知らずにやっていませんか?薄毛、抜け毛の原因となる「悪習慣」
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鏡を見るたびに髪の状態をチェックしながら、「これも年齢のせい」と諦めていませんか?
薄毛・抜け毛の原因には、遺伝や加齢といったものだけでなく、日々行っている様々な習慣が影響を及ぼしていることがあります。髪や頭皮に対して「良くない習慣」が慢性化している人の場合、薄毛・抜け毛といった現象が起きる年齢が非常に早くなっていることもあるのです。
ここではヘアケア・食生活・生活習慣等、日常生活の様々な側面の「薄毛・抜け毛を促進させる習慣」についてご紹介していきます。思い当たる点が無いか、一度チェックをしてみましょう。
ヘアケア編 ~髪に悪影響を与える習慣~
シャンプーやブラッシング等の髪のお手入れを「全くしない」という人は居ませんよね。でも「なんとなくコレでいいや」と思って続けていたお手入れや「髪に良いはず」と思っていたケアが、実は抜け毛・薄毛を促進させていることもあるのです。
【ヘアケア関連のセルフチェックリスト】
- シャンプーは価格で選んでいる
- シャンプーは爽快感や香料で選んでいる
- ボトルから出したシャンプーを泡立てずに髪につけている
- トリートメントやコンディショナー後は軽くすすぐだけ
- 髪を洗った後は自然乾燥
- ブロー用ブラシとブラッシング用ブラシは同じ
- ナイロン等の安価なブラシを使っている
- 1ヶ月に1回以上の割合でパーマ・ヘアカラーをしている
- ヘアスタイル(分け目等)はほとんど変えない
- 毎日髪を束ねている
洗髪で薄毛・抜け毛のために注意したいポイント
毎日なにげなく行っている洗髪が薄毛に繋がっている!なんてことにならないようにチェックしてみましょう。
洗浄力が強すぎるシャンプーの使用
シャンプーには、頭皮から分泌された皮脂や整髪料等の汚れを落とすための「界面活性剤」という洗浄成分が含まれています。界面活性剤にはいくつかの種類があり、全ての成分に問題があるわけではありません。
しかし以下のような成分については「皮脂を奪い取りすぎる」「肌質によっては刺激が強すぎる」という問題が指摘されています。
洗浄力が強いシャンプー成分
- 高級アルコール系界面活性剤
- 石油系界面活性剤(石鹸系シャンプー)
高級アルコール系界面活性剤は少量でも泡立ちが良くなる上、成分価格も比較的安価であることから、ドラッグストアや薬局等で販売される市販シャンプーの多くに配合されています。
しかし、長期的に継続使用をすることで頭皮が本来必要とする潤いまでも奪い去り、頭皮を乾燥させる可能性が高いのです。慢性的な乾燥状態から頭皮が過剰に皮脂を分泌させ、ベタベタ頭皮になるという悪循環を生み出すこともあります。
石鹸シャンプーなら安心?
近年「自然派志向」の人から選ばれることが増えた石鹸シャンプーについても、同様の問題が見られます。油脂・天然脂肪等の原料から作られた石けんシャンプーは「ナチュラルで頭囲に優しい」という印象がありますよね。
しかし<「石けん」の洗浄成分はアルカリ性であり皮脂吸着力は非常に強く、使用方法を誤ると皮脂のとり過ぎが起こる可能性が高いのです。特に乾燥肌・敏感肌等、元々の肌の水分量が少ない人が石けんシャンプーを長期使用した結果、頭皮の乾燥が促進されてしまったケースも多く見られています。
シャンプー成分の頭皮残り
シャンプー等の洗浄成分が頭皮に残ってしまうと、界面活性剤による刺激で頭皮がダメージを受け、抜け毛や薄毛の原因となります。
特に成分が残りやすくなる習慣が、シャンプーの原液(ボトルから出した液体)を直接髪や頭皮に付ける行為です。原液のままの状態のシャンプーは粘度が高く、少々のすすぎでは成分がキレイに落ちてくれません。
原液を直接髪・頭皮に付けた場合、成分を落としきるまでに必要となるすすぎ時間は「泡」にしてから付けた場合の5倍以上もかかるとされています。
コンディショナー・トリートメントのすすぎ不足
シャンプーのすすぎ不足も問題ですが、非常に多いと言われているのがコンディショナーやトリートメントでの「すすぎ」不足です。
