基本は依頼者宅にて準備を行うことが一般的です)
その他の必要な費用
依頼者宅までの往復交通費が必要です。家事代行サービス会社に登録して仕事を行う場合は、交通費も支給されることが大半です。
おすすめサイトは?
CaSy(カジー)
https://casy.co.jp/staff_entry
CaSy(カジー)は家事代行に特化したクラウドソーシング。仕事の内容は家事全般なので掃除や料理の作り置きに限らず、庭の水やり、子どもの送迎なども含まれます。1,500円(※)からの時給は他のパートに比べて高い水準、そして時間は週2時間からでOK!ちょっと空いた時間に働くことも可能です。特に資格は必要なく、研修制度があるので初めてでも大丈夫。指名されれば時給UP、お客様からの評価数によっては昇給もあります。万が一何らかのトラブルがあったとしても、家政婦と違い個人で対応する必要がないので安心です。※業務委託の場合
キッズライン
https://kidsline.me/
キッズラインはベビーシッターや家事代行の提供者と利用者をつなぐサービスです。家事代行で働く場合は1時間から、料理だけ、片付けだけでも大丈夫と自由度が高く、時給も自分で決められます。初めての方でもフォロー体制があるので安心して始められます。
エニタイムズ
https://anytimes.co.jp/
生活の諸々をサポートすることに特化したクラウドソーシングサービス。自身で作業単価を決定でき、依頼者と直接契約します。成約した場合に手数料が発生しますが、自分で値段を決められるメリットがあります。
ベアーズ
http://www.happy-bears.com/
家事代行サービス会社
家事代行のマエストロサービス
http://www.maestroservice.co.jp/
http://www.maestroservice.co.jp/staff/recruit.php
家事代行サービス会社
ミニメイドサービス
http://www.premier-service.jp/
家事代行サービス会社
Swipp
https://swipp.jp/
https://swipp.jp/staffApply/
家事代行サービス会社
似ている副業は?
ハウスクリーニング
家事代行は、日常的な家事を特別なスキルを必要とせずに行いますが、副業としてプロを極めたい場合の選択肢としてハウスクリーニングがあります。エアコンやお風呂の掃除について詳しく学び、プロとして作業を行います。
便利屋
いわゆる何でも屋さんですね。何でもするから難しいのでは?と思われがちですが、意外と家事サポートや、重い家具を運ぶなど日常的な業務が大半だと言われています。