食事で薄毛対策を!育毛・発毛効果が期待できる栄養素や食べ物とは?

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食事

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「最近、頭の地肌が目立つようになってきた」「髪のボリューム感が減ってきた気がする」こんな薄毛の症状を感じた時、あなたはどんな対策を考えますか?

育毛剤等による外側からのケア、かつらや帽子・増毛パウダー等による薄毛隠し...もちろんこのような対策を取ることも大切ですが、「食生活の見直し」をすることも忘れてはいけないポイントです。

毎日補うべき栄養素が不足していることによって薄毛が促進していたり、育毛剤や内服薬等による薄毛の改善効果がなかなか得られないケースも珍しくありません。健やかな髪を生やすために必要な成分を毎日きちんと摂取することが、薄毛改善のためには大切なのです。

ここでは食生活による育毛への影響や、育毛・発毛効果が期待できる栄養素・食品、食事をする時の注意点等、体内への栄養補給による育毛対策で知っておきたい情報を解説していきます。




育毛対策で「食生活の見直し」が重視される3つの理由

3つの理由

食生活の見直し・改善は、「AGA(男性型脱毛症)」や「びらん性脱毛症」を専門クリニックで治療する場合でも、ほとんどの場合医師から指導されるポイントとなっています。なぜ食生活と育毛・発毛は密接な関係にあるのでしょうか?


栄養が不足していると「髪」は作れない!

私達の髪や皮膚(頭皮)といった細胞は、そのほとんどがタンパク質で作られています。例えば髪の毛の場合、「ケラチン」というタンパク質が99%を占めている状態です。

ケラチンは18種類ほどの「アミノ酸」という構成物質が結合してできているのですが、このアミノ酸には体の中で作れる種類(非必須アミノ酸)と作れない種類(必須アミノ酸)があります。体内で合成ができないので、必須アミノ酸は食事等から栄養を定期的に補給する必要があるのです。

つまり「髪の元」「髪の原料」であるアミノ酸が不足していれば、丈夫な髪が生まれなくなったり、髪そのものを生み出すことができなくなってしまうというわけですね。「髪が細くなった」「髪が切れやすくなった」「抜け毛が増えた」...このような薄毛の初期症状の一因として、食事による栄養不足が関連をしていることも多いのです。



血流を改善して育毛効果をサポート

血流で運ぶ

髪を作る毛乳頭や毛母細胞が活発に働くためには、それらの細胞に栄養素や酸素がスムーズに送られている必要があります。前述した「アミノ酸」が髪を作るための原料とすれば、血流(血液)は原料を送るための「輸送経路」と言っても良いでしょう。頭皮の血行が悪くなれば栄養素がきちんと行き届かなくなり、発毛機能が衰えやすくなってしまうわけです。

血流の悪さには様々な要因が考えられますが、食事内容も大きな関連を持っています。例えば油分や塩分の多い食事を習慣的に取っていれば血管が収縮し血行が悪くなりますね。また糖類を摂りすぎている場合も冷え性が促進されやすく、血の巡りは悪化します。

更に不規則な食事による自律神経の失調が血行を悪化させ、髪の栄養不足を生んでいることもあるのです。反対に食生活を見直し、血流を良くする食品を意識的に摂取していけば、頭皮への栄養補給がスムーズに行われるようになり育毛効果のサポートとなってくれます。



頭皮環境と食事内容も密接な関係アリ!

