
「背中に赤いニキビができて水着が着られない」「背中ニキビが痛い・・・」プツプツとできた背中ニキビ、治りにくくて困っていませんか?
実は背中ニキビは、顔のニキビとは原因や対策が微妙に違うのです。
「ニキビを良いはず」と思い込んだケアを続けているうちに、かゆい背中ニキビが何度も再発したり、重症化をしてしまうことも。
背中ニキビは特に繰り返しやすいニキビなので、早めに適切なケアをすることが大切です。
ここでは背中ニキビの原因や特徴、対策について詳しく解説していきます。
「背中に赤いニキビができて水着が着られない」「背中ニキビが痛い・・・」プツプツとできた背中ニキビ、治りにくくて困っていませんか?
実は背中ニキビは、顔のニキビとは原因や対策が微妙に違うのです。
「ニキビを良いはず」と思い込んだケアを続けているうちに、かゆい背中ニキビが何度も再発したり、重症化をしてしまうことも。
背中ニキビは特に繰り返しやすいニキビなので、早めに適切なケアをすることが大切です。
ここでは背中ニキビの原因や特徴、対策について詳しく解説していきます。
背中ニキビとは、その名の通り背中にできるブツブツとした発疹(吹き出物)のことです。
ところが実際には、私達が一般的に思っている「ニキビ」ではないことがあります。背中ニキビの特徴をまとめてみました。
まず、顔にできるニキビ(顔ニキビ)を悪化させる原因となるのは、顔の常在菌である「アクネ菌」です。
顔ニキビでは「皮脂」「老廃物」等によって毛穴が詰まり、その中でアクネ菌が増殖して肌の炎症(赤ニキビ等)を起こします。
このような顔ニキビのことは、病院等の医療機関では「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれます。
ところが背中ニキビの場合は、必ずしもプツプツとした吹き出物ができたからといって「ニキビ(尋常性ざ瘡)」であるとは限りません。
アクネ菌だけでなく、以下のような菌が元となった皮膚の病気である可能性も考えられるのです。
マラセチア菌
俗に皮膚カビ・肌カビとも呼ばれる真菌(しんきん)の一種。背中ニキビ(マラセチア毛包炎)の他、脂漏性皮膚炎・癜風(でんぷう)等の原因菌となります。
黄色ブドウ球菌
化膿タイプの皮膚症状の代表的な原因菌でにきびや水虫に存在しますが、人間や動物の皮膚や消化器官等に常在する菌でもあります。
疲れやストレスによる免疫力の低下、傷からの侵入など、身体のバランスが崩れた時に症状が起きます。顕微鏡で見ると、小さい粒がくっつきぶどうの房のように見えます。
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌
白ニキビもしくは黄色ブドウ球菌の仲間です。
これらの菌が毛穴の奥にある毛包(もうほう)や毛嚢(もうのう)に入り込み、炎症を起こすことで、かゆくて痛い「吹き出物」ができてしまうのです。
マラセチア菌や黄色ブドウ球菌が入り込んだことによる肌の炎症は、炎症の部位によって「毛包炎(もうほうえん)」または「毛嚢炎(もうのうえん)」と呼ばれます。
この他、体の中の免疫を担う好中球(こうちゅうきゅう)が関係する「好酸球性膿疱性毛包炎」が、背中ニキビの一種に含まれることもあります。
また原因が一種類ではなく、アクネ菌を原因とした尋常性ざ瘡(一般的なニキビ)と、マラセチア菌を原因とした毛包炎が同じ皮膚に集まっているケースも珍しくありません。
アクネ菌を原因とした「尋常性ざ瘡(一般的なニキビ)」と「毛包炎・毛のう炎」は、ちょっと見ただけではよく似ていて区別が付きにくいです。
しかし意外なところで、見た目の違いもあります。
アクネ菌によるニキビの場合
白ニキビの特徴は、是非こちらのページを参考にしてみて下さい。
【ニキビの種類で解説】白ニキビとはつぶしてもいいもの?原因とおすすめのケア方法を解説
マラセチア毛包炎の場合
顔にできるニキビの中でも、いわゆる青春ニキビ・思春期ニキビと呼ばれるニキビは、その名の通り思春期(10代中頃~)に起こりやすいのが特徴です。
成長期におけるホルモンバランスの変化等が思春期ニキビ(顔ニキビ)の大きな原因となっています。
また最近話題の「大人ニキビ」は20代~30代を過ぎて生まれるニキビで、加齢による肌のターンオーバーの変化や肌乾燥等が影響をしていることが多いです。
