エステ・クリニック(皮膚科)のシミ対策の違いとは ~ ガンコなシミにはイオン導入?レーザー治療?
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美白化粧品や美白サプリメントでは効果が実感できない時に頼りになるのが、エステや美容クリニックなどです。
でも「エステ」と「美容クリニック」でのシミ対策はどのように違うのか...?
一言で答えるならば「クリニックのシミ治療はエステより強力な機器で照射」します。最近はダウンタイムが短いタイプもあるので以前より気軽にクリニックを利用できるようになっています。
このページではフェイシャルエステ等のエステサロンと美容皮膚科等のクリニックで行われるシミ対策について、その内容やメリット・デメリット等を詳しく解説していきます。
先にシミ対策ができる「サロン」や「美容クリニック」を見たい方はこちら
エステサロンでのシミ対策
エステサロンには、顔のケアを専門に行うフェイシャルエステ、ボディや脱毛等も行うトータルエステサロンがあります。これらのエステサロンでは、どのようなシミ対策が行われているか見ていきましょう。
エステサロンでできるシミ対策とは?
エステサロンでできるシミ対策の代表的なものは下記のものがあります。
エステサロンの代表的なシミのコース
- ピーリング/ゴマージュ
- イオン導入
- 光によるケア(IPL照射・フォトフェイシャル)
- リンパマッサージ
ピーリング/ゴマージュ
出展:ソイエ ピーリングマスク
https://www.socie.jp/trial/facial/001/
「ピーリング」とは、肌の表面に残っている古く厚い角質を溶かして除去するケア方法のことを指します。
「ゴマージュ」は同じく角質を除去する手段なのですが、角質を科学的に溶かすピーリング(ケミカルピーリング)とは異なり、自然素材のパウダー等を使って物理的摩擦で角質を落とす方法です。なぜこのような角質除去がシミ対策に良いのでしょうか?
シミのメカニズムとターンオーバーの乱れ
シミの元となっているのは、「メラニン色素」という黒い色素です。これが角質層に残ってしまうと、肌が黒く見えてしまいます。肌のターンオーバーが活発な時には角質層はどんどん新しいものに変わるため、肌に色素はあまり残りません。
しかし生活習慣の乱れ・ホルモンバランスの乱れ等でターンオーバーが乱れると、古い角質がいつまでも外に残ることに。本来なら除去できるはずのシミが、いつまでも肌の上で目立ってしまいます。
ピーリングで正常化
ピーリングではこの古い角質層を酸性成分で溶かし出したり、摩擦で擦りとったりして肌のターンオーバーを正常化させてます。使われる成分内容はサロンによって異なりますが、以下のような素材を使っている店舗が多いです。
AHA(フルーツ酸、グリコール酸)
リンゴ・ライム・サンザシ等のフルーツやサトウキビ、てんさい糖から抽出された酸性の成分。自然由来なので肌への刺激も控えめなのが特徴です。グリコール酸と乳酸をあわせてブレンドすることで、よりピーリング効果が高まります。ブレンド内容等は店舗によって異なります。
クリスタル粒子・金属粒子等
肌への負担が少ないごく微小なクリスタルの粒を肌に吹きかけ、古い角質を除去する方法です。融解させずに角質を落とすので考え方としては「ゴマージュ」に近いですが、現在では「クリスタルピーリング」とピーリングの範囲内として捉えられています。
イオン導入
出展:amazon
TRYBEST 業務用 機能美顔器 イオン導入 超音波
なぜイオン導入するのか? ~ 浸透しにくい美白の王様
シミ対策・美白成分としては「ビタミンC誘導体」が有名ですよね。ビタミンC誘導体はメラニン色素を作る酵素「チロシナーゼ」の働きを邪魔する他、メラニン色素を体外へ運び出す働きも持つというまさに「美白の王様」といった存在の成分です。現在、ビタミンC誘導体の入った化粧水やクリーム等でスキンケアをされている人も多いのではないでしょうか?
