まずはインターネットでチェックしよう

投資信託を買ったものの、値下がりした際にどうしたら良いか迷う投資家は多いようです。

「貯金替わりに投資信託」と考えて保有するも多く、おまかせ運用であるために、普段から自分の持っている投資信託の値動きをチェックする人の方が少数なのでしょう。

投資信託は元本保証されていませんので値動きしますし、キャピタルロスが発生することももちろんあります。そのため、値下がりした場合にどうするかを考えて運用することは非常に大切です。

日本の場合、投資信託が値下がりしてもそのまま塩漬けしてしまう人が多いようです。

すでに何度も取り上げているとおり、日本の場合は人気のある投資信託を買いたがる個人投資家が多く、人気の投資信託を買ってみたものの、高値掴みとなってしまった、というパターンもよく見られます。

また、買った投資信託が値上がりし、追加で別の投資信託を勧められるがままに買ってしまう人も多いようです。

このようにして買ってみたものの、自分の持つ投資信託が値を下げ始めたら、どうしたら良いか分からない、ということがよく起こります。

理由としては、自分の持っている投資信託がどういうものかいまいち分からない、他のものに買い替えるにしても、何が良いのか分からない、というものがあります。

では、もしも自分の持っている投資信託が値下がりしてしまったらどうすれば良いでしょうか?

まずは値下がりしてしまった投資信託が良いものなのか、悪いものなのかをチェックしてみましょう。

チェックには、「モーニングスター」や「投信まとなび」といったサイトを活用してみましょう。

モーニングスター

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出典:モーニングスター

投信まとなび

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出典:投信まとなび

ここではモーニングスターを利用した方法をご紹介します。

モーニングスターは、アメリカ発のモーニングスター社によって運営されている、投資商品の情報提供サイトです。主に投資信託の格付け評価を行い、アナリストらによる世界規模の金融・経済情報の提供を無料で行っています。

投資信託に関係する情報が非常に充実していますので、中・上級者が使うのにも充分なものになっています。様々な情報が網羅されていますので、初心者の方にとっては少し難しく感じてしまうかもしれません。

しかし、ここでご紹介する方法は見るポイントが絞られていますので、簡単に分かるのではないかと思います。

まずはモーニングスターの検索画面で投資信託のラジオボタンにチェックを入れ、調べたい投資信託の名前を入れます。すると、その投資信託の情報が出てきます。

その中に「パフォーマンス」という項目がありますので、ここを見てみましょう。その中、一番上に「トータルリターン」という項目があり、その下に「順位」「ファンド数」という項目が記されていますので、ここをチェックしましょう。

これは、モーニングスターで調べたある投資信託AとBの実際のトータルリターンです。

【投資信託A】
1年(年率) 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン 3.95% 22.00% 12.17% 2.62%
カテゴリー 6.95% 27.13% 13.93% 2.03%
+/-カテゴリー -3.00% -5.13% -1.76% +0.59%
順位 95位 97位 73位 34位
%ランク 78% 97% 77% 48%
ファンド数 123本 101本 96本 72本
【投資信託B】

 

1年(年率) 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン 16.81% 24.20% 18.74% 5.85%
カテゴリー 4.33% 15.70% 11.92% 4.72%
+/-カテゴリー +12.48% +8.5% +6.82% +1.13%
順位 14位 3位 1位 3位
%ランク 20% 11% 5% 34%
ファンド数 70本 29本 20本 9本
出典:モーニングスター

   

AとBでは順位がずいぶん違うことが分かります。Aについては、年率1年~5年はランキングの下の方に位置しています。一方のBについては、年率1年~5年はランキングの上の方に位置しています。

1年についてはあまりにも短いスパンですので、それほど重要ではありませんが、3年、5年を見たときに、ランキングの下の方にいるということは、パフォーマンスが低く、見直しが必要な投資信託であると言えます。

反対に、上位にいることの方が多い投資信託であった場合は、そのまま保有していても問題ないでしょう。

また、ベンチマークしている指標に比べてどの程度のパフォーマンスを上げているのかを調べることも大切です。

これについては、調べたい投資信託を検索し、その投資信託のトップ画面に「ファンド比較」というボタンがありますので、そちらをクリックしましょう。ここで比較ができます。TOPIXや日経225との比較ができる他、カテゴリー別の投資信託の平均との比較、為替との比較もできます。

ベンチマークしている指標が何なのかは目論見書などにも書いてありますので、その指標との比較をしてみます。例えば、これはある投資信託CとDとTOPIXとの比較をした結果です。

【投資信託C】
トータルリターン1年 4.85% 6.40%
トータルリターン3年(年率) 22.25% 24.15%
トータルリターン5年(年率) 10.27% 11.21%
トータルリターン10年(年率) -0.25% -0.01%
【投資信託D】
トータルリターン1年 9.68% 6.40%
トータルリターン3年(年率) 24.51% 24.15%
トータルリターン5年(年率) 13.31% 11.21%
トータルリターン10年(年率) 3.31% -0.01%
出典:モーニングスター

%で示された数値が左右に並んでいますが、左側がこのファンドのリターン、右側がTOPIXのリターンです。

Cのトータルリターンは常に負け続けています。一方、Dのトータルリターンは常に勝ち続けています。

もし、値下がりしてしまった投資信託を手放すかどうか悩んでいて調べた結果、先ほどのトータルリターンの順位が上位にあったとしても、ベンチマークしている指標に常に負け続けているようであれば、その投資信託は手放した方が良い、ということになります。

このように、投資信託のサイトで調べて、今後その投資信託をどうするかを判断してみるようにしましょう。

損切りを心がけよう

投資全般に言えることですが、損切りはとても大切なことです。

投資信託でももちろん同じで、投資信託が値下がりしたり塩漬けになった時に、モーニングスターや投信まとなび等のサイトで確認し、手放すことが妥当だという判断になったら、迷わず損切りしましょう。

株やFXの場合、自分で取引しなければならないため、取引画面を見た際にそのポジションの損失を確認することができます。しかも、刻一刻と値動きするため、損失が拡大していく様子をリアルタイムで見ることができます。

しかし、投資信託はおまかせであるため、損益の状態を日々確認する人の方が少ないと思われます。

大抵の人が、運用報告書が送られてきて初めて、損失が出ていることを確認するのではないでしょうか。

「○円で買ったんだから、そこまで価格が回復するまでは持っておこう」と考え、そのまま持ち続けた結果、損失が穴埋めされないことも多々あります。

そして、何年もその状態が続くと、やがては興味を失ってしまい、「そういえば、そんな投資信託も買ったなぁ」くらいの認識になってしまいます。これでは損失は広がる一方です。

そのため、先ほどの調べ方で悪い結果が出た投資信託であったなら、迷わず損切りするに越したことはありません。

何年も低パフォーマンスを続けているような投資信託であれば、なおさらです。早く損切りをし、パフォーマンスの良い投資信託に乗り換えた方が、望む結果に近づけます。