イオン導入とは?イオン導入器の仕組みやおすすめの美顔器と化粧水を紹介
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「美白ケアやエイジングケア、今までの化粧品ではあんまり効果が感じられない・・・」
こんな時、「もっと高い化粧品を買うしかないのかも」と思っていませんか?化粧水や美容液の効果は、その「浸透度」によって変わってきます。
どんなに良い成分でも、肌にきちんと入らなければあまり意味が無いのです。
美容成分の浸透度を上げるケアとしては「イオン導入」が挙げられます。イオンの力で肌に良い成分をしっかり浸透させて、見違える肌を作ってみましょう!
ここではイオン導入の仕組みや、導入効果を出すための基礎化粧品の選び方、イオン導入器選びのコツ等、「イオン導入」についての様々な情報を解説していきます。
なんで肌に良いの?イオン導入の仕組みとは
イオン導入とは、微弱な電流を肌に流すことで化粧水や美容液の成分浸透率を高め、肌の内側から美肌を作る美容法です。
では、なぜ肌に電流を流すと美容成分の浸透が上がるのでしょうか?
肌は微弱の電気を帯びている!
その秘密は「肌の構造」にあります。
ごく薄い人間の肌は、実は何層もの階層に分かれており、ここに非常に弱い電気が流れているのです。
肌の構造
- 外側(外気)
- 角質層(かくしつそう):10~15層程度
- 顆粒層(かりゅうそう):2~3層
- 有棘層(ゆうきょくそう):5~6層
- 基底層(きていそう):1層
- 内側(体内)
横から見ると、肌はまるでミルフィーユのようになっているのですね。
このうちもっとも外側の「角質層」は酸性で、プラスイオン(陽イオン・+イオン)の多い状態になっています。
その内側の「顆粒層」は反対にアルカリ性で、マイナスイオン(陰イオン・-イオン)の多い状態です。
異なるイオンの多い両者が反発すると電流が生まれ、肌には「電気のオブラート」のようなものが生まれます。
微弱な電気のバリアが、雑菌や不純物の浸透を阻んで、私達の肌を保護しているわけです。
電気の膜は成分の浸透もジャマしてしまう
ところがこのバリアがあると、スキンケアでは少々困ったことが起こります。
電気の膜が美容成分の浸透も邪魔してしまうため、成分が肌の奥にまで入ってくれないのです。
いくら高級な化粧水や美容液を使っても、通常の使用法では成分は角質層の外側にまでしか入ってくれません。その浸透度は、わずか2~3%程度であるとも言われています。
電気のバリアを中和して弱らせ、成分を奥まで届ける
この「電気による美容成分の浸透阻害」の対策となってくれるのが、「イオン導入」です。
肌にごくわずかな電流を流すと、酸性の角質層・アルカリ性の顆粒層がそれぞれ中性に近くなり、肌の電気のオブラートの力が弱まります。
そのため化粧水や美容液に含まれる成分が肌の奥にまで届き、肌を内側から活性化させてくれるのです。
イオン導入による浸透度は、通常のハンドプレス等に比較して「30倍~70倍以上」にもなるとされています。
今までの美白ケアやアンチエイジングケアでは満足できなかった「嬉しい結果」にたどり着ける可能性も高いというわけですね。
イオン導入は家でもできる?
イオン導入は、かつては美容クリニック等の医療機関・エステ等の美容専門施設でないと受けられないものでした。
そのため「イオン導入=高額!」というイメージがいまだに残っており、女優さんやタレントさん・美容に強い興味を持つ人だけのもの・・・と考える人もまだ多く居るようです。
家庭用のイオン導入器が続々と登場
しかし現在では家庭用の「イオン導入器」が多数販売されるようになり、その価格も手頃になりました。
化粧水や美容液等を肌に付ける際に「イオン導入器」を使えば良いだけなので、何時間もの手間や時間がかかるわけではありません。
また週に1回~2回程度の使い方が原則となっており、仕事や家事で忙しい人でも取り入れやすい美容法となっています。
とってもカンタン!イオン導入の方法
使用するイオン導入器・美顔器によって使用方法は微妙に異なりますが、原則的には以下のようなステップでお手入れを行います。
洗顔
美容成分の浸透度を高めるため、事前に洗顔をして肌の汚れを取り除きます。柔らかいタオルで顔の水分をしっかり取っておきましょう。
事前準備
化粧水・美容液をコットンやフェイスマスク(機器によっては専用シート)にたっぷりと含ませます。
導入
コットン・フェイスマスクを顔に貼り付け、上から導入機を軽く押し当てます。一箇所に当てる時間は10秒程度でOKです。徐々に導入機を動かしながら、顔全体に導入を行います。顔全体で10分~15分程度を目安とすると良いでしょう。
導入終了
化粧水や美容液が顔に残った場合には、ハンドプレスで浸透をさせます。(全ての化粧水を無理に導入機で入れ込む必要はありません)
保湿
普段使っている保湿クリーム・ジェル等で外側からの保湿を行います。
イオン導入、化粧水には何を使えばいい?
