
「日本人の3人に2人は睡眠不足」とされる現代。「寝ないといけないってわかってるんだけど」と思いつつ、夜更かししている人も多いのではないでしょうか?
でも実は、睡眠とスキンケアには重要な関わりがあります。「上質な眠りを得れば、それだけでも美肌になれる」こんな発言をする美容専門家もいるほどなんです。
眠りによるスキンケアは「睡眠美容」と呼ばれることも。ここでは睡眠美容の重要性や、睡眠へのよくある誤解、キレイになるための眠り方のコツ等をご紹介していきます。
「日本人の3人に2人は睡眠不足」とされる現代。「寝ないといけないってわかってるんだけど」と思いつつ、夜更かししている人も多いのではないでしょうか?
でも実は、睡眠とスキンケアには重要な関わりがあります。「上質な眠りを得れば、それだけでも美肌になれる」こんな発言をする美容専門家もいるほどなんです。
眠りによるスキンケアは「睡眠美容」と呼ばれることも。ここでは睡眠美容の重要性や、睡眠へのよくある誤解、キレイになるための眠り方のコツ等をご紹介していきます。
そもそも睡眠不足や夜更かしは、なぜ肌を荒れさせるのでしょうか?ただ「寝てないから疲れて見える」というだけではないんです。
「グッスリ眠ったら、疲れが取れた」こんな経験がある人は多いはず。これは体のメンテンナンス機能が睡眠中に十分に働いたからです。
例えば運動で壊れた筋肉細胞は、睡眠中に血液から多くの酸素や栄養素を与えられ、翌日には大きく回復しています。肌細胞もこれとまったく同じ。
日中に受けた紫外線や摩擦、乾燥等のダメージで壊れた真皮細胞・上皮細胞は、睡眠中にビタミンC・ビタミンE等の栄養素、成長ホルモン等を与えられ元気を取り戻していくのです。
ところが夜更かしをすると、メンテナンスのための成分は「活動」のためにいつまでも使われることになります。
「睡眠」というスイッチに切り替わらないため、体内の肌メンテは人手不足の状態。メンテを完了しきれず、そのまま翌朝を迎えてしまうのですね。
ちなみに肌メンテナンスのために必要な時間は、平均6時間~7時間。これ以下の睡眠時間では、本来の肌の美しさを取り戻せる肌メンテナンスは常に未完成な状態なのです。
黒い髪のメンテナンスにも睡眠は不可欠です!詳しくは下の記事へ。
内臓の働きも、活動中と睡眠中では大きく異なります。睡眠中、筋肉等はさほど血液を必要としません。
その分、消化した食物をエネルギーに変える「肝臓」に多くの血液が行き、代謝が活発に行われるようになります。
しかし睡眠不足の状態では、肝臓がフルに働く時間も短くなることに。
代謝機能が低下し、食べ物やサプリメントでいくら栄養素を摂取しても、肌が吸収しやすいエネルギーに変換されず、肌に必要な栄養が十分に行き渡らなくなっていきます。
結果として肌年齢が上がってしまうのです。
人間の脳の自律神経は、起きている時には「交感神経」が活発に働き、睡眠時やリラックス時には「副交感神経」に切り替わります。
「交感神経」は胃腸への血液の供給を減らし、消化活動を抑える役。反対に副交感神経は胃腸にも血液を巡らせ、消化を活発にさせる役割です。
「ホッとしたらおなかが減った」なんてこと、ありませんか?これれは緊張状態(交感神経)からリラックス状態(副交感神経)に切り替わったからなんです。
起きている時 | 睡眠時 |
---|---|
交感神経 | 副交感神経 |
日中に元気に活動する時に働く | 夜にリラックスしている時に働く |
消化活動が抑えられる | 消化を活発にする |
ところが睡眠不足の状態が続くと、脳の自律神経のスイッチの切替がうまくいかなくなっていきます。興奮や緊張をしていないのに、常に交感神経が出続ける状態に。
胃腸は十分な働きができず、腸内環境がどんどん悪化して腸内フローラが乱れていきます。こうなると、体内に体に良くないガスが溜まったり、食べ物から十分な栄養が得られなくなることに。
また腸の機能も落ちるため、便秘の原因にもなります。これらが吹き出物(大人ニキビ)・肌乾燥等の肌トラブルの元になるのです。
大人ニキビには洗顔?サプリ?皮膚科?10代ニキビとの違いと対策
睡眠不足で交感神経が過剰に働くようになると、眠りの質も落ちていきます。すると今度は「脳」が疲れていくことに。