でもこの「ビタミンC誘導体」でシミの根源にアプローチするには、成分を肌の奥にまで届けていく必要があります。ところが肌にはごく微弱な電流が流れていて、微弱な電気のバリアが成分を弾いてしまいます。通常のスキンケアの場合、成分が浸透できる確率は全体の2%~3%程度とも言われています。
イオン導入で浸透度アップ
そこでフェイシャルエステでは業務用の「イオン導入器」を用いて、肌にごく微量な電気を流します。酸性に傾いている角質層やアルカリ性の顆粒層を中性に近づけることで肌の電気バリア力を弱め、ビタミンC誘導体等の成分浸透度を一気に上げるのです。
フェイシャルエステでは高濃度ビタミンC誘導体・低分子ヒアルロン酸・プラセンタ等の成分が含まれる特別なジェルやローションを使用して、イオン導入を行っていきます。肌の奥にまでビタミンC誘導体が届くことで、より攻めの美白を行うことができるのです。
光照射によるケア(IPL照射・フォトフェイシャル)
出展:ジェイエステ フラッシュフォト
シミ等の肌トラブルの改善の目的で、IPL(Intense Plused Light/インテルス・パルスライト)という特殊な光をフラッシュのようにあてるケアが、IPL照射やフォトフェイシャルです。レーザー照射とは異なり、カメラのフラッシュのように広く柔らかに広がる光であることから、「広く浅いシミ」に向いたシミ対策であると言われています。
またIPLは元々「肌のキメを整える」ということを目的に開発されたライトであるため、照射をされた箇所はコラーゲンなどの生成が活性化され、きめ細やかになるという効果も期待できます。「美白+美肌」という2つの働きが見込めます。
リンパマッサージ
シミができやすい・一度できたシミがなかなか治らないという人に多いのが、リンパの流れの滞りが起きているというケースです。リンパとは体の中の余計な水分や老廃物を流すための液のことです。リンパ液を流すための管(リンパ管)は血管と同じように、顔を含む体の隅々にまで張り巡らされています。
しかしリンパは動脈のように「心臓」というポンプもありませんし、流れを良くする「弁」もありません。筋肉や周辺の血管等の動きに頼っているため、以下のような状態だとリンパの流れが詰まってしまいます。
リンパの流れが詰まる可能性が高い状態
- 運動不足等で筋肉量が低下している
- 体が冷えている(血行が悪い)
- 顔をあまり動かさない(表情筋による押し流しが無い)
- ストレスが溜まっている
- 生活習慣が乱れている(寝不足、夜更かし、食生活の乱れ等)
リンパの流れが滞ると、肌細胞は余分な水分や老廃物を捨てられずに溜め込んでしまいます。すると肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」が遅くなり、シミが出来やすい・残りやすい肌になってしまいます。
フェイシャルエステでは、ハンドマッサージ/リンパドレナージュ等によって顔や首周り・デコルテ等のリンパの流れを整えていきます。不要な老廃物が排出されることで肌の新陳代謝が活性化し、メラニン色素(=シミ)が残りにくい、シミができても残らない肌へと導いていくのです。
エステサロンでのシミ対策のメリット
エステサロンでのシミ対策のメリット
- シミ以外の美肌対策にもなる
- ウンタイムが無い/短い
- 痛みが無い・少ない
- 都度払いできるサロンが多い
- 料金は低価格化
シミ以外の美肌対策にもなる
エステでのシミ対策は、その多くが肌のターンオーバーの活性化を促進させるものです。「シミを目立たなくさせる・消す」という対策だけでなく、以下のようなトラブルを改善し、広い意味での美肌づくりにもなってくれます。
「シミも目立たなくしたいけど、顔を全体的にイキイキさせたい」「シミ対策と一緒にアンチエイジングもしたい」という方には、幅広い意味での美肌づくりに役立つエステでのシミ対策は向いています。
ダウンタイムが無い/短い
施術によって肌が受けたダメージが沈静化するまでの間の期間を「ダウンタイム」と呼びます。エステサロンでのシミ対策は肌に対する刺激が穏やかであるため、全体的にダウンタイムは短めですし、ダウンタイムゼロというものもあります。
「当日からメイクができる」「翌日からも普通にメイクやレジャーが楽しめる」という対処法が多いので、「忙しい中で、少しでもシミ対策をしておきたい」という方にはピッタリと言えそうです。
痛みが無い・少ない
クリニックでのレーザー治療の場合、鎮痛クリーム等で痛みは抑えられるものの、「パチッ」と弾けるような刺激はある程度受けます。刺激に弱い方、心理的に「痛そう」と感じるものが苦手な方の場合、緊張等で施術が辛く感じることも多いようです。
その点、エステサロンでのイオン導入やAHAピーリング等であれば、痛みを心配する必要はありません。ここちよいマッサージでリラックスしながらシミ対策を続けていくことができます。
都度払いできるサロンが多い
シミ対策等のフェイシャルケアについては、1回毎の料金システムや都度払い等を設けているサロンが多いです。
もちろん「3回コース」「6回コース」といった複数回コースを選んだ方が1回あたりの料金は割安になりますが、「とりあえず1回試してみたい」「自分に合っているかを知りたい」という人には都度払いがある方が助かりますよね。
料金は低価格化
2010年代に入ってからはエステサロンの料金が一気に低価格化しており、気軽にエステに行けるようになっています。
