便秘解消に役立つ食物繊維って何?摂れる食べ物や摂取のポイントは?

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なんとなく「便秘の解消に食物繊維が効果」ということは皆様もご存知だと思います。

しかし、食物繊維にはどんなの種類があるのか?食物繊維の何が良いのか?食物繊維ってそもそも何なのか?などについては明確に答えられない方も多いでしょう。

本ページでは、そんな疑問点について詳しく解説していきたいと思います。便秘解消の足掛かりに参考にしてみてください。



食物繊維って何だろう?

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食物繊維という言葉自体は有名ですが、食物繊維はどんな効果があり、どんな物質なのかよく知らないという人は多いと思います。まずは、食物繊維とはいったい何なのかについてみていきましょう。

食物繊維の歴史

食物繊維の歴史は古く、古代ギリシャ時代にまでさかのぼります。当時、食物繊維は食べ物のカスだと考えられ、現在ほど貴重な栄養素ではありませんでした。

その後、1930年になり英国人医師のヒップスレーという人が、食物繊維が便秘患者や大腸炎患者に良い効果があると発表したことで、注目が集まるようになったと言われています。


食物繊維の定義とは?

食物繊維に関して、明確な定義とは存在していません。よって、研究者によっては食物繊維に分類するものが異なるようです。

明確な基準がないことが、食物繊維が漠然としたイメージで分かりにくいものであることにつながっているのでしょう。

日本での食物繊維の定義は、「(植物性食品だけでなく、動物性食品起源も含めて)人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性物質成分の総体である」というものが一般的です。

少しわかりにくいですが、この定義によれば植物に含まれるセルロースやリグニン、ペクチンや動物に含まれるキチン、キトサンも食物繊維に含まれるという事になります。

人の消化酵素で消化されないものは植物性・動物性に関わらず、食物繊維に分類されるという考え方ですね。


食物繊維の分類・特性について

食物繊維の種類

  • 不用性食物繊維
  • 水溶性食物繊維

食物繊維は大きく分けて2つに分類できます。1つは、不溶性食物繊維、もう一つは、水溶性食物繊維です。これらの違いは、名前からもわかるように、水に溶けやすいか溶けにくいかという点です。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維の特徴は、成熟した野菜などに含まれている糸状に長い筋で、ボツボツ、ザラザラしていることです。穀類、野菜、豆類、エビやカニなどの甲殻類の表皮に含まれています。

不溶性食物繊維の特性としては、水分に溶けにくいため保湿性が高い点、大腸内で腸内環境を整えてくれる効果のある発酵性が高い点などが挙げられます。


水溶性食物繊維

水溶性食物繊維の特徴は、ネバネバ、サラサラです。昆布、わかめ、こんにゃく、果物、サトイモといった食べ物に含まれています。私たちの生活になじみが深いのは、水溶性食物繊維だと思います。

水溶性食物繊維の特性は、血糖値の急激な上昇を抑える粘性やコレステロールを体外に排出する吸着性、不溶性食物繊維と同じような発酵性です。

食物繊維に関してだいたいこんなものかと内容をつかんでいただけたでしょうか?食物繊維に関して大枠をつかんでもらえたら、食物繊維がなぜおなかの調子を整える効果があるのかについてみていきましょう。



食物繊維はなぜ便秘解消に効果的なのか

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食物繊維がどういったものなのかについてはわかっていただけたと思います。この章では、食物繊維が便秘に効果的な理由を解説していきたいと思います。

食物繊維は悪玉菌を減少させる

悪玉菌とは、人間の腸内に存在する細菌のうち、消化物に作用して有害物質を生み出し、腸内環境を乱す作用がある細菌の事です。

健康な人でも悪玉菌は存在しています。食物繊維には、腸内の悪玉菌を減少させたり、有害物質を減らしたりという効果があります。


腸内環境は善玉菌と悪玉菌のバランスで決まる

善玉菌は、悪玉菌と対照的な細菌であると考えてもらって良いです。おなかの調子は、この善玉菌と悪玉菌のバランスによって決まります。

おなかの調子が悪い時は、悪玉菌の方が善玉菌よりも腸内で多くなっている時で、逆に正常時は善玉菌の方が多い状態であるといえます。おなかの調子はこの2つの細菌で決まっているのです。


悪玉菌はどうして増えるのか?

