住宅ローンの借入れ方法で、複数のローンを組み合わせた借入れは「ミックスローン」などと呼ばれます。異なる金利タイプを選んで組む方法です。
なぜ金利タイプを組み合わせて借りるのか、組み合わせ方の違いで返済額にどの程度違いがあるのかなど、ミックスローンについて見ていきましょう。
ミックスローンとは何?
住宅ローンは通常、固定金利あるいは変動金利など、金利タイプを1つ決めて借り入れます。
しかし、金利タイプによって金利の高低や将来の金利変動の有無などもあり、1つのローンに絞り込むのに迷うこともあるでしょう。
そんな時には、全期間固定金利型と変動金利型など、複数の金利タイプを組み合わせて借り入れることができます。一般的に「ミックスローン」あるいは「ミックスプラン」などと呼ばれている借入れです。
ローンの組合せは、前述のように全期間固定金利型と変動金利型など、異なる金利タイプを組み合わせる方法のほか、1つの金利タイプで2つの借入期間を設定して組む方法などもあります。
基本的に組み合わせの比率などは自由ですが、金融機関によっては、組み合わせるローンにそれぞれ最低借入額を決めている場合もあります。

ミックスローンのメリットと注意点は?
異なる金利タイプ、それぞれの良い部分を生かした借入れが可能なことが、ミックスローンのメリットです。
変動金利型は「金利は低いが金利上昇時には返済額が増える」、全期間固定金利型は「金利は高めだが返済額は変わらない」という特徴から、次のような人はそれぞれを組み合わせたミックスローンが効果的です。
・「金利が低いので変動金利型にしたいが、金利上昇の不安がある」
全期間固定金利型を組み合わせれば、変動金利型だけで借り入れる時に比べると、返済額は増えるものの、金利上昇リスクを減らすことができます。
・「返済額を固定したいので全期間固定金利型にしたいが、返済額が多めになる」
金利上昇リスクはあるものの、金利の低い変動金利型を組み合わせることで全期間固定金利型だけの時に比べ、当初の返済額を抑えることができます。
メリットがある一方で、ミックスローンを利用するときの注意点が2つあります。
1つは、借入れ時の諸費用です。ミックスローンでは、2つの住宅ローンを契約すると見なし、選んだ金利タイプのそれぞれに諸費用(印紙代や抵当権設定など)が必要な場合があります。
諸費用の取扱いや額については、あらかじめ金融機関に確認しましょう。
もう1つは、変動金利型の借入比率を高くしたケースです。世の中の金利が上昇すると、想定した以上に返済額が上がることもあり得ます。
変動金利型を組み合わせて借り入れる時は、金利上昇時の返済額シミュレーションを行い、借入比率は慎重に決めましょう。
メリット | 注意点 |
---|---|
・金利タイプ毎の良さを生かした組合せができる。 | ・金融機関により、借入れにかかる諸費用が2本分必要な場合がある |
・金利タイプを自由に組み合わせることができる。 | ・変動金利型の借入比率が高いと、金利上昇時に想定以上に返済額が上がる。 |
また、ミックスローンを利用してない場合でも、返却期間の途中で借り入れ条件を変更することも可能です。
途中で返済条件を変更するには