現在では1回3,000円程度からシミ対策などのフェイシャルケアを受けられるサロンも珍しくなくなってきました。ヘアサロンやネイルサロンに行くよりも気軽な価格で、シミ対策ケアをスタートできます。
エステサロンでのシミ対策のデメリット
エステサロンでのシミ対策のデメリット
- 一定の施術回数・期間が必要
- 肌の奥にあるシミへの対処が難しい
- 肌トラブルの際には別途通院する必要がある
一定の施術回数・期間が必要
エステサロンでのシミ対策は肌に対する作用が穏やかである分、「1回でシミが消える!」といった即効性を持つものではありません。一定期間を起きながら、複数回通うという形が平均的です。
【効果実感までの平均回数・期間】
方法 |
施術回数 |
頻度 |
期間 |
ピーリング |
5回~6回 |
1ヶ月に1回ペース |
5ヶ月~6ヶ月 |
イオン導入(高濃度ビタミンC導入) |
5~6回 |
2週間~1ヶ月に1回ペース |
2ヶ月半~6ヶ月 |
リンパマッサージ |
8回~10回 |
制限無し |
2ヶ月~3ヶ月 |
光照射によるケア |
5回~8回 |
3週間~1ヶ月に1回ペース |
半年~1年 |
※効果実感度には個人差があります
※推奨する来院頻度はエステサロンによって異なります
肌の奥にあるシミへの対処が難しい
エステサロンで行える光治療(フラッシュ・フォトフェイシャル)や、ピーリング・ゴマージュ等の施術はあくまでも「美容」の範囲に留まるものです。
医療レベルでのレーザー治療、強い刺激のあるカーボンピーリング等はできないので、基本的に対処ができるのは「角質層の表面にあるシミ」ということになります。
真皮層にまでメラニン色素が到達しているようなシミ、非常に広い範囲のシミ等には、エステだけで対処をするのは厳しい可能性が高いです。
基本的にエステサロンでは「薄く、パラパラと広がっているシミ」に対しての働きかけを行う施術であると考えた方が良いでしょう。
肌トラブルの際には別途通院する必要がある
ピーリング・光照射等は、肌質・体調等によっては肌トラブルを起こす可能性もあります。
現在では多くのエステサロンが病院・医師と提携し、万一の場合には病院を紹介できるシステムを組んではいますが、トラブル時に即時で医師が対応をしてくれるとは限りません。
施術による肌トラブルが不安な場合、特に敏感肌・アレルギーがある方は、メディカルエステや美容クリニックなど、医療行為ができる医師在籍の施設を選んだ方が安心です。
シミ対策のできるエステサロン
上記で紹介したシミ対策のケア内容のほんの一部で、例えば”ピーリングができないからシミ対策にならない”というわけではありません。
サロンにはそれぞれ独自のケア法がありますので、そのサロン独自の施術でシミ対策や美白ケアができます。
では特徴やメリットを解説しながら、おすすめのフェイシャルエステサロンを紹介します。
ジェイエステのフェイシャル
2,200円で気軽にお試し
ジェイエステの主なシミ対策
豊富なメニューでケア
ジェイエステでは6つのフェイシャルエステメニューでシミ対策には「光コラーゲンケア」「光美白ケア」「美白集中ケア」などがあります。いずれも2回をお手頃価格で体験できます。
光コラーゲンケア
保湿・整肌・ハリツヤの美容成分配合のコラゲジェルを贅沢に塗布にした後、赤色の可視光線をお顔に照射しキメ細を整えます。
照射後はクリューベルゴールドEXシリーズ(植物幹細胞エキス配合)で潤いを閉じ込めハリツヤ肌へ導いてくれます。
光美白ケア
フラッシュフォト照射
洗顔後に、コラゲジェルを塗布し、フラッシュフォトを顔全体に照射します。美白有効成分配合の化粧品で潤いあるモチモチ肌へ仕上げます。
美白集中ケア
ビタミンCの浸透を促すミラクルバイオJ
シミ予防効果に期待できるビタミンC誘導体エッセンスを塗布、さらに微弱電流を流す特殊なマスクで、ビタミンCをしっかりと肌の奥まで届けていきます。
仕上げのローション・エッセンス・クリームには、美白有効成分配合の「クリューベルCLシリーズ」というジェイエステ独自のスキンケアを使い、丁寧に入れ込むように整え最後まで抜かり無くシミ予防対策をしてくれます。
エルセーヌ
肌本来の力を引き出す
「若見えハリ美肌コース」には、Aシミ専用コースとBシワ専用コースが用意されています。シミも気になるけどシワも..と迷った場合はカウンセリングで相談すればあなた合ったコースを選択できます。
シミ、シワ、ニキビ..など複数のお悩みがある方にはオプションで生コラーゲンを使った特別コースを受けることもできます。
顔だけでなく全身からケア
お肌に優しいクレンジングで角質や毛穴汚れをオフした後、スーパーベイビースキンでリラックス。めぐりを良くするため、微弱電流と温熱効果のあるイオンパックを全身に施します。お悩みに合った美容液をたっぷり含んだシートパックをして光フェイシャルを行います。
食事指導や生活習慣の改善指導も行ってくれるので、外からだけでなく身体の内側からのアプローチもできます。
美容クリニック(皮膚科)でのシミ対策
医師・看護師等の医療従事者が在籍する「医療機関」であるのが美容クリニックの特徴です。美容皮膚科、美容整形外科、美容外科等の種類があります。
また最近では、エステとクリニックを組み合わせた「メディカルエステ(医療行為ができるエステサロン)」も登場しています。
美容クリニック(皮膚科)でのシミ対策とは?