イオン導入で重要になるのが、肌に入れる化粧水や美容液等の「基礎化粧品選び」です。
「今まで使ってきた化粧品でOK!」と謳うイオン導入器もありますが、これは少々誤解を生む表現と言えます。
基礎化粧品に含まれる美容成分の中にはイオン導入に適した成分・適さない成分がありますし、テクスチャーによってはイオン導入で入らないものもあります。
入れ込む基礎化粧品を間違えると効果が出ないばかりか、却って肌の負担となることもあるのです。
イオン導入の効果が十分に出せ、なおかつ自分の肌の悩みにあった化粧品を選びましょう。
基本は「化粧水」or「美容液」
イオン導入器(微弱な電流)の力で浸透性が高まるのは、帯電しやすい「水」です。
そのためイオン導入に使う基礎化粧品では、水をベースにした「化粧水」、もしくは油をほとんど使用しない「美容液」を使うのが基本となります。
電気を通しにくいオイルは向かない
反対に「油」は帯電をしにくいため、いくらイオン導入を行っても肌の内側には浸透してくれません。
つまりホホバオイル・ヤシ油等の「ピュアオイル」、そして基材(ベース)がオイルである「美容クリーム」はイオン導入には不適格というわけです。
ジェルや美容液は油分の配合量に気をつける
また「美容ジェル」や「美容液」の中でも、オイル配合量の多いものはイオン導入には適さないことになります。
最近では「イオン導入対応可能」としたオールインワンジェルやクリームも登場していますが、テクスチャーの仕様上、化粧水等に比較すると浸透度はやや落ちると考えた方が良いでしょう。
イオン導入に向いてる美容成分~ビタミンC誘導体
「ビタミンC誘導体」は、イオン導入に最も適していると言われる成分です。
元々マイナスイオンを帯びた物質であるため、導入器でマイナス電流をあてると反発して「導入器から遠ざかろう」とします。
結果として、導入器の反対側である肌の奥にまでビタミンC誘導体が届き、効果が実感しやすいというわけです。
今あるシミにも期待
ビタミンC誘導体は、シミやくすみの元となる「メラニン色素」を作る酵素「チロシナーゼ」の働きを阻害します。
また近年では、メラニンを体外へ除去する働きも持つことがわかってきました。
シミ・ソバカス等の予防や、できてしまったシミへの対処となるだけでなく、肌全体の透明度もアップすることが期待できます。
またビタミンCは、肌の元となる「コラーゲン」や「ヒアルロン酸」等を作るための「酵素」の働きをサポートする栄養素です。
ビタミンC誘導体を入れることでコラーゲン・ヒアルロン酸の生成力が高まれば、肌にピンとしたハリが生まれます。
ビタミンC誘導体の選び方
ビタミンC誘導体には、水溶性のものと油溶性のものがあります。イオン導入で浸透率を上げるには、水に溶けやすい「水溶性ビタミンC誘導体」を選びましょう。
化粧水・美容液等に入っているビタミンC誘導体が水溶性か油溶性かは、裏面のラベルや製品の全成分表示で確認できます。
水溶性ビタミンC誘導体
- リン酸アスコルビルNa(APS)
- リン酸アスコルビルMg(APM)
- パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS・アプレシエ)
- イソステアリルアスコルビルリン酸2Na等
油溶性ビタミンC誘導体
- ステアリン酸アスコルビル
- パルミチン酸アスコルビル
- アスコルビル(VCIP)
- L-アスコルビン酸2-グルコシド
- テトラヘキシルデカン酸
おすすめビタミンC誘導体入り化粧品:シーボディ プラチナVCローション
浸透力と即効性のビタミンC誘導体
最新型のビタミンC誘導体APIS(イソステアリルアスコルビルリン酸2Na)配合のローションです。
高浸透のビタミンC誘導体としてはAPPSが有名です。その浸透性に加え、すばやく働くようになったのがAPISです。
ビタミンC誘導体が働くためには肌でビタミンCに変わる必要があり、APPSはその変換に2つの酵素を必要とします。
しかしAPISは1つの酵素でビタミンCに変わるため、すばやく働くことができるのです。
その他、バリア機能としてのプラチナナノコロイドや、6種のセラミド成分(米セラミド、5種のヒト型セラミド)、9種の植物エキスも配合し、大人の肌コンディションを整えていきます。
また、アルコールフリー、パラペンフリー、鉱物油フリー、界面活性剤フリーと敏感肌の方も安心して使える品質重視の商品となっています。
- 価格:4,180円税込
- 内容量:100mL(約1ヵ月分)
- メーカー:シーボディ