シャンプーではしっかりとすすぎを行うという人でも、コンディショナー・トリートメンについては「成分が残った方が髪に良いのではないか」という考えからすすぎが軽すぎたり、ほとんどすすがない人が多いと言われています。
確かにコンディショナー・トリートメントに含まれる成分(合成シリコン・合成ポリマー等)は、「髪自体」に少量残ることでキューティクルをコートしてくれるものです。
しかし頭皮にこれらの成分が残ったままになるとコーティング剤が毛穴をつまらせてしまい、育毛を阻害して抜け毛を増やす原因となってしまいます。
「濡れた髪の放置」による雑菌繁殖と傷みの促進
「ドライヤーの熱で髪が傷むのでは?」と、髪の毛をまったく乾かさない、またはほとんど乾かさない状態で眠ってしまうという人も多いようです。
しかし水分が多量に残った状態の髪や頭皮は、雑菌が繁殖するためにうってつけの場所となってしまいます。頭皮に多量に雑菌が繁殖したことで痒み等の炎症が起こり、この刺激が薄毛・抜け毛の原因となるケースも珍しくありません。
また濡れた状態の髪の毛や頭皮は、水でふやけて細胞同士の繋がりが弱くなっている状態です。ほんの少しの摩擦や引っ張られる圧力等でもダメージを受けやすく、夜間の抜け毛を増やしたり、キューティクルの傷みを促進させる原因ともなります。
ブラッシングで薄毛・抜け毛のために注意したいポイント
誤ったブラッシングによるダメージの蓄積
ブラッシングはきちんと行えば髪・頭皮の汚れを落としやすくしてくれる「良い習慣」です。しかし、いきなり髪の根元部分からブラッシングを行ってしまうのは辞めましょう。
もつれた部分・絡まった部分等がブラシに絡んで根本が引っ張られやすくなり、髪だけでなく頭皮に対しても大きなダメージを蓄積させてしまいます。枝毛や切れ毛が生まれやすく、弱く抜けやすい髪が増える大きな原因となるのです。
ブラッシングに適さないブラシの使用
ナイロンブラシは安価に購入できるのがメリットですが、ブラッシング時に静電気が起きやすいのが難点です。静電気が起きている状態で更にブラッシングを続けると髪の表面にダメージが生まれ、切れやすく抜けやすい毛が増える一因となります。
また金属等の硬すぎる素材でできた製品でブラッシングを行うと頭皮への刺激が大きすぎ、頭皮の炎症を生む可能性が高くなります。
この他、ブロー用のブラシ(ロールブラシ等)やヘアセット用のコーム等、「ブラッシング用途ではない製品」をブラッシングに使っている場合にも、上記のような髪・頭皮トラブルが生まれる危険性は高いと言えるでしょう。
その他~薄毛・抜け毛のために注意したいポイント
頻繁なヘアカラー・パーマ
ヘアカラーやパーマとは、アンモニア等のアルカリ成分で一度髪のキューティクル(体毛細胞)の結合状態を切断し、髪に色を入れたり、カール等の形状をつけるものです。
強いアルカリ成分を使用することから頭皮に対する刺激は大きく、特に敏感肌の人や生理中等で肌が不安定になっている場合には多大な炎症が起きる可能性もあります。
頭皮の生まれ変わり(ターンオーバー)を超えた頻繁すぎるヘアカラー・パーマが行われた場合、頭皮のダメージが蓄積され、髪を生やすため毛乳頭等の働きが衰えてしまうことから、薄毛・抜け毛の原因となる可能性が否定できません。
また頭皮だけでなく髪そのものにもダメージが蓄積されるため、更に「髪が抜けやすい状態」を作っていると言えます。
「髪の分け目」がいつも同じ
ヘアスタイルを作る時にいつも同じ箇所に分け目を作っていると、髪が本来生える方向とは異なる方向への圧力が日々かかるため、頭皮・毛穴に対する負担が大きくなります。
特にキツく髪をなでつけている場合、毛穴が変形してしまう可能性もあります。頭皮に浴びる紫外線量が分け目の箇所にだけ集中してしまう点からも、長い間同じ箇所に目を作ることは避けた方が良いでしょう。
「まとめ髪スタイル」が毎日同じ
特に女性の抜け毛・薄毛で大きな原因となっているのが、ポニーテール・夜会巻き等、ロングヘアを引っ張ってまとめるヘアスタイルの慢性化です。
本来髪の毛は下側に向かって降りているのが「通常の状態」なのですが、これに逆らう形でまとめた状態が長期化すると毛穴に負担がかかり、頭皮の血行が悪くなっていきます。
タンパク質等の必要な栄養素が髪に行き渡らないことから髪が抜けやすくなり、悪化した場合には「牽引性脱毛症」となってしまうこともあるのです。