食べる

薄毛と頭皮の状態(頭皮環境)は密接な関係を持っています。

例えば頭皮がベタベタと油っぽい状態の場合、毛穴に入り込んだ脂質が酸化して過酸化脂質となり、毛を生やす毛乳頭等の働きを弱らせてしまうこともあるのです。反対に頭皮が乾燥をしすぎた状態も薄毛を促進させる一因となります。

このような「頭皮の乾燥/ベタベタ」については「体質だから仕方がない」と思い込んでいる人が多いようです。ところが実際には、日々の食生活も頭皮の「肌質」を大きく左右しています。例えば脂質の多い食事をしていると、体内の脂を分解するためにビタミン類が多く消費されて欠乏し、ビタミンが本来行うべき「皮脂のコントール」という機能がうまく働かなくなります。

結果として「ベタベタ頭皮」になりやすいのです。今までの食生活を見直し適切な栄養素を補給していけば、頭皮環境を正常化し髪が生えてきやすいベースを作ることに繋がります。


不足してませんか?健康な髪を生やすために必要な「基本の栄養素」

食生活で薄毛を改善するためには、まず現在の栄養状態を振り返ることが大切です。ここでは健康な髪を作るために必須となる基本の栄養素と、不足している人に多いチェックポイントをご紹介していきます。チェックリストに思い当たる点が多い場合には、栄養素を多く含む食品を意識的に献立に取り入れるようにしていきましょう。



タンパク質(アミノ酸)

たまご

前述のとおり、髪を作っているタンパク質「ケラチン」は、シスチンやグルタミン酸・アルギニン・セリン等、様々な「アミノ酸」によって構成されています。特に体内で合成ができない「必須アミノ酸」が不足した場合には髪の生成が正常に行われなくなるため、意識して摂取をすることが大切です。

【髪と関わる必須アミノ酸】

  • メチオニン
    ケラチンの組成率は1%程度と少ないものの、不足をすると切れ毛・枝毛等が起こる他、抜け毛・薄毛が促進されるとも言われているアミノ酸です。
  • イソロイシン・ロイシン・バリン(BCAA)
    『分岐鎖アミノ酸』にグループ分けされることの多いアミノ酸で、3種を合わせたケラチンの組成率は17%以上にもなります。頭皮・髪を健康に維持するためには必須の存在です。筋肉維持にも使われるアミノ酸であるため、特に運動量が多い人、スポーツをよく行う人等の場合にはBCAAが不足しがちです。
  • トレオニン
    頭皮の角質層等を構成するアミノ酸で、頭皮の生まれ変わり(ターンオーバー)等にも深く関わります。
  • リジン
    黒い髪を作るために必要となる「カルシウム」の定着率を上げるアミノ酸です。

タンパク質不足(アミノ酸不足)のチェックリスト

  • ダイエット中である
  • 集中力が落ちている気がする
  • 疲れやすい
  • ニキビ・吹き出物等の肌荒れが気になる

タンパク質が不足すると髪の生成だけでなく筋肉の生成も正常に行われなくなり、体力の低下が起きます。またアミノ酸不足は脳神経の働きも鈍らせるため、思考力が落ちたり、不安感が高まる傾向も持っています。

タンパク質(アミノ酸)を多く含む食品は?

  • 牛乳・乳製品(ナチュラルチーズ等)
  • 卵(鶏卵・うずら卵等)
  • 肉類(鶏ささみ、鶏むね肉、豚肉等)
  • 大豆・大豆食品(納豆、豆腐、油揚げ等)
  • 魚介類(マイワシ、鮭、かつお、いわし、さんま等)

タンパク質を上手に摂取するコツは?

髪を作るために大切な「タンパク質」ですが、肉類・卵等、動物性タンパク質のカロリーと脂質には要注意です。摂取をしすぎると消化器官に負担をかけ栄養吸収率が下がる他、血行を悪化させてしまう一因にもなります。

一日の中で動物性蛋白質は「適量」を取るようにし、調理方法では油分の少ない「蒸す」「網焼き」といった方法を取るようにしましょう。比較的カロリーの少ない鶏ささみ・鶏むね肉等を摂取するのもおすすめです。