日中に受けたストレスが睡眠で解消されず、どんどん蓄積されていくのです。
「生理前でも無いのにイライラする」「なぜかクヨクヨする」こんなネガティブな心理状態にある時、その原因が「睡眠不足によるストレス」というケースは少なくありません。
過剰なストレスの蓄積は皮膚のコラーゲンファイバー(繊維芽細胞)を壊し、弾力やハリ・潤いを失わせる大きな原因であると考えられています。
たるみによる毛穴の開き・吹き出物の増加・真皮の乾燥(インナードライ肌)・シミやシワの増加等、肌にとって嬉しくないエイジングが促進されてしまうのです。
ちなみに米国の大学心理学研究室の報告によれば、睡眠が6時間以下の人はストレスを蓄積しやすく、うつ病等の精神疾患を発症する率も2.4倍に上がるのだとか。
毎日6時間以下の睡眠では、常に「肌に良くないストレスフルな状態」というわけなのです。
ストレスや睡眠不足は、30代・40代に特有の「肝斑」の原因にもなります。肝斑とは何か?を詳しく知りたい方は、下記のページで解説していますので是非ご覧下さい。
睡眠に対する研究は年々進み、新しく正しい測定が行われるようになっています。10年前~20年前の睡眠に対する常識とは大きく異なる「睡眠美容の常識」が生まれているのです。
「ゴールデンタイム」(シンデレラタイム)とは、睡眠時間のうち「夜10時~翌2時」までの間の睡眠を指します。
この時間帯には人体のホルモン分泌(特に成長ホルモン)が活発となるという研究結果が出たことから、「この時間中に寝ておくことが美容に良い」と言われるようになりました。
しかし夜10時にグッスリ眠っている状態というと、9時30分頃にはベッドに入っていなくてはいけませんね。現在、日本の社会人平均帰宅時間は夜8時~9時。
それから夕食を摂ったりお風呂に入ったりするのですから、「10時に眠れる」というライフスタイルは非常に難しいといえます。
そのため多くの女性が「ゴールデンタイムは知ってるけど、どうせ無理だから」と睡眠美容を諦めてしまっているのが現状なのです。
長年「10時に寝るのが鉄則」とされたゴールデンタイムによる睡眠美容。ところが近年の研究では、これが必ずしも正しいとは言えなくなってきました。
成長ホルモンの分泌は、実際には「睡眠後(熟睡状態)に入ってから3時間」に非常に活発となることがわかったのです。
例えば12時に就寝した場合でも、しっかりと眠っていれば午前3時~4時頃までは成長ホルモンの分泌が活発になります。
「10時に寝る」というゴールデンタイムにこだわらなくても、睡眠美容の効果を十分得られる可能性が高いというわけです。
「必ず10時に寝なくてもOK」これを聞いて気持ちがラクになった人は多いはず。ただ、深夜まで夜更かしをするのはやっぱり肌にはNGです。
人間の脳は朝の光を浴びると、自律神経のうち「交感神経」が活発になり、初めて活動スイッチが入ります。夜更かしや夜型生活で朝の光を浴びないと、昼間は長いこと脳が寝ぼけた状態に。
その分、夜の睡眠の質もグッと下がり、肌のメンテもうまくいかなくなるのです。夜型生活は、人間の体や肌に大きな負担をかけるんですね。
朝方生活の人と夜型の人では、体内年齢や肌年齢が10才も違うと言われています。美肌を作るならば、朝方生活になるのが早道というわけです。
きちんと朝の光を浴びるには、朝7時~遅くとも8時には起きたいところ。肌をキレイにするための推奨睡眠時間は7時間~8時間なので、夜12時にはベッドに入っておくのがベストということになります。
なんとか日付が変わる「午前0時」には就寝することを心がけましょう。
睡眠美容という面から考えると、昼寝にはあまり高い効果は望めません。体が休息し成長ホルモンが分泌される「深いノンレム睡眠」に入るには、昼寝では時間が短すぎるのです。
かと言って昼にグッスリと長く眠るのも、自律神経を失調させるためNG。昼寝で美肌を作るのは、かなり難しいと言えるでしょう。
ただし短時間の昼寝の習慣は、脳や体を休めてストレスを解消する効果があります。ストレスの解消は肌にも良いので、疲れが溜まっている時には上手に昼寝を使いたいですね。
60分以上の長い昼寝をすると、夜の睡眠の質が下がります。昼寝の時間は原則30分~40分にとどめておきましょう。