美容クリニックでのシミ対策コースは下記ものがあります。
美容クリニックでのシミ対策コース一覧
- YAGレーザー(ヤグレーザー)
- Qスイッチルビーレーザー
- QスイッチYAGレーザー
- アレキサンドライトレーザー
- レーザートーニング
- カーボンピーリング
- 内服薬治療
YAGレーザー(ヤグレーザー)
YAGとは「イットリウム・アルミニウム・ガーネット」を省略した言葉で、YAGレーザーとはこれらの結晶体を媒体につかったレーザー装置のことを指します。レーザー照射の深度が深く、真皮層にまで照射が届くのが大きな特徴です。深く届くレーザーによってメラニン色素を破壊・吸着し、シミを取り除いていきます。
照射後には絆創膏等を患部に貼り、1週間~10日間程度紫外線等を刺激から肌を保護します。治療期間が短い(薄いシミだと1回で治療が終了することもある)のですが、その分、治療料金が比較的高い傾向にあります。
Qスイッチルビーレーザー
こちらもレーザー治療の代表格で、多くのクリニックで導入されています。初登場が1990年と比較的歴史が長く、実績のある装置です。光の波長によってメラニン色素を吸収するレベルが高く、同時に周囲の通常の皮膚・血管等へのダメージが少ないのが特徴です。
しかし肝斑には残念ながら大きな効果が見られず、却ってシミが濃くなることがあるため、肝斑治療にはスイッチルビーレーザーは使用されないのが一般的です。
【対応するシミの種類】
- 老人性色素斑
- 日光性色素斑
- 脂漏性角化症
- ソバカス(雀卵斑)
- 色素沈着
- ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)等
QスイッチYAGレーザー
出展:共立美容外科 QスイッチYAGレーザー
https://www.kyoritsu-biyo.com/ginza/menu/q-yag/
QスイッチとYAGの2つの波長を使い分けられるようになった最新型のレーザー機器です。均一かつ安定した照射ができるようになったことで、今まで「レーザーでは治療が難しい」と言われてきた「肝斑」の治療にも用いられるようになりました。
「肝斑をしっかり直したい」「肝斑+シミがミックスして肌にある」という方によく薦められる治療法です。
【対応するシミの種類】
- 肝斑
- 老人性色素斑
- 日光性色素斑
- 太田母斑
- 色素沈着 等
アレキサンドライトレーザー
「アレキサンドライト」という宝石を媒体に使ったレーザー装置です。表皮の色素細胞や毛包のメラニン等の黒い色素に反応をするため、シミ取りの他、脱毛、ニキビ治療等にも用いられます。
近年ではアレキサンドライトレーザーにコラーゲン生成の活性化を促進させる働きもあることがわかり、毛穴の引き締め・たるみ改善等、美肌効果もプラスされたシミ取り対策として人気を得ています。
【対応するシミの種類】
- 老人性色素斑
- 日光性色素斑
- 太田母斑
- アートメイク除去
- 異所性蒙古斑 等
レーザートーニング
レーザーの照射パワーを調節し、Qスイッチレーザーではできなかった「肝斑」の治療ができるようになったレーザー装置です。また肌のツヤ・キメのアップといった美肌効果がある他、ニキビ・毛穴といった肌トラブルも抑えてくれます。
治療時間が比較的短い上に、ダウンタイムがほとんど無いため、気軽に受けられるレーザー治療として注目を集めています。
カーボンピーリング
Qスイッチレーザーを進化させた機器で、照射波形を均一にしたことで「顔全体」のシミ・くすみに対して対処します。
初回には頬骨の上・鼻周辺に照射を行い、2回目からは鼻下・目の周辺を除く顔の全体を適用範囲として照射を行うクリニックが多いです。ダウンタイムは比較的短く、赤みやヒリヒリ感等が起きても平均数時間程度で落ち着きます。
【対応するシミの種類】
- 肝斑
- 顔全体に広がった薄いシミ
- 小鼻・毛穴の黒ずみ 等
内服薬治療
美容クリニック・美容皮膚科等では、レーザー治療等の外的な治療とあわせ、内服薬による治療も行っていくことが多いです。
トラネキサム酸
肝斑の根源であるメラノサイトの働きを阻害する狙いで処方される薬です。血液中のタンパク質分解酵素「プラスミン」の分泌量を抑え、メラニンを作り出すメラノサイトの働きを抑制します。
L-システイン(シスチン)
Lーシステインはアミノ酸の一種で、角質層に沈着したメラニン色素を体外へと排出する働きを持っています。上記のトラネキサム酸と組み合わせることで、より高い美白効果が得られると考えられています。
ビタミンC
メラニン色素を生成する「チロシナーゼ」の働きを抑えながら、コラーゲンやエラスチン等の生成をサポートする働きも持ちます。肌のターンオーバーを活性化させる目的で、他の薬と併用して用いられることが多いです。
