
「かつらは、はずれたときに恥ずかしいし...CMで見た植毛はどうだろう?」
...と植毛に興味を持ったものの、たくさんの植毛方法があるので、どれが良いのかわからず植毛に踏み切れない方も多くいらっしゃいます。
本ページでは「FUE法」「FUT法」「マイクログラフト法」「ロボット植毛」等、現在の日本で行われている様々な自毛植毛技術の特徴やメリット・デメリットについて解説をします。ぞれぞれの特徴を見て自分にあった方法を探してみてください。
「かつらは、はずれたときに恥ずかしいし...CMで見た植毛はどうだろう?」
...と植毛に興味を持ったものの、たくさんの植毛方法があるので、どれが良いのかわからず植毛に踏み切れない方も多くいらっしゃいます。
本ページでは「FUE法」「FUT法」「マイクログラフト法」「ロボット植毛」等、現在の日本で行われている様々な自毛植毛技術の特徴やメリット・デメリットについて解説をします。ぞれぞれの特徴を見て自分にあった方法を探してみてください。
様々な薄毛対策の中でも、根本的な対策として注目される方法が「自毛植毛」です。「自毛植毛」とは、その名の通り自分の頭髪を脱毛した箇所に対して移植する薄毛対策のことを指します。
具体的には、後頭部等のAGA(男性型脱毛症)の影響を受けていない部分からドナーを採取し、薄毛になった箇所に植え込んで定着を促します。
自毛植毛のメリット
うまく定着した頭髪はその後も繰り返し生えてくるようになり、自然なフサフサ感を維持することができます。
定着後には特別なメンテナンスを行う必要もなく、カットやパーマといったヘアアレンジも自由に行える等、「自然な髪」を手に入れられるのが最大の魅力です。
ただ、ひとくちに「自毛植毛」と言っても現在ではドナー採取法・ドナー植込み方法等が異なる様々な植毛法が登場するようになっています。
植毛のもっと詳細なメリットデメリットについては下記ページで説明しているので参考にしてみてください。
1970年台にアメリカから世界に広まった自毛植毛の技術は、50年近い歴史の中で飛躍的に進歩し、様々な植毛技法が生まれるようになりました。
しかし、どの方法においても、ご紹介したとおりメリットだけでなくデメリットが存在しています。そのため一口に「この自毛植毛法が絶対に良い!」とは言い切れません。
自分の薄毛の状態や髪質、頭皮環境、ライフスタイル等と照らし合わせつつ、メリット・デメリットを考慮しながら植毛法を選ぶことが大切です。いくつかのAGAクリニックのカウンセリングを受けてみて、比較検討をしてみるのも良い方法です。
自毛植毛は2,000株前後の植毛の料金が平均100万~150万円と高額の手術になりますので、じっくりと熟考して最適な手術法を選びましょう。
また、自毛植毛が可能なクリニックについては「おすすめのクリニックは?男性向け自毛植毛クリニックの特徴や口コミ・料金を徹底比較」のページで料金や特徴について解説しています。一緒にご覧ください。
FUEとは「Folicular Unit Extraction」の略した名称です。
「Extraction(摘出する)」という名前が冠せられているとおり、毛包単位であるフォリキュラー・ユニットを専用機器(パンチ)でメスを使わず摘出し、薄毛部分に移植する方法を取っています。
「FUE」「くり抜き法」の他、クリニックによっては「ダイレクト法」等と呼ばれることもあります。
後述する「パンチグラフト法」を更に進化させた技術として、アメリカの医学博士ウィリアム・ラスマン博士(Rassman)とバーンスタイン博士(R.Bernstein)が2001に発表しました。
イギリスのマンチェスター・ユナイテッドで活躍するプロサッカー選手ウェイン・ルーニー氏がFUE法で自毛植毛を行い、大きな注目を集めた技術でもあります。
FUE法の良い点・メリット