ベッドや床に横になると睡眠が深くなりすぎ、昼寝後の覚醒が難しくなります。ソファや座りやすい椅子に浅く腰掛け、背中を背もたれに預けた状態で寝るのがベスト。寒さ対策にはひざ掛け等を使用してください。
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインの覚醒作用が発揮されるのは、飲んでから30分~40分ほどが経過してから。
そのため昼寝前にカフェイン飲料を飲んでおけば、昼寝後にはスッキリと目覚められます。「昼寝をすると午後に寝ぼけてしまう」という人にはオススメの方法です。
「平日に寝られなかったから、土日は昼まで寝てしまおう」この習慣も、実はあまり良い美容効果は得られません。
人間の脳は起床して光を受けると同時に、「次の睡眠」のための時間調整を始めます。次回の眠気がやってくるのは、平均して起床から14時間~16時間後。
つまり日曜日に昼まで寝ていると、その夜に眠気が来るのは深夜3時~4時!深夜になってもぐっすり眠れないことになるんです。
こうなると、日曜の夜~月曜の朝にかけての睡眠の質は非常に悪いものになります。
この睡眠リズムの狂いが元に戻るには、3~4日以上かかることもあり、週末の寝だめで翌週の平日の睡眠の質が余計に悪くなる可能性は高いです。
ただ体の疲れ・脳の疲れが溜まっている時に睡眠時間を増やす(寝だめをする)のは、必ずしも肌に悪いことではありません。
以下のようなポイントに気をつけて、寝不足を解消してみましょう。
上記のとおり、人間の脳は「起きた時間」で次の夜の睡眠時刻を決めています。
そのため起きる時間を遅くする『寝坊』は睡眠リズムを狂わせますが、「早寝をして、翌朝は普通に起きる」ならば、そこまで睡眠リズムが狂う心配はありません。
「どうしても今日はたっぷり寝だめをしたい!」という時には、翌朝に寝坊をするよりも前日の晩に早く寝てしまうのがオススメ。
「週末の夜だから」と夜更かしをせず、早めにベッドに入るのがコツです。
「明日の朝はどうしても早起きしたくない!」そんな時もありますよね。自律神経を失調させない限界時間は、最長で2時間程度と言われています。
普段6時に起きている人の「寝坊の時間」は最大限で8時、7時に起きているならば9時までというわけです。
「昼まで寝坊」はNGですが、この程度の1回の朝寝ならば許容範囲と言えるでしょう。
なお寝坊をした日は、その日の夜にもしっかりと眠るために、後述する「質の良い眠り」のための習慣をより意識して行うことが大切です。
また土日や連休の朝寝坊続きは厳禁!体の睡眠リズムが「2時間遅い状態」に固定され、休み明けの睡眠の質が一気に下がってしまいます。
睡眠美容の効果を十分に得るには、「睡眠の質」がカギになります。「質の良い睡眠」とは、カンタンに言えば「熟睡できているかどうか」。よく眠れているかどうかは、以下のような点で確認できます。
【睡眠の質を決めるチェックポイント】
上記のポイントで2~3個「YES」があったら要注意。
また半数以上が「YES」の場合、どんなに長く寝ていても睡眠の質がかなり落ちている可能性が高いです。
以下に紹介する美肌を作るためのコツをチェックして、睡眠状態を改善していきましょう。
入浴する時間や部屋の環境を少し気にするだけで、快適に眠れるようになります。どんな点を改善していけばいいのかを解説していきます。
「眠る時にぬくぬく温かいから」と、冬場に電気毛布を愛用する人は多いですね。でもこの電気毛布、朝まで付けっぱなしにするのはNG。
人間の体は眠ると心拍数が減り、体温が自然に下がっていきます。脳も深い眠りの段階に入り、体内機能は肌のメンテナンス等に取り掛かるわけですね。
ところが電気毛布で体が温められ続けると体温調節機能がうまく働かなくなります。脳も体内もいつまでも「起きている状態」と誤認し、深い眠りに入れなくなるのです。
また電気毛布による強い温め効果は、睡眠中に過剰な汗をかかせます。長時間の水分不足で、時には脱水症状を起こすことも。
慢性的な脱水状態で肌に適切な水分が行き渡らず、乾燥肌や敏感肌等の原因となることもあります。
電気毛布を使用する場合には、就寝後1時間程度で自動電源OFFとなるタイマー付きのものを選びましょう。
