顎ニキビはなぜ治らない?5つの原因とストレス対策~漢方薬やニキビ跡予防のスキンケアも
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顎下にポツンとできた顎ニキビ(あごニキビ)、繰り返し再発して治らない・・・と悩んでいませんか?
1980年台頃に流行したニキビ占いでは「思われニキビ」と言われて喜ばれていた顎ニキビなのですが、今では「困ったニキビ」の代表格とも言われる存在となっています。
実は顎ニキビには、その他のニキビとは違う発生の原因や治りにくい理由があるのです。
ここでは顎ニキビの特徴や原因を突き止めながら、顎ニキビを改善する対処法、顎ニキビ跡を作らないための予防策等を詳しく解説していきます。
ふつうのニキビとは違う?顎ニキビの特徴
顎ニキビ(あごニキビ)とは、その名のとおり口元(くちびるの周辺)から顎にかけてできるニキビのことです。
顎ニキビにはTゾーンニキビや頬にできるニキビとは違い、以下のような特徴があります。
顎ニキビは乾燥肌でもできる
ニキビというとオイリー肌にできやすいイメージがありますが、顎ニキビは乾燥肌・インナードライ肌でもできやすいという特徴を持っています。
そもそも「顎」はニキビが非常にできやすい水分・油分のバランスとなっているのです。
水分不足で皮脂過剰な顎
顎は顔のパーツの中でも肌水分が不足しやすいパーツです。これは顎の皮膚に汗腺(かんせん)という水分を調節するための腺が少ないため。
ところが皮脂腺(ひしせん)という油分を分泌するための腺は多いので、皮脂が過剰な状態にはなりがちです。
つまり顎は「水分は少なくカサカサ、でも外側はベタつきやすい」に傾きやすいパーツと言えます。
皮脂詰まりで顎ニキビが生まれる
なんらかの原因で皮脂分泌が活発になってしまうと、顎の毛穴には皮脂が溜まりやすくなります。
しかし顎の肌は水分不足で硬いので、毛穴が閉じて詰まりがちです。
過剰な皮脂が毛穴に詰まりやすい上に、毛穴が固く塞がれてしまうとコメドが発生します。そこにアクネ菌が増殖して「顎ニキビ」が生まれてしまいます。
顎ニキビは大人もできやすい
額や鼻のTゾーンや頬ニキビがいわゆる「思春期ニキビ・青春ニキビ」で、主に10代~20代の若者にできやすいニキビです。ところが顎ニキビは若年層世代だけでなく、大人世代にも多く発生します。
顎ニキビは大きくなりやすい
額のニキビやフェイスラインニキビの場合、ニキビは小さなツブツブが散らばったようにできることが多いものです。
ところが顎ニキビではポツンと1つ~2つだけ発生するというタイプが比較的多い傾向が見られます。またニキビが大きくなりやすく、炎症化した赤ニキビになりやすいのも特徴です。
顎ニキビは繰り返すことが多い
顎ニキビは治るのに時間がかかる(治りにくい)傾向があります。また治った後にも繰り返し同じ場所にニキビができる「再発」が多いのも特徴です。
一度できると治りにくい上に何度も再発するため、パッと見には「いつも同じ場所にニキビがある」ということに。そのため「顎ニキビは治らない」というイメージを持つ人が多いようです。
顎ニキビはニキビ跡になりやすい
顎ニキビは触れやすい場所にあることから、接触によって悪化をさせてしまいがちです。また顎は皮膚が薄い箇所であるため、ニキビが治った跡にも「ニキビ跡」になりやすい傾向があります。
ニキビの改善・予防をするだけでなく、ニキビ跡にさせないための対策を取ることも大切です。
顎ニキビが治らない・繰り返す5つの原因
なぜ顎ニキビは何度も繰り返してできやすく、治りにくいのでしょう。そこには意外な原因があります。
「ホルモンバランス」で顎ニキビが発生?