1週間分のスターターセット
プラチナVCローションの他にセラムやミルクをセットで一週間分1,980円(税込・送料無料)から試せるスターターセットもあります。
おすすめビタミンC誘導体入り化粧品:APPSクリスタルパウダー
ビタミンC誘導体のパウダー
乾燥しにくく、浸透度の高いビタミンC誘導体である「APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)」の100%パウダーです。
精製水に溶かしてイオン導入に使えば、余分な成分を一切入れずに強力なビタミンC誘導体導入が行なえます。
また初回購入で付属する「化粧水作成キット」を使えば、1ヶ月常温で使用できるシンプルなビタミンC誘導体入り化粧水も手軽に作成可能です。
手間がかかっても、いつでも新鮮なビタミンCを肌に与えたい、という方におすすめです。
- 価格:3,630円税込
- 内容量:3g
- メーカー:トゥベール
※商品情報は公式サイト等で最新をご確認ください。
イオン導入に向いてる美容成分~「プラセンタ」でアンチエイジング!
哺乳類の胎盤から抽出されたエキスである「プラセンタ(プラセンタエキス)」も、イオン導入に適した成分です。
肌の復活や再生が期待できる
多くのアミノ酸・ペプチドを含む「プラセンタ」は、活性酸素による肌のサビつき(酸化)を防ぐ働きを持っています。
また上皮細胞成長因子(EGF)・線維芽細胞増殖因子(FGF)等の成長因子を含むため、皮膚細胞の増殖を促し、新しい肌を作る力を底上げする役割も持つ存在です。
表皮・真皮の新たな肌の生成が促進されることでターンオーバーが活性化され、シワやたるみ・ほうれい線等の予防対策となってくれます。
またデオキシリボ酢酸(DNA)・リボ酢酸(RNA)といった「核酸」を補給することで傷ついた遺伝子が修復され、肌のターンオーバーがより正常化することも期待できます。
プラセンタ化粧品の選び方
イオン導入を行う場合、使用できるプラセンタ化粧品は「原液100%のプラセンタエキス」のみです。
プラセンタエキスを配合した美容液、プラセンタエキス入りの美容クリーム等はオイル混合量が高いため、イオン導入には使用できません。
現在では「生プラセンタ」と銘打っているにもかかわらず界面活性剤等の添加物を加えた製品も多く出回っていますので、原液100%のものかどうかを必ず確認しましょう。
エイジング対策重視なら馬か豚原料を
また成長因子(EGF・FGF)の補給によるエイジング対策を求める場合、プラセンタの原料は馬か豚(哺乳類)の胎盤であることが必須です。
海洋性プラセンタ(マリンプラセンタ)や植物性プラセンタは成長因子を持たないため、プラセンタ導入ならではの画期的なターンオーバーは期待できません。
お手頃なプラセンタエキス:フラコラ プラセンタエキス原液
サラリ感触が原液の証
徹底管理された農場のみで飼育された国産豚プラセンタ原料を100%使用、濃厚な美容液です。コスメ雑誌の口コミでも取り上げられました。
保湿イメージを出すためのとろみ成分など、余分な成分は一切入れていないさらっとしたテクスチャーが特徴です。
お試しサイズが980円でとてもお得ですが、約30日分の30ml入りでも定期便なら10%offの3,300円です。
プラセンタ原液としてはリーズナブルなので、プラセンタ原液を初めて使う方や継続したい方でもチャレンジしやすい価格になっています。
- 30ml:3,667円税込
- お試し15ml:980円税込
- メーカー:fracora
- 定期便ならいつでも10%off
※商品情報は公式サイト等で最新をご確認ください。
医療用でも使われるプラセンタエキス:セネシス プラセン100
医療用や化粧品原料としても知られるメーカー
スノーデン株式会社は医療用にも用いられる高品質なプラセンタ成分メーカーで、その品質・原料の安定性で高い評価を得ています。
「プラセン100」はその上質なプラセンタエキスのみを100%ボトリングした原液タイプです。
小ボトルのトライアルサイズ(税抜1,000円)も販売されていて、サイズ展開が2.5ml・10ml・20ml・50mlと幅広いので、初めてプラセンタを使用する人はこのトライアルサイズからスタートしてみても良いでしょう。
- 50ml:15,000円税抜
- トライアル2.5ml:1,000円税抜
- 他に10mlと20mlあり
- メーカー:スノーデン株式会社
※商品情報は公式サイト等で最新をご確認ください。
「トレハロース」で潤い肌に!
