ビフィズス菌と乳酸菌の違い~ヨーグルトでも便秘が解消しない原因は?

当サイトで紹介する商品・サービスの一部は、当サイトと提携のある企業のPRが含まれます。PRの有無に関わらず、利用者に役立つコンテンツとなるよう当サイトの責任で記事を作成しています。
ヨーグルト01

腸に関する最もポピュラーなお悩みと言えばやっぱり「便秘」でしょう。

そんな便秘解消のためにせっせとヨーグルトを毎日の食事に取り入れているのに、一向に便秘が解消されない...。そんな方いらっしゃいませんか?それは、もしかするとヨーグルトの「選び方」が間違っているのかもしれません。

というのも、ヨーグルトが腸内環境を整えてくれるのは正しいのですが、実は「ビフィズス菌」と「乳酸菌」で効果が違うので、選び方を間違えると思ったような効果が得られないことがあるからなのです。

ここでは、そんなビフィズス菌と乳酸菌の違いやその特徴、得られる健康効果などの基本知識を紹介したいと思います。自分にはビフィズス菌と乳酸菌どちらがベターなのかを確かめてみてください。




ビフィズス菌と乳酸菌は何が違う?

ヨーグルトと乳酸菌飲料

ビフィズス菌って何?

まず、ビフィズス菌を詳しく紹介をしていこうと思います。

簡単にいうと、ビフィズス菌は乳酸と酢酸を作り出す細菌です。生物学上は「ビフィドバクテリウム」と呼ばれる腸内環境を整えてくれる善玉菌です。名前からして強そうですね。

「乳酸菌と同じじゃないの?」と思われがちですが、乳酸菌とビフィズス菌は分類学的には全く異なる種類の菌なのです


ビフィズス菌の特徴

ビフィズス菌

人の腸内に存在する数

約1兆~10兆個。腸内に棲む善玉菌の99.9%を占めます。


ビフィズス菌の形

Y字やV字型に分岐した独特の形状です。この形から、ラテン語で「分岐」という意味を持つ「ビフィズス」の名前が付けられています。


ビフィズス菌の生息場所

主に人の大腸や動物の腸内といった酸性の強い場所を好みます。酸素に触れると死んでしまう「偏性嫌気性」という性質を持っています。


ビフィズス菌の作り出すもの

糖を分解して乳酸を作り出します。そのほか、酢酸やビタミンB群、葉酸も作り出します


乳酸菌は?

乳酸菌

一方の乳酸菌。実は乳酸菌は乳酸を作り出して身体によい働きをする細菌の「総称」です。分かりやすく言うと中堅どころ集めて「四天王」と呼んでいるイメージです。

生物学上は「ラクトバチルス(乳酸桿菌)」「ラクトコッカス(乳酸球菌)」などの菌属として分類されています。こちらはちょっと悪そうな名前ですね。

そんな乳酸菌は、主にビフィズス菌のサポート役となって、ビフィズス菌が生息しやすい環境をつくる役割を担っています。


乳酸菌の特徴

人の腸内に存在する数

1億~1000億個。ビフィズス菌の1万分の1~100分の1程度で善玉菌の0.1%以下にあたります。圧倒的にマイノリティです。


乳酸菌の形

球状の乳酸球菌と、棒状の乳酸桿菌とがあります。


乳酸菌の生息場所

人や動物の体内、植物も含め自然界に広く生息しています。酸素(空気)があっても生育できる「通性嫌気性」という性質を持っています。


乳酸菌の作り出すもの

糖を分解して乳酸を作り出します。


ビフィズス菌と乳酸菌の違い

ヨーグルト

上記の特色を比べてみると...ビフィズス菌は1兆~10兆個ととても多く、腸内に棲む善玉菌の99.9%もの割合を締めています。つまり、善玉菌の腸の主役だったのです。