健康時には、多くなかった悪玉菌はどういった影響で増えるのでしょうか?

悪玉菌が増える理由としては、飲酒、ストレス、偏った食生活が考えられます。

また抗生物質を飲んだ場合はその影響で悪玉菌が増える事もあるようです。

よく薬の副作用でおなかが緩くなることがありますが、それは抗生物質によって悪玉菌が腸内に増えるから起こる事なんですね。現代人は、多くのストレスを抱えていると言われています。

また、そのストレスを解消するためにアルコールを摂取したり、偏った食生活を行ったりと腸内環境が乱れやすい状態にあるといえます。


腸内環境が改善されるメカニズムについて

簡単に解説すると、腸内の悪玉菌が減少し、善玉菌の割合が増える事によって腸内環境が改善されます。食物繊維は、悪玉菌を減らす効果があるため、便秘解消にも効果があるという事になります。

ここでは、もう少し深く腸内環境が改善されるメカニズムについてみていきたいと思います。


栄養を先取りするのは?

悪玉菌は腸の中でも上部に生息しており、善玉菌は下の方に生息しています。これは、悪玉菌が空気中の酸素を好み、善玉菌が空気中の酸素を嫌うからです。

悪玉菌の方が上部にあるという事は、口から入った栄養素は善玉菌よりも先に悪玉菌や他の細菌が吸収してしまいます。よって、善玉菌には栄養がいきわたりにくくなります。


食物繊維はビフィズス菌と仲良し

普通の栄養素であったら善玉菌であるビフィズス菌にまで届きにくいですが、食物繊維はほかの細菌には吸収されず、ビフィズス菌にまで確実に届くという特性があります。

食物繊維を吸収したビフィズス菌は、どんどん増え悪玉菌を減少させていき、腸内環境が改善されるというわけです。

腸内環境が改善されれば、便秘改善にもつながります。これが、腸内環境が改善されるメカニズムであり、食物繊維が便秘改善に効果的な理由です。

善玉菌や悪玉菌など、腸内細菌や腸にベストなバランスについては下記のページでさらに詳しく解説しています。是非チェックしてみて下さい。

腸内細菌の種類は?善玉菌や悪玉菌の役割と効果について徹底解説!



食物繊維の摂取目安はどれくらい?

食物繊維は1日にどれくらい摂取するのが良いのでしょうか?たくさん摂取すればいいというものではありませんから、その目安について解説していきます。

必要な食物繊維はどれくらい?

日本人の食事摂取基準によれば、食物繊維の目標量は18歳以上では1日当たり男性で20g以上、女性で18以上とされています。

ここで、目標という言葉に引っ掛かりませんか?

実は日本人は、食物繊維をそれほど摂取できていません。以下の表は年代別の食物繊維摂取量を示した表なのですが、少し見てみてください。

食物繊維摂取量

出典 平成20年国民健康・栄養調査結果の概要(単位はg)

上記の表に、年代別の食物繊維の摂取量をまとめました。ほぼすべての年代で、食物繊維の目標摂取量に届いていません

目標ですので、これ以上摂るのが好ましいのですが、まずは目標の摂取量をクリアしたいですね。

このグラフから読み取れることは、年齢が上がるにつれてより多くの食物繊維を摂取している点、女性よりも男性の方が基本的に多くの食物繊維を摂取している、15歳から49歳まではそれほど年齢別にも男女別にも食物繊維摂取量に変化はない点などです。

男性の方が食事量が多いため食物繊維をたくさん摂取しているのは当たり前ですが、高齢者の方が多くの食物繊維を摂取していることから、高齢者の食生活はバランスが良いのではないかという予測が立てられますね。



どの食べ物をどれくらい摂取すればいいの?

食物繊維の必要摂取量が1日当たり男性が20g、女性が18gという事はわかりましたが、具体的にどれくらいの食材を取ればよいのか、具体例を出しながら紹介していきます。

身近な食材でみてみよう

まずは、身近な食材でどれくらいとればよいのか見ていきましょう。まずは、キャベツです。

一番親しみがある野菜と言ってもいいくらいキャベツはどの家庭にもありますよね。キャベツで20gの食物繊維を取るためには、約1個食べる必要があります。

次に、レタスでみていきます。レタスの場合は、大きさにもよりますが3玉ほど食べなければいけないようです。

よく、野菜をたくさん食べているから食物繊維は多くとっていると考えている人は間違いだという事がこれからわかりますね。キャベツやレタスなどの生野菜から大量の食物繊維を摂取するという事は難しく、他の食材から摂取する方が効果的ですね。


食物繊維を多く含んでいる食材とは?

