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オールインワンゲルが保湿に向いている3つの理由
「オールインワンゲルは時短ケアのためだけのもの」と思っていませんか?実はオールインワンゲルは、乾燥肌対策に向いたアイテムなんです。
油分に頼らず潤い保湿ケア
「乾燥肌対策=油分で保湿」と思っている人はまだまだ多いと言われています。
この誤解によって「ピュアオイルたっぷり、美容クリームたっぷり」のケアを続けた結果、外はベタつくのに内側は乾燥する「インナードライ肌」になっている人も少なくないのです。
「インナードライ肌はどんな状態?」下記のページで原因や対策を詳しく解説しています。是非参考にしてみて下さい。
インナードライ肌になりやすい6つの原因と対策~改善は洗顔や食べ物で
オイルでのフタ機能は思ったより低い
従来のスキンケアでは「水分を与えて油分でフタ」が常識とされてきましたが、近年ではこの常識が覆されるようになりました。
油分(オイル成分)の「フタ」ができる力はたったの6~7%前後であることがわかってきたのです。
また過剰な油分補給で残った油分が過酸化脂質となり、かえって肌の刺激となることも問題視されています。
ニキビのもとと言われる過酸化脂質については、下記ページ内に詳しく解説してある部分があります。是非チェックしてみて下さい。
大人ニキビには洗顔?サプリ?皮膚科?10代ニキビとの違いと対策
オイルフリーでも保湿ができる
そこで注目されたのが、油分の配合量が少ない「オールインワンゲル」です。
ゲルはクリームのような固形物ではないため、作るために多量の油剤を必要としません。
オイルに頼らずに水分重視の保湿ケアができる点が大きなメリットとなっています。
水分を逃がさないゲルで長時間保湿
最新型保湿ケアでは、水分を掴んで逃がさない「保湿成分」をキチンと与えることが重要と考えられるようになりました。
とは言えベースが「水(液体)」である化粧水や美容液だけでは、いくら保湿成分が配合されていても水分の蒸発を防ぎきれないのが問題です。
その点、オールインワンゲルに使われる基材(ベース)である「ゲル」は、「液体・固体の中間」という特殊な性質を持っています。
高分子同士を繋ぎ合わせるゲル生成技術も進化し、粘度(とろみ)も自由に設定できるようになりました。
肌にサッと伸びてフィルムのように包み込むゲルであれば、水分の蒸発を長時間防ぎながら肌を潤してくれます。
オールインワンゲルのメリットは下記のページでも解説しています。是非参考にしてみて下さい。
時短で美肌!オールインワンジェルの賢い使い方~カスが出ない・ベタつかないコツ
メイクしながらでも保湿OK!
肌乾燥の原因には、外気による乾燥・オフィス等のエアコンによる乾燥等、様々なものがあります。
「夜だけしっかり保湿する」では不十分で、「24時間、常に水分を保持しておくこと」が保湿ケアでは重要なのです。
保湿オールインワンゲルの中には、「化粧水・美容液・クリーム」といった機能だけでなく「化粧下地」として使用できるものも多数あります。
メイク前の朝のお手入れに使えば、夜だけでなく昼間もしっかり保湿をしてくれるというわけですね。
乾燥を防ぐファンデーションのおすすめを下記のページで解説しています。あわせてチェックしてみて下さい。
秋冬はリキッド?クリーム?乾燥肌でも浮かないおすすめ保湿ファンデーション
保湿成分で選ぶ!オールインワンゲルの選び方
「保湿成分が入っていれば、肌が潤う」と思っていませんか?「保湿成分」とひとまとめにされている成分の中にも、実は
- 「水分をつかむ役割」
- 「水分を抱え込む役割」
- 「水分を挟み込んで逃がさない役割」
という3つの異なる種類があります。
ここでは3つの働きそれぞれの意味と、代表的な成分の特徴をまとめてみました。
成分それぞれの特徴を知って、上手に自分に合ったオールインワンゲルを選びましょう。
吸湿効果成分(水分をつかむ役割)
吸湿効果とは、空気の中にある水分を掴んで肌細胞に引き寄せる働きです。
また成分によっては、体内にある水分を肌細胞の中に持ってくる力を持つものもあります。
吸湿効果を持った成分はその多くが水溶性(水に溶けやすい)という性質を持ち、ゲル化テクスチャーであるオールインワンゲルには多めに配合できるようになっています。
吸湿効果成分の主な種類
グリセリン
天然油脂を加水分解して作られたアルコールの一種です。