アミノ酸不足が気になる時の育毛サプリメント「救いのかみHD」

救いのかみHD

出典 ヘアドクター発毛科学研究所

メチオニン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファン・リジン等、髪のケラチンを作る必須アミノ酸9種に加え、年齢に応じて体内生成力が衰えやすい非必須アミノ酸9種も加えられた配合バランスの良いアミノ酸サプリメントです。人体を構成する形のアミノ酸である「天然型L型アミノ酸」のみが配合されているので、効率の良い吸収性が期待できます。

ヘアドクター発毛科学研究所
通常価格:4,880円(税込)
※定期コース割引あり



亜鉛

レバー

ミネラルの一種である「亜鉛」は、アミノ酸やビタミンからタンパク質・コラーゲン等を合成する際に欠かすことのできない成分です。毛母細胞が髪を作る時の細胞分裂にも亜鉛が必須であり、育毛・発毛対策においては非常に重要な存在と言えます。

亜鉛はかつては「通常の食事をしていれば不足しない」と言われるミネラルでしたが、近年では食生活の変化によって亜鉛不足の人が増えていると言われています。

亜鉛不足のチェックリスト

  • 爪が白っぽい、爪に凸凹がある
  • 立ちくらみ・眩暈等が起きやすい
  • パソコン・テレビ・スマホ等を長く見るのが辛い(眼精疲労)
  • 料理の味を薄く感じることが多い(味覚障害)
  • 不溶性食物繊維を多く摂取するようにしている

亜鉛不足は髪の状態にも直結しやすく、髪のツヤ感の低下・短い切れ毛の増加・抜け毛の増加等の症状も招きます。抜け毛の増加に加えて上記のような体の不調・眼や舌の機能低下を感じるようであれば、亜鉛不足を疑った方が良いでしょう。

亜鉛を多く含む食品は?

  • 牡蠣
  • レバー(豚レバー、牛レバー、鶏レバー)
  • カニ(タラバガニ、カニ缶等)
  • 牛肉(肩肉・ロース等)
  • 魚卵(たらこ等)
  • ナッツ類(カシューナッツ、アーモンド、松の実等)

亜鉛を上手に摂取するコツは?

亜鉛もタンパク質同様に比較的ハイカロリーな製品が多いため「食べ過ぎ」には注意が必要です。少量ずつを定期的に摂取するのであれば、ナッツ類を食事に取り入れてみると良いでしょう。おやつ代わりにナッツを少し食べたり、サラダやスープのトッピングとして加えてみるのもおすすめです。

亜鉛不足が気になる時の育毛サプリメント「スカルプD サプリメント 亜鉛EX」

アンファー_亜鉛サプリ

出典:アンファー

髪のボリュームを左右するミネラル「亜鉛」に加え、髪を構成するケラチンを加水分解したパウダーも配合した育毛サプリメントです。比較的シンプルな配合となっている分だけ価格が抑えられており、手軽に育毛対策が始められるのも魅力となっています。

「ビタミンやタンパク質は摂れているけど、亜鉛の多い食事は難しい」と感じた時におすすめです。男性向けサプリ(メンズタブレット)と銘打たれていますが、成分の配合内容的には女性が飲んでも問題ありません。

発売元:アンファー
内容量:60日分(120錠)
価格:1,200円(税込)

亜鉛のその他の働きや多く含む食品については、下記のページでさらに詳しく解説しています。是非参考にしてみて下さい。

亜鉛に美肌効果があるってホント?多く含む食品・サプリ解説!抗酸化作用でシミ・シワ予防



ビタミンB群

いくら

ビタミンB2、B6、B12等を総称した「ビタミンB群」は、摂取したタンパク質をアミノ酸に変換するために必須となるビタミン類です。

前述した肉・卵・大豆等から摂取したタンパク質は、そのままアミノ酸として体内で利用できるわけではありません。一度体内で分解されてから、髪の原料等に使われるわけですね。いくらタンパク質を積極的に摂取しても、ビタミンB群が不足していればアミノ酸(髪の原料)にはなってくれないのです。

またビタミンB2、B6等は頭皮の状態を健康に維持するためにも必要な栄養素となっています。

ビタミンB不足のチェックリスト

  • 顔や頭皮がベタつきやすい(脂性肌である)
  • お酒を飲むことが多い
  • 甘いものをよく食べる
  • 風邪等の体調不良を起こしやすい
  • 口内炎ができやすい

ビタミンB群はアルコールや糖類の分解でも多く消費されてしまうため、お酒をよく飲む人・スイーツ類を好む人等は特にビタミンBが不足しがちです。

ビタミンB群を多く含む食品は?

