首・うなじ・背中の産毛の処理方法とは？産毛剃りから産毛脱毛までおすすめのサロンやクリニックを解説

「ムダ毛が薄い」「産毛程度」と聞くと、つい「いいなぁ」と羨ましく思ってしまいますが、当の本人は気になるものです。

いくら細く小さい産毛とはいえ、太陽に当たってキラキラと光る様子は、時に普通のムダ毛より目立つこともあります。

では、産毛処理におすすめの方法とは一体どのようなものなのでしょうか。

産毛処理として一般的な「産毛剃り」「フラッシュ脱毛」「医療脱毛」のそれぞれのメリット＆デメリットに加え、少し珍しい糸脱毛についても解説していきます。

どのような産毛処理法が肌の負担にならないのか、一緒に見ていきましょう。

産毛処理がやりにくい理由とは

産毛は自分では見にくい部分に多いから

まずひとつめは、産毛の生えている場所です。

二の腕や太ももが気になる人もいますが、産毛が気になるのはたいてい「顔・首・襟足から背中にかけて・腰」などの部位です。

顔は自己処理できますが、あごの裏から首にかけての部分や、襟足から背中にかけての身体の後ろ部分を自分で完璧に処理するのは非常に難しいです。

もうひとつ、見逃しがちなのが耳です。

耳の産毛は自分では鏡を見た時でさえあまり気になりませんが他人からは意外と目につく部分です。

サロンやクリニックは産毛脱毛が少し苦手

そこでサロンやクリニックの脱毛など他人にやってもらう脱毛方法がメインとなりますが、産毛脱毛はこれらプロにとっては厄介な部分なのです。

その理由はレーザーやフラッシュによる脱毛の仕組みを知るとわかりやすいです。

クリニックで取り入れられている代表的なレーザー脱毛方法を取り上げて、脱毛の仕組みを簡単に説明しましょう。

レーザーやフラッシュの光は黒く太い毛が大好き

レーザー脱毛の代表的な方法「ショット式」は、皮膚にレーザーをあて、毛根（毛乳頭）のメラニンに熱を吸収させ破壊する方法です。

毛乳頭は毛をつくる働きがあり、壊されてしまうと毛が作れない、つまり脱毛されるのです。

ショット式ではメラニンが黒いほどよく反応するので、脇やVIOなどの濃く太い毛に威力を発揮します。

逆に言えば色の薄い産毛には反応しにくく、産毛脱毛の効果を得るには長い時間が必要になるのです。

レーザーやフラッシュ脱毛には「硬毛化・増毛化」のリスク

レーザーやフラッシュ脱毛では産毛が抜けにくいことがわかりました。さらに、これらの方法で脱毛することで毛が増え、濃くなってしまうという症状もあるのです。

それが「硬毛化・増毛化」です。肩や背中、二の腕、太ももなど産毛が生える場所に起こりやすいといわれています。

医療レーザーやサロンのフラッシュ脱毛については、メリットやデメリットに脱毛方法の違いなどを、下記のページでさらに詳しくまとめています。

こちらもあわせて参考にしてみて下さい。

エステ脱毛との違いとは？レーザー脱毛の特徴とメリット･デメリット

美肌効果はホント？フラッシュ脱毛の特徴とメリット･デメリット

脱毛したのに濃くなる！？硬毛化・増毛化とは

硬毛化

脱毛で毛の本数は少なくなりますが、残った毛が太くなる、長くなるという現象です。

増毛化

毛の本数が増えてしまう現象です。レーザーを当てたことにより、普段は毛が生えない毛穴が活性化してしまったことが原因と考えられています。

硬毛化や増毛化は恐れることはありません。対応してくれるクリニックなら再度のレーザー照射で脱毛ができます。

毛が太くなっていればレーザーの効果も上がるので、あまり心配することはありません。

おすすめの産毛脱毛法1：レーザー脱毛・フラッシュ脱毛

レーザーやフラッシュでは産毛の脱毛効果が得られにくいのは確かですが、効果が全くない、ということでは決してありません。

普通の黒い毛に比べると時間がかかるため長く通う必要がある、というだけですからあまり心配することはありません。

ただし、ワキや腕・足のような人気部位とは、サロンやクリニックの選び方のポイントを少し変える必要があります。

プランはなるべく多めの回数がおすすめ

終わりが予測できないため、産毛脱毛にはできるだけ多い回数、または脱毛し放題のプランをおすすめします。