顎のニキビを生む大きな要因のひとつが、ホルモンバランスの乱れです。
人間の体は男性ホルモン・女性ホルモンのそれぞれがありますが、以下のような要因で男性ホルモンが優位になったり、黄体ホルモンが多く出ると、皮脂の分泌が必要以上に活発になります。
ホルモンバランスが乱れる要因
- 生理(生理中・生理前後)
- 妊娠
- ストレス
- 睡眠不足 等
徹夜をした後やイライラ続きの時に顔がベタついたり、ニキビができた経験はありませんか?
顎は上でご紹介したとおり、そもそもが皮脂腺が多く皮脂過多になりやすいパーツです。
そのためホルモンの乱れによる皮脂分泌の影響を直接的に受けやすく、一気に「皮脂づまり」によるニキビが生まれることになります。
特に女性の場合、生理や妊娠・更年期・閉経等、女性ホルモンの分泌が年齢に応じても変わっていくため、ホルモンバランスが崩れやすい傾向にあります。
そのため思春期ニキビの時期だけでなく、大人になってからも「顎ニキビ」に悩む人が多いのです。
「胃腸」が悪いと顎ニキビができる?
顎のニキビはできやすい人には、胃腸が荒れていたり胃腸機能が低下しているケースが多く見られます。
昔の占い師の中には、顎ニキビができている人に対して「胃腸の病気」と占う人も多かったのだとか。
それほどに消化器官の機能低下と顎のニキビは直結した影響をもたらしやすいのです。これはなぜなのでしょうか。
胃腸は食べものを消化するための器官です。胃腸が疲れてしまうと消化吸収のちからが弱り、肌が必要とするビタミン・ミネラル等の栄養素を十分に補給することができなくなります。
そのため肌のターンオーバーが低下し、皮脂づまり=顎ニキビが起きやすくなるのです。
また食事の偏りや冷え等によって「便秘」が多いという人も要注意!便秘によって腸の中に余分な老廃物やガスが溜まると、それらは体内にも悪い刺激を及ぼす有害物質となります。
便秘によって体内に増えた刺激物質がニキビを悪化させているケースも少なくないのです。
上のリストで思い当たる点が多い場合、顎ニキビ改善のために見直すべきは「胃腸の状態」かもしれません。
胃腸の状態のチェックリスト
- 揚げ物等の油っぽい食事やファストフードが多い
- 栄養バランスをあまり気にしない
- 便秘もしくは下痢をすることが多い
- 冷えやすい方だと思う
- きつめのダイエット(食事制限)をしている
「肝臓疲れ」が顎ニキビの理由?
消化吸収をするための「胃腸」だけでなく、「肝臓(かんぞう)」が疲れている場合も顎ニキビは増えます。
肝臓は、胃腸が吸収した栄養素を体が必要とする形に変換する「代謝(たいしゃ)」を担当している器官です。
しかし肝臓は代謝と同時に「アルコールの分解」も担当しているため、お酒を飲むと代謝機能が低下してしまいます。
またアルコールの分解のためには肝臓が長時間働かなくてはならないため、徐々に肝機能が疲れて低下することに。
肌が必要とする栄養素がキチンと届かず、肌のターンオーバーがー低下して顎ニキビを増やす要因となります。
肝機能のチェックリスト
- 週に5日以上はお酒を飲む
- 手のひらが赤っぽい気がする
- 疲れやすい
- 足がむくみやすい
上記のチェックリストに思い当たる点が多い場合、肝臓がかなり疲れている可能性大です。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるほど肝機能そのものの病気の症状は出にくいのですが、肝臓の代謝機能の低下が顎ニキビに影響を及ぼしている恐れも考えられます。
「接触刺激」で顎ニキビが悪化?
顎やフェイスラインはその他のパーツに比べて接触(触れること)による刺激が多く、これも顎ニキビが悪化しやすい一因となっています。特に手で触れることによる刺激の影響は大きいです。
接触による刺激の一例
- 顎を無意識に手で触っている
- 頬杖(ほおづえ)をつくことが多い
- ひげそりによる刺激が強すぎる(男性の場合)
- 寝具(枕カバー)等からの雑菌の付着
- マフラー、ストール等による衣類との接触
中でも、授業中は仕事中・食事中等に頬杖をつきやすい人は要注意。
炎症を起こしている顎ニキビがかゆい・軽く痛いといった違和感を伴う場合、無意識にニキビ周辺に手を触れているケースが多く見られます。
「スキンケア」で顎ニキビが再発?