  • 魚卵(たらこ・いくら・すじこ等)
  • 大豆食品(納豆・豆腐・きなこ等)
  • 小麦胚芽
  • うなぎ
  • 肉類(レバー・ホルモン)
  • 魚類(マグロ・カツオ・サバ等)
  • アボカド
  • 海苔(焼き海苔、青のり等)

ビタミンB群を上手に摂取するコツは?

ビタミンB群の中には体内に長時間留めておけず、一定期間が過ぎると尿や汗として体外に排出してしまうものもあります。一度に多量に摂取をするよりも、少量ずつを一日の中で定期的に摂取していった方が効果的です。



ビタミンC

カラーピーマン

ビタミンCは摂取したタンパク質の体内での吸収を助ける働きを持っています。またビタミンBと同じく、アミノ酸を合成するためにも欠かすことのできない栄養素です。更に髪の毛や頭皮を構成する「コラーゲン」を合成するためにも、ビタミンCが多量に使われます。髪を生やす様々なプロセスで働いているビタミンというわけですね。

ビタミンC不足のチェックリスト

  • タバコを吸う
  • お酒をよく飲む
  • アウトドア等で紫外線をよく浴びる
  • スポーツ・運動することが多い
  • 睡眠不足である
  • 過労状態だと思う
  • ストレスが溜まっている

ビタミンCは体内での生成ができない上に、体の様々な機能回復・疲労回復のために消費されてしまう栄養素です。特に近年では、睡眠不足・過労等によるビタミンC不足の人が増えていると言われています。また紫外線を浴びるとビタミンCが消費されるため、特に夏場にはビタミンC不足が起こりがちです。

ビタミンCを多く含む食品は?

  • ピーマン(カラーピーマン)
  • パセリ
  • ゴーヤ
  • ブロッコリー
  • じゃがいも
  • 小松菜
  • アセロラ
  • ベリー類(イチゴ・ラズベリー・クランベリー等)

ビタミンCを上手に摂取するコツは?

ビタミンCは水溶性であるため、長く水に漬けておくと栄養成分がどんどん水に溶けだしてしまいます。水で洗う・つけ置くといった時間はできるだけ短くするようにしましょう。またスープ類・鍋類等、溶け出したビタミンも一緒に飲める調理法にするのも手です。ビタミンCは熱にあまり強くないので、加熱時間は短めにすることも大切です。



ビタミンE

ピーナッツ

ビタミンEは毛細血管の働きを改善する作用を持つビタミンです。細胞膜の脂質の酸化を食い止める「抗酸化作用」を持ち、頭皮を若々しく潤った状態に保つための働きも担っています。またビタミンCの働きをサポートする役割も持つため、ビタミンCとあわせて摂取することが推奨されています。

ビタミンE不足のチェックリスト

  • 肌にシミが増えた
  • 肌にハリがなくなったと思う
  • (女性の場合)月経痛・月経不順が気になる
  • 冷え性である、冷えが気になる
  • オイルカットダイエットをしている(したことがある)

特に近年では、脂質・油分を過剰に避けたダイエットによるビタミンEの不足が問題視されています。一度過剰なダイエットを行ったことでビタミンEの吸収がうまくできなくなり、ビタミンE欠乏症となってしまうケースも増えているようです。

ビタミンEを多く含む食品は?

  • ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ等)
  • ゴマ(ごま油等)
  • 緑黄色野菜(ほうれん草、かぼちゃ等)
  • 卵(鶏卵)
  • 魚類(いわし等)
  • 大豆・大豆食品(木綿豆腐等)
  • レモン
  • キウイ
  • アボカド

ビタミンEを上手に摂取するコツは?

ビタミンEは脂溶性(脂に溶けやすい)ので、油分と一緒に摂取をすると吸収率が高まります。ビタミンCとは異なり熱にも比較的強いので、ごま油等の植物油と一緒に炒め物等にするのも良いでしょう。またβカロテン(ビタミンA)と一緒に摂取をすると抗酸化作用がより高まるため、「ビタミンA・C・E」がそれぞれ入った献立を考えると理想的です。

ビタミン不足を感じた時のサプリメント「ディアナチュラビタミンC・E・A 30粒」

ディアナチュラビタミンC・E・A

薄毛等のエイジングケア対策のために必要となる「ビタミンC」「ビタミンE」「ビタミンA」をバランス良く配合したサプリメントです。サッと一粒で栄養補給ができる便利さが最大のメリットと言えます。ワンコイン少々で購入できる手軽さも嬉しいですね。

ただし各ビタミン単体のサプリメントに比べると、ビタミンC等の含有量はやや少なめです。野菜類等でビタミン類を摂った上で、それでも不足する分を補うサプリメントと考えましょう。

発売元:アサヒグループ食品
内容量:30粒(30日分)
参考価格:600円程度


毎日の食事に加えたい!発毛・増毛効果が期待できる注目の成分

健康な髪を作るための「必須の栄養素」だけでなく「発毛・育毛に良いとされる成分」も加えていけば、薄毛の改善効果がより早まることも期待できます。


大豆イソフラボン

大豆と豆乳

大豆イソフラボンとは大豆及び大豆食品に含まれるフラボノイド(香り・苦味成分)の一種で、女性ホルモン「エストロゲン」に類似した働きをすることが判明しています。特に更年期の女性に多い「女性ホルモンバランスの乱れ」が原因の薄毛対策に用いられることが多い成分です。

また最近では、AGA(男性型脱毛症)の原因となる酵素「5αリクターゼ」の活動を抑止する働きもあると言われるようになり、女性の薄毛だけでなく男性の薄毛対策としての注目度も上がっています 。

【大豆イソフラボンを多く含む食品】

  • きなこ
  • 豆乳
  • 味噌
  • 納豆
  • 豆腐 等

なお大豆イソフラボンは過剰摂取をすると却ってホルモンバランスを悪化させてしまうことがあります。一日の推奨摂取量は1日あたり75mg(無調整豆乳の場合1日カップ1杯程度)ですので、飲み過ぎ・食べ過ぎには注意してください。

また腸内細菌(エクオール産生菌)が消化器官内に無い人の場合、大豆イソフラボンによるホルモンバランス調整効果が感じられない場合もあります。


アリシン

にんにく

アリシンはにんにく等の「香りの元」となる化合物です。血液が固まった「血栓」ができるのを防止する等、血液をサラサラにして流しやすくする血行改善効果を持っています。

また細胞を老化させる原因となる「悪玉活性酸素」の働きを抑える「抗酸化作用」を持つのもポイントです。「髪を作り出す」といった体の機能の衰えをサポートする働きも期待できます。

【アリシンを多く含む食品】

  • にんにく
  • ねぎ
  • 玉ねぎ 等

アリシンは野菜の細胞を壊すことによって発生する化合物であるため、にんにくやねぎ等の野菜類はできるだけ細かく刻んだ方が効果的です。また刻んだ・切った状態で放置をすると徐々に成分が分解されてしまうため、使用する直前に刻むことをおすすめします。