安定した吸湿効果(外気から水分を掴む力)が得られる上に、安全性も高く、保湿剤の代表的な存在となっています。
また少量を配合するとテクスチャーの滑らかさがアップする効果を持つのも特徴です。
そのため、手触りの良さを上げる「潤滑剤」としても使用されます。
成分価格が比較的安めであるため、大容量タイプのアイテム等にもよく配合される美容成分です。
化粧水を手作りする時には注意
近年では「手作り化粧水+オールインワンジェル」で乾燥肌ケアを行う人も増えており、この際の化粧水作りにグリセリン原料を使用する人も多いようです。
しかしグリセリンは多量に配合すると、かえって肌の乾燥を引き起こすことがあるため、手作り時の使用量には注意する必要があります。
BG(ブチレングリコール)
吸湿効果のある保湿剤としての役割の他、物を腐らせにくくする働きももつため、オールインワンジェル等の基礎化粧品の「防腐剤」としても使用されます。
かつては石油から合成したブチレングリコールが使用されることがほとんどでしたが、現在では植物性のBGを使用するメーカーが多くなりました。
「植物性だから安心」ではない
しかし「植物由来ならば絶対安全!」といったものではないので注意が必要です。BGの使用は通常の肌であれば負担を伴うものではありません。
しかし肌質によってはかぶれ・赤みといった炎症を起こすこともあります。
この「BGによる反応」は原料(石油由来/植物由来)で決まるものではないのです。
特に乾燥性敏感肌の人の場合、BG使用のオールインワンジェルを使用する場合には事前にパッチテストを行うことをおすすめします。
PG(プロピレングリコール)
プロピレンクロロヒドリン、プロパンオキシド等を加水分解して作る成分です。
グリセリンによく似た吸湿作用を持ちますが、グリセリンより粘度が低く、サラリとした使用感が特徴となっています。
「重い仕上がりにならずに保湿ができる」という点がメリットです。
PG配合は避けたほうが無難
ただPGは浸透性が非常に高い分、「成分を浸透させすぎる」という肌への刺激・毒性が問題視されてきました。
そのため現在、基礎化粧品に使用されることは少なくなっています。今ではさらに安全性の高いDPG(ジプロピレングリコール)が使われるのが一般的です。
ところが稀ではありますが、海外製品・廉価製品・100円均一等の超プチプラ製品等では、PGを配合したオールインワンゲルが販売されていることがあるようです。
成分表示をよく確認して、PG配合の製品は避けた方が良いでしょう。
PGは、とろりとした水状のクレンジングリキッドにも配合されることが多い成分です。下記のページでPGについて詳しく解説していますので是非参考にしてみて下さい。
クレンジングリキッドの徹底比較!使い方・特徴・オイルと違う?~おすすめ7選で検証
アミノ酸
アミノ酸とは、肌を作る原料「タンパク質」の構成成分のことです。
アミノ酸には様々な種類がありますが、オールインワンゲル等の基礎化粧品では、主に肌細胞(角質細胞)に存在するアミノ酸の中で、体内で不足しやすいものを補う配合が行われています。
代表的なアミノ酸系成分としては以下のようなものが挙げられます。
NMF(Natural MoisturizingFactor)
「天然保湿因子」とも呼ばれます。外気の水分だけでなく、体の中の水分も吸収して肌細胞を潤す力を持つ因子です。
NMFは元々私達の肌細胞(角質層)も持っているものなのですが、加齢・食生活といった要因でその数が減っていることがあります。
オールインワンゲル等でNMFの数を増加させれば、肌本来の持つ吸湿効果を底上げできるわけですね。
NMFの元となるアミノ酸には「トレオニン」「アスパラギン」「セリン」「プロリン」等があります。
これらのアミノ酸を配合した基礎化粧品は「NMF配合」と記載されることが多いです。
PCA(ピロリドンカルボン酸)
アミノ酸が代謝して変化した物質(アミノ酸代謝物)のひとつです。吸湿効果が強く、肌の潤い力をキープするカギとなる成分となっています。
ただし「水とくっつきやすい」という特徴があるため、水で洗っただけでも肌から溶け出しやすいのが難点です。
現在の乾燥肌・敏感肌向けブランドでは、洗浄剤ではPCAを洗い落とさないように工夫し、同時にオールインワンゲル等の基礎化粧品ではPCAを多めに補うという配合をする傾向が見られています。
吸湿効果成分はどれを選べばいいの?