イオン導入というと上記のビタミンCによる「美白」、そしてプラセンタによる「エイジング対策」が有名ですが、実は「乾燥肌対策」にも使えます。
乾燥対策・保湿としてよく用いられる成分が「トレハロース」です。
トレハロースのメリット
- 強い保水力による保湿効果(乾燥対策)
- 肌細胞を保護してバリア機能を強化
- 他の成分と組みあわせてもOK
- 安価で使用しやすい
乾物をプルプルの状態に!驚異の保水力
トレハロースは糖質の一種で、ガムや飴等のスイーツ類では甘味料として使用されます。
しかし実は強力な保水力を持つ物質で、乾燥食品(干し椎茸等)の乾物にも多く含まれ、水につけただけで乾物をプルプルの状態に戻すほどの作用を持っているのです。
原料価格が下がって買いやすく
トレハロースの保水力は昔から美容目的のために着目されてきましたが、天然糖類であるため原料価格が高く、かつては高級基礎化粧品にしか配合されませんでした。
しかしデンプンを素材とした精製法が確立したため、近年では安価に手に入れられるようになったのです。
サラリとした質感でイオン導入も行いやすく、ビタミンC誘導体やプラセンタなどと組み合わせながら使用することもできます。
おすすめトレハロース:トレハロース原料100グラム
国産原料で安心
デンプンから精製したトレハロース100%の原料粉末です。国産製品であるため品質には安心感があります。
精製水や他の美容成分と混ぜて手作り化粧水を作りイオン導入に用いられる他、既存の化粧水に加えて保湿力を高めることも可能です。
非常に安価なので惜しげなく使用することができるのも嬉しいですね。
- 価格:288円税込
- 内容量:100g
- 販売:カフェ・ド・サボン
※商品情報は公式サイト等で最新をご確認ください。
一見わかりにくい乾燥肌「インナードライ肌」はイオン導入で改善の可能性があります。
下記のページでインナードライ肌の特徴を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
インナードライ肌になりやすい6つの原因と対策~改善は洗顔や食べ物で
イオン導入に向かない成分とは?