毛包摘出のためにメスを使用する技術の場合、頭皮には縫合の傷跡が残ってしまいます。しかしFUE法の場合、採取は一毛包ずつをごく小さなパンチで吸引するため、メスによる切開・縫合の必要がありません。
縫合する手術に比べて傷跡が小さく、頭皮の傷が目立ちにくい点が大きなメリットとなっています。
頭皮が固い人、頭皮が突っ張っていてゆとりが無い人の場合、従来の技術ではドナー採取が難しいことが多々ありました。しかし小範囲を少しずつパンチで摘出していくFUEでは頭皮が固い人、頭皮にゆとりが無い人でもドナー採取ができます。
悪点
FUE法はドナーを採取するために時間がかかるため、1回の手術で植毛ができる量が限定されてしまいます。薄毛の範囲が広く、広範囲を採取・植毛させる場合、2回・3回といった複数回の手術を行う必要が出てくるわけです。
そのため、広範囲の薄毛治療に対してはFUEはあまり適さないと言われています。どちらかというと生え際・分け目部分等、気になる部分の小範囲の植毛(プチ植毛)に向いている技術です。
FUE法の最大のデメリットと言われているのが、ドナー採取時の毛根の切断率の高さです。
技術が浸透した当初の切断率は平均50%以上、現在でも20%~50%近くが切断されてしまい、せっかく採取したドナーが無駄になってしまう点がネックとされています。
特に日本人(東洋系)の場合には毛根部が白人よりも長いため、切断率が高くなる傾向を持つのも問題のひとつです。
熟練度に左右される
毛根切断率の度合いは、担当医師の熟練度によっても大きく変わります。FUEによる植毛を希望される場合には、信頼できるクリニックで、なおかつ実績のある熟練した医師の手術を受けるようにしましょう。
FUEは前述のとおり採取・植毛に高い技術を要するため、植毛施術を受けられる医療施設が限定されます。
湘南美容外科クリニックが運営するAGA・薄毛治療専門クリニック「AGAルネッサンスクリニック」や「紀尾井町クリニック」「FUE植毛センター銀座」等の老舗クリニックではFUEが受けられます。
しかし、FUE法を導入していないクリニックも珍しくありません。近隣で手早く植毛手術を終わらせたい」と考える人の場合、FUEが適していない可能性もあります。
FUTとは「Folicular Unit Tranceplantation」の略称で、毛包単位である「フォリキュラー・ユニット」を移植・植毛する技術を指します。
前述したFUE法とは異なり、ドナーは後頭部を帯状の長方形に切り取って採取します。
また植え込みもメスで切り込みを入れながら1毛包ずつ行うのが特徴です。メスで切り込み(スリット)を入れるため、「スリット式」と呼ばれることもあります。
FUT法の良い点・メリット
頭皮ごと毛髪を切り取るFUT法では、前述したFUEのようにドナーの毛根が切断されてしまうという心配がほとんどありません。
また髪の毛・皮脂腺・起立筋をセットとした「毛包単位」で植え込むために定着率が良く、植毛した髪は90%~95%という高確率で定着します。
FUE(くり抜き法)とは異なり、FUTでは1回の手術で広範囲のドナー採取を行うことができます。
薄毛の範囲が広範囲となっており、毛包単位でのマイクロ植毛を行いたい場合には、FUT法が選択されるケースがほとんどです。
人間の髪の毛は一本ずつが均等に生えているわけではなく、2本~4本の束になって生えているものです。
FUT法ではこの2本~4本の毛束+皮脂腺+起立筋をセットとして株分け(グラフト分け)し、最新技術の顕微鏡を使って一番適した箇所に移植していきます。
そのため人工的な生え方ではなく、自然に生えたかのような仕上がりになるのもメリットのひとつです。
FUT法の良くない点・デメリット
FUT法ではドナー採取時に頭皮を切り取るため、後頭部に一本の線のような痕が残ります。坊主頭に近いようなベリーショートスタイルにした場合には、傷跡が気になるかもしれません。