水分量が落ちている乾燥肌・敏感肌の人の場合、水分をキャッチする力の強い「アミノ酸」を配合したものが特におすすめです。
元々体内にあるアミノ酸は人体との親和性も高く、穏やかに肌を潤してくれます。
肌状態によっては「尿素」は刺激に
ただしバリア機能が非常に弱っている肌の場合、アミノ酸物質の中でも「尿素」等では稀に肌の刺激となることがあります。
試供品や小さめボトル、店頭テスター等でパッチテストを行い、肌に痒みや赤みといった炎症が起きないか確認した方が安心です。
アミノ酸配合のおすすめオールインワンゲル
Benowaパーフェクトコラーゲンゲル
保湿とエイジングケアのダブルケア
セリン・グリシン・アラニン・リシン・アルギニン・トレオニン・プロリンと、肌に関わるアミノ酸を多種配合したオールインワンゲルです。
セリンはNMF(天然保湿因子)を構成する主要アミノ酸ですし、グリシンはコラーゲンの主要な構成物質であり、いずれも肌との
馴染みの良さが魅力となっています。
またアルギニンは成長ホルモンの分泌を促進させるため、肌のターンオーバーを活性化する効果も期待できます。
保湿力だけでなく、肌のハリ・弾力といった面もカバーしてくれる製品と言えるでしょう。セット買いをすると100グラムあたり1,000円程度というリーズナブルな価格帯も人気の理由となっています。
- 内容量:100g
- メーカー:ビノワコスメティックス
オールインワンジェル以外のアミノ酸配合化粧品は下記のページで解説!是非ご覧下さい。
アミノ酸の種類を知ってアンチエイジング~サプリとスキンケアにアミノ酸を取り入れる方法
吸湿効果成分だけじゃダメ?
吸湿効果成分は「外気から水分を取り込む力」を主力とする反面、「水分を保持する力(潤いキープ力)」はあまりありません。
つまり長時間水分を抱え込むことには得意ではないのです。
そのため、例えば上記でご紹介した「パーフェクトコラーゲンゲル」のような製品の場合には、アミノ酸等の吸湿効果成分だけでなく、ヒアルロン酸等の水分保持成分、スクワラン等のフタ効果成分も配合して保湿全体のバランスを取っています。
製品の成分によっては保湿感が足りない場合も
ところが500円~1,000円未満といった超プチプライスな製品の中には、「グリセリン+BG」といった吸湿効果成分のみを配合して「保湿ゲル」としたものも多いのが現状です。
グリセリンもBGも「保湿成分」ではありますから、「保湿ゲル」と書いてもウソではありません。
ただ「吸湿効果成分だけ」といった配合では保水力はやや弱く、乾燥肌の場合には「物足りない」と感じられることもあるでしょう。
「価格のみ」で保湿オールインワンゲルを決めてしまうと、いわゆる「安物買いの銭失い」になる可能性が高くなります。
水分保持成分・保水成分(水分を抱える役割)
水分保持成分(保水成分)とは、肌を構成する角質細胞の一つ一つに水分を抱え込み、肌を潤してくれる成分のことを指します。
一般的には「保湿成分」というと、この「水分保持の役割を果たす成分」のことを意味するケースが多いようです。
保水成分の主な種類
ヒアルロン酸(ヒアルロン酸Na等)
たった1グラムで6リットル以上の水分を保持しておけるという、高い保水力を持つ成分です。
タップリと水を含ませた「スポンジ」のような存在と言って良いでしょう。
元々人体にもある成分で、真皮の細胞内においては弾力繊維(コラーゲンファイバー)と膠原線維(エラスティックファイバー)の間を隙間なく埋めるジェルのような役割を果たしています。
体内に存在する成分であることから、外側から補う場合にも親和性・安定性が高く、オールインワンゲル等の保湿系基礎化粧品にはよく配合される傾向にあります。
コラーゲン
コラーゲンとは、人体の皮膚を構成するタンパク質です。
真皮・表皮を作る「元」のような存在であり、ネットのように弾力繊維を作って肌のハリ・弾力を支えつつ、同時に水分を蓄える力も持ちます。
ただし加齢・紫外線等による刺激で肌の持つコラーゲン量が減少してしまい、これが「乾燥肌」の原因となることがあります。
