日本人の多くが便秘に苦しんでいます。日本人女性のおよそ50％が便秘の問題を抱えているという調査報告もあるほどです。
そんな便秘の改善には様々な方法があります。代表的なものは乳酸菌による腸内環境の改善などがありますが、その他にも「お茶」が便秘改善に役立つのをご存知でしょうか？
今回は、便秘の原因からお茶を使った改善方法まで徹底解説していきます。
便秘とは、何日も便が出ない、おなかが張っている、おなかが痛い、便が硬いなどの状態を指します。このような状態のときは便秘になっている可能性が高いといえます。
便秘は原因がはっきりしているものとはっきりしていないものに分かれますが、多くの人の便秘は生活習慣やストレスが原因とされています。
もっとも一般的な便秘の原因は、偏った食事や運動不足といった生活習慣の乱れによるものです。また、ストレスも便秘の原因になります。以下原因と理由を簡単にまとめておきます。
外食中心の食生活や野菜を全く取らない場合、食物繊維が不足し便秘の原因となります。また、利尿作用があるカフェインの過剰摂取によって体内の水分が不足するのも便秘の原因です。
食物繊維の種類や腸内での働きについて、詳しくは下記のページで解説しています。是非参考にしてみて下さい。
便秘解消に役立つ食物繊維って何？摂れる食べ物や摂取のポイントは？
偏った食生活は腸内環境の悪化にもつながります。その例として過度なダイエットがあります。過度なダイエットによって栄養がうまく得られない状況が続くと便秘になりやすいです。
排卵後から生理前に活発になる「黄体ホルモン」というものがあります。このホルモンは体内の水分を奪うため、これが原因で便秘になる事もあります。
ストレスも便秘の大きな原因の1つです。脳と便秘は密接な関係があります。ストレスを感じる場所は脳であるため、ストレスによる便秘が起きることになります。急な環境の変化や人間関係の悪化などがストレスになるようです。
便秘の理由を抑えたうえで、お茶が便秘に効果的な理由を考えてみましょう。お茶には多くの栄養素が含まれています。そのため、古くからお茶には病気の治療薬としての顔がありました。その中でも便秘に有効とされるお茶の成分を紹介します。
お茶に入っていることで有名なカテキンは殺菌効果があります。殺菌効果によって腸内の悪玉菌を減らし善玉菌を増やす事ができます。さらに善玉菌を活性化させるビタミンCも含まれているため、より効果的なのです。
さらにお茶の中には食物繊維を多く含むものがあります。
便秘の原因でも書いたように、食物繊維の不足が便秘の原因にもなる場合があるため、食物繊維を吸収できるという点で効果があるようです。
また、便秘の改善に効果があるとされるミネラル類やオリゴ糖、ビフィズス菌という成分を含むものもあります。このようにお茶には便秘に効果的な成分がたくさん含まれています。
また、ストレスの緩和にお茶が効果的という見方もできます。ハーブティーなど、リラックス効果があるものもたくさんあります。ハーブの香りで心が落ち着き、便秘解消につながります。
お茶が便秘に効果的な理由は、このように便秘の原因とされる栄養素を含んでいたり、ストレス解消に効果的な役割を果たしたりという効果があるからなのですね。
ここからはスーパーなど店舗でも売っている便秘に効果的なお茶をいくつか紹介していきます。
ごぼう茶には、イヌリンとオリゴ糖が含まれています。イヌリンは水溶性食物繊維の1つで、硬い便を柔らかくしてくれる効果があります。
オリゴ糖は善玉菌のエサとなりビフィズス菌を増やしてくれる効果があります。便秘に悪影響とされるカフェインも含まれておらず、便秘に効果が期待できるお茶です。
オリゴ糖の種類や腸内での働きを下記のページで詳しく解説しています。是非参考にしてみて下さい。
オリゴ糖の効果や種類、多く含む食品を徹底解説 ～赤ちゃんや妊婦さんにもおすすめ
玄米からつくられる玄米茶も便秘に効果があります。玄米には、食物繊維やフィチン酸が含まれています。
フィチン酸は、排せつを促す効果があるとされているため、継続的に摂取することで便秘の改善につながります。また、ビタミン類も多く含まれており免疫力を高める効果も期待できます。
ルイボスティーはミネラル類が豊富に含まれています。マグネシウムには便を柔らかくする効果があるため、便秘に効果的だといえます。
さらに、ミネラル類は美肌や美髪に効果があるとされます。そのため、便秘の改善だけではなく美容効果も期待する事ができます。一石二鳥のお茶ですね。
ローズヒップティーには、ビタミンCがたくさん含まれています。豊富なビタミンCが腸内の善玉菌をサポートしてくれます。
また、ペクチンと呼ばれる水溶性の食物繊維も含まれており、香りも良くリラックス効果があるため、まさに便秘に効果的なお茶といえます。