特に20代後半~30代の女性には多く見られる悩みとなっています。
ところが背中ニキビ(毛包炎・毛のう炎)の場合、上記のような年齢・性別といった傾向はほとんどありません。
10代の若者から50代の大人まで、幅広い世代・性別に起こります。
一般的な顔ニキビ(尋常性ざ瘡)の場合、初期症状である白ニキビや黒ニキビの状態では、かゆみや痛みといった違和感はほとんどありません。
「プツプツができているな」と思っても、放置していたら治ってしまった・・・という経験がある人も多いのではないでしょうか。
ところが背中ニキビの場合、菌が入り込むとすぐに炎症が起こるため、かゆい・痛いといった違和感がすぐに起こることが多いです。
「なんだか背中がかゆいと思ったら発疹ができていた」等、かゆみを先に感じてから発疹に気づくケースも多々見られます。
背中ニキビの原因となるアクネ菌やマラセチア菌・黄色ブドウ球菌は、どこかからやってきた「悪い菌」ではありません。
健康な人の肌にも居る「常在菌(じょうざいきん)」で、常に人の肌には存在しています。
ところがちょっとしたことで常在菌のバランスが崩れてしまうと、真菌や細菌が一気に増えて炎症を起こす原因となるのです。
背中ニキビができやすくなる原因には、以下のようなものが挙げられます。
マラセチア菌等の真菌・細菌が大好物なのが、肌から生まれる脂である「皮脂」です。
背中は実は皮脂腺がとても多い箇所なのですが、顔等に比べると肌を洗う回数も少ないですし、お手入れが適当になりがちです。
きちんと肌を洗浄していないと余分な皮脂や老廃物が肌に残った状態になり、菌を増殖させる原因となります。
暖かく湿った状態は、真菌・細菌が活発に活動できる最高の環境と言えます。
特に危ないのが、汗をかいた後を放置してムレている状態です。
夏場の汗ムレはもちろんですが、冬場に衣類を着込み、衣類の中で汗ばんでムレることが背中ニキビの原因となっていることもあります。
特に近年では、いわゆる機能性インナー(保温性に優れたアンダーウェア)が登場したことで「冬の汗ムレ」が増え、秋・冬でも背中ニキビに悩む人が多くなっています。
「皮脂があるから背中ニキビができる」と言って、やたらに肌をゴシゴシと洗いすぎるのもNGです。
摩擦(肌がこすれること)によってとても小さなキズが肌表面にでき、そこからマラセチア菌等の菌が入り込みやすくなります。
また洗いすぎの他、パジャマ等の衣類、ブラジャー等のインナーウエアによる摩擦刺激も背中ニキビの原因となることもあるので注意が必要です。
「ニキビ=皮脂が原因」というイメージから、背中ニキビはオイリー肌の人によくできると思われがちです。
ところが実際には、背中ニキビは乾燥肌の人にも多くできます。
これは肌が乾燥していることによって肌本来のバリア機能が低下し、細菌・真菌が毛包・毛嚢に入り込みやすい状態となっているためです。
また極度に乾燥した肌は「水分」で潤うことができないため、過剰に皮脂を分泌しやすくなります。
内側が乾燥しているのに外側が皮脂でベタベタとした「インナードライ肌」に背中がなってしまうと、背中ニキビは繰り返し起こりやすくなるのです。
特に40代以上、大人になってから背中ニキビが増えた人の場合、背中ニキビの原因が「乾燥」にあるケースも多く見られます。
汚れが背中ニキビの原因というと「汗汚れ」「皮脂汚れ」等をイメージしがちですが、実際には良かれと思ってやっている肌洗浄や美容法が「汚れ」の一因となっていることもあります。
ニキビの刺激となる成分の例
どんなに「肌にやさしい」と書かれている成分でも、洗浄成分(石けん成分)が肌に残れば刺激となってしまいます。
またオイル成分に含まれるオレイン酸等は菌を増やす原因ともなってしまうものです。
毎日行っているスキンケアや美容法を全体的に見直す必要が出てきます。
紫外線(紫外線A波・紫外線B波)による刺激は、肌を大きく疲弊させます。背中が日焼けするのは主に夏のアウトドアです。
日焼けした肌のアフターケアをしっかり行っていなかったり、日焼けトラブルによって乾燥しやすくなった肌の保湿を怠っていると、背中ニキビが発生しやすくなります。
日焼け後のおすすめスキンケアについては、下記のページがおすすめです。是非あわせて参考にしてみて下さい。
シミの無い白い肌へ!徹底美白したい人のための化粧品・食事・サプリとは?