顎ニキビに悩んでいる人の多くは、肌の洗浄(顔を洗うこと)はすでにキチンと行っているということが多いものです。
そのため「洗わないこと(洗いのこし)」で顎ニキビが再発しているケースはどちらかというと少ないと言われています。
それよりも問題なのは「誤ったスキンケア」です。顎は水分が少なく、油分(皮脂)が多いパーツ。
ここに日々のメイクやスキンケアで「油分」を補いすぎてしまうと、「皮脂づまり」で顎ニキビができてしまうのです。
油分が多いスキンケアの例
- BBクリームやリキッドファンデーションをよく使う
- メイク落としはクレンジングオイルを使うことが多い
- 乳液やクリームは顔全体(顎にも)にしっかり塗っている
- かゆみ止めの薬等をニキビ部分に塗っている
上記に思い当たる点が多い場合、油分の多いスキンケアが顎ニキビの一因となっていることも考えられます。
顎ニキビを改善・再発予防する対策は?
上でご紹介したように、顎ニキビは体の内側と外側の様々な要因が絡み合って生まれるニキビです。では顎ニキビを改善し再発を予防するには、どのような対策をしたら良いのでしょうか。
顎ニキビ向けのスキンケア対策
顎ニキビをケアする方法として、まっさきに思いつくところはスキンケアでしょう。
これまでに解説したように、顎ニキビの場合は洗わないことより洗いすぎに注目したいところです。
とはいえ、ニキビに悩む方にとってはやはり洗いたくなってしまうのが本音。
では、肌に必要な皮脂は残したまま洗うにはどうすればいいのか?どのようなアイテムを選べばいいのか?こちらを解説していきます。
顎ニキビの洗顔は「泡」で洗うことを大切に
「顎の皮脂を取らなくては」と、顎をゴシゴシ洗ったりゴマージュやピーリングをするのは良くありません。
元々顎は「水分」は少ないパーツです。あまり強く洗いすぎると水分量がますます低下し、毛穴が詰まりやすいパサパサ肌を作ることになります。
顎ニキビができた時の洗顔は、肌を傷つけずに「細かく濃密な泡」で洗うことを重視しましょう。
しっかりした泡で洗えば毛穴の奥の汚れも取りやすいですし、肌に余計な摩擦の負担もかからず、顎ニキビを悪化させにくいです。
洗顔料は皮脂を過剰に取る洗顔料よりも、刺激の少ないマイルドなタイプを選ぶことをおすすめします。
乾燥させずに毛穴づまりをケア「ファンケル アクネケア 洗顔クリーム」
今のニキビケアだけでなく「できにくい肌」にする
ファンケルのアクネケアラインは、バリア機能の乱れでニキビや毛穴づまりが発生する一方で、乾燥もしてしまうことに着目しています。
洗顔でもファンケルの特徴である無添加はそのままに、独自の植物エキスの芍薬エキスや桃仁エキスで肌荒れを予防。
さらに古い角質を絡め取るカンテンで、ニキビの初期段階である毛穴づまりを防ぎ未来のニキビをブロックします。
キメ細かく濃密な泡を作れるのもおすすめポイントのひとつです。
- 価格:1,540円税込
- 内容量:90g
- メーカー:ファンケル
洗顔クリームだけでなく、化粧水やジェル乳液、ディープクリア洗顔パウダーなど盛りだくさん入ってお手軽なプライスで購入できる1ヶ月のトライアルセットがおすすめです。
皮脂バランスの崩れにおすすめの洗顔料
「エリクシールルフレ バランシング バブル」
ジェルで密着、瞬時に泡立ち
最初はジェル、その後泡になる洗顔料です。ジェルが毛穴の奥の汚れに密着し、その瞬間にモコモコと泡立って汚れをオフします。
マッサージの要領でくるくるなじませていくと、どんどん泡が増えていきこする暇もありません。朝の洗顔でも摩擦させずに時短で洗顔できますね。
勝手に泡ができるので
初心者でもモコモコの濃密な泡が作れます。
メイク落としとしても使え、一般的なグルーならマツエクをしていても大丈夫です。
ニキビのもとになりにくい処方が行われているのも顎ニキビ向けには嬉しいポイントです。
顎ニキビ向け化粧水は「ニキビ用」より「乾燥肌用」?