ただ手術跡は時間の経過と共に目立たなくなりますし、定着した髪が伸びてきてしまえば頭皮部分は隠されてしまいます。そのため、そこまで大きなデメリットとはなりにくいと言えるかもしれません。
FUT法ではドナー採取後の株分け(グラフト分け)で慎重な工程が必要となる他、植毛手術でも繊細な作業を要するため、手術に時間がかかります。
現在では技術の進歩により「日帰り手術」も可能となりましたが、それでも手術に5時間~7時間程度かかるケースがほとんどです。
基本的に丸一日は手術で潰れると考えておいた方が良いでしょう。
くり抜き法(FUE)の場合、毛髪を採取した傷口は数日もあれば落ち着きます。
しかし皮膚を切開するFUTの場合、縫合した後が落ち着くには数週間を要することがほとんどです。2~3週間は縫合箇所のつっぱりを感じたり、後頭部の頭皮の赤みがしばらく続くこともあります。
FUTの場合、「日帰り手術OK」で翌日からは通常の生活に戻ることができるとするクリニックがほとんどです。しかし、手術後にはしばらく違和感がある可能性は考慮しておいた方が無難です。
ドナーを採取する部分(後頭部)の髪が細かったり、後頭部部分の髪の密度が落ちている場合、高密度での植毛手術を行うのが難しいこともあります。
ニードル法(ニードル植毛法)とは、その名のとおり「針」を使って毛を植え込んでいく植毛法のことです。専用の植毛針を使用し、毛髪を一本一本植え込んでいくことから「単一植毛」とも呼ばれています。
また韓国の大学教授によって開発されたため、その教授名から「Choi式植毛(チョイ式植毛)」と呼ばれることもあります。1992年の発表以降、韓国では根強い人気を得ている植毛法です。
ニードル法の良い点・メリット
髪一本一本を丁寧に植え込んでいくニードル法は、移植の角度・移植間隔・グラフトのサイズ等の繊細な調整を行っていくことができます。
そのため特に「生え際」「分け目」等の細かい部分の仕上がりが非常に自然であるのが大きな特徴です。オールバック等、生え際を見せるヘアスタイルにしたい方には嬉しいポイントですね。
ニードル植毛では注射器のような「植毛針」で穴開けと植毛を同時に行っていくため、植毛部分の傷跡はスリット法に比べて小さめです。
傷口が小さい分だけ術後の回復も早く、傷み等も少ない傾向が見られます。
自毛植毛手術では、手術後に既存毛(植毛以前から生えている髪の毛)の抜け毛が一時的に増えてしまうことがあります。これが「ショックロス」という現象です。ショックロスは早い人だと術後10日~14日後、平均では1ヶ月後~4ヶ月後頃に起こります。
一時的な脱毛であり、一年程度すれば元通りに髪は生えてきますが、「一時的にでも髪を減らしたくない」という人には大きな悩みとなりうる現象です。
ニードル式では、スリット式に比較するとこの「ショックロス」が起こりにくい傾向があると言われています。「一時的にでも既存毛に抜けてほしくない」という人には大きなメリットと言えるでしょう。
ショックロスとは
ショックロスとは植毛以前から生えている毛髪の抜け毛が自毛植毛手術後に一時的に増えてしまうことです。ニードル植毛法の良くない点・デメリット
ニードル植毛は植毛の際に針で髪を押し込むため、頭皮・髪に負担がかかりやすく、そのため植毛後の定着率はFUT等に比較するとやや低めとなっています。
特に髪質が細い場合には定着率が下がる傾向が見られます。
ニードル法では、サイズの異なる植毛針にあわせてグラフト(株)を数種類に分類していく必要があります。グラフト分けをする工程で一本一本の選別が必要となるほか、組織を削ぎ落とす必要もあるため、株分けの時間もかかります。
更に植毛工程でも髪を一本ずつ植え込んでいくため、1,000本植えるなら1,000回、2,000本植えるなら2,000回の作業が必要になります。
非常に時間と手間のかかる手術となる点は覚悟しておきましょう。株分け・植毛の時間と手間の問題から、ニードル法は広範囲植毛にはあまり向かないと言われています。