内服タイプのステロイド薬で治療をしている最中に、背中ニキビができやすくなるというケースは多く見られます。
ステロイド薬は体内の免疫機構を弱める力を持つ薬です。
現在治療中の病気(免疫異常等)の炎症を抑えるために、免疫機能を弱める対症療法薬が必要となるのですね。
しかし内服タイプのステロイド薬の場合、肌の抵抗力(バリア機能)も弱めるため、肌から菌が入り込んで炎症(背中ニキビ等)を起こしやすくなります。
ステロイド薬による治療中で背中ニキビができて困る・・・という場合には、現在治療中の疾患の状態も考えながら対策をしていくことが大切。
自分だけで対策を決定せず、担当医師・薬剤師に相談しましょう。
では背中ニキビを改善・予防するには、どのような対策を取れば良いのでしょうか。
一般的な顔ニキビ向けの市販薬を買ってきて、塗っておけば良い・・・残念ながら、この方法では背中ニキビが良くなることはあまり期待できません。
一般的な顔ニキビ向けの市販薬は、「アクネ菌」を想定した処方となっています。
ところが上で解説したとおり、背中ニキビでは顔ニキビとは異なり、原因菌がアクネ菌とは違うことが少なくありません。
真菌等による毛包炎はニキビ薬では治せない上、繰り返し殺菌作用の強い薬を塗ったことで、かえって肌の常在菌バランスを崩す原因となってしまうこともあります。
また背中ニキビができる原因が生活習慣等にある場合、薬で一時的に快方に向かっても再度悪化したり、近い場所に同じようなニキビができてしまうことも。
背中ニキビの無い肌を作るためには、原因菌に合った薬やボディソープに加えてスキンケアや生活習慣を全体的に見直してみることが大切です。
背中ニキビがマラセチア菌(肌カビ)による毛包炎である場合には、抗真菌石けん・抗真菌ボディーシャンプーを使って背中を洗うようにしてみましょう。
抗真菌石けんとは、殺菌成分に加えて真菌(カビ)に対抗する成分を加えた石けんのことです。
殺菌成分の例
抗真菌成分の例
殺菌成分は、一般的な「薬用石鹸」等にも配合されています。例えば「ミューズ」等の手洗い用の薬用石けん等にも配合されている成分です。
アクネ菌やその他雑菌等を殺菌し、繁殖を抑える効果が期待できますが、カビ菌(真菌)を抑えることはできません。
これに対し、抗真菌成分はマラセチア菌等の真菌の働きも抑えてくれます。
おすすめ抗真菌石鹸・ボディソープ
コラージュフルフル 液体石鹸(リキッドソープ)
背中ニキビができている時には、ボディブラシ(背中を洗うブラシ)の使用は避けたほうが無難です。
ブラシだと肌に対する摩擦刺激の力が強すぎて、背中ニキビを悪化させる原因ともなってしまいます。
また「背中」は手が届きにくい場所であるため、ボディタオルを使った洗浄でもついついタオルに力が入ってしまいがち。
化学繊維のタオルだと丈夫な分だけ肌に傷をつけやすいので、天然繊維のタオルを選んだ方が安心です。
優しく、しかしきちんと汚れを落とせるボディタオルを選んでみましょう。
なお、ボディタオルを2~3ヶ月に1回程度の頻度で新しいものに交換することも大切です。
古いボディタオルには雑菌も湧きやすく、背中ニキビを悪化させる一因となります。
おすすめボディタオル:無印良品 綿パイルボディタオル
ボディシャンプーとあわせて見直しをしたいのが、髪を洗うためのヘアシャンプーやヘアトリートメントです。
シャンプーと背中ニキビは一見関係が無いように見えますが、これらの成分は意外と背中に付いてしまいやすく、背中ニキビの原因や悪化の理由の一因となっています。
NGなヘアシャンプー・トリートメント
OKなシャンプー・トリートメント
ヘアシャンプー選びに迷ったら、ひとまず「敏感肌向け」「低刺激性」といったキーワードでシャンプーを選んでみるのも手です。
また男性向けの製品は全体的に刺激が強いものが多いので、男性でも「女性向け」で無香料の製品等を選んでみることをおすすめします。
おすすめシャンプー
haru kurokamiスカルプ
おすすめシャンプー
dプログラム ヘア&スカルプシャンプーAD
バスルームで体を洗う時には、先に髪を洗って、次に体を洗うようにしましょう。
上から順番に洗っていくことで、シャンプー・トリートメント等の成分が背中に残りにくいようにします。
またシャンプーの際にも体を洗う際にも「すすぎ」はできるだけていねいに行うことが大切です。
「泡が見えなくなった」というだけでなく、石けんやボディシャンプーの「ぬるつき」が気にならなくなるまでしっかりとぬるま湯で流しましょう。
なお、背中ニキビができている場所に直接シャワーをあてるのはNG!