通常のスキンケアでは「美容対策」として一般的な成分も、イオン導入では不向きとなることがあります。
使用する化粧水や美容液に以下のような成分が含まれていないか確認しておきましょう。
コラーゲン
肌を作る元となるコラーゲンは分子が大きく、イオン導入でも肌の奥にまで潜り込ませることができません。
ヒアルロン酸(ヒアルロン酸Na等)
非常に強い保水力を持つヒアルロン酸ですが、こちらもコラーゲン同様分子が大きく、イオン導入でも角質層の奥にまで到達させることができません。
またヒアルロン酸が化粧品の中に少量でも含まれていると、角質層をラップのように包んでしまうため、他の美容成分の浸透度が著しく落ちてしまいます。
低分子ヒアルロン酸は添加物に注意
なお近年では分子を小さくし、イオン導入に対応可能な「低分子ヒアルロン酸(ナノ化ヒアルロン酸)」を配合した製品も登場するようになりました。
ただしこの場合、化粧品が無添加であることをよく確認しましょう。
浸透度を上げた低分子化物質と添加物を一緒に導入させると、肌の痒み・赤みといった炎症が起きる場合があります。
ヒアルロン酸配合の化粧水については、下記のページで詳しく解説しています。是非参考にしてみて下さい。
乾燥肌が選ぶべき化粧水とは~セラミド・ヒアルロン酸などの保湿成分と年代別おすすめ化粧水を解説
イソフラボン(大豆イソフラボン)
イオン導入では、導入する美容成分をイオン化することで効果をより上げることができます。
ところが植物から抽出された成分はイオン化をしにくい傾向があり、家庭用イオン導入器では浸透率を上げることがほとんどできません。
特に「大豆イソフラボン」はイオン化をしにくいため、イオン導入には不向きと言えます。
この他、アロマエッセンス、グレープフルーツエキス、ユキノシタエキスといった植物性抽出エキスも避けておいた方が無難です。
大豆イソフラボンが美肌にいいとされる理由は下記のページで詳しく解説しています。是非参考にしてみて下さい。
豆乳で美肌になる6つの秘密~効果を引き出す飲み方とアレンジレシピ
ビタミンA(レチノール)
ビタミンAには動物性蛋白質に含まれる「レチノール」と、ニンジンやほうれん草等の野菜類に含まれる「カロテン」があります。
このうち、美容面で人気が高いのが「レチノール」(レチノイン酸、レチナール)です。
肌への浸透力に優れるレチノールは、ターンオーバーを強くサポートし、ふっくらとした肌を作る重要な存在となっています。
通常のスキンケアであれば、特にシミ・シワ等のエイジング対策に用いておきたい成分と言えるでしょう。
肌への刺激が強くなりすぎる恐れも
ところがビタミンAは脂溶性(油に溶けやすい)という性質を持つため、イオン導入に欠かせない「通電」を阻害しやすく、イオン導入にはあまり適していません。
更にレチノールにはピーリング作用があるのですが、イオン導入でこの作用が強く出過ぎてしまい、肌への刺激となる恐れがあります。
レチノールはイオン導入に向かないというだけで、アンチエイジングでなじみのある成分です。
下記のページでレチノールのメリット・デメリットを解説していますので、あわせて参考にしてみて下さい。
エステ・クリニック(皮膚科)でのシワ取りメリット・デメリット~ 光エステやボトックスも解説
「無添加化粧品」を選ぼう!
イオン導入は美容成分の浸透率を上げてくれますが、同時に他の添加物も肌に浸透しやすいことになります。
通常のスキンケアでは炎症等が起こらなくても、角質層の奥にまで添加物が入り込んだことで刺激となり、炎症が起こるケースも多いのです。
以下のような添加物が含まれる化粧水・美容液をイオン導入に使用するのは避けましょう。
イオン導入で避けるべき成分
- 香料
- 防腐剤(パラベン、ヘキサンジオール、エタノール等)
- 石油系合成界面活性剤
- 着色料
イオン導入器の選び方
家庭向けのイオン導入は、イオン導入機能のある「美顔器」で行うのがメインとなります。ここでは、イオン導入美顔器の選び方のコツについて解説していきます。
「時間」で選ぶ~ササッと手入れのシンプル型
「スキンケアにあまり時間がかけられない」「時短ケアでも肌に効果を出したい」ということであれば、ごくシンプルな家庭型イオン導入器(美顔器)で十分と言えます。
シンプルタイプの場合、機能はイオン導入・イオン導出・振動マッサージ程度に絞られます。
しかしきちんとしたメーカーの製品であれば、イオン導入の効果について多機能型と大きな違いはありません。
イオン導出とは?
イオン導出とは簡単にいうとクレンジングです。イオン導入が美容成分を肌に入れ込むことに対して、イオン導出は通常の洗顔等では取り切れない毛穴の汚れなどを、電気の性質を利用し肌の外(コットン)に引きつけて取り除くことを言います。
「イオン導出でコットンに汚れが...」そんな時はクレンジングが合ってないのかもしれません。
下記のページでは主なクレンジング剤6種を徹底比較しています。それぞれに種類や特徴が違うので、ぜひ参考にしてみてください。
クレンジング剤6種を徹底比較!オイル、クリーム、リキッド...肌に合うのはどれ?
