ヒートカッターは熱が肌に直接触れないために安全で、仕上がりがカミソリ・ハサミ等より良いことから、アンダーヘア処理対策として近年人気が急上昇しているアイテムです。
本格的なVOIライン処理をしたい人からは不満の口コミも見られており、評価は分かれています。ここではヒートカッターの上手な使い方や選び方、メリット・デメリット、電気シェーバーとの違いについてを解説していきましょう。
ヒートカッターとは？
ヒートカッターとは、ビキニライン（Vライン）やIラインの毛を熱で焼き切るムダ毛処理器のことです。Vライントリマー・Iライントリマーと呼ばれることもあります。
製品のヘッドがコーム型（クシ状）になっているものが主流です。アンダーヘアをとかして挟み込んでから、コームの中に入っている熱線で毛を焼いて切り取ります。
ヒートカッターの使用手順
ティッシュやタオル等を使い、アンダーヘアに汚れが無い状態にしておきます。デリケートゾーン専用スプレーで匂い対策をしておくと作業中にも快適です。
下着・水着を着用して、ムダ毛の出る範囲をチェックします。どの部分をカットするかを予め決めておき、カットの長さにもあたりを付けておきましょう。
お手入れをしていない毛は絡み合いやすく、ヒートカッターのコームが上手に通らない場合があります。電源を切った状態のヒートカッターで軽くとかすか、別のクシを通しておきましょう。ヒートカッターの故障を防ぎ、仕上がりもキレイになります。
Vライン（ビキニライン）処理は椅子に腰掛けた状態で行うと体制が安定し、処理が行い易くなります。Iラインの場合には鏡を床に置き、その上にしゃがみこみます。
コーム部にムダ毛を少量ずつ通し、カットをしていきます。慣れないうちは最終的な仕上がりよりもやや長めにカットをして、後から調整した方が安心です。
下着や水着を再度着用して、カット範囲や長さが丁度良いかを確認します。この時に軽く動いたり下着・水着を強めに引っ張ると、実際の着用時にムダ毛がはみ出ることを防げます。
チェックではみ出た部分や不揃いさが気になる部分を再度少しずつ切り、全体を整えます。
毛が濡れている状態はNG！
ヒートカッターは電気による熱で毛を切り取る方式を取っています。アンダーヘアに水分が付いていたり、水分を多く含んだ状態では熱伝導が正常に行われず、毛がうまく切れなかったり、処理に時間がかかる原因となるのです。
「デリケートゾーンがキレイな状態の方が良いから」と入浴直後にヒートカッターのお手入れを行う人がいますが、この場合にはしっかり水分を飛ばす対策が必要です。入浴後にはタオル・ティッシュで水分を丁寧に拭き取ってください。
浴室での使用は厳禁！
湿気がこもりやすく肌や毛への水分の付着の恐れがある浴室では、電動式ヒートカッターによる感電の危険性が高まります。浴室での使用は行わず、通気性の良い場所を選んで処理を行いましょう。
コームを無理に押し付けない
ヒートカッターの各製品には熱銅線が直接肌に当たらないようにセーフティカバーが付いていますが、ムダ毛を短く切ろうと無理にコームを近づけ過ぎると火傷（やけど）をする恐れがあります。
製品で定められた長さよりも短いカットを行うのは危険です。また製品のカット下限を越えなくても、肌に熱さや刺激を感じたらすぐにカッターを肌から離しましょう。
お出かけ・デート直前の処理には注意
ヒートカッターで熱処理を加えられたアンダーヘアは、処理直後には先端部に焼き残りが付いていたり、先端部が白っぽく見えることがあります。また切ったムダ毛が残ったアンダーヘアに絡みつき、付着していることも多いようです。
これらは入浴等で洗い流せばキレイに落とせますが、お出かけ直前・デートの直前の処理は避けた方が無難です。
どうしても当日に処理を行いたい場合には、処理後にシャワーや入浴で洗浄を行った方が良いでしょう。
取扱説明書はよく確認する
今回ご紹介したヒートカッターの使い方・使用上の注意は、ヒートカッターの種別で最も多いコーム型を想定しています。しかしヒートカッターには種別が多く、使い方・使用上の注意点は製品によって大きく異ります。使用前には説明書をよく読み、製品に合った使い方を心がけましょう。
ビキニライン専用トリマーは種類が多く、コームの大きさも好みのものを選べます。手軽で素早い処理を行い人やムダ毛の量が多い人は、コームが大きいもの（開口部が広いもの）を選びましょう。