この場合、外側からもコラーゲンを補う必要が出てくるわけです。オールインワンゲルに配合されるコラーゲンには、以下のような種類があります。
動物性コラーゲン(アニマルコラーゲン)
牛・豚・馬などの皮から抽出するコラーゲンです。
やや分子が大きく浸透性に劣るというのが難点でしたが、現在では低分子型コラーゲンの精製法も開発され、浸透力のあるアニマルコラーゲンも登場するようになっています。
なおBSE(狂牛病)の問題から、日本国内では牛由来のコラーゲンが使用されることはほぼ無く、豚由来がメインとなっています。
海洋性コラーゲン(マリンコラーゲン)
ハモ等の魚介類から抽出したコラーゲンです。安全性・安定性が高いことと、分子が比較的小さく浸透力がある点がメリットとなっています。
近年では再春館製薬所「ドモホルンリンクル」等、使用するコラーゲンをすべてマリンコラーゲンに切り替えているメーカーも登場するようになりました。
リピジュア(R)
「リピジュア(R)」は、日油株式会社が開発した新保湿成分です。ヒアルロン酸の約2倍という更に強い保湿力を持つのが特徴となっています。
またリピジュアの強みとして「一度洗い流しても保水力がキープできる」という点も挙げられます。
人体との親和性も高く、オールインワンゲル等の基礎化粧品はもちろん、薬や人工臓器といった最先端医療にも用いられるほどの安定性のある成分です。
保水成分はどれを選べばいいの?
乾燥ジワ(ちりめんジワ)等「乾燥によるエイジング」も気になる場合には、保湿と共にハリ・弾力アップもしてくれる「コラーゲン」がおすすめです。
ただし動物性コラーゲンはアレルギー・化粧品かぶれ等の刺激となることもあるため、乾燥性敏感肌の場合にはマリンコラーゲンを選んだ方が良いでしょう。
乾燥がひどい場合はリピジュアを
また乾燥度が高い人の場合、保湿力の高い「リピジュア(R)」が合うという人が多い傾向です。
ただし成分価格が比較的高額であることから、リピジュア高配合の基礎化粧品は価格が大幅に上がりやすいのがネックです。
コラーゲン・リピジュア(R)・ヒアルロン酸をバランス良く配合した使いやすい価格のオールインワンゲルの方が、日常ケアとしては向いているのではないでしょうか。
リピジュア(R)・コラーゲン配合のおすすめオールインワンゲル
ドクターシーラボ ハーバルゲルO2
保水成分をバランスよく配合
ヒアルロン酸2種類・コラーゲン2種類にリピジュア(R)を加えた、保湿性の高い成分配合のオールインワンゲルです。
天然水に高濃度酸素を加えた「酸素水」をベースとしており、カルシウム・マグネシウムといった失われがちなミネラルの補給も行えます。
鎮静効果・引き締め効果等の成分には天然植物由来のエキスが使われ、肌のコンディションをマイルドに整えてくれるのも嬉しいポイントです。
「保湿はしたいけど、仕上がりが
ベタッとするのが苦手」という人には特に向いた製品となっています。
- 価格:3,850円税込
- 内容量:80g
- メーカー:ドクターシーラボ
- 定期便で初回から最大20%off
その他のリピジュア(R)配合スキンケアは下記のページで紹介しています。是非参考にしてみて下さい。
インナードライ肌を化粧水で改善!厳選おすすめ11選~原因と保湿成分を解説
保水成分には苦手な働きがある
ヒアルロン酸やリピジュア(R)などの保水成分は「肌表面の水を保つ」ということは得意なのですが、以下のような点はやや苦手としています。
苦手な働き1:肌の奥への浸透
分子が大きいため、肌の内側へと潜り込むことはできません。
苦手な働き2:肌細胞間の水分を保つ
水分を繋ぎ止められるのは主に「角質細胞そのもの」であって、細胞同士をつなぎ合わせる部分への保湿は得意ではありません。
超乾燥肌には通常のヒアルロン酸などでは足りない
そのため「表皮の内側・真皮の水分量が著しく減っている」もしくは「肌細胞感脂質が減っていて、バリア機能が弱まっている」という肌の場合、保水成分配合のジェルだけでは水分不足となることがあるのです。