食生活編 ~髪に悪影響を与える習慣~
食生活の乱れで栄養素がきちんと頭皮に行き届かなかったり血行が不良となることも、薄毛・抜け毛を促進させる大きな原因となります。
【食生活関連のセルフチェックリスト】
- ダイエットのために野菜中心の食生活にしている
- 家で食事を取る(作る)ことはあまり無い
- 糖質制限等の特定食品を制限している
- ファストフード・レトルト食品を食べることが多い
- ラーメンを食べることが多い
- 週に3回以上は飲酒している
- 食品を購入するためにコンビニを利用することが多い
- スナック菓子をよく食べる
- 濃い味付けのものが好き
- 外食では揚げ物類をよく食べる
過剰なダイエットによるアミノ酸不足
近年増加していると言われているのが、過剰なダイエットによって薄毛となるケースです。ダイエットとは本来、栄養バランスを考えた上でのカロリー制限を行うのが原則ですね。
しかし「とにかくカロリーを減らしたい」と野菜ばかりの食事にする等の極端な食事制限を行うことで「髪の栄養源」が体内で不足してしまう事例が多いと言われています。
髪に必要なアミノ酸
髪の元となる「ケラチン」を作っているのは、約18種類のアミノ酸です。
髪を作るアミノ酸の中には「シスチン」等の体内で合成可能なものもありますが、「メチオニン」等の必須アミノ酸(体内で合成できず、食事から摂取することが必要なアミノ酸)も多数含まれています。
つまり栄養不足になれば、髪そのものを作れなくなってしまうわけです。
メチオニン等のアミノ酸が豊富な食べ物には様々なものがありますが、ここでは代表的な食品を数点挙げてみましょう。
【アミノ酸が豊富な食品】
- 牛乳・乳製品
- レバー等の肉類
- 卵
- 魚介類
- 大豆
- 全粒粉・玄米等
肉・魚・乳製品等の動物性タンパク質が豊富な食品は、ダイエット時に「脂肪分が多すぎるから」「コレステロールが気になるから」と過剰に控えられてしまいがちです。
しかし上記のような食品に含まれるアミノ酸は、ビタミン等の異なる栄養素で置き換えられるものではありません。体が必要とするタンパク質までもカットしてしまえば、髪の毛を作るための栄養素が激減し、髪の生成に問題が生じてきます。
栄養が不足すると...
髪のツヤ・コシ等がなくなり、パサつきが目立つようになるのが栄養不足の初期段階です。更に栄養不足が慢性化すると細く弱い髪しか生まれなくなり、髪全体のボリュームが低下していきます。
悪化することで抜け毛の多さだけでなく「薄毛(脱毛症)」といった症状となることもあるのです。
脂質・塩分の多さ~ファストフード・レトルト・つまみ等~
「食べなすぎる」のが髪に良くないのは上記のとおりなのですが、脂質や塩分等が過剰に摂取されることも頭皮にとっては良くありません。
脂質・塩分の過剰摂取で起こる頭皮への影響
脂質が過剰に摂取されると頭皮の油分状態をコントロールするためのビタミンB群等が体内で消費されてしまい、頭皮がベタつきやすくなります。
頭皮に残って酸化した皮脂が「過酸化脂質」となって毛穴に詰まり、これが正常な育毛を阻害してしまうこともあるのです。
また脂質や塩分の取りすぎは血管を縮めて血液をドロドロにさせ、全身の血行も悪くさせてしまいます。頭皮に走る毛細血管の巡りが滞れば、せっかく摂取したアミノ酸等の栄養素も髪にきちんと届けられません。結果として細く弱い髪・抜けやすい髪が生まれやすくなり、抜け毛・薄毛を促進させてしまうわけですね。
脂質・塩分の多い食品
脂質・塩分の多い食品の代表格として挙げられるのが、以下のような食品です。
【脂質・塩分の多い食品】
- ハンバーガー等のファストフード類
- ラーメン・カップラーメン・インスタント食品
- フライドポテト等の揚げ物類
- ポテトチップス等のスナック菓子類
- 乾き物・塩辛等の酒のつまみ類
外食が多い人、インスタント食品等で食事を済ませることが多い人の場合、脂質・塩分の摂取量が慢性的に過剰となっている可能性が高いです。
日本人の平均的な塩分摂取量は成人男性で約11グラム、成人女性で10グラム弱ですが、上記のような食習慣がある人の場合には平均摂取量の200%を突破しているとも言われています。
飲酒による影響
ポカポカして血行がよくなる?