快適な睡眠に誘う温度は15℃~16℃なので、温めすぎない弱設定があるものが理想的です。タイマー機能が無い場合には就寝前に使用し、ふとんの中を温めるためだけに使うのも手。
また「コタツで寝る」の害も電気毛布と同じです。冬場のコタツでのうたた寝には十分に気をつけてくださいね。
「寒いから」と、重い綿のふとんや分厚い毛布を何枚も重ねていませんか?ふとんがズッシリと重すぎる状態では就寝中の寝返り回数が減り、体内の血行が悪くなって肌荒れの原因ともなります。
ただ「軽ければ軽いほど良い」というわけでもなく、ほどよい加圧があった方が安心して眠れる人が多いようです。
ベストなふとんの重さの目安は「自分の体重の10%~13%」と言われています。体重48キロ~50キロの人の場合、ふとん・毛布の重さは総重量5キロ~6キロ程度にしておくと良いでしょう。
「ふとんの枚数が少ないと寒い」という人は、保温性の高い寝具に切り替えるのも手。例えばダウン(羽毛)で作られたふとんは、軽い上に保温性が高い寝具です。
ふとんの下ではなく「上」に毛布をかけると更に保温性が上がり、総重量5キロ以内でも十分な暖かさが得られます。
昔ながらのあったかグッズである「湯たんぽ」は、実は睡眠美容にとても役立つアイテム。時間が経過するごとに徐々に温度が下がるところが電気製品にはない特徴で、「温めすぎ」を気にする心配がありません。
また腰回りや脚先といった冷えやすい箇所の傍におけば、冷えが気になる箇所を重点的に温められます。
寝苦しい夏の夜に、何もかけずに眠ってしまう人も多い様子。でもこれも美肌にはNGです。眠った状態では体温が下がるため、寝具無しでの睡眠は体を強く冷やします。
また寝具無しだと、寝汗が冷えた状態がそのままになって余計に冷えてしまうことも。
この「夏冷え」の蓄積が消化器官の衰えや代謝の悪化を促進させ、肌乾燥・エイジングを悪化させることも多いんです。
夏には夏用のタオルケットや夏ふとんを使って、きちんと体をカバーするようにしましょう。
枕の高さは、顔や首のシワ・たるみ状態を決める重要な要素です。枕が高すぎると、首は何時間も下向きに押し付けられた状態に。
首のシワが増え、二重あごやフェイスライン崩れの原因ともなります。
反対に枕が低すぎて顎が上がりすぎていると、首の神経や血管が圧迫され、顔や頭への血行が不良となることに。
顔の肌のメンテナンスが十分に行われず、こちらも肌荒れ等の原因になってしまいます。
美顔のために理想的な枕の高さは平均7センチ~8センチ台。現在の枕の高さを測ってみて高すぎ・低すぎであるようなら、枕を替えるかタオル等で調整をした方が良いでしょう。
ただし頭の形や寝相によってもベストな高さは異なります。より美顔に効果的な高さを求めるならば、寝具専門店でベストな高さを測定してもらうのが一番です。
「冷えが気になるから」と、靴下を履いた状態で寝る女性は多いですね。しかし靴下の着用が、却って体を冷やすこともあるんです。
人間の体は熟睡状態になると副交感神経が活発に働き、血管が広がって血の巡りが良くなります。ところが靴下等を履いたままだと足首がゴムで圧迫され、血が十分に行き渡らないことに。
長時間脚先の血行が悪い状態が続くため、体全体が冷え、肌荒れの原因となってしまいます。
できれば就寝時は靴下無しの「はだし」が理想的。冷えが気になる場合、就寝前に足つぼマッサージや足湯を行って血行を良くしておきましょう。
また足元に湯たんぽも置くのも手です。「どうしても裸足では冷える」という場合には、就寝用のゴムのまったく入らない靴下を使用してください。
最近ではパジャマや寝間着を用意せず、部屋着のままで寝る人も多い様子。また古くなった外出着を寝間着にしているという人も居ることでしょう。
しかし就寝時に以下のようなスタイルで眠っていると、これも美肌の妨げとなります。
美肌に良くないねまき
外出着と寝間着では、例えば同じMサイズでも寸法がまったく違います。外出着は肩周り・胸周り等が体に沿うように作られることが多いもの。
またウエストの寸法も小さめで、ゴム類も強めに作られています。つまり寝ている間の服としては「小さすぎ」で「締め付けすぎ」なのです。
寸法が小さく締め付ける服を着て寝ると、靴下と同様、体中の血行が妨げられてしまいます。