リモネン

柑橘類

リモネンは柑橘類の果皮に含まれる成分です。健康維持・体質改善等に役立つ「ファイトケミカル」のひとつとして注目され、研究が進められています。近年の研究では、リモネンにはAGA(男性型脱毛症)の原因となるホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制する働きがあることがわかってきました。

また抗菌作用が強いことから、頭皮環境を改善する目的でも「リモネン」の活躍が期待されています。

【リモネンを多く含む食品】

  • グレープフルーツ
  • レモン
  • オレンジ
  • 温州みかん

※いずれも果皮

生の柑橘類にはビタミンC等のビタミン類も含まれていますから、薄毛対策にはピッタリですね。なおリモネンはため、果皮を安心して食べられる国産品であり、なおかつ無農薬の果物を選ぶことも大切です。


カプサイシン

トウガラシ

カプサイシンはトウガラシ等に含まれる辛味成分です。発汗を促進させ体の新陳代謝を高める効果があるとして、昔から育毛剤等にもよく使われています。

また近年では、カプサイシンと大豆イソフラボンを同時に摂取することによって神経が刺激され、「IGF-1」という成長因子が生まれることも判明しました。この成長因子は髪を生む細胞である「毛母細胞」の働きを活発にさせることから、「カプサイシン+イソフラボン」に発毛効果があると考えられています。

【カプサイシンを多く含む食品】

  • トウガラシ
  • ししとう(獅子唐辛子)

なおカプサイシンによる粘膜への刺激の耐性には個人差があり、過剰な摂取は舌・眼等を傷つけるだけでなく胃腸の粘膜を過剰に刺激して消化器官の機能を低下させる恐れもあります。

日本での1日の推奨摂取量は5mgとも言われているので、トウガラシの場合には1本程度が限界というわけです。辛味の無いサプリメント摂取でも胃腸への刺激が起こる場合がありますので注意しましょう。


サポニン

高麗人参

サポニンは植物の根や茎等に含まれている「苦味」の元となる成分です。免疫力を高める働きを持ち、肌荒れ等にも効果的であることから、サポニンを含む植物は昔から「薬」として重宝されてきました。

近年では高麗人参・田七人参等に含まれるサポニンに血栓を防止する作用があることがわかり、血液をサラサラにし血行を改善する形での薄毛対策効果が期待されています。

【サポニンを多く含む食品】

  • 高麗人参
  • 田七人参
  • 大豆
  • ソラマメ
  • 黒豆

なおサポニンは種類によって溶血作用の強さが異なり、中には過剰摂取によって吐き気・嘔吐といった副作用が起きるものもあります。高麗人参ドリンク等を使用する場合には使用上の注意や説明書きをきちんと確認し、容量・用法を守りましょう。


フコイダン

めかぶ

フコイダンは海藻類のヌルヌル・ネバネバとした物質に含まれる硫酸化多糖の一種です。成長因子であるFGF-7を増加させる作用を持つことから、ヘアサイクルの改善に効果があると考えられています。

また胃の粘膜を守る作用を持つため、消化器官を健全に保ち、他の栄養素の接種率を落とさない働きも期待できます。

【フコイダンを多く含む食品】

  • もずく
  • めかぶ
  • 昆布
  • わかめ

フコイダンが多い海藻類は、鉄分・カルシウム・マグネシウム等のミネラル類も豊富に含んでいます。日頃の食生活ではミネラルが欠乏しやすいので、栄養バランスを整えるという意味でも海藻類の摂取は意識的に行っておくと良いでしょう。


食事での薄毛対策を成功させるポイント

髪の栄養は「バランス良く摂る」が大切

栄養バランスと食事

「栄養補給で薄毛を改善しよう」というと、「何か一種類の栄養素や食品さえ摂れば薄毛が治る」という誤解をしてしまう人も多いようです。

例えば「薄毛改善には亜鉛が良い」と聞けば、牡蠣ばかりを集中して食べる、食事を改善せずに亜鉛サプリばかりを飲む...といった具合ですね。しかし前述したとおり、健康な髪が生まれるまでのサイクルには、アミノ酸・ビタミン各種・亜鉛等のミネラル類といった多種の栄養素が関わっています。