例えば「ラヴィア ボディケアシリーズ Vライントリマー フローラ」等のVライン専用ハイスペックモデルでは、一度に30本程度のムダ毛をカットすることが可能です。
大型コームのVライントリマーの弱点
大型コームのVライントリマーは小回りがききません。「自分の好きな形にごく自然に仕上げたい」「Vラインの形にこだわりたい」という人には向いていないこともあります。
ビキニラインだけでなくIラインの処理も行いたい人は、Vライン・Iライン両用型、もしくはIライン専用型を選びましょう。『ラヴィアIラインシェーバー』のように取っ手が長くコームの幅が小さめのものを選んだ方が、Iライン処理はしやすくなります。
Iラインはセルフチェックが難しいため、『ビキニラインケアSoffy』のようにLEDライトや角度調節ミラーが付属したものを選ぶのも手です。なおVライン・Iライン両用型でVラインの処理を行うと、コーム口径が小さい分、処理時間は長めになります。
| 本体平均価格 | |
|---|---|
| 乾電池式 | 2,000円～3,000円 |
| 充電式 | 4,000円～8,000円 |
本体価格のみで見ると、乾電池式は平均価格2,000円～3,000円程度。充電式では4,000円～8,000円と、充電式ヒートカッターの方が高額になる傾向を見せています。
しかしヒートカッターは使用時間が長くなることも多く、乾電池式だと意外と乾電池代がかかってしまうのがネックです。長い目で見ると充電式の方が経済的と言えます。
ON／OFFで熱伝導の切り替えが行われるタイプです。一度ONにすれば熱伝導が続行されるので長時間使用もラクに行えます。ただしスイッチの切り忘れによるやけど・火事といった危険性があるので注意が必要です。
ボタンを押すと通電し、離すと自動的に電気が切れるタイプです。電源切り忘れや長時間使用による高熱といった心配がなく、安全性が高くなっています。ただボタンを押していないと温まらないため、手が疲れてしまう人も多いようです。
頻繁に処理を行う人であればムダ毛処理時間が短いため、安全性の高いボタン通電式がおすすめです。反対に頻繁には処理を行わず、時々長時間のお手入れをするという場合には、手軽なスイッチ通電式を選んだ方が良いでしょう。
カミソリやハサミでアンダーヘアをカットするとムダ毛の毛先が鋭利になり、水着や下着の繊維を突き抜けて飛び出ることがあります。
しかし、ヒートカッターで熱処理された毛先は丸くなっているので、繊維を突き抜けにくいのです。「水着や下着から毛先が見えている」という心配をする必要が無く、プールや海といった人から見られる場所でも堂々と水着を着用できます。
ヒートカッターでごく短くカットした毛でも毛先は全て熱処理によって丸くなっているため、チクチク・ザラザラといった手触りにはなりません。下着の中での不快感や、パートナーに触れられた時の手触りが気になる人には嬉しいポイントです。
「アンダーヘア（陰毛）に熱処理を行うと仕上がりが良い」ということは昔から言われており、かつては線香やマッチ・ライター等でヘア処理を行う人も居たようです。しかし、これらの火器によるムダ毛処理は毛の燃え上がりや火傷を負う可能性が非常に高く、実際に重篤な火傷を負ってしまったケースも散見されています。
自分の好みの長さに毛をカットできるので、アンダーヘアを自然な形にデザインできます。長さだけを短くして少なめに見せたり、所々を短めにして薄めに見せるといった処理も可能です。
カミソリ処理のように事前にシェービングフォームを塗ったり、後処理で化粧水・ローション・乳液等で丁寧なアフターケアを行う必要がありません。
ヒートカッターはカミソリのように刃で肌表面の角質を削ったり、毛抜きのように毛穴を引っ張ることがありません。肌への直接的な作用がほとんど無いため肌ダメージの心配は少なく、敏感肌・乾燥肌の人でも安心して使用できます。
粘膜部が近いVラインやIラインは肌も敏感で傷つきやすい部分ですから、ヒートカッターのような肌負担が少ない処理法は理想的とも言えるでしょう。
ヒートカッターはビックカメラ・ヨドバシカメラのような電気量販店（ムダ毛処理器コーナー）の他、ドン・キホーテのようなディスカウントストア、ホームセンター等でも販売されるようになっています。取扱製品数も増え、実店舗で比較をしながら買いたい人の選択肢が豊富になりました。
買うのが恥ずかしい人は...