L-システイン等は市販薬としても販売されていますが、医療機関であるクリニックでは医師の「処方薬」を貰うことができます。医師という専門家による指導を受けながらの薬物療法であるため、より成分量の高い薬を飲むことができ、効果実感が早まることも期待できます。
美容クリニック(皮膚科)でシミを取るメリット
美容クリニックでシミを取るメリット
- 自分のシミに合った治療ができる
- 肝斑治療ができる
- 刺激を抑える治療も受けられる
自分のシミに合った治療ができる
「顔のシミ」と一口に言っても、その原因や症状は様々あります。自分のシミが「ソバカスなのか、日焼けによるシミなのか、それとも肝斑なのかが微妙にわからない」という人も多いのではないでしょうか? またシミの薄さ・濃さ等も、なかなか素人では判断が付かないこともありますよね。
皮膚治療のプロである医師が在籍する美容クリニックであれば、肌のシミの状態を的確に判断した上で、最適な治療を受けることができます。誤った自己判断で却ってシミを濃くしてしまったり、他の肌トラブルを起こしてしまう..こんな心配をせずに、シミ改善への近道へと導いて貰えるのです。
肝斑治療ができる
肝斑(かんぱん)とは、30代~40代の女性にできやすい薄褐色のシミのこと。頬や鼻の下等に、左右対称にぼんやりとした形で出てくるのが特徴です。ホルモンバランスの乱れや、妊娠・出産・更年期などが原因で生まれやすいシミであることがわかっています。
この肝斑は他のシミとは成り立ちが異なるため、AHAでのピーリング、フォトフェイシャル等の対策ではほとんど効果が得られません。誤った対処をした場合、刺激によって更にシミが濃くなってしまうというケースも見られています。
しかし現代の美容クリニックでは、肝斑にも対応できるレーザー機器や内服薬治療、漢方薬治療等で肝斑にも対処ができるようになりました。
「目立つ肝斑をなんとかしたい」「肝斑と通常のシミが混じっているようで、シミ対処がなかなかできない」という人は、「Qスイッチヤグレーザー」や「レーザートーニング」等、多種のシミ対処法を持った美容クリニックに頼った方が良いでしょう。
刺激を抑える治療も受けられる
レーザー治療について「とても痛いのでは」と不安に思われている方もいるはず。でも現在の美容クリニックでは、事前に塗布する痛み止めのクリームや、厚生労働省承認の鎮痛剤等も使われるようになっています。また治療後にも炎症を抑制する内服薬・鎮痛剤等がきちんと処方されるので、辛さをガマンしながらシミ対策を続ける必要はありません。
美容クリニック(皮膚科)でシミ対策するデメリット
美容クリニックでシミ対策するデメリット
- ダウンタイムが原則必要
- 治療後の行動が制限される
- 速攻完治ではない
- 治療の料金が高い
ダウンタイムが原則必要
美容クリニックでレーザー治療を受けた場合、治療を受けた箇所の皮膚には一時的にかさぶた等が生まれます。クリニック治療後にはハイドロコロイド・ドレッシング材、絆創膏等を貼って患部を保護し、紫外線や乾燥等の刺激から肌を守らなくてはなりません。
このような肌の鎮静までの「ダウンタイム」の期間は使用機器・シミの深さ等によっても異なりますが、短い場合でも2~3日、長い場合では1週間~10日間程度かかることもあります。
なおレーザートーニング等、照射力が比較的弱いレーザー治療の場合にはダウンタイムがほとんどありません。しかし、「濃いシミ」「昔からあるシミ」等の場合には照射力の穏やかなレーザー治療では対処がしにくいのがネックです。「ダウンタイムの期間」で対処法を選ぶのはあまりおすすめできません。
治療後の行動が制限される
美容クリニックでレーザー治療を受けた後には、肌が非常に敏感になっています。ほんのすこしの刺激でも肌トラブルが起きたり、却ってシミが濃くなってしまう可能性もあるため、治療後1週間~2週間は以下のような行動ができません。
制限される行為
- 紫外線を多く浴びること(アウトドア、夏期の長い外出等)
- 海・プール等、塩水や塩素水等が患部に付く可能性のある行為
- シェービング・顔そり
- 指定の湿潤剤・絆創膏等を指定期間よりも早く剥がすこと 等
特に気をつけたいのが「紫外線」の刺激です。紫外線A波(UVA)・紫外線B波(UVB)による強い刺激を治療後すぐのバリアが弱まった肌が受けると、かえってメラニン色素が増加してしまい、シミを濃くしてしまう恐れがあります。
また患部には日焼け止め等が塗れないので、保護剤を剥がさない・なるべく外出や陽光を浴びるのを避けるといった対処が必要です。
レーザー治療後にメイクはできる?