費用重視で通う期間が長くなっても問題なければサロン脱毛を、少しでも早く脱毛を終わらせたい場合はレーザー脱毛を選ぶといいでしょう。

医療レーザーの場合、回数は多くて8回程度なので、追加照射が安いクリニックなら出費を抑えることができます。

産毛に強い脱毛機を選ぶ

医療レーザーといってもその種類は1つではなく、また脱毛用レーザーマシンも多くの種類があります。

脱毛に使うレーザーは主に3種類、そしてレーザー脱毛機の脱毛方法には「ショット式」「蓄熱式」の2種類があります。

これらの中から、「産毛向きのマシンやレーザーを扱っているクリニック」を選ぶ、というのも産毛脱毛の効果を出すひとつの手です。

「脱毛したい範囲」をカバーしているかチェック！

産毛脱毛でも、二の腕や背中はたいていのサロンやクリニックで脱毛範囲としてカバーしている部位ですね。

では「襟足とうなじ」「首の前面」はどうでしょうか？

「うなじ脱毛」「襟足脱毛」これをどちらで呼んでいるかは、サロンやクリニックによってバラバラで、さらにその部位名がどこまでの範囲を指すのかも違うのです。

そして、見落としがちなのが「首の前面」です。首も自分ではよく見えませんが、近くで見てみるとうっすらと産毛の生える部位なんですよ。

首の前面を脱毛範囲としているサロンはなく、脱毛する場合はクリニックのみとなっています。

このように「範囲があいまいな部位」や「見落としがちな部位」に関しては、自分の思っている範囲とお店側で決めている範囲に違いがないか、よく確認しておくと満足の行く脱毛ができますよ。

うなじや襟足、背中などの部位におすすめの脱毛サロンやクリニックついては、下記のページでさらに詳しく紹介しています。こちらもあわせて是非参考にしてみて下さい。

うなじや襟足を美しく脱毛する方法とは？人気の形やおすすめ脱毛サロン＆医療脱毛を解説

追加照射が安いクリニック

産毛に適したエステ脱毛

首の前面が脱毛できるおすすめクリニック

首の前面が脱毛範囲に入っている脱毛サロンは、残念ながらありません。

脱毛サロンではフェイスラインやあご下、つまりあごの裏側の範囲にとどまっていて、首前面の脱毛はできないのです。

首の前面をプロに脱毛してもらいたい場合は、医療脱毛クリニックのみとなります。首の脱毛範囲には多少違いはありますが、ほとんどクリニックで首前面を脱毛してくれます。

産毛脱毛に向いたレーザーで選ぶ

産毛を医療レーザーで脱毛する場合、「レーザーの種類や脱毛方式でクリニックを選ぶ」というのも1つの方法です。

脱毛用のレーザーは「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」の3種類があり、それぞれに異なる特徴があります。

アレキサンドライトレーザー

レーザー脱毛のメインとも言えるレーザーです。

といった特徴があり、最も有名なマシンはアメリカ・シネロンキャンデラ社の「ジェントルレーズ」シリーズです。

ムダ毛が黒いほど効果が高まるため、産毛に対しては回数を照射する必要があります。

白髪や金髪には効果がありません。

ダイオードレーザー

こちらも、アレキサンドライトレーザーと並んで、医療脱毛でよく使われるレーザーです。

アレキサンドライトより深く、皮下組織まで届くので幅広い毛、産毛や軟毛でもダメージを与えることができます。

肌表面のメラニンには反応せず、多少の日焼け肌でも照射ができます。

ダイオードレーザーの脱毛機には、「ライトシェア・デュエット」「メディオスターNeXT PRO」「ソプラノアイスプラチナム」などがあります。

YAGレーザー

3つの中で最も深くまで届くレーザーで、根深い毛が多いVIOや男性のヒゲ脱毛といった超剛毛の脱毛に向いています。

他2つのレーザーで効果がなかった毛でもヤグなら抜けた、ということもあります。

メラニンへの吸収が弱いので、高出力で照射でもヤケドのリスクも低いのですが、他のレーザーより痛みが強いので、色黒の方や色素沈着をしている部分に使うサブ的なマシンとして使うクリニックもあります。