定着率を高めるためには、採取したグラフトをいかに早く的確に選別するし株分けをするかが重要になります。
短時間の株分けを実現するには技術力のある人員を多数確保しなくてはならないため、植毛料金が高額となってしまう傾向が見られます。
髪を一本ずつ植え込んでいくニードル法は、複数本を植え込む植毛法に比べると髪の密度が低下してしまいがちです。特に元々の髪質が細い人の場合には、せっかく植毛をしても密度の面で不満が残ってしまう可能性も考えられます。
移植元の髪質の太さ・細さを事前によくチェックして貰った上で検討した方が良いでしょう。
1960年台に行われてきた「パンチグラフト植毛」を進化させた植毛技術です。
旧来の「パンチグラフト植毛」では20本~30本のドナー採取・植毛を一気に行っていたため、毛根の向き等が調整できず、また生え際等が不自然となりやすいという問題点がありました。
そこで採取する範囲をより小さくして、グラフトをたくさん植える方式へと改良が行われたのです。
進化したグラフト植毛は、採取する直径の大きさによって「ミニグラフト法」「マイクログラフト法」と呼び分けられています。
ミニグラフトは直径2mm程度の円形を採取し、4~6本の毛髪を含むドナーを移植します。マイクログラフトは更に細かく、1mm単位の円から2~3本の毛髪を採取する方式です。
植毛には専用の植毛針(ニードル)を使用するクリニックが多いですが、パンチやメスで作った毛穴に移植をするクリニックもあります。
1990年台頃に日本でも主流となり、現在も多くのクリニックで採用されている植毛法です。
ミニグラフト植毛/マイクログラフト植毛の良い点・メリット
従来のパンチグラフト方式の場合、グラフトサイズが4mm以上もあることから隙間が目立ち「いかにも植えている」という不自然さがあるのがネックでした。
しかし小型化をさせたマイクログラフト方式では植え込みの隙間が生まれにくく、より自然な仕上がりとなっています。
植毛針(ニードル)による植え込みを行う場合、植毛部の傷は小さく、生え際等の痕が目立ちません。生え際・分け目部分等、地肌の傷が目立ちやすい箇所や繊細な部分の植毛に適しています。
ミニグラフト法/マイクログラフト法を併用することで、密度やボリューム感を調整することもできます。
例えば薄毛が広範囲となる箇所には4~6本のグラフトでボリュームを出し、繊細な箇所には1~2本のグラフトを使用するといった具合です。
ミニグラフト植毛/マイクログラフト植毛の良くない点・デメリット
グラフトをミニ化・マイクロ化させたことで毛髪の向きや密度・角度等を微妙に調整できるようになった「グラフト植毛」です。その分、医師の技術力が大きく問われるようになったのは問題と言えるかもしれません。
熟練度の高い医師の元で手術を受ければナチュラルな仕上がりを期待することができます。
しかし、技術力・練度の低い医師の元で施術を受ければ「生え際が不自然」「向きがおかしい」といった仕上がりとなってしまう可能性も考えられます。
クリニック選びは慎重に行い、実績のある医師を選ぶようにしましょう。
かつてのパンチグラフト法の頃であれば、採取・植毛施術は最短で2~3時間で終わらせることができました。
しかしドナー採取・株分けが小型化したことで作業が長時間化し、現在では7~8時間以上の手術が必要となるケースも珍しくなくなっています。
麻酔をしているとは言え、患者の心身の負担が増えてしまうという点はネックと言えるでしょう。
バンドル植毛とは、FUT法(毛包単位植毛法)と同じく毛包単位(毛髪・皮脂腺・起立筋をセット)で株分けし、植え付けていく植毛方です。
ただしFUT(スリット式)とは異なり、植え付け方法には注射器状の植毛針(ニードル)が使われます。
良バンドル式植毛の良い点・メリット点