顎ニキビができている肌には、いわゆる「ニキビ化粧水」等のアクネ系基礎化粧品が向かないことが少なくありません。
ニキビ化粧水はアルコール等で「サッパリ感」を演出するものが多い他、サリチル酸等の殺菌成分を配合するため、肌への刺激が大きいのです。
顎ニキビの場合、ニキビ化粧水で殺菌・抗菌をするよりも、「水分をきちんと補給する」という「肌の力の底上げ」をした方が改善に向かいやすい傾向が見られます。
肌の水分補給を重視した乾燥肌向け・インナードライ肌向けの化粧水で、水分率が低下しがちな顎の肌をしっかりと潤してあげましょう。
また、乳液やクリーム等を顎につけるのはできるだけ控えめにすることも大切。
「油でカバーする」のではなく「水分を与えて保水させる」ということを重視しましょう。
顎ニキビ向け基礎化粧品の選び方のポイント
- オイルフリーであること
- グリチルリチン酸2K等の抗炎症成分が配合されていること
- ヒアルロン酸・セラミド・リピジュア等の保水成分が多めに配合されていること
肌の内と外をうるおいで満たす「ファンケル モイストリファイン化粧液」
逆転の発想で肌表面に水分をどどめる
小さくして角層奥に浸透させようという「低分子コラーゲン」とは逆の発想で、あえて大きな分子であるモイストチャージコラーゲンで、肌表面にうるおいをとどまらせてくれる化粧液です。
さらに「アクティブセラミド」が、肌自らが潤う力を高めて水分を守るので、肌内部の保湿もバッチリです。
肌内部の潤いは逃さず、さらに外側でモイストチャージコラーゲンがコートをするという二本立ての乾燥対策なわけです。
毛穴周りの肌をふっくらと引き上げるて引き締めるVPエキス配合で、毛穴づまりのケアにも期待大ですね。
「肌の奥に入り込む」という作用が少ないので、
化粧品かぶれ等が起きやすい乾燥性敏感肌の人にも使いやすい製品と言えるでしょう。
さきほどのアクネケア洗顔や毛穴パックつきのお試しキットは1,000円です。気になる方は是非公式サイトをチェックしてみて下さい。
- 価格:1,540円税込
- 内容量:30ml
- メーカー:FANCL(ファンケル)
一時は購入制限されるほどの人気「イプサ ザ・タイムR アクア」
水分を「ためこみ」「逃さない」Wの働き
グリチルリチン酸2K・トラネキサム酸といった抗炎症成分を配合した薬用化粧水です。
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(スーパーヒアルロン酸)やポリオキシエチレン(14)等の保水成分を多数配合しており、肌を水で満たすような「水分維持」を目的とした処方となっています。
オイル系を一切使っていないにもかかわらず、
肌表面に水分の層を作って内部のうるおいをとどまらせるという独自の働きは、なるべく油分を使いたくないニキビ肌向けです。
アルコールも無添加なので肌への負担が少ないのもメリット。ノンコメドジェニックテスト済みなので、顎ニキビを増やす心配も少ないです。
- 価格:4,400円税込
- 内容量:200mL
- メーカー:iPSA(イプサ)
ストレスによる肌コンディションの乱れに「アユーラ リズムコンセントレート」
あらゆるストレスに負けない肌に
ストレスの多い現代女性の「肌・からだ・心」のバランスを整えることがコンセプトのデパコスブランドがアユーラです。
リズムコンセントレートは肌リズムを整える、つまりターンオーバーを正常に戻すことを目指しています。
乾燥や紫外線によるダメージケアにコウヤマキエキスやビルベリー葉エキスを配合、
2倍の保水力を持つスーパーヒアルロン酸で肌の水分保持量をアップします。
無添加・弱酸性が安心ですし、ベルガモットやローズマリーなどの気分を上げるオリジナルの香りは、さすがアユーラといったところです。
美容誌等で7冠を達成し、91%が満足したという人気美容液です。
- 価格:8,800円税込
- 内容量:40mL
- メーカー:AYURA(アユーラ)
顎ニキビ向けのベースメイク対策
まずは手軽に始められるスキンケア対策や、肌と密着する時間の長いベースメイクの対策から考えていきましょう。
ファンデーションはパウダリータイプに