アルコールの摂取について、「お酒を飲めば血行が良くなる」と思っている人は多いようです。確かにアルコール摂取が少量である場合には、体内の血行が改善されることもあります。
体がアルコール(エタノール)を分解して生まれた物質である「アセトアルデヒド」には血流をアップさせる働きがあるとされており、これによって「お酒を飲むとポカポカする」「体が温まる」といった効果が生まれるのです。
実は...
しかし、アルコール量が一定量を越えて体内でエタノール分解ができなくなると、血液中を巡るアルコール濃度はグングンと上がっていきます。
今度は血管が縮まって、血行が悪くなってゆくのです。過剰なアルコール摂取が続けば血管の疲労度は上がり、結果として頭皮等への血液の巡りも不良となってゆきます。
肝臓がフル稼働
また、一度アルコールを摂取すると、その分解のために肝機能が(肝臓)は12時間以上も働かなくてはなりません。頻度の高いアルコール摂取があればその分肝臓がフル回転する必要が生まれ、本来体が必要とする「代謝」の力が低下する恐れもあります。
吸収した栄養素を体内で使う形に変換する「エネルギー代謝」が正常に行われなくなることで、頭皮や髪に栄養素が届きにくくなることも考えられるのです。
日常生活編 ~髪に悪影響を与える習慣~
睡眠等の毎日の生活習慣も、髪の生育とは関連しています。
【日常生活関連のセルフチェックリスト】
- 1日の睡眠時間は6時間を切っている
- 就寝するのは深夜1時を過ぎてからである
- 週末に夜更かし・朝寝坊・寝だめをすることが多い
- 夜勤等で昼夜逆転生活になることが多い
- デスクワークである
- 定期的な運動はしていない
- 冷房用の防寒対策は特に取っていない
- 肩こりや手足のむくみを感じることが多い
- 喫煙している
- 夏でも日傘や帽子等は使わない
睡眠不足
上記でも解説したとおり、髪の生育と血行状態には大きな関連があります。しかし、血流が滞る理由のひとつに「睡眠不足」があることは意外と知られていません。睡眠不足は私達の脳の「自律神経」を乱し、頭皮等への栄養供給を阻害してしまう存在なのです。
2つの自律神経
「自律神経」とは、ごくカンタンに言うと「私達の体の中で、自分でコントロールできない部分」を司る神経です。例えば手足等の筋肉は「動かそう」と思えばラクに動かせますよね。しかし「脈拍を上げよう」「汗をかこう」「胃腸を活発に動かそう」というのは無理です。
このような脈拍・血流・栄養吸収といった様々な体内機能を、自律神経は私達の意志とは異なるところで管理しています。自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、それぞれが以下のような働きを担っています。
交感神経 |
活動・興奮・緊張時に前面に出る自律神経です。血管を収縮させて筋肉を緊張させ、体を「すぐに動ける状態」にします。勉強中や作業中、運動をしている時等に出やすくなります。 |
副交感神経 |
睡眠・リラックス時に前面に出る自律神経です。血管を拡張させて筋肉をゆるませ、脳と体を「ゆっくりと休ませる状態」にします。起きている間でも食事中や入浴中等には副交感神経が出やすくなります。 |
上記2つの自律神経は、通常の場合にはその場その場のシーンにあわせてスイッチが切り替わり、どちらか一方が前面に出て血流や心拍数を適切に管理してくれています。
ところが睡眠不足の状態が続くと脳がきちんと休まらず、「交感神経」が常に前面に出るようになってしまうのです。自律神経が失調すると血管が収縮した状態が続くことから体全体の血行が不良となり、頭皮・髪等への栄養の供給もうまく行かなくなります。
夜更かし・寝坊・夜型生活
自律神経の失調は、睡眠不足だけでなく生活サイクルの乱れによっても起こりやすくなります。副交感神経が出やすくなる(=眠くなる)のは、朝に光を浴びてから15時間程度が経過してからです。
夜更かし・朝寝坊をしてしまうとその日の夜に副交感神経がなかなか働かず、睡眠の質が落ちて「睡眠不足」の状態になってしまうんですね。
また人間の脳は網膜から光を浴びることで「陽光が出ている=起床状態である」と認識し、交感神経が活発になります。
そのため夜型生活や夜勤等、夜間に煌々と明るい部屋の中で活動をしている場合、夜間にも交感神経が活発なり続け、更に昼間の睡眠中にも交感神経が出続けて血行が不良になるという悪循環になりがちです。
エアコン等による冷え
特に女性の薄毛・抜け毛に関連すると言われているのが、エアコン等の冷風に当たり続けたことによる「体の冷え」から来る血行不良です。
体感温度の男女の違い
女性と男性では筋肉量の違い等から体内で生成できる熱量が大きく異なり、体感温度には5℃以上もの差があるとも言われています。オフィス等で男性達が「快適である」と感じる設定温度の中に女性が居れば、女性にとっては「寒すぎ」で内蔵から冷えてしまうわけです。
冷えるとどうなる?