一方の乳酸菌はビフィズス菌永遠のライバル、みたいに思われがちですが、実は陰ながらビフィズス菌のサポート役を担ってくれてたんですね。

数字だけで見たら1個の乳酸菌が100~1万個のビフィズス菌をサポートしてる状態です。ナイスサポーターですね。

でも、善玉菌のほとんどはビフィズス菌っていうことなので、ビフィズス菌の調子の良し悪しが腸に与える影響もそれだけ大きいっていうのはシンプルでわかりやすいですよね。

あとビフィズス菌が作る「酢酸」が大きなポイントです。酢酸によって腸内環境が酸性になると悪玉菌の増殖が抑えられて、善玉菌優位の腸が保たれます

この他にもビフィズス菌は葉酸などのビタミンB群を作る働きがあって、乳酸菌じゃできないところまでカバーしてくれてます。



便秘解消には

指さす女の子

結論を先に言いますと、便秘で悩んでるならビフィズス菌を摂取することです。乳酸菌を必死にとってた皆さんは「ほんと?」って思いますよね。

なぜそんなビフィズス菌推奨なのかというと、ビフィズス菌は便を作ってる大腸に生息してる善玉菌でしたよね。しかも善玉菌のほとんどがそのビフィズス菌です。

つまり、ビフィズス菌の数が減少してしまう、イコール大腸が悪玉菌優位になることなんです。そして、その結果として便秘になりやすくなる、というわけです。

もっと端的に言うと「ビフィズス菌が便を作る大腸の要」ということです。

もちろん、便秘の原因がすべてビフィズス菌の減少かって言われたら必ずしもそうとは言い切れません。ですが、便秘を改善するという目的でヨーグルトを食べる場合、まずはビフィズス菌入りのものを選ぶのがベターな選択です。