機能が限定していて割安
シンプル型は機能性が絞られている分、価格帯が安くなり、手軽に購入できるようになっています。
イオン導入を週2回行う場合、スキンケアにかかる時間は一週間あたり従来のプラス20分~30分で済みます。
「ライフスタイルにあわせて、無理なくケアを続けたい」「美容への余分な出費を控えたい」という人にはシンプル型がおすすめです。
「時間」で選ぶ~じっくり手入れの多機能型
現在の美顔器には、イオン導入・導出の他、超音波マッサージ、スチームケア、光美容等、様々な機能を持たせた製品が登場するようになっています。
1台でエステ級のお手入れができるものもあるほどです。
機能をフル活用するとケアの時間は大幅に増えてしまう
ただし多機能型のマッサージやスチーム等の機能をフルに使うとなると、一週間あたりのスキンケア時間は従来より2時間以上~8時間近くも増えます。
じっくりとお手入れができる「余裕がある人向け」の製品と言えるでしょう。
また多くの機能を持ったイオン導入器ということになると、購入価格が30,000円以上~50,000円程度になるものも珍しくありません。
「イオン導入にしか使わない」ということであれば、この価格帯はかなり高額に感じられるのではないでしょうか。
きちんとしたメーカー製品を選ぶ
イオン導入器の価格は年々値下がりしており、特にシンプル型の製品については1,000円台~2,000円程度のものも登場するようになっています。
「気軽に購入できる」というのは良い点ではあるのですが、あまりに廉価すぎるものについては注意が必要です。
廉価製品は耐久性が劣る面があり、「使用しはじめたら2ヶ月程度で使えなくなった」「修理してもらってもまた故障した」というような口コミが散見しています。
またプチプラ製品については電流がきちんと流れていないような製品もあり、「効果が感じられない」といった感想も少なくありません。
ある程度の金額のものを
週に2回のイオン導入ケアをきちんと続けていくのであれば、耐久性と機能に信頼がおける大手メーカー製品を選ぶようにしましょう。
シンプル型の導入器であれば、メーカー製品でも10,000円~20,000円程度で購入することができます。
導入器はamazonやヨドバシカメラ、楽天といったネット通販や量販店で大型割引販売されることも多いですし、前期モデルが格安に売られていることもあります。
費用を抑えたい人は、このような店舗や製品もチェックしておきたいですね。
おすすめイオン導入器:Panasonic イオンエフェクター(浸透タイプ)EH-ST78
手塗りではできない浸透力が魅力
イオン導入以外に、毛穴汚れや毛穴引き締めフェイスケアもできる1台4役の家庭用美容機器です。
- ブライトニングモード:肌に透明感がほしい時
- 保湿モード:電気浸透流で肌男の角質まで保湿成分を届けたい時
- スキンクリアモード:毛穴の汚れが気になる時
- クールモード:約10度で毛穴を引き締めたい時
チタンでできたヘッド部が肌に密着しやすいトライアングル型になっており、肌を上へと引き上げながら導入を行うことが可能です。
1モード2~3分で完了でき、時間の都合で組み合わせることでより効果的にイオン導入が行えます。
- メーカー:パナソニック
- 価格:22,000円程度~
目元・口元への対応をチェック
特にアンチエイジングのためにイオン導入を行う人の場合、気をつけたいのが「目元」や「口元」への使用が可能かという点です。
もっとも年齢が現れやすい目元や口元は、同時に皮膚が薄く凹凸の激しい箇所でもあります。
そのため細かなレベル調整が行えたり、目元などの形に沿ってイオン導入が行える機種の方が、エイジングケアには適しているのです。
おすすめイオン導入器:ヤーマン 【ポイントリフト】
1台2約の美顔器
EMSで「リフトケア」、イオン導入で「保湿ケア」を同時に行える電子ハリ美顔器です。
8つの電極で表情筋を集中的にアプローチします。中央の電極からはイオン導入するため潤いもアップして、毛穴が目立つ事も抑えてくれます。手で塗布した場合よりも14%潤いがアップした実証もあります。
形状もコンパクト、USB充電でコードレスなため場所を選ばず、いつでもどこでも使えます。
目の周囲は寝不足や血行不良が「クマ」となって現れやすい場所です。
下記のページでクマの種類に合わせた消し方やツボ押しの方法などを解説しています。是非参考にしてみて下さい。
茶クマ・青クマ・黒クマに合う原因別の消し方!コンシーラーやツボ押しで根本改善
イオン導入の注意点