顎ニキビを改善・予防するには、毎日のメイクでできるだけ油分を減らすことが大切です。
油分の多いBBクリームやリキッドファンデーション・クリームファンデーションを使うのは控えた方が無難。
また、顎ニキビの部分や周辺にコンシーラーを使うのも避けましょう。
顎ニキビができる肌ならば、できるだけオイル成分の少ないパウダリーファンデーションを使うことをおすすめします。
特に石けんでも落とせるようなミネラルファンデーションを選べば、クレンジングによる肌負担も減らせるので一石二鳥!普段着メイクにぜひ取り入れたいアイテムです。
美白もできる薬用ミネラル
「オンリーミネラル 薬用ホワイトニングファンデーション」
きしまずツヤ肌のやさしいファンデ
薬用美白成分の安定型ビタミンC誘導体を配合し、ファンデをつけていながら美白ケアができます。
紫外線吸収剤を一切使用せず、SPF50・PA+++を実現しました。
鉱物油やシリコンなど8つの刺激成分フリーで、つけたまま眠れるほど肌への優しさにこだわっており、もちろん石けんのみで落とせます。
乾燥とテカリが混在しやすい夏向けにほんの少しのオイル成分をいれていますが、その微量のオイルが
きしみがちなパウダーをしっとりクリーミィな質感に仕上げてくれます。
おすすめファンデーション:ミネラルモイストパウダーファンデーション
たった6つの成分でできたファンデ
肌をサポートするミネラル「酸化亜鉛」を多めに配合しているパウダリータイプのミネラルファンデーションです。
パウダリーの
粒子がとても小さいので肌にピッタリとつき、それでいて使用感は軽やか。酸化亜鉛など6つの成分のみでできているところも安心です。
一般的なミネラルファンデはブラシで塗布をしますが、こちらのファンデはパフでつけられるので「ミネラルファンデが初めて」という人にも使いやすいのもポイントです。
もちろん、石けんだけでオフをすることができます。
- 価格:6,050円税込
- 内容量:6g
- メーカー:MiMC(エムアイエムシー)
顎ニキビができたら食事対策は必須!
「顎ニキビが治らない理由」で解説したとおり、顎ニキビは胃腸や肝臓といった内蔵の働きと密接な関わりを持っています。顎ニキビが繰り返し起こる場合、スキンケアだけでなく食事の見直しをすることが必要です。
油モノとカフェインの過剰摂取はNG
まず止めたいのが、油脂を多量に使った食品を頻繁に食べる習慣です。
油脂を消化するためには多くのビタミンBが消費されるため、肌の皮脂コントロールをするためのビタミンBが不足することに。結果的に顎周辺の肌が皮脂過剰となり、顎ニキビを増やします。
またコーヒーや紅茶等、カフェイン類の過剰な摂取も避けておきましょう。カフェインはビタミンBやビタミンCの吸収を阻害するため、皮脂分泌が過剰な肌を生み出す要因となります。
控えたい食品例
- 天ぷら・フライドポテト等の揚げ物類
- ラーメン
- ポテトチップ等のスナック菓子類
- バターやマーガリン
- コーヒー
- 紅茶・緑茶
- エナジードリンク
「ビタミンE」で美肌作りとホルモンバランスを整える
顎ニキビに良いビタミンとしては、ビタミンB・ビタミンA・ビタミンC等がありますが、顎ニキビの場合には「ビタミンE」も大切です。
ビタミンEは毛細血管の働きを改善して、肌をイキイキとさせてくれる栄養素。
また美肌ビタミンであるビタミンCの働きを助ける役割も持っています。
さらに加齢による肌乾燥の原因となる「活性酸素」を抑える働きがあるほか、最近ではホルモンバランスを整えるビタミンであることもわかってきました。
乾燥やホルモンの乱れで顎ニキビができやすい人にはピッタリの栄養素というわけです。
ビタミンEが豊富な食品例
- モロヘイヤ
- かぼちゃ
- ほうれん草
- うなぎ
- アボカド
- さつまいも
- イカ
- 赤ピーマン 等
なおアーモンドやカシューナッツといったナッツ類もビタミンEが豊富ですが、ナッツ類の摂取には要注意です。
ナッツ類はカロリーが高く油脂を多く含むため、食べ過ぎるとかえって顎ニキビを悪化させる恐れがあります。
ナッツ類の1日摂取量目安はだいたい25g、ミックスナッツで手のひらに一杯くらいの量です。
「水溶性食物繊維」で便秘を解消!