乳酸菌の役割

ヨーグルト03

乳酸菌は小腸でも生きることができる菌です。乳酸菌はこの小腸で栄養素の消化吸収が適切に行われるように腸内環境を整えてくれています。

小腸っていうのは免疫細胞や末梢血管が集中している臓器です。この小腸の腸内環境が悪くなると健康やお肌の調子といった美容に影響が出てきてしまいます。

そのため、健康・美容の効果を狙う場合は乳酸菌入りのヨーグルトを利用してみるといいでしょう。

ちなみに、小腸の腸内細菌のバランスが崩れると消化吸収能力が落ちるので、未消化の栄養素が大腸に届くことになり、それが便秘につながる可能性もあります。

こんな風に、便秘の原因が小腸側で起こっているってケースもあるので「ビフィズス菌を摂ってみてぜんぜん効果ない」という方は乳酸菌も試してみることをおすすめします

乳酸菌を手軽に摂るなら発酵食品がおすすめ。乳酸菌パワーだけではない発酵食品のメリットを下記のページで解説しているので、是非参考にしてみて下さい。

発酵食品は「食べるスキンケア」!発酵効果でキレイになる6つの理由



便秘解消の味方「ビフィズス菌」を増やす方法

増加

善玉菌の代表格と言えるビフィズス菌は、腸内環境を整えるために必要な腸内細菌だということは分かっていただけたかと思います。

しかし、このビフィズス菌は「加齢やストレス、食生活の乱れ」などによって減ってしまいます。カラダにいいものは、なぜこのように軟弱なんでしょう...。

そこでここでは、そんなもやしっ子のビフィズス菌を増やす方法を一挙大公開します。


ビフィズス菌を多く含む食品を食べる

あたりまえですが「ビフィズス菌を多く含む食品を食べる」です。

さて、ここでおさらいですが、ビフィズス菌は人や動物の腸内に生息する腸内細菌でした。つまり自然なままの食品には含まれていません。

そのため、ビフィズス菌を外部から摂取するためには、ビフィズス菌を添加した食品を食べるしかないのです。

市販されているヨーグルトはビフィズス菌が入っていないものも多数あります。ヨーグルトを買う時は下記のようなビフィズス菌入りのヨーグルトを選ぶようにしましょう。


ビフィズス菌入りヨーグルト

森永 ビヒダス プレーンヨーグルト<特定保健用食品>

ビフィズス菌BB536が生きたまま調まで届きます。加糖されてないので自分で甘さを調節できます。

400g

ビヒダス

森永 ビヒダス プレーンヨーグルト


雪印 恵megumi ビフィズス菌SP株カプセルヨーグルト

ビフィズス菌SP株が腸溶性カプセルで守られているので腸までしっかり運ばれます。ビフィズス菌の栄養になるガラクトオリゴ糖が入ってます。

70g×3個

ビフィズス菌SP株カプセル

雪印 恵megumi
ビフィズス菌SP株カプセルヨーグルト



グリコ BifiX ヨーグルト<機能性表示食品>

グリコオリジナルのビフィズス菌BifiXが腸まで生きて届きます。加糖タイプなのでほんのりと甘く、そのまま食べることができます。

375g

bifix

グリコ BifiX ヨーグルト

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は全て同じではありません。

市販ヨーグルトの乳酸菌をわかりやすく比較した下記のページを参考に、目的に合わせたヨーグルトを選びましょう。

市販ヨーグルトの乳酸菌を大調査!目的で選ぶおすすめヨーグルト11選~便秘解消や肌荒れ対策


できたら毎日食べよう

カレンダー4

食品からビフィズス菌を摂取すると、一定期間腸にとどまって効果を発揮してくれます。ただ外から入ってきたビフィズス菌はいずれ排出されてしまいます。

滞在できる期間はまちまちで、数日の場合もあれば、自分の腸内細菌と相性が良くて数か月滞在するものもあります。

自分と相性のいいビフィズス菌かどうかを見極めるためには、2週間程度続けてみるといいとされています。これだ!と自分に合うものを見つけたら、あとは毎日コツコツと続けることで効果が持続します。


オリゴ糖と一緒に食べる

ヨーグルトとバナナ

オリゴ糖はビフィズス菌の大好物。もうオリゴ糖があれば、なんでもするみたいなとこあります。

このオリゴ糖がビフィズス菌のエサとなって、ビフィズス菌の働きを助ける役目を果たします

ビフィズス菌入りのヨーグルトを食べる時は、オリゴ糖をかけて食べたり、オリゴ糖が豊富なバナナと一緒に食べたりすると良いということです。バナナとヨーグルトは鉄板ですよね。

オリゴ糖はバナナ以外にも、きなこやゴボウ、アスパラガス、タマネギなどにも含まれているので、普段の食事と組みあわせて色々試してみるのも良いと思います。


水溶性食物繊維を多くとる

納豆

先ほどはオリゴ糖をすごく推しましたが、水溶性食物繊維もビフィズス菌の大好物です。

水溶性食物繊維が多く含まれている食品といえば、ごぼうやにんじん、納豆やサツマイモ、海藻類やきのこ類などですね。

水溶性食物繊維は水分を吸収するとゲル状になって、便にほどよく粘りを与えてくれます。そうやって腸内を移動しながら余分な物質を吸着して体の外に排出するわけです。

くどくど説明しなくても、そもそも便秘に良さそうな感じの食品たちですよね。おすすめです。


開封したヨーグルトは食べても意味ない??

yesno

「ビフィズス菌は酸素に触れると死んでしまう特徴があるから、ビフィズス菌入りのヨーグルトを買ってきたとしても開封後は酸素にさらされてビフィズス菌は死んでしまっているのではないか?だから食べても意味ないのではないのではないか?」こう思う方もいると思います。

でも、効果がないっていうのは間違いです。というのも「腸まで届く乳酸菌」に代表されるように、今は技術の進歩でビフィズス菌を腸に届けることが可能になっています。安心して積極的にビフィズス菌を摂ってください。


サプリメントという方法も

サプリメント

運動や食生活の改善でビフィズス菌を増やすのが理想です。ですが、そんなすぐに生活習慣変えられないという方も多いと思います。

そんな方には、ビフィズス菌を含んだサプリメントがオススメです。

食生活を変えるのに比べるとはるかに簡単ですし、先ほど出てきた「ビフィズス菌の嫌気性(空気にふれると死ぬ)」や胃酸で死んでしまうという心配もありません。

どうしてもオーガニックにこだわる方以外は試してみる価値はあると思います。



まとめ

ビフィズス菌で大腸の殆どを占める善玉菌で、その環境を守る大切な役目を果たしていたんですね。

ビフィズス菌の基本的な働きや乳酸菌の違いをお伝えしてきましたが、便秘の解消法や自分がどちらを摂れば良いのかなどのヒントは得られたでしょうか。

ビフィズス菌は、加齢やストレスで減っていく繊細なものです。日頃の生活の中でビフィズス菌を継続的に補ったり、うまく増やしたりしながらスッキリとした腸活を送リましょう!

ビフィズス菌を増やすためのさらに詳しい方法については、下記のページで解説しています。

増やしすぎのデメリットなどもあわせて是非参考にしてみて下さい。

ビフィズス菌を増やす方法とは?食べ物やサプリ、タイミングなど効果的な方法を伝授




pagetop
このページの先頭へ