化粧水・美容液は多めに使用する
イオン導入では成分が素早く肌へと浸透する分、基礎化粧品の消費が早くなります。
従来のスキンケアにおける使用量のつもりで導入をスタートしたことで、使用直後にコットンやシートが乾いてしまっているケースも多いようです。
入るべき水分や美容成分が不足してしまうと、イオン導入器の電流の刺激ばかりが肌に当たることになり、肌には却って負担となってしまいます。
コットンや専用シートには化粧水や美容液をたっぷりと含ませましょう。また導入途中でシートが乾いてしまった場合には、適宜化粧水等の水分を追加をしてください。
導入器を直接肌にあてない
イオン導入器を直接肌にあてると、かえって肌への負担となります。必ずコットンもしくはフェイスマスク等の上から押し当てるようにしましょう。
ただし機器によってはイオン導入以外の使い方であれば直接接触をOKとするものもありますので、機器の使用説明書をよく確認しておくことも大切です。
長く導入させすぎない
イオン導入は、マッサージ機のように「使用直後に効果を実感する(即効性がある)」というものではありません。
使用中の感触も特に無く、「化粧水の減りがいつもよりは早い」というのが使用中の実感ということになります。
そのため特にイオン導入を初めて行う人の場合、「これでは導入が足りないのかも?」と、導入時間をひたすら長くしたり、何度もシートを取り替えてイオン導入を行うケースが見られるようです。
しかしイオン導入は、一度にたくさん行えば良いわけではありません。電流による刺激が長すぎれば肌に対して刺激となり、却って肌荒れ等を促進させてしまう恐れがあります。
イオン導入の時間は一般的に1回につき10分~15分とされていますが、使用機器によって推奨使用時間は異なりますので、説明書を確認した上で時間を守るようにしましょう。
使用は「週2回」にとどめる
イオン導入は、微弱電流をあてることで一時的に肌のバリア機能を弱め、美容成分の浸透度を上げる方法です。
あまり頻繁に行ってしまうと、肌本来のイオンによるバリア機能が弱まってしまい、外気の刺激に負けやすい「敏感肌」になってしまう恐れがあります。
家庭用イオン導入器の場合、使用は原則として週に1回、多くても2回が限度です。
週末等のスペシャルケアとして使うようにしましょう。また元々肌が弱い人の場合には、頻度を更に下げた方が無難と言えます。
生理中・生理前後の使用は避ける
生理中及び生理前後はホルモンバランスが乱れやすく、肌の状態が不安定になりがちです。
通常の状態であればイオン導入で問題が見られない肌でも、成分の刺激を受けやすくなっています。
この時期にはイオン導入器の使用を避け、穏やかなスキンケアを行うようにしましょう。また生理以外で風邪や体調不良の場合も、使用を避けたほうが無難です。
受診中・妊娠中の人は医師に相談を
イオン導入は、ごく少量とはいえ体に電流を流す美容法です。
そのためペースメーカー等の医療機器や、チタン等の金属類が体内にある人の場合は、必ず使用前に医師に相談をしましょう。
また妊娠中および出産後の授乳中の人も、主治医に相談をしてから使用をしてください。
関連ページもCHECK
家でイオン導入に不安な場合、エステサロンのカウンセリングでしっかりと不安解消した上で、プロにお任せしてみるのもおすすめです。特にしわが気になっているに方はイオン導入だけではないプロの技があります。下記のページではエステサロンでのイオン導入をはじめとした、いろいろなシワ対策やフェイシャルメニューについて解説しています。
おわりに
イオン導入は今回ご紹介したビタミンC誘導体・プラセンタ等の他、アミノ酸、トラネキサム酸等、様々な分子の小さい水溶性成分の浸透度アップに使うことができます。
「夏には美白ケアを中心に、冬には乾燥ケアを中心に」と季節にあわせて浸透させる成分を使い分けることもできますし、「そろそろエイジング対策を始めようかな」といった年齢に合わせた肌対策にも対応させやすい美容法です。
自分の肌の悩みに合った成分を見つけて、イオン導入でじっくり肌へと浸透させてみましょう!
トラネキサム酸は肝斑の治療薬として有名です。イオン導入器なら、内服がメインのトラネキサム酸を肌からもケアすることができます。
肝斑の基礎知識や治療法など、詳しくは下記で解説していますので是非参考にしてみて下さい。
肝斑とは?シミとは違うの?原因と治療法と薬~肝斑の疑問をわかりやすく解説
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