さらに、肌の新陳代謝やアンチエイジングにも効果が期待できるため、女性にはうれしい成分が詰まったお茶ですね。
ビタミンCのメリットについてはさらに詳しく下記のページで解説しています。是非参考にしてみて下さい。
ビタミンCのウソホント！誤解しやすいポイントと本当の効果とは
ネットで家に居ながら購入できる便秘に有効的なお茶をご紹介します。
すっきり贅沢抹茶はほかの健康食品と比べても食物繊維が多く含まれています。その量は10ｇにつき4.2ｇです。水溶性食物繊維も3.1ｇとたくさん含まれているため便が硬い方におすすめしたい商品です。
また、オリゴ糖、ビフィズス菌も配合されているため、長期的な腸内環境の改善に効果があるといえます。すっきり贅沢抹茶は食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌とバランスよく含まれている商品です。妊婦や赤ちゃんでも飲む事ができます。
桃花スリムはステラ漢方から発売されており、ゴボウ、ルイボス、ショウガ、ローズヒップ、キャンドルブッシュといった成分が配合されています。これ以外にも多くの厳正素材が配合されています。
毎日1杯飲むだけで効果があると紹介されています。また、アンチエイジング効果が期待できるためおすすめです。
後ほど詳しく説明しますが、注意点としてキャンドルブッシュが含まれているため、妊婦や赤ちゃんは控えてたほうがいいでしょう。
コトハスから発売されているコトハスティーもおすすめです。コトハスティーはビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含んでいます。
これらによって不要物を追い出してスッキリ快適なおなかの調子を手に入れる事ができます。
また、おなかに負担がかかりやすいセンナが含まれていないため、他のデトックスティーよりもおなかに優しいです。
ケニア紅茶、スリランカ緑茶などをブレンドしており、上品な香りと味わいが楽しめます。
たくさんのお茶をご紹介しましたが、一番大事なのは自分の体に合ったものを選ぶ事です。
いつ飲めばよいのか、どれくらい飲めばよいのかなど便秘に効果的なお茶の飲み方について解説していきたいと思います。飲むタイミングに関してですが、基本的にはいつでも問題ありません。
ですが、可能ならば夜飲むことです。夜に飲むことで、お茶の成分が寝ている間に働き翌朝にすっきりとした効果を期待できます。
夜に飲んでもカフェインが含まれていなければ睡眠障害などの問題はありません。量に関してですがまずは1日1杯から慣らしていくのがいいと思います。初めからたくさん飲むと体を壊してしまう事もあります。
また、できるだけ常温またはホットで飲むようにしましょう。冷たいお茶はおなかを冷やしてしまうためおなかがあったまるホットで飲むのがいいと思います。
健康茶は普通のお茶とは違うため自分の体と相談しながら飲むようにしてくださいね。
妊婦や赤ちゃんには避けたほうが良いお茶の成分があります。それは、大腸刺激性下剤が入っているものです。
妊婦や赤ちゃんの場合は大腸刺激性下剤が含まれていないものを選びましょう。以下、大腸刺激性下剤が含まれている成分を挙げておきます。
妊婦や赤ちゃんが避けるべき成分
センナは漢方薬によく含まれている成分です。センナは即効性があり依存度もあります。妊娠中下痢の刺激は陣痛を促してしまう可能性があるためなるべく避けるようにしましょう。
キャンドルブッシュは食物繊維を多く含んでおり、便秘改善におすすめされている成分です。しかし、妊婦に方には効き目が強すぎるためおすすめできません。
キャンドルブッシュには、アントラキノンという大腸刺激性下剤の成分が含まれています。
母乳からこのアントラキノンが赤ちゃんの体内に入ると、脱水症状や下痢の原因になることがあるので、妊婦の方には避けてほしい成分です。
コーヒーやお茶などに含まれるカフェインも避けておきたい成分です。カフェインにはビタミンCの吸収を妨げる効果があります。妊娠中は貧血になりやすく、ビタミンCは妊婦に必須の栄養素です。そのため、なるべくカフェインは摂取しないようにしましょう。
健康茶を飲むだけで便秘が改善するかと言えばそうではありません。一時的に改善したとしても根本的な解決にはなりません。
便秘の原因が何なのかはっきりと理解してその改善を行うようにしましょう。
多くの場合は食生活の乱れですので、バランスの良い食事、規則正しい生活などを心がけ、さらに健康茶を飲むことでしっかりとした改善につながります。
便秘解消とお茶のまとめ
便秘解消に効果的と言われるもう1つの飲み物が豆乳です。
下記のページで豆乳のおなかへの働きや美肌効果を解説していますので、是非チェックしてみて下さい。