産毛にも効果はありますが、脱毛効果の高いダイオードのほうがおすすめです。

YAGレーザーのマシンには「ジェントルヤグ」があります。

ルビーレーザー

694nmというこれまでの3種よりさらに波長が短いレーザーです。

エネルギーがとても強くメラニンの多い表皮でとどまるため、日本人の肌ではヤケドのリスクが非常に高くなります。

脱毛としては使われませんが、そのメラニン吸収の強さでシミ・そばかす・あざの治療には有効です。

美容皮膚科に「Qスイッチルビーレーザー」という名で治療メニューがあります。

産毛脱毛におすすめのレーザーは？

レーザーの特徴から見ると、産毛脱毛のおすすめ順は下記のようになります。

レーザーのエネルギーと深度のバランスがよく、あらゆる毛質に対応できるダイオードレーザーが、産毛脱毛にはおすすめです。

第3位となったアレキサンドライトレーザーですが、産毛の脱毛に全く効果がないということではありません。

美肌効果が期待できるレーザーはアレキサンドライトだけなので、顔脱毛にはあえてアレキサンドライトを選ぶ、というのもおすすめです。

脱毛と同時に、シミ改善や肌のハリアップ効果も期待できます。

産毛脱毛に向いた脱毛方式とは？

レーザーの他にも違いがある部分が、脱毛方式です。

脱毛機には「ショット式」「蓄熱式」という2つの脱毛方式があります。

ターゲットは毛根⇒「ショット式」

よく使われるのが「ショット式」で、1回のレーザー照射で毛根に高いエネルギーを与え、そのエネルギーで毛根を破壊する方式です。

照射して数日経つと毛がポロポロと落ちてきます。

毛が黒いほどエネルギーが届くので、脱毛効果が高くなりますが、その分痛みも強くなります。

ターゲットは毛包⇒「蓄熱式」

もう一方の「蓄熱式」は、毛根ではなくすこし上の毛包やバルジ領域という部分に、弱いエネルギーで少しずつ熱を加えてダメージを与えていく方式です。

毛包などは毛を作る栄養を送る部分のため、この部分を破壊して毛の再生を阻止するというメカニズムです。

脱毛実感に時間がかかるのが難点ですが、毛根を破壊しないので、ショット式に比べ痛みがかなり軽減されます。

実感が欲しいならショット式を

照射後、しばらくするとポロっと毛が抜け落ちる実感が欲しい方は、ショット式がおすすめです。

蓄熱式は、毛に栄養を送る部分を破壊するので、時間的に上記のようなわかりやすい効果実感が遅いと言われています。

ただし、ショット式は1回に与える熱が強いので、「痛みがとても怖い」「肌が弱いので心配」という方は、蓄熱式を選ぶのも手です。

どちらの方式にするかは、カウンセリングで医師に肌状態や毛質を見てもらってから決めてもいいでしょう。

産毛脱毛に向いた脱毛機があるクリニック

おすすめの産毛脱毛法2：糸脱毛

糸脱毛・スレッディングなどと呼ばれる、糸を使った産毛脱毛方法があります。

台湾や韓国などアジアの旅行番組で顔に粉をはたき、糸を滑らせている映像を見たことがある人もいるかもしれません。まさにそれです。

糸脱毛とは両手に持った糸をねじりながら、毛の1本1本をその糸にからめて抜く方法です。

糸脱毛のメリット

なめらかな肌になる

産毛の脱毛というと自宅でカミソリを使って行う人がほとんどではないでしょうか。

カミソリの脱毛は毛を途中で切るので断面が太くなり毛穴が目立ちますが、この糸脱毛は毛を根元から抜き取るので、つるつる・なめらかな仕上がりがになります。

カミソリ除毛のメリットやデメリットについては、下記のページで詳しくまとめています。

カミソリでのシェービング、正しい使用法やメリット・デメリットを解説！

エステ効果もあり

肌に糸を滑らせるほどよい刺激がマッサージ効果をもたらし血行がよくなります。

また余分な角質除去してくれるため、肌のトーンが明るくなります。

スレッディングができるサロン

糸脱毛の詳しい方法やメリットとデメリット、セルフで糸脱毛をする方法など、糸脱毛についてもっと詳しい情報を下記のページで詳しく解説しています。

是非あわせて参考にしてみて下さい。