「従来のヒアルロン酸入り保湿オールインワンゲルでは乾燥する」「コラーゲンだけでは物足りない」という場合には、以下のような対策を取ってみましょう。
低分子成分のオールインワンゲルを選ぶ
低分子ヒアルロン酸(ナノ化ヒアルロン酸)・低分子コラーゲン(ナノ化コラーゲン)とは、従来の成分の分子をより小さくした新型成分です。
分子をナノレベルまで小さくすることで保水成分の肌への浸透性が高められ、肌の内側から潤すことが期待できます。
アレルギー肌やアトピーの場合は注意を
ただし「乾燥肌」に加えて敏感肌/アレルギー肌/アトピー肌であるという場合、低分子化による浸透性の高さがデメリットとなることもあります。
界面活性剤等の刺激物が一緒に肌に浸透してしまい、痒みや赤み等の炎症となるケースも見られているのです。
低分子化成分配合のアイテムを使用する際には、事前にパッチテストを万全に行った方が良いでしょう。
肌細胞感脂質成分が含まれたアイテムを選ぶ
乾燥の原因がアトピーやエイジングという場合、肌細胞間脂質の少なさが乾燥を促進させている可能性もあります。
この場合には保水成分だけでなく、「肌細胞間脂質」が含まれた成分での保湿ケアを行うことが大切です。
詳細やおすすめアイテムについては次項「肌細胞間脂質成分(水分を挟む役割)」で解説しますので、あわせてご参照下さい。
肌細胞間脂質成分(水分を挟む役割)
私達の肌は、小さな肌細胞(角質細胞)の連なりによって出来ています。
上のイラストを見てみて下さい。角質層にはピンク色の楕円形の角質がレンガやタイルのようにびっしりと並んでいます。
このレンガ(タイル)のまわりにあるすこし濃い目の肌色の部分、この物質が「肌細胞間脂質」というわけです。
肌細胞間脂質は多くの水分を溜め込んで細胞同士のスキマを埋め、角質細胞に入った水分を逃さない役割を果たしています。
細胞間脂質が減ると水分を与えても逃げてしまう
肌細胞間脂質は人体の皮膚に元々あるものですが、加齢・紫外線刺激・生活習慣といった要因で減少し、これが乾燥肌・敏感肌の原因ともなります。
またアトピー肌の場合等、生まれつき細胞間脂質が少ない(代謝されにくい)ということもあるようです。
細胞間脂質が少ないと細胞同士のスキマが大きくできるため、肌のバリア機能は一気に弱まります。
吸湿成分・保水成分で肌細胞に水分をキャッチし蓄えても、細胞同士のスキマが塞がっていないため、水分がドンドン逃げ出してしまうのです。
細胞間脂質を補いスキマを埋める
細胞間脂質成分を外側から補えば、細胞の間が水分で潤い、スキマがピッタリと埋まったしなやかな肌になることが期待できます。
また角質細胞同士をギュッと挟み込むため、前述した吸湿効果成分・保水成分で蓄えられた水分が逃げることも防げるわけですね。
細胞間脂質は3種類の保湿成分の中では保湿力が最も強く、塗布してから最大で24時間近い水分維持力を発揮してくれます。
乾燥肌・敏感肌対策における非常に重要な成分なのです。
主な肌細胞間脂質成分の種類
セラミド
「セラミド」は美容界の中で最も有名な肌細胞間脂質成分ですね。オールインワンゲル等の基礎化粧品に配合されるセラミドとしては、以下のような種類を使用するのが一般的となっています。
天然セラミド(動物性セラミド)
豚・馬等から抽出したセラミドです。「ビオセラミド」とも呼ばれます。
植物性セラミド
米・大豆・とうもろこし等、穀物・イモ類等から精製したセラミドです。
ヒト型セラミド
酵母から精製したセラミドで、人体の元々持つセラミドの形に近づけてあります。親和性・浸透性が高いのが特徴です。
セラミドは乾燥による小じわの改善にもおすすめ。下記のページでエイジングケアに使えるオールインワンジェルを紹介しています。
是非参考にしてみて下さい。
エイジグケア用オールインワンジェルの選び方~シワやたるみに!成分別のおすすめ
敏感肌は天然セラミドには注意
この中で最も保湿力が強いのは「天然セラミド」です。
しかし動物から抽出したセラミドは、既にバリア機能の弱まっている敏感肌やアレルギー肌の場合だと、却って刺激(免疫反応等)となってしまうことがあります。