amazon・楽天といった大型ネットストアやディノス・セシール等の通販専門店でも幅広く取扱が行われています。「アンダーヘア処理専用のものを実店舗では買いづらい」という人でも、ネットで気軽に購入可能です。
製品によって短く切れる限度には違いがあるものの、カットできる長さの下限は7mm～10mm（約1センチ）となっています。これ以上の短さでのカットは火傷の危険があるため行えません。
除毛クリームや脱毛ワックスでの処理直後、またエステサロンで脱毛した後のような「完全にツルツル」にしたい人には不向きと言えます。またIライン幅を狭くしたり、Vラインの浅くしたり等の「生えていないように見える部分を増やしたい人」にも不満な仕上がりとなる可能性が高いです。
ヒートカッターは少量ずつの毛をカットしていく方式であるため、ムダ毛処理に時間がかかるのが最大の問題です。コンパクト設計のVライントリマーの場合、一度に処理できるのは6～7本程度となります。
対してアンダーヘアの本数は薄い人で1,000本以上、多い人では5,000本もが生えている状態です。全体をカットするには100～200回以上ものカット処理を行うことになります。処理時間は処理範囲やムダ毛の多さ等で異なりますが、Vライン・Iライン両方の処理をきちんと行う場合、処理に1時間程度かかってしまう人も多いようです。
毛を熱で焼き切る時に、ムダ毛を構成しているタンパク質（ケラチン）が燃焼する時の独特の匂いが発生します。更に熱による温めでこの匂いが顔に向かって上がってきやすく、人によっては気分が悪くなってしまうこともあるようです。
ヒートカッターを初めて使用した人からは「ビキニラインがおかしくなってしまった」「欲張って切り過ぎたら不自然になった」という口コミも見られています。一度切りすぎると完全に元の状態に戻るには多少時間がかかるため、処理は少量ずつ様子を見ながら行うことが大切です。
1回の処理で1時間近くの長時間使用を行うため、電池式ヒートカッターでは電池の消費が早く進みます。エネループ等の乾電池型充電池を使用する等の対処法もありますが、電気コストはそれなりにかかると考えた方が良いでしょう。
アンダーヘア（陰毛）の伸びる速さは髪の毛等に比較するとやや遅く、1日0.2mm程度、月間で1センチ弱となっています。しかし、狭い部分に多くの毛が密集しているため、少し毛が伸びた時のボリューム感はすぐに目立つのが問題です。
特にヒートカッターで短く切り込んだ部分は伸びた様子が目立つため、見た目が気になる人は頻繁な処理が必要となります。
肌ダメージは殆ど無いヒートカッターですが、アンダーヘアそのものの先端部分は熱による大きなダメージを受けます。そのため毛質によってはパサつきが気になったり、縮れが強くなるといったケースもあるようです。
ヒートカッターでは原則としてアフターケアは不要ですが、パサつき・アンダーヘアの傷みが気になる場合には、アンダーヘア専用のトリートメントで対処することをおすすめします。
お尻の毛であるOラインを処理可能とするヒートカッターは非常に少ないのが現状です。またOラインは体の背面部であることからセルフチェックが難しく、自分でキレイに処理するのが難しくなります。
また粘膜に近い部分であるため、ヒートカッターでの処理に失敗した場合の炎症といった可能性があるのも問題です。Oライン処理を確実に行いたい場合には、プロであるエステサロンやクリニックに脱毛をお願いした方が良いでしょう。
電気でムダ毛カットを行うムダ毛処理グッズとしては「電気シェーバー」も有名ですね。電気シェーバーとヒートカッターではどのような違いがあるのでしょうか？2つを比較してみます。
| 仕上がり | 肌への優しさ | コスト | ムダ毛の短さ | |