FUT(毛包単位植毛法)ではスリット(切れ込み)をメスで作った後で毛髪を移植します。一方、バンドル植毛では切り込みを作らずに穴開けと植毛を一度に植毛針で行います。
そのためFUTに比べると、植毛施術部分のスピードは早い傾向にあります。
植毛の際にスリット(切り込み)を作らないため、植毛部分の傷跡が小さく目立ちにくいのが特徴です。特に生え際・分け目といった箇所では美しい仕上がりとなるという評価を得ています。
毛髪の根本部分である「毛包」ごとグラフト分けし移植しているため、移植後にもより自然な環境で髪が生育することが期待できます。
毛包の単位も小さいため、植え込みの方向・角度等も微妙に調整ができ、よりナチュラルな仕上がりになるのも特徴です。
バンドル式植毛の良くない点・デメリット
バンドル植毛では顕微鏡を使わずに株分けを行うため、グラフト分けには熟練した特殊な技術が必要となります。
更にニードルによる自然な植毛を行うにも技術力が必要となるため、「バンドル式」を採用している機関や医師が日本では少ないのが現状です。
ドナー採取部の髪が細い場合やドナー部の密度が落ちている場合、植毛をしても密度が出にくい傾向が見られます。
現在の髪質・密度等を専門機関でよくチェックした上で、担当医師とよく検討してから手術を行うことをおすすめします。
機械式植毛・ロボット植毛とは、その名のとおり株分けや植え込み等をロボット(植毛専用の機械)で行う植毛法です。
ドナーの株分けから植込みまでを全てロボットが行えるクリニックもありますし、近年では「ARTAS(アルタス)」のようなドナー採取のみをロボットが行う機種で採取をし、植え付けは人が行うといったクリニックも増えています。
採取方法・植え付け方法等は機種により異なりますが、「ARTAS(アルタス)」の場合には『FUE(毛包単位くり抜き法)』のドナー採取が機械化(自動化)されています。
機械式植毛・ロボット植毛の良い点・メリット
前述したとおり、植毛手術は医師やスタッフの技術力によって仕上がりが左右されやすいという特徴を持っています。いくら老舗のクリニックを選んだとしても、植毛に慣れていない医師にあたってしまっては満足のいく成果が得られない可能性もあります。
その点ロボットが自動で行う植毛では、医師の実績・熟練度等に左右されない安定した成果を得ることができます。事前に確認した症例に近い結果を得られる可能性は高いと言えるでしょう。
FUE(毛包単位くり抜き法)では、技術者の技量が低いと毛根が切断されてしまい、せっかく採取したドナーが無駄になってしまうという問題点が指摘されてきました。しかし植毛ロボットでは、この問題がかなり改善されています。
例えば『ATRA』Sの場合、4つのCCDカメラで1秒間に50回以上の撮影を行いながら髪の角度や向きをチェックし、今まで蓄積されたデータを使って皮膚の下にある毛根角度まで計算したドナー採取を行うことが可能です。
FUE(毛包単位くり抜き式)の毛根切断率は20%~50%という高いものでしたが、FDA(米国食品医薬品局)の調査によれば、『ARTAS』(アルタス)の毛根切断率はわずか7%にまで抑え込まれています。
事前調査が大切
中には切断率30%以上と言われる機種もあるなど、「ロボットの全てが高機能」とは言い切れないところは問題です。 使用されているロボットが最先端のものであるか、精度はどの程度なのか等は事前にしっかりと確認しておく必要があります。
機械式植毛・ロボット植毛の良くない点・デメリット
自毛植毛では、AGA(男性型脱毛症)の影響を受けにくい部分からドナー採取を行うのが一般的です。
通常のドナー採取(人力によるドナー採取)でも採取は後頭部から行いますが、後頭部の密度や髪質に問題がある場合や、短くカットをする部分を目立たせたくない場合には、後頭部だけでなく側頭部の髪を採取することもあります。