食物繊維の摂取量目標値をクリアするためには、食物繊維を多く含んでいる食材を選んで食べないと難しいです。では、その食材とはどのようなものがあるのでしょうか?代表的なものをいくつか紹介したいと思います。

物繊維を多く含んでいる食材

  • 納豆
  • ほうれん草
  • バナナ
  • かぼちゃ
納豆
納豆のねばり

納豆は多くの食物繊維を含む代表的な食材だといえます。1パック辺り40gの納豆が入っているのですが、これで2.7gの食物繊維を摂る事ができます。毎日摂取したい食材であることは間違いないですね。


ほうれん草

ほうれん草も食物繊維を多く含んでいます。80gあたり2.2gの食物繊維を含んでいます。水分が多い食材だと、80gでもたくさん食べないといけないことがありますが、ほうれん草は水分が少ないためそれほど多い量ではありません。おひたしなどでおいしくいただきましょう。


バナナ

バナナは1本あたり1.7gの食物繊維を多く含んでいます。毎日1本はバナナを摂取することで、食物繊維の目標値に大きく近づきますね。


かぼちゃ

かぼちゃは70gあたりに2.5gの食物繊維を含んでいます。しかし、かぼちゃはお腹にたまりやすく、毎日食べる食材でもないため上記に挙げた食材よりも摂取する難易度は高いかもしれません。


食物繊維を摂りすぎるとどうなる?

食物繊維は腸内環境を整える効果がありたくさん摂取しましょうといってきましたが、摂取しすぎるのはよくありません。

食物繊維を多量に摂取してしまうと、便秘や下痢、腹痛などの症状が出てしまいます。食物繊維によって、腸内環境が活発になりすぎてしまうため、これらの症状が出てしまうようです。

現代人は食物繊維が足りてないため、摂取しすぎるということはレアかもしれませんが、食物繊維の摂りすぎには注意しましょう。


食物繊維の取り方のポイントとは?

ポイント

食物繊維の摂取にはいくつかのポイントがあります。これらのポイントを抑えているのとそうでないのでは大違いであるため、ポイントを抑えておきましょう。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランス

食物繊維には大きく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がある事は、食物繊維の分類のところでお話ししました。

食物繊維に2種類あるという事は、これらをバランスよく摂取する必要があるという事ですね。

理想的なバランスは、水溶性食物繊維1:不溶性食物繊維2です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維では、効果も違うためどちらかを一方的に摂るのではなく、バランスよく摂る事が大切です。

理想的なバランス

  • 水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2

水分をたくさん摂る

食物繊維の吸収をよくするためには、水分をたくさん摂取するようにしてください。不溶性食物繊維の場合は、調理の段階で水分を吸収させておくとより効果的です。水分は食物繊維を効果的に吸収させるために重要な役割を担っています。


よく噛む

食物繊維が荒いまま消化器に行くと胃や腸に負担がかかってしまいます。そのため、溶かし切れず吸収できないという事も起きてしまいます。また、消化不良で腹痛の原因になる事もあります。食物繊維を効果的に吸収するためにも、よく噛むことを心がけてください。

栄養補助食品を上手に活用!

忙しいかたや1人暮らしの方など、食物繊維を食事だけでは摂取しきれないという方もいると思います。そんな人は栄養補助食品をうまく使う事で食物繊維を摂取することができます。

栄養補助食品はサプリメントやドリンクなどですが、今やドラックストアやスーパーマーケットだけでなくネット販売も盛んで、簡単に購入する事ができます。食事では摂取しきれなかった食物繊維を摂取するためにも、栄養補助食品をうまく利用しましょう。

食物繊維の他、便秘解消にとても役立つのが発酵食品です。下記のページで発酵食品が腸に与える影響や美肌効果まで徹底解説しています。是非参考にしてみて下さい。

発酵食品は「食べるスキンケア」!発酵効果でキレイになる6つの理由




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