治療後すぐの「メイク」の可否については、施術の内容・シミの濃さ等によっても変わってきます。
比較的照射力が弱いレーザートーニング等の場合には翌日からのメイクをOKとしている院も多いですが、照射力の強いYAGレーザー等の場合には原則2~3日間のメイクを控えた方が良いとする院の方が目立ちます。
外出・メイク等の制限が何日間かはあるので、お仕事をされている方等の場合には「連休を取る」「マスクで顔をカバーする」といった対応が必要となると考えた方が無難です。
速攻完治ではない
レーザー治療について誤解を受けることが多いのが、「レーザー照射をすれば即日でシミが取れる」というものです。前述したとおり、シミに対してレーザー照射を行ったあとの肌には一時的にかさぶたができ、これが剥がれ落ちるまでには数日間~10日間程度の時間がかかります。
またかさぶたが剥がれた部分の肌の状態が完全に元に戻るまでには、肌のターンオーバーによって再生する期間(約1ヶ月~2ヶ月程度)が必要です。更に、肌が再生してもメラニン色素が残っている(色素が吸着しきれていない)という場合には、再度レーザー照射を行う必要があります。
例えば「来週のお出かけのためにシミを取っておきたい」といった超速攻のシミ対処は、いくら美容クリニックでもできません。シミの濃さ薄さ・広がり範囲等によって治療期間は異なるものの、平均して完治までには6ヶ月程度かかることが多いです。
治療の料金が高い
シミの治療は一部を除いて各種健康保険の適用範囲外であり、自由診療となっています。そのため治療料金は基本的に高額です。1回あたりの料金相場はおおよそ以下のようになっています。
方法 |
1回あたりの料金相場 |
Qスイッチヤグレーザー |
30,000円~40,000円(※) |
Qスイッチルビーレーザー |
5,000円~10,000円 |
カーボンピーリング |
10,000円~ |
※1cm四方あたり
最近できた薄いシミであればフォトフェイシャルやレーザートーニング等の比較的安価な治療法で対処ができることもありますが、気になるしっかりとしたシミに対処するにはかなりの費用が必要となります。この他、美容クリニックの治療では以下のような出費もあることを考慮した方が良いでしょう。
項目 |
費用 |
初診料 |
2,000円~3,000円 ※1 |
麻酔料 |
1,000円~ ※2 |
再診料 |
1,500円~2,000円 ※3 |
処方料 |
500円~ |
その他処方される薬品代、基礎化粧品代等 |
- |
※1 院によってはweb申込等で割引する場合あり
※2 麻酔剤使用の場合
※3 院によってシステムは異なる
シミの濃さ薄さ・範囲などでも費用は変わるので一概には言えませんが、ざっくりと「エステの2倍~3倍程度の予算」を考えておいた方が無難です。
費用をできるだけ抑えるためには、単発料金(1回毎の支払い)を行うよりも3回コース・5回コースといった複数回のコース制度割引を使った方が良いでしょう。ただコース料金が15万~20万円以上となることも多々あります。
医療ローン(メディカルローン)が組めない人、クレジットカードが使えない人等の場合には、割高ですが「都度払い式」ができる院を選ぶ必要が出てきます。
シミ対策のできる美容クリニック(皮膚科)
品川スキンクリニック 美容皮フ科
豊富な施術方法が魅力
「品川スキンクリニック 美容皮フ科」は、品川美容外科の中でも肌の悩みに特化したクリニックです。シミ・シワ・たるみ・プチ二重整形・痩身などの美容メニューを扱っています。
品川スキンクリニック美容皮フ科の主なシミ対策
- レーザー美白(カーボンピーリング)
- Qスイッチヤグレーザー
- フォトシルクプラス
- PICOトーニング
- レーザートーニング(メドライトC6)
- 炭酸ガスレーザー他、照射施術各種
- コラーゲンピール
- グロスピール その他ピーリング
- 高濃度ビタミンC点滴
- トラネキサム酸内服 等
カーボンピーリングでシミやくすみ除去
シミやくすみだけでなく、毛穴の黒ずみ、ニキビ痕、小じわにも効果を発揮するのが「レーザー美白(カーボンピーリング)」です。
特殊なカーボンローションを塗ってからレーザーを照射することで、肌の奥だけでなく表面のメラニンにも作用し肌を効率的にトーンアップさせることができます。
カーボンローションの塗布
※品川スキンクリニック公式サイトより引用