更に動きにくいことから寝返り回数も減り、体が凝ったり疲れたりすることに。せっかくの睡眠効果が薄れてしまうのです。
眠る時には、ゆったりとしたサイジングの締め付けない寝間着を選びましょう。
人間は適度に暗い場所に居ると自律神経が副交感神経へと切り替わり、眠気が生まれます。電気が無かった頃であれば、夜には家の中が暗くなるため自然と眠気が生まれたのでしょうね。
ところが現代では夜になっても煌々と照明が付いているため、人間はなかなか眠くならないというわけです。
寝付きを良くするためには、就寝する2時間前くらいから部屋の照明を暗めにすることが大切。
LED照明等で光量の微調整ができれば素晴らしいですが、主照明での調節が難しい場合には間接照明を使うのも良いでしょう。
なお寝ている間の照明の状態は、「真っ暗」もしくは「常夜灯のみ」が理想的。
明るい部屋で寝ているとまぶたに光を受けるため、脳がなかなか熟睡状態になりません。
「つい電気を付けたままで寝てしまう」という人は、枕元の明かりにタイマー付きのものを選ぶのがオススメです。
「しっかり寝ているのに寝起きが悪い」という人の場合には、カーテンはあまり遮光性の無いものがおすすめ。
顔がカーテンから漏れる朝日を受けると脳のスイッチが覚醒状態へと徐々に切り替わるため、朝の目覚めが良くなります。
反対に夜勤生活等で朝~午前中には寝ていることが多い場合には、遮光性の高いカーテンを選びましょう。
部屋の中をしっかり暗くしておくことで熟睡状態を維持し、美肌のホルモン分泌を促します。
「夜食べる習慣」はダイエットに良くないだけでなく、睡眠の質にも肌にも良くありません。睡眠中の胃腸は活発な消化活動を終えて、善玉菌による腸の改善等に取り組んでいます。
ところが寝る前に何かを口にすると、胃腸は夜にも消化のために延々と働いてしまうことに。腸内環境の悪化が起こり、大人ニキビ等の肌荒れが起きやすくなるのです。
食事やおやつは寝る3時間前までに済ませておくのが理想的。
「どうしてもおなかが空いて」という時には、できるだけ消化が良く温かい食べ物を少量口にするようにしましょう。
「夜にコーヒーはダメ」というのはご存知の人も多いですが、そんな人でも「たっぷりのココア」は飲んでいる、なんてことも。
コーヒー以外にも寝る前に控えたいカフェイン成分が多い飲み物には以下のようなものがあります。
【カフェインの多い飲み物(100mlあたり)】
なおカフェイン成分は夜飲んだ量だけでなく、一日の摂取量が多い場合にも交感神経を刺激して夜の眠気がなくなるもの。
睡眠の質を考えた場合の1日のカフェイン上限摂取量は、1日240ミリ㌘程度。コーヒーを毎日飲んでいる人は要注意です。
また紅茶や緑茶等にもカフェインが含まれます。
ドリンク類は原則として水・ジュース類にするか、カフェインレスのお茶を選ぶと良いでしょう。
浴槽に浸かって体を温めると、体がリラックスして眠りの質が上がります。シャワーのみで終わらせず、必ずお風呂に浸かりましょう。
一時期人気だった「半身浴」ですが、実はこれは心臓に負担がある人のためのお風呂の入り方。
半身浴では体が温まりきらず、寝る頃には冷めてしまうため、せっかくの入浴効果がなくなってしまうんです。
肩まで入った全身浴でゆっくり10分間浸かり、体をしっかり温めてください。
「お風呂はぬるいほど体に良い」実はこれも病気の人向けの考え方。37℃~38℃のお湯では10分間の入浴で体をしっかり温めることができず、いわゆる「湯冷め」を起こします。
反対に43℃以上の熱すぎるお湯もNG。交感神経が刺激され、目が冴えてしまうんです。
ゆっくり眠るためのお風呂の温度は「40℃」が原則。
ただし冬季等にはお風呂の温度が冷めやすいので、湯を張る際には少々温かめに設定しておいても良いでしょう。
「入浴直後のホカホカ状態でふとんにIN!」一見とても暖かく見えるこの方法も、実は睡眠美容的にはNG。
入浴直後は体が温まりすぎているため、寝付きがかえって悪くなります。
入浴はできれば就寝する60分~90分前に済ませておきたいところです。
遅くなってしまった場合でも、寝る30分前にはお風呂を出ておきましょう。
「美容睡眠の最大の敵」と言われるのが、実はパソコンとスマホだって知ってましたか?