乾燥性敏感肌・アレルギー肌・アトピー肌の場合には、炎症の恐れが少ない植物性セラミドかヒト型セラミドを使用した方が無難です。
スフィンゴ脂質
スフィンゴ脂質とは肌細胞間脂質の一種です。
基礎化粧品では、以下のような様々な肌細胞間脂質成分をまとめて「スフィンゴ脂質」(もしくはスフィンゴリピッド)と表しています。
- スフィンゴシン
- スフィンゴ糖脂質
- スフィンゴシン1-リン酸
- スフィンゴミエリン
本来はセラミドも「スフィンゴ脂質」の中に含まれるものなのですが、化粧品の場合には肌細胞間脂質の中で「セラミドはセラミド、それ以外はスフィンゴ脂質」と区分けして表記する製品が多く見られています。
また、「セラミド(スフィンゴ脂質)」と表記するメーカーもあります。
油溶性であるセラミドはジェルや化粧水よりクリーム類に多く配合させることができます。
下記ページでセラミド配合のオールインワンクリームを紹介。オールインワンクリームのメリット・デメリットとあわせてご覧下さい。
化粧水や美容液も!オールインワン化粧品の使い方と選び方~タイプ別の特徴とおすすめ紹介
肌細胞間脂質成分はどれを選べばいいの?
「ヒト型セラミド」は人体の肌との馴染みが良いため、乾燥肌・敏感肌対策として特によく使われる成分となっています。ヒト型セラミドには10種以上の種類がありますが、中でも
- セラミド1(セラミドI、セラミドEOP)
- セラミド2(セラミドII、セラミドNSまたはセラミドNG)
- セラミド3(セラミドIII、セラミドNP)
は肌を構成する重要なセラミドに近い形をしており、高い保湿効果が期待できる成分です。
おすすめのヒト型セラミド配合オールインワンジェル①「メディプラスゲル」
セラミドの他にアミノ酸やヒアルロン酸も
ヒト型セラミド1、3(セラミドEOP、セラミドNP)とターンオーバに関わるセラミド6II(セラミドAP)が配合されているオールインワンゲルです。
またグリシンやリシン、トレオニンといったアミノ酸(吸湿効果成分)が加えられている他、ヒアルロン酸3種、加水分解コラーゲン2種といった保水成分も多種配合されており、
1本でバランスの良い保湿効果が期待できます。
プラセンタ等の注目のエイジング対策成分も配合しつつ、香料や防腐剤(パラベン等)を廃した肌に優しい仕上がりとなっているのもポイントです。
- 価格:通常4,070円税込
- 内容量:180g
- メーカー:メディプラス
- 定期初回特別価格:2,980円税込※返金保証つき
- 豪華サンプルセットプレゼント
新しいエイジングケア成分であるプラセンタについては、下記のページで詳しく解説しています。こちらもあわせて参考にしてみて下さい。
「プラセンタ」とは~美肌におすすめはサプリ?原液?種類と特徴で徹底解説
セラミドさえ配合していればOK?
セラミド等の細胞間脂質は保湿力が高いのが魅力です。
ただこの情報が出回ったせいで、「超乾燥型向けの保湿ジェルにはセラミドさえ入っていれば良い!」と、「セラミド一点突破」で考える人が増えています。
しかし残念ながら、セラミドも万能というわけではないのです。
水溶性のジェルにはセラミドを多く入れられない
セラミドなどのスフィンゴ脂質は、脂溶性(油溶性)という特質を持っています。
近年では水溶性セラミドを開発した『POLA(ポーラ)』等のメーカーもありますが、原則としては「油に溶けやすく、水には溶けにくい」というわけですね。
そのため化粧水等の液体系基礎化粧品、また液体ベースをゲル化させたオールインワンジェル等には、「セラミドが多量には配合できない(溶かせない)」というわけなのです。
セラミドのみでは保湿感が足りないかも
「セラミド配合のみ」をウリにしたオールインワンゲルでは保湿成分配合量が少なく、保湿に不満が残る結果となることも考えられます。
セラミド配合・スフィンゴ脂質配合の製品を選ぶ場合には、アミノ酸等の吸湿効果成分、ヒアルロン酸等の保水成分も配合し、それらの保湿力を強める役割としてセラミドも加える・・・
というバランスの良い配合をした製品を選ぶことをおすすめします。