例えケラチン合成のために必要な「亜鉛」の補給が改善されても、ケラチンの原料となる「タンパク質」が不足していれば毛母細胞は髪を生み出しにくい状態のままです。

また喫煙や睡眠不足等でビタミンCが不足をしていても、やはり頭皮の状態は改善されにくいことになります。一種類だけの栄養素に頼り切る方法では、薄毛・髪のボリュームダウンといった問題を解決するのが難しいのです。

薄毛を体の内側から改善していくためには、三食の食事の中でバランスの良い栄養補給を行っていくことが何よりも大切と言えます。

 【バランスの良い食事改善のヒント】

  • 「おにぎりだけ」「パンだけ」といった炭水化物系単品のみの食事を避け、汁物・主菜を付ける
  • 大豆及び大豆食品・海藻類(海苔等)が取り入れやすい和食の献立を増やす
  • 朝食で栄養が取れなかった場合には昼食の副菜を増やす、前日に野菜が少なかった場合には翌日に緑黄色野菜を意識的に摂る等、1日単位だけでなく2~3日単位で栄養バランスを整える

食事はできるだけ同じ時間に摂る

薄毛の原因となる血行不良には、自律神経の失調が影響をしていることもあります。生活リズムの乱れやストレス等から交感神経・副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、血管が収縮した状態が慢性化してしまうのです。

自律神経を整えるためには、食事の時間を一定にすることも効果的であると言われています。朝食・昼食・夕食の三食はできるだけ同じ時間に摂ることを意識しましょう。


油分摂取は「適度」にする

脂質の摂取が過剰だと、体内のビタミン消費が激しくなり栄養バランスが乱れてしまいがちになります。頭皮環境の悪化を招きやすいため、オイルの使用量は控えめにしていくことも大切です。近年では食生活の欧米化・外食等の増加によって、脂質過多の人が増えている状態となっています。

脂質の摂取は総カロリーのうち20%程度に留めるのが理想的です。しかし男性の場合は10人に2人、女性の場合は10人に3人が総カロリー比30%という脂質の過剰摂取状態となっているのです。揚げ物類・ファストフード類・ラーメンのスープ・スナック菓子等の脂質の多い調理法・食品はできるだけ控えるように注意していきましょう。


オイルカットも問題

また反対に、減量・ダイエット等のために過剰なオイルカットを行うのも栄養バランス的には良くありません。脂質を完全にカットしてしまうと、ビタミンE・Aといった脂溶性の栄養分の吸収が悪くなり、髪の生成にも支障が生じます。「油・脂質を一切摂らない」ではなく「控えめにする」という考え方に切り替え、良質な植物油等を使用しましょう。


おわりに

インスタント

現代の日本は「飽食の時代」と言われるほど様々な食品が溢れており、一見すると栄養面にはまったく問題が無いようにすら思えます。

ところが実際には、孤食(一人での食事)の増加やレトルト・インスタント食品等の常用化によって、実に75%近い人が何らかの栄養の偏り・栄養不足の状態にあるとも言われている状態です。20代の若年層で薄毛が気になる人が増えていたり、薄毛に悩む女性が増加している理由のひとつとしても、「栄養の偏り」が指摘されるようになっています。

「とにかく安くカンタンに食事を済ませたい」「痩せたいからとにかくカロリーオフする」といった極端な思考から抜け出して、「自分の体の中を整える」という食事を心がけること....この点の意識を切り替えられるかどうかで、これから先の髪の状態も大きく変わってくるはずです。

食事の他にも気を付けるべき悪習慣があります。ヘアケアや日常生活などについて気を付けたいポイントを薄毛、抜け毛の原因となる「悪習慣」で紹介してます。あわせてご覧ください。





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