このような「内蔵冷え」は「隠れ冷え」とも言われています。冷えによる血管の収縮によって手足等はかえって火照りやすくなることから、「自分が冷えている」と気付かず、ますます冷えやすい状態に自分を置いている女性も少なくないのです。
また常に冷えた部屋に居ることによって体が「冷え」に慣れてしまうと、外気温との差に体が順応できず、自律神経も乱れがちになります。「冷房病」と呼ばれる上記のような状態が慢性化すれば血流は常に悪化した状態となり、抜けやすい細い髪が生まれやすくなってしまうのです。
運動不足による筋肉量の低下
体内の血液のめぐりに大きく作用するのが、体の中の筋肉の量です。人間の「筋肉」には多数の毛細血管が走っており、筋肉が動いて収縮・拡張することで末端の血管の働きをサポートしています。
反対に筋肉が落ちて贅肉(脂肪)になると、その部分の毛細血管の量は大幅に減りますし、収縮・拡張等をしないために血の巡りは悪くなっていくわけです。
どこを鍛える?
人間の筋肉の7割は下半身に集まっており、特に腹筋や大腿筋等の大きな筋肉がきちんと働いていることは体内の良好な血液循環に欠かせないと言われています。
一定の筋肉量を維持するためには、定期的な運動が必要です。デスクワーク等で慢性的な運動不足になっている場合、筋肉量の低下によって血行の不良が起き、これが髪の生成に影響を与えていることも考えられます。
ピークは?
ちなみに人間の筋肉量は20才頃をピークに低下しやすく、特に女性の場合には筋肉維持がしにくい傾向です。またダイエット時に運動をせず、食事制限のみで体重低下を行った場合にも筋肉量は落ちやすい傾向にあります。
紫外線対策(UVカット対策)の不足
近年、抜け毛・薄毛に関わる要素として注目を浴びている存在が紫外線(紫外線A波<UVA>、紫外線B波<UVB>)です。
「夏になると髪がよく抜ける」「夏になると髪が傷んでしまう」という人は多いのではないでしょうか?この現象について「髪が日焼けしたから傷む」と考えている人が多いのですが、実際に傷んでいるのは「髪」だけでなく「頭皮」も同じなのです。
頭皮ダメージに気付かない
紫外線A波(UVA)・紫外線B波(UVB)を浴びるとまず髪のメラニン色素が分解され、毛髪のシステインも破壊されることから枝毛・切れ毛等の現象が増えていきます。
更に頭皮に紫外線が届くと光刺激によって肌細胞が破壊され、髪を作るための「毛母細胞」が活発に働けなくなってくるのです。ごくカンタンに言えば、頭皮が非常に弱った状態となるために髪の毛がうまく作れなくなっていくのですね。
顔の肌等の日焼けについては「赤くなった」「ヒリヒリする」といった現象を察知する人がほとんどですが、頭皮についてはこのような視認による確認が難しく、紫外線による頭皮ダメージに気付かないままという人が多いと言われています。
男性も髪のために紫外線対策
女性の場合「肌の日焼け対策」として帽子・日傘といったUVカット対策を行っている人が近年増え、これが結果として髪・頭皮を守ることにも繋がっています。
しかし男性の場合にはUV対策についての知識が不足しており、頭皮に降り注ぐ紫外線に対して何の対策も行っていない人が多いのが現状です。
紫外線対策については当サイトのこちらのページに詳しく説明されています。
日焼け止めだけじゃダメ!UV対策徹底講座
喫煙習慣
タバコに含まれるニコチンやタールには、血管を収縮させる作用があります。特に毛細血管を収縮させる作用が強いと言われており、頭皮への血流が滞ってしまう可能性が高いのです。
また喫煙による体内の一酸化炭素(CO)の発生が体内細胞への酸素の供給を阻害することも判明しています。頭皮が必要とする酸素が十分に行き渡らないことで、毛母細胞等の働きも鈍りやすくなるのですね。