さらに、毛穴付近にひっかかったカーボン粒子が熱を受けるため、毛穴の老廃物除去や肌内部のコラーゲンの生成も促進され、黒ずみ解消やハリ・透明感アップに繋がります。
「カーボンピーリング」を公式サイトでチェック
ケミカルピーリングで古い角質除去
サリチル酸マクロゴールを塗布し、古い角質を取り除いて新しい皮ふの再生を活性化させる治療です。
サリチル酸は角質を溶かす成分ですが、マクロゴールによって酸が肌の奥深くへ浸透しないようにしてくれているので、肌表面の古い角質や角栓だけを除去することが可能となっています。
肌状態で薬の種類や濃度を調節できるのは、クリニックならではですね。
黒や茶色の浅い部分にできるシミや、ニキビ跡が茶色く色素沈着してしまっている場合に特におすすめです。
「ケミカルピーリング」を公式サイトでチェック
メラニン粒子を分解「フォトシルクプラス」
イタリアDEKA社の最新美白治療器
※品川スキンクリニック公式サイトより引用
フォトフェイシャルのような光照射によるメラニン治療が「フォトシルクプラス」です。これまでのフォトフェイシャル(IPL)より、
メラニン粒子を分解する作用に優れているのが特徴です。
レーザーがピンポイントでシミやほくろに作用するのに対して、光は様々な波長が混ざっているため、シミだけでなく毛穴開きや赤ら顔にといった幅広い肌悩みに対応できます。
水分吸収が高いとされる波長をカットしており、肌への負担を低くしていて、照射直後からメイクできるほどのダウンタイムの短さもメリットです。
品川スキンクリニックでは、その他にも光やレーザー照射メニューはたくさんあります。詳細は是非公式サイトをご覧下さい。
エトワールレジーナクリニック
シミやたるみ毛穴対策のピコレーザー
レジーナクリニックの主なシミ対策
最先端美容レーザー「ピコレーザー」とは?
医療脱毛の印象が強いレジーナクリニックですが、エトワールレジーナクリニックではシミやそばかすのピコレーザー照射も対応しています。
ピコレーザーとは、パルス幅(照射間隔)を1兆分の1秒という超短時間の「ピコ秒」まで短くしたレーザーのことです。
照射の間隔があまりに短いため、目視ではずっとレーザーを当てているように見えますが実際は短い照射を繰り返しています。
パルス幅をここまで短くすると、熱エネルギーではなく衝撃波でメラニンを破壊できるため、シミやそばかすなどの色素沈着部分だけを狙うことが可能です。
しかも、
これまで壊すことができなかった大きな分子の色素も、非常に細かく粉砕できるようになっています。
3種の波長を出せる「ピコウェイ」使用
エトワールレジーナクリニックで採用する「ピコウェイ」は、3種の波長を出せる医療用レーザーです。レーザー医療機器大手のシネロンキャンデラ社のマシンです。
治療の幅は広く、シミやそばかすだけでなく、肝斑・たるみ・ほくろ・小じわ・ニキビ跡に対応、また
黒や茶色の他に赤や緑などのカラーにも対応できるため、タトゥー除去にも高い効果を発揮します。
顔全体のシミやそばかすに「ピコトーニング」
低出力のレーザーを全体に照射するのが「ピコトーニング」です。
薄いシミやくすみにピッタリです。
長い波長で照射するので皮ふの深部までレーザーが到達し、コラーゲン生成アップの効果も期待できるので、たるみ毛穴にもおすすめです。
全顔、デコルテ、手の甲、背中の上など紫外線が当たりやすい部位に照射可能で、全顔は初回限定で1回15分7,800円です。
たるみ毛穴やハリアップに「ピコフラクショナル」
「ピコフラクショナル」とは、レーザーで肌表面に目に見えないごくごく小さな無数の穴をあけ、その極小の穴を治そうとする肌自身の自然治癒力で、真皮のコラーゲンやエラスチンを増やす治療です。
たるんだ毛穴やニキビ跡、小じわ治療に向いています。ピコフラクショナルの顔全体照射は、初回のみ1回22,800円です。
その他、ほくろやそばかすにスポットで照射する「ピコスポット」があり、これら3つを組み合わせたコンビネーション治療もできます。
3つの方法はすべて同日で施術可能です。
聖心美容クリニック
最新ピコレーザーを導入
聖心美容クリニックの主なシミ対策
- ピコレーザー
- QスイッチYAGレーザー
- ライムライト
- Pフェイシャル
- 美白OPS
- コラーゲンピール
- 肝斑治療
- ハイドロキノンやサプリなど
最先端美容レーザー「ピコレーザー」とは?