シャワーによる刺激は意外と強く、炎症を悪化させてしまいます。
背中ニキビができるようになったら、背中全体の「保湿ケア」を始めましょう。
「ニキビができる=ベタベタしているのだから保湿は不要」と思われがちですが、実は背中ニキビができている時こそ「保湿」が大切なのです。
ニキビができるということは、背中の肌の皮脂・水分のバランスが崩れている証拠と言えます。
潤い成分を与えて角質に水分を補い、肌バランスを整えて「ニキビに負けない肌」へ近づけていくことが重要です。
背中ニキビができている時の保湿ケアでは、以下のような製品を選びます。
オイルフリーであること
アクネ菌やマラセチア菌はオイル(脂質)を好むので、ベビーオイル等のオイルの使用は一切NGです。
特にオレイン酸が多いオリーブオイルやグレープシードオイル等の使用は絶対に避けましょう。
オイル成分が多いクリーム類も避けた方が無難です。ローションやミスト等、液状に近いものを選ぶと良いでしょう。
抗炎症成分が配合されていること
「グリチルリチン酸2k」や「甘草エキス」「アラントイン」等、炎症を抑える成分が配合されていると、背中ニキビの炎症悪化を抑える働きが期待できます。
殺菌成分が配合されていること
「イソプロピルメチルフェノール」や「サリチル酸」等、殺菌・抗菌成分が配合されていると理想的です。
ただしすでに処方薬等で殺菌をしている場合には、保湿ケアで更に殺菌成分を使用する必要はありません。保水成分のみで優しい肌ケアをしておきます。
スプレータイプであること
ニキビが背中の中心部にある場合、一般的なローションやクリームは手で肌に塗りにくいこともあります。ササッと成分を届けられるミストタイプもしくはスプレータイプが便利です。
なお、保湿ケアは「シャワーから出て体を拭いたら1分以内」が鉄則です。肌から水分が飛んでしまわないうちに、早め早めに保湿を行うようにしましょう。
おすすめ保湿ケア
シーボディ 薬用VCボディミスト
おすすめ保湿ケア
ドクターシーラボ 薬用アクネレスピールローション
背中ニキビを悪化させる原因が、洋服や下着との摩擦です。
特に夜寝ている時には仰向けになりやすいため、ナイトウェアと肌がこすれてしまい、炎症を大きくしてしまいます。
パジャマ等のナイトウェア類は、できるだけ肌に優しい天然繊維のものを選びましょう。体にあまりピッタリとくっつきすぎないサイズを選ぶことも大切です。
また下着類・アンダーウェアと同じく、ナイトウェアも毎日取り替えて、清潔なものを身につけるようにしましょう。
汗をかいたもの、一回着たものを着続けるのは背中ニキビには厳禁です。
おすすめナイトウェア
グンゼ KAIMIN NAVIパジャマ レディース
背中ニキビは「汗によるムレ」「衣服によるムレ」等がある上に、頻繁なケアがしにくいため、治るのに時間がかかりやすいと言われています。
また背中ニキビができる原因はひとつとは限らず、生活習慣とその時の体調等が組み合わさっていることも多いです。
「背中ニキビを薬だけで治す」「背中ニキビをスキンケアだけで治す」と思い込まず、多角的なケアをしていくことが背中ニキビを治す早道となることでしょう。
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