更にニコチン・タールは健康な頭皮を作るために必須の栄養素であるビタミンC等の栄養素を破壊してしまいます。「百害あって一利なし」と言われるタバコの習慣は、薄毛・抜け毛といった問題についても「百害」があると言って良いでしょう。
メンタルケア・ストレス編 ~髪に悪影響を与える習慣~
抜け毛が増えたり、薄毛になる原因として「ストレス」という要素も注目をされています。
【ストレス関連のセルフチェックリスト】
- 趣味は特に無い
- 人に愚痴を言わない方だと思う
- 悩みを抱え込みやすいと思う
- スポーツ等で体を動かすのは苦手である
- 残業・休日出勤等の過労状態が続いている
- 1年以内に転職や進学等の異動があった
- 1年以内に引っ越しをした
- 最近の人間関係に変化があった
- 眩暈や胃痛・肩こり等の症状に悩まされている
- テスト・プレゼン等の大きな企画に関わっている
ストレス発散の場が無いと薄毛に?
現在のところストレスと薄毛・抜け毛についての直接的な因果関係は立証されていませんが、ストレスから生まれる以下のような影響が健康な育毛を阻害していると考えられています。
健康な育毛を阻害する要因
- 自律神経の失調による血行の不良
- 睡眠の質の低下による成長ホルモンの分泌不良
- アドレナリンの過剰分泌による活性酸素の増加
特にストレスによる交感神経の過剰な活発化(自律神経の失調)は顕著であり、血管の慢性的な収縮による血行不良が髪の毛周期を乱している可能性は大きいと言われています。
メンタルヘルスケアの専門家からは、日々のストレスを発散する場がなかったり、時間の忘れて打ち込める趣味等が無い人の場合、ストレスを溜め込みやすいという指摘もされているようです。
肉体疲労・緊張状態が続いている
「ストレスを受ける」というと「悩み事を抱えている」「イヤなことがある」といったイメージをもたれがちですが、脳は肉体的な疲労や緊張状態も「ストレス」として認識します。
環境の変化
例えば就職や転職等で勤務環境が変わったり、引越し等で住環境が変わると、人はしばらくの間は無意識のうちに緊張しますよね。
「枕が変わるとうまく眠れない」という経験がある人も多いのではないでしょうか?これも脳にとっては「ストレス」のひとつになります。「慣れ」が生まれるまでの間は交感神経が活発で、その分、血行も不良になりやすいのです。
頑張りすぎは禁物
また大きなプレゼン・受験・引越しといった大型かつ長期的な作業を必要とするものに向かっている時にも、人はストレスを感じやすくなります。たとえ「前向きにコツコツと熱心に取り組んでいる」という場合でも、ストレスが無いわけではありません。
この他、残業が続いている・休みが取れないといった肉体疲労も脳にはストレスとして換算され、自律神経を乱す原因となります。「頑張っているな」と感じたら、早めに息抜きをすることも大切です。
おわりに
薄毛・抜け気が促進する習慣の多さに、驚かれた人も多いのではないでしょうか?いろいろな習慣が影響をしているため、「全部を改めるなんて無理!」と思ってしまう人もいるかもしれませんね。そんな時には、下記の4つの項目の中で、どのリストに「YES」が多かったかをチェックしてみましょう。
「YES」が多かったものほど、あなたの健康な髪の生成を阻害している可能性が高いので、その部分の改善を重点的に行ってみてください。ほんの少しの改善からでも、毎日きちんと続けていけば髪の状態は変わってくるはずです。
毎日の生活の見直しをすることが、1ヶ月後や2ヶ月後といった短期的な結果だけでなく、5年後、10年後といった「将来の髪」を大切にすることにも繋がってきますよ。