糸脱毛の特徴やメリット、セルフ脱毛からサロンまで解説！美肌効果や痛みは？

おすすめの産毛脱毛法3：プロの技でシェービング

シェービングや顔そりときくと、床屋でおじさんが顔を泡だらけにしてするものと思っていませんか？

顔そりは今は男性のものだけではありません。

レディースシェービングのメニューも用意し、女性のシェービングができるサロンが増えてきています。

個室施術や女性理容師の店も

シェービングは刃物を使うため、保健所に理容室として登録された店で、理容師免許を持つ人しか施術できません。

必然的に、シェービングは理容室で行うことになりますが、女性には昔ながらの理容室に入るのはなかなか勇気が要りますよね。

しかし、最近の理容室には施術中はカーテンやついたてで仕切る、シェービング用の個室がある、女性理容師が施術するなど、女性のお客さんにも気兼ねなく来店してもらえるよう工夫している理容室が数多くあるのです。

やはり理容室には行きにくい、という方は女性専用のシェービングサロンもありますのでそちらを利用してみましょう。

プロによるシェービングのメリット

剃刀の切れ味が違う

市販の顔用のカミソリとプロ用のカミソリには大きな違いがあります。

理容師が使うプロ用の剃刀は、適度な重さがあり切れ味も優れています。

深剃りができる、肌のあたりが柔らかい、といったプロの感覚で数種類のカミソリを使い分ける理容師さんもいます。

理容師さんにしかできない技術

するどいカミソリを素人が使えば肌を切ってしまうかもしれません。

しかし理容師さんは刃を当てる角度や力・皮膚の張り方などを考え、「どのように刃を当てれば肌に負担なくキレイに剃れるか」を意識しているので、切れ味のいいカミソリを使っても安全なのです。

肌のトーンが上がり、化粧ノリもアップ

うっすらと黒い産毛が顔全体などにあると、それだけでも顔色をくすませます。

顔そりで産毛がなくなることで素肌の透明感が生まれ、それまで産毛の上に乗っていたファンデーションなどが肌にきちんを密着するようになります。

メイクがきちんとのる、ということは崩れにくさアップにもなるのです。

さらに、ざらつきの原因である古い角質を優しく取り除くことで、塞がっていた毛穴がひらき、毛穴奥の汚れも落としやすくなります。

顔そりができる女性専門店

顔そりができる理容室

おすすめの産毛脱毛法4：セルフで糸脱毛！

難しそうな糸脱毛ですが、実は自宅で簡単にできてしまいます。糸をうまく動かすには慣れが必要ですがやっていくうちにコツがつかめてきます。

脱毛の手順

糸を動かす時に力が入って糸の摩擦で指が痛くなってしまうことがあるので慣れないうちは手袋をしておいた方がラクに脱毛できます。

• 糸は普通の裁縫用でOK！もしあればシルク糸なら滑りがよく脱毛しやすいです。
• 脱毛したい部分にベビーパウダーをはたきます。
• 輪っかにした糸を数回ねじり、端を両手の親指と人差し指に引っ掛けます。糸は8の字の状態になっています。
• 両手で糸を張りつつ、左右の手を交互に親指と人差し指を閉じたり開いたりしてねじれを動かして産毛を絡め取ります。
• 脱毛後は化粧水で肌を整えておきましょう。

糸脱毛のデメリット

毛の根元から取れる、角質も取れて肌の明るさがアップ、仕上がりはつるつるで脱毛効果も剃るより長い、といいところばかりの糸脱毛ですがデメリットもあります。

おわりに～産毛処理は脱毛も剃毛も丁寧に根気よく！

産毛の脱毛は完璧を求めると手間がかかるものです。途中で嫌になってあきらめてしまう人も少なくありません。

しかし、自分では薄くて目立たないと思っても、他人が見ると意外と目立ってしまうのが困りもの。

つるりとした肌を手に入れるまでに時間は必要ですが、コツコツお手入れを続けていきましょう。

産毛がもっとも気になる部位「顔」については、おすすめの脱毛方法や脱毛サロン・クリニックを、下記のページで詳しくまとめています。

おすすめサロンや医療脱毛も紹介しているので、あわせてチェックしてみて下さい。

顔脱毛に効果的なのは医療脱毛？脱毛サロン？おすすめ脱毛方法を検証～糸脱毛や男性脱毛も