|---|---|---|---|---|
| ヒートカッター | ○ | ○ | × | × |
| 電気シェーバー | × | × | ○ | ○ |
電気シェーバーは内蔵された刃で毛を直線的に剃ってしまうため、ムダ毛の先端部断面は直覚的になっています。そのため毛が伸びてきた時にはチクチク・ザラザラとした肌触りになり、「下着の中が不快」と感じる人も多いようです。
その点ヒートカッターは熱処理で丸く毛を焼き切るので、仕上がりは柔らかくチクチク感はありません。
電気シェーバーはカミソリ等に比べれば、肌負担が少ないムダ毛処理方法です。しかし毛を剃る時にムダ毛を軽く引っ張り、またヘッドを肌に押し当てて振動摩擦をすることから、長時間の使用では肌へのダメージが蓄積することもあります。
対してヒートカッターは直接的に肌に触れることが無いため、肌への負担はほとんどありません。熱による火傷に十分注意をしておけば、肌ダメージの心配せずにムダ毛処理ができます。
電気シェーバーでは、アタッチメントの取り換えでVラインだけでなく脚や腕・ワキ等、体の様々な部位のムダ毛処理を行えるものもあります。
反面、ヒートカッターはムダ毛を7mm以上は短くできないため、アンダーヘア以外の処理には向いていません。Vライン・Iライン限定のムダ毛処理器であり、対応部位では電気シェーバーに劣ります。「処理器一台で幅広いムダ毛処理を行いたい」という人の場合には、アタッチメント方式の電気シェーバーの方がコスト的に安く上がる可能性は高いです。
二つの処理後の最短ムダ毛長さ
電気シェーバーはヘッド部を押し当てて毛を剃る方式なので、ムダ毛は1mm以下にまでカットすることができます。対してヒートカッターで切れるのは最短でも7mmが限界です。
ムダ毛をできるだけ短くしたい人、伸びてくるまでの処理回数を減らしたい人には電気シェーバーの方が良いかもしれません。ただしシェーバーでもエステ脱毛のような「ツルツル肌」にはできないのは同じです。
電気シェーバーでのシェービングもヒートカッターによる熱処理も、「肌表面にある毛を切るだけ」という処理法なのは同じです。エステサロンでの脱毛のように毛幹部（発毛細胞）への働きかけは全く行わないため、ムダ毛は処理直後からどんどん伸びてきます。
一時的な対処であり、定期的かつ頻繁な処理が必要になるという点では、電気シェーバーもヒートカッターも同様であると言えるでしょう。
エステサロンでの光脱毛・フラッシュ脱毛の場合、店舗で施術を受ける前には毛を予めごく短くしておく必要があります。そのため、脱毛施術前日頃までに電気シェーバーによる前処理を依頼しているエステが多いです。
毛が残ってしまっている部分には光照射ができないため、7mm～1㎝以上の毛の残りがあるヒートカッターでの前処理は不向きである可能性が高くなります。エステサロンによって対応は異なりますが、今後ハイジニーナ脱毛（VOIライン脱毛）を行う予定がある場合には、電気シェーバーを用意しておいた方が無難と言えるでしょう。
ヒートカッターは仕上がりの柔らかさ・自然にヘアを残せる点が魅力となっています。
しかし、デザインにこだわる人ほど処理に時間がかかりやすく、また整えた状態を維持できる期間が短いのも難点となっています。
【ヒートカッター処理に向いている人】
上記のような人には、ヒートカッターは便利なムダ毛処理アイテムとなってくれるはずです。
【ヒートカッター処理に向いていない人】
エステサロンも視野に...
上記のような場合には、エステサロンでのハイジニーナ脱毛（VIO脱毛）を選択肢に入れてた方が良いかもしれません。Copyright (C) なるナビ | 初めての脱毛ガイド All rights Reserved. 運営者情報