聖心美容クリニックでもQスイッチレーザーを上回る機能の「ピコレーザー」で施術ができます。
従来のQスイッチレーザーはナノ秒(10億分の1秒)のパルス幅(照射時間)でしたが、ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1秒)という超短で照射できます。
レーザーは照射時間が短いほどパワーが強くなるため、ピコ秒の照射では瞬間的なショットによる
衝撃波でメラニン色素を粉砕できます。
一方で熱に変化するほどの時間はないため、周囲の組織への影響が少なくて済みますし、術後のかさぶたもできにくくダウンタイムが短いのも魅力です。
痛みも回数も少ない「プレミアムPICO肌再生療法」
採用マシンはイタリアのQUANTA社のディスカバリーピコプラスです。1台で4役を兼ね備えた第二世代の最新マシンで、3波長のレーザーを組み合わせて治療ができます。
波長の種類が豊富ということは、
肌表面の濃いめのシミから奥深くで定着した薄いものまで、肌の色々な深さにあるシミに対応できるということです。
さらに、他のピコレーザーマシンより最大出力が圧倒的に大きいので、効果の高さはそのまま照射スポット広くできます。それが施術回数の短縮に繋がるのです。
肝斑や毛穴・小ジワにも
照射モード:PICOシミ
ディスカバリーピコプラスはパワーや照射方法を変えた3つの照射モードを搭載、シミだけでなく
肝斑・くすみ・ニキビ跡・毛穴・小じわなど、幅広い肌トラブルに1台で対応できます。
シミ治療には高い出力を一瞬で照射してメラニンを粉々にする「PICOシミ」、全体のシミや肝斑には波長が長めのレーザーを低出力で全体に照射する「PICOトーニング」、ニキビ跡や毛穴開きには「PICOフラクショナル」という使い分けができます。
その他豊富なシミ治療メニュー
高い効果やメリットの豊富さは魅力ですが、治療費が高いのがピコレーザーです。
聖心美容にはQスイッチレーザーやライムライトといった他の治療法もあります。特に日本人に多い薄いシミやそばかすは、黄色人種の肌に合わせて考えられたライムライトやPフェイシャル・美白OPSが、価格も手頃でおすすめです。
その他、コラーゲンピールやプラセンタ注射、トレチノインやハイドロキノン配合のメディカルコスメに内服のサプリなども充実していて、充実したシミ治療に選ぶのが大変なほどです。
ホームケア製品
聖心美容クリニックでは
オンラインで医師による無料カウンセリングが受けられます。外出が控えられ、時間は30分程で交通費もかからず便利です。是非ご利用ください。
おわりに ~ エステとクリニックあなたはどちらが向いてる?
エステサロンとクリニック、それぞれのシミ対策には意外と違いがありますね。「どちらが合っているんだろう?」と悩んだ時には、現在のシミの状態やライフスタイル、費用面等も考慮しながら最適な施設を決めていきましょう。
【エステのシミ対策が向いている人】
- シミが最近できた
- シミ範囲がポツポツと広がっている
- シミの色が比較的薄い
- 肝斑・ソバカスではない
- 肌のハリ対策・シワ対策等も一緒にしたい
- マイペースにシミ対策を続けたい
- シミ対策にかける費用・コストをできるだけ抑えたい
- すでにクリニックで治療済みで、今後の予防的にシミ対策をしておきたい
【クリニックでのシミ対策が向いている人】
- シミが以前から気になっている(古いシミである)
- シミの色が濃い、黒い
- 鼻周辺・頬等、ピンポイントのシミ対策をしたい
- シミが肝斑・ソバカスである可能性が高い
- シミの原因・種類がよくわからない
- 定期的な通院スケジュールが取れる
- レーザー治療後に休みが取れる・予定が開けられる
- シミ対策にある程度費用がかけられる/医療ローンが組める
自分に合っていて無理なく通える施設を選ぶことが、シミの無い肌になることの近道となります。今からエステやクリニック選びをスタートすれば、来年の今頃には「コンシーラー要らず」の肌になっている可能性が高くなります。