テレビ・PC・スマホ等の液晶画面は、強い光(ブルーライト)を放っています。この光を目の網膜が受けると、脳は「今は昼間である」と認識してしまうんです。
そのため部屋を暗くしていても脳の自律神経が副交感神経に切り替わらず、眠れなくなるんですね。
特に問題なのはスマホゲーム等の早い動きの画面です。小さな画面を凝視するため、視神経や脳が強く緊張・興奮した状態に。
寝付きが悪くなるだけでなく、熟睡状態に入るのが遅くなってしまいます。
美肌作りのためには、寝る1時間前にはテレビやパソコン・スマホはOFFにするのが理想的。
特に「ベッドの中でもスマホ」の習慣はすみやかに止めることが大切です。
「スマホやPCはダメだとしたら、本もダメ?」と思われそうですよね。
ところが、睡眠前の読書習慣については推奨する専門家が増えています。特にオススメなのが「ちょっと難しい」と感じられる専門書や外国語会話の本等です。
人間の脳は「難解だ(理解しにくい)」と感じると退屈さを覚え、自然と眠気が生まれるようにできています。
「学校の授業で眠たくなったことがある」という人は多いはず。それと同じ作用を、自宅でやろうという訳です。
またラジオやスマホで音楽等を聞くのも手。ただしリズムの早い音楽やバラエティ番組等の活発な内容のものを聞くのはNGです。
ゆったりとしたクラシックや環境音楽等、リラックスできる内容を選びましょう。
最近よくきく「睡眠負債」とは?
最近耳にするようになった「睡眠負債」を知っていますか?NHKスペシャルで取り上げられ話題となりました。負債、というくらいですから何か悪い影響が積み重なっていく感じがしますね。
睡眠負債とは
睡眠負債とは、日々のわずかな睡眠不足が少しずつ蓄積していく状態を言います。さらに自分に睡眠不足の自覚はありません。「私はしっかり眠っている」と思っている人でも睡眠負債を抱えてる可能性が十分あるのです。
睡眠負債は徹夜と同じ!?
この睡眠負債が及ぼす影響は想像以上に大きいものです。
米国の研究チームが行った実験によると、睡眠負債の状態と徹夜の状態では脳の働きがほぼ同じだという結果が出ました。
わずかな睡眠不足を2週間続けた人は2日間徹夜した人と注意力や集中力といった脳の働きがが同じレベルまで低下していたのです。
ガン・認知症など深刻なリスクも
それだけではありません。毎日わずかに睡眠不足の人はガンや認知症など深刻な病気のリスクも高まるとさえ言われています。では、1日何時間眠れば睡眠負債を回避できるのでしょうか?
睡眠美容で睡眠負債も回避
理想は1日に7~8時間程度、美肌を作る睡眠時間と同じです。睡眠負債を返していくには「より長く寝る」この方法しかありません。眠るためのコツは美肌を作る睡眠と殆ど同じです。睡眠美容を心がけていくと自然と睡眠負債も解消されていく、そんなメリットが期待できます。
美肌で知られる女優さんやモデルさん達も、睡眠美容をとても大切にしているそうです。
それに、働き盛りの時期の睡眠不足は20年~30年後に認知症など大きな悪影響を及ぼす可能性があると言われています。
しっかりと上質な眠りを取って、肌本来が持っている美肌の力や集中力を蘇らせてみましょう!
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