ところがロボット植毛の場合、ドナー採取場所は「後頭部のみ」に限定されていることがほとんどです。特に植え込む株数が多い場合、後頭部の広い範囲をドナー採取のために短くカットする必要が出てきます。
広範囲の植毛を行う場合、ドナー採取場所が隠しきれずに暫く目立ってしまう可能性もあるわけです。しばらくはカツラ・ウィッグ等でカバーする等の対策が必要となることも考えられます。
最先端の植毛機械を導入できる医療機関は、その多くが都心部等の大手クリニック等に限定されています。お住いの地域によっては、植毛手術を受けるために遠方にまで赴く必要が出てくる可能性も考えておいた方が良いでしょう。
「ロボットによる全自動化」というと「手作業より安価」という印象がありますよね。しかし植毛ロボットについては機械の製品価格が非常に高い上に、毎月メーカーに使用料・メンテ料等を払う必要がある機種もあります。
そのため料金価格は意外と「割高」に設定されており、この点が消費者側からは大きなネックとされてきました。
ただし最近ではロボット植毛でも、料金がやや抑えられる傾向も見られるようになっています。例えば『AGAルネッサンスクリニック』でモニター割引を受けた場合等には、他のクリニックのFUE方式より料金が安くなることもあるようです。
ARTASで植毛できるクリニックについて男性用、女性用のクリニックのページで紹介しています。他のクリニックについても特徴や費用などが確認できるのであわせてお読みください。
フラップ法とは、既存毛が生えている部分(後頭部・側頭部)の頭皮を前頭部・頭頂部等の薄毛部分に移植する植毛法です。
長方形のような形の中の三辺を切り離して頭皮弁(フラップ)とし、残り一辺を軸として回すように移植することから、「頭皮弁移植法」とも呼ばれています。
左右両側からフラップを切り取って頭頂部を半分ずつ覆う方法、片側からフラップを取って端までカバーする方法等、薄毛の範囲や広さによって様々な頭皮の移植方法が行われます。
フラップ法の良い点・メリットは?
フラップ法では髪を採取したり株分け等を行わず、頭皮を切り開いて一気に移動させるため、今までご紹介した植毛方法の中で最も短い時間で手術を終えられます。
フラップ法の場合、一度に4,000本~8,000本クラスの毛を一度に移植することができます。フラップ法の登場当時、「なるべく早く植毛効果を出したい」「気になる生え際等をすぐに回復させたい」といった即効性を求める人からフラップ法が好まれたのも当然と言えるでしょう。
フラップ法の良くない点・デメリット
髪の毛は頭皮の部位によって微妙に生える向き等が違っています。グルリと頭皮を回して植え付ける「フラップ法」の場合、移植した部分だけがまったく違う向きに髪が生えてしまう可能性が高いわけです。
細かく植毛をしていく他の技法に比べて、見た目が不自然となってしまう点は否定できません。
フラップ法はメスで大きく皮膚を切り取るため、移植した部分の頭皮に凹凸ができてしまいます。凸凹が目立ちやすため、短いヘアスタイル等にはできなくなる可能性も高いです。
皮膚を一気に移植させるフラップ法では、万一の際のリスクも大きくなります。移植に失敗をしてしまった場合、頭皮弁(フラップ部)が壊死(えし)してしまうのです。壊死の発生が起こる率は稀であると言われていますが、危険性が大きいという点には留意をしておくべきです。
近年ではこの「壊死」といった危険性の高いデメリットの問題から、「フラップ法」を採用するクリニックはあまり見られなくなりました。
株毎に髪を植え込む「グラフト植毛」等でも一度の手術で2,500株~5,000株近い移植を行える「メガセッション」が可能となったことも、フラップ法が注目されなくなった理由のひとつではないでしょうか。
いずれにせよ他の植毛技術が進化している現在では、あまりおすすめできない植毛技術のひとつと言えます。
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