「お通じがなかなか来ない・・」という便秘気味の人が、顎ニキビのために摂っておきたいのが食物繊維です。
食物繊維は大腸内で発酵・分解されることでビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。
また食物繊維の中には、糖質の吸収をゆるやかにして食後血糖値の急上昇を抑える働きを持つものも。
血糖値の急上昇は肌の皮脂腺の働きを活発にしてしまうのですが、食物繊維で糖の吸収をゆっくりにすれば、皮脂分泌を抑制することも期待できます。
ただしサツマイモや豆類等の「不溶性タイプの食物繊維」は、胃腸が弱っている人だとなかなか消化ができず、かえって便秘になりやすいこともあるので要注意。
以下のような「水溶性の食物繊維」を積極的に摂り、便秘を防ぎましょう。
水溶性食物繊維はローカロリーなものが多いので、ダイエット中の人にもピッタリです。
水溶性食物繊維の例
- 昆布
- こんにゃく
- わかめ
- 大麦
- オーツ麦
- サトイモ 等
「納豆」は顎ニキビの救世主?
顎ニキビができやすい人は、すなわちホルモンバランスが乱れがちな人とも言えます。そんな人におすすめなのが、納豆等の大豆食品です。
大豆に含まれるイソフラボンは、体内で女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをすることがわかっています。
そのため生理や加齢等によって女性ホルモン(エストロゲン)のバランスが乱れた時にイソフラボンを摂取することが良いと言われるようになっているのです。
大豆食品の例
- 昆布
- こんにゃく
- わかめ
- 大麦
- オーツ麦
- サトイモ 等
特に納豆は肌の丈夫さをアップさせる「ビタミンB2」も豊富。
また発酵食品は腸内フローラを良好化し、お通じを良くして便秘を防ぐ働きも期待できます。「体の内側をキレイにする」が重要な顎ニキビ対策にはピッタリの食品と言えるでしょう。
ぶり返す顎ニキビに漢方薬
乾燥しているのに皮脂が出たり、精神的な変化で現れてしまったりと、原因が複雑に絡み合うのも顎ニキビの特徴です。
皮脂が原因の若いニキビとは違い、スキンケアや外用薬だけでは今ひとつ改善を感じられないこともあります。
そこで注目したいのが漢方薬です。
漢方薬とは
漢方薬は、漢方医学の考えに基づいて処方される薬で、自然の植物や動物の薬効があるとされる部分を組みあわせてつくられます。
熱を下げる、殺菌するなどの症状そのものを取り去ろうとするのが西洋医学ですが、漢方薬は個人の持つ体質や心身の状態も重視されます。
その人が持つ本来の治癒力を高める目的もあり、数値や検査に現れない不調に効果があります。
ニキビで使われる漢方薬
「清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)」
顔の炎症や熱を取る目的で、全体的に赤くできるニキビや化膿した湿疹に使われます。比較的体力がある人で赤ら顔の方に向いているとされています。
「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」
ちょっとした赤みや腫れは、患部の血流が滞り充血やうっ血といった「お血(おけつ)」の状態となっています。それらの血のめぐりを良くする目的として処方されます。
血行が悪く、皮膚は比較的浅黒い方に向いています。
「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」
月経不順や重い生理、またそれに関連するイライラなど、女性特有の血の巡りに関する症状ということで、上記の荊芥連翹湯と併用されることがあります。
向いたタイプは体力が中等度以上でがっちりした人です。
その他、ニキビや皮膚疾患の漢方には「桂枝茯苓丸料加薏苡仁」「十味敗毒湯」があります。
顎ニキビ改善には「ストレス対策」が最優先
ここまでスキンケア対策・食事対策をご紹介していきましたが、実は顎ニキビ対策で最も大切にしたい対策は「ストレス対策」です。
特に女性の場合、顎ニキビの原因の多くは「ホルモンバランスの乱れ」であると考えられています。
とは言え、ホルモンと密接な関係を持つ「月経(生理)」を自分で調整することは困難です。
そこでホルモンバランスをできるだけ乱さないように、ホルモンを乱す原因となる以下のポイントを調整していきます。
ストレス解消手段を多く作ろう
「ストレスの解消」というと、「悩みを根本から解決しなくては」とイメージされることが多いのですが、実はこれは少し違っています。
もちろん悩みを解決できることが一番なのですが・・・顎ニキビのためには「マイナスの気持ちを溜め込まず、細かく発散させる」ということが大切なのです。
ストレス解消手段の例
- 趣味にうちこむ
- 体を動かす
- お風呂に入ってリラックス
- アロマテラピー等で良い香りを嗅ぐ
- おしゃべりをする
- おいしいものを食べる、等
特にイライラ感を溜め込みやすかったり、自分の気持ちを表現するのをガマンしやすい人は、「別の形で気持ちを発散させる手段」をできるだけたくさん作るようにしてみましょう。
上の項目で「カフェイン類の過剰摂取はNG」とご紹介しましたが、ストレス解消のために一日1杯のおいしいコーヒーを飲む程度であれば問題はありません。
ストレスはその日のうちに少しでも解消しておくと深刻な心の疲れを防ぐことができます。
ちょっとしたことでも良いので、こまめに「気がラクになる習慣」を作ってみてください。
「睡眠」が顎ニキビには重要?
睡眠時間とストレスは密接な関係を持っています。睡眠は脳を休憩させ、掃除してスッキリさせるための大切な工程です。
そのため睡眠が足りないと脳は休むことができず、ストレスフルの状態になってしまいます。
国立精神・神経医療研究センターの発表では、たった5日間の睡眠不足でネガティブな感情(イライラ感)等の活動が活発になることがわかっています。
また睡眠不足になるほど不安や抑うつ傾向が強くなることも、すでに医療研究によって判明しているのです。
カンタンに言えば「寝ないと顎ニキビの元が増え続ける」ということになります。
働く日本女性の睡眠時間の短さは、全世界でも最短の7時間程度。若年層だと平均睡眠時間はさらに短くなる傾向です。
できれば「同じ時間に寝て、同じ時間に起きる」という規則正しい生活をすることが第一ですが、まずは「睡眠時間を確保する」ということを最優先としましょう。
特に生理前後・生理中などには意識的に睡眠時間を確保し、良質な睡眠を取ることが大切です。
おわりに ~ 軽い症状のウチに手軽なケアで対策を
顎ニキビが治らない理由としては、上でご紹介したとおり「体の内側」と「体の外側」の両方の要因が複雑に絡んでいることが大きなポイントとして挙げられます。
スキンケアだけで顎ニキビを治す、市販薬や処方薬だけで顎ニキビを治すといった「外側だけ」の対策では、顎ニキビを根本から改善することができないのです。
食生活や睡眠時間といった生活の見直しをするのはなかなか時間も手間もかかるものですが、顎ニキビの改善にはこれらを欠かすことができません。
しつこい顎ニキビは再発を繰り返すたびに徐々に重症化し、クレーター跡となってしまうこともあります。
クレーターとなってしまうともとに戻すには非常に難しく、美容皮膚科での治療が必要になることもあります。
顎ニキビが軽症のうちに「体の内側」の見直しもして、ニキビが生まれない肌作りを目指しましょう。
※本記事で紹介している製品の情報は公式サイト等で最新をご確認ください。