お仕事や育児等で忙しい日々を送っていると、家の中が片付かなくて困ってしまいますよね。また「整理や片付けがどうしてもニガテ」という人もいるのではないでしょうか。
そのようなお悩みを持つ人から注目を浴びているのが、家事代行業者が提供する「整理収納サービス」です。プロに家の収納や整理をおまかせして、気持ちよく暮らせる家にしてみませんか？
ここでは家事代行の整理収納・整理整頓・片付け特化サービスについて、料金やサービス内容、選び方のポイント等を詳しく解説していきます。
「家事代行サービス」とは、お料理やお掃除、買い物、ペットの散歩等、日常的な家事を専門スタッフに代わりに行ってもらうサービスのことを言います。ちょっと前の言い方だと「家政婦さんに来てもらう」ということです。
最近では調理・掃除・洗濯といった基本の家事サービスだけでなく、より「片付け・整理・収納」に特化し、機能的な空間作りを補助するサービスが提供されるようになりました。これが「整理収納サービス」です。
一般的な家事代行サービスの「掃除代行サービス」とは、基本的に「部屋の汚れを取り除くこと」を意味しています。例えば掃除機をかけたり、雑巾がけをしたりするのが「掃除」というわけですね。（もっと特殊な機具を使う掃除は「ハウスクリーニング」と分類されます。）
「掃除」の代行サービスでももちろんカンタンな部屋の片付けは行います。ただしあくまでも、片付けるのは「部屋の掃除ができる範囲内」です。
例えば服が部屋の中に散らかっていれば簡易的に畳んでまとめてくれるスタッフさんが多いことでしょう。でもクローゼットの中まで徹底的に片付けてくれるわけではありません。
これに対して「整理収納サービス」では、「モノを分別し、キチンと整理してしまう」ことを集中的に行います。
家事代行の「整理収納サービス」では上の3つについて専門的な研修を受けたスタッフが的確に行うことで、家の中を美しく整えていくのです。
「散らかったモノをキレイに整理整頓して片付けてもらえる」という整理収納サービスはとても魅力的ですが、これだけだと具体的なイメージが湧かない人も居るかもしれません。実際にどんな場所を片付けて貰えるのか見てみましょう。
片付かないモノの第1位とも言われる衣類や服飾雑貨類。整理収納サービスならば、クローゼットやタンスの中身をキレイに整理整頓して貰えます。
キッチンの流しの下、収納棚の中や、食器棚の中の食器類の整頓、また食品ストッカー類の整理整頓等も依頼できます。
モノが出しっぱなしになりやすい玄関周りや、脱衣所・洗面所等の収納をピンポイントで片付けてもらうこともできます。
オモチャや子供服で散らかりがちな子ども部屋や、書籍やCD、趣味のグッズ等があふれがちな書斎等、お部屋全体を指定した片付けも依頼可能です。
押入れや納戸、使わないものばかりで埋まっていませんか？プロの手でスッキリさせれば、使いやすい収納庫に生まれ変わります。
家の中全体の収納の見直し、モノの整頓を依頼することも可能です。モノで散らかってしまった家全体を暮らしやすく整えることができます。
家事代行の「整理収納サービス」は、次のような時に選ばれることが多いです。
「部屋をしっかり掃除したいけど、そもそも部屋が散らかっていて掃除ができない・・・」こんな時こそ整理収納サービスが活躍してくれます。
ご家族で大掃除を行う前にはもちろん、プロの掃除代行サービスと併用したり、本格的なハウスクリーニングをする前にもピッタリです。
「部屋が散らかっていて親族や友達を呼べない・・・」整理収納サービスを使えば、たった一日でお部屋が見違えるように片付きます。家事代行の掃除サービスと併用すれば、モデルハウスのようにピカピカに整ったお家に堂々と招待することもできますよ。
季節に合わせて行う衣替え（ころもがえ）は、衣類の整理収納を見直す最高のチャンスです。洋服をキレイに畳んで見やすく収納してもらえば、着たい服もすぐに見つけられます。
引越し後の片付けがはかどらない、収納のルールが決められない・・・こんなお悩みもプロに頼ればスムーズに解決できます。
家事代行業者の中には、整理収納について専門的な資格者に相談できるサービスを提供するところもあります。「部屋を片付けるのがニガテ」「もっと使いやすい収納にしたい」という時にも、整理収納サービスは頼れる存在なのです。
とても便利な「整理収納サービス」ですが、利用料金はいくら位かかるのでしょうか。
まずは代表的な家事代行業者の整理収納・片付けサービスの料金を見てみましょう。ここでは比較がしやすいよう、スタッフ1名体制の場合の料金を提示しています。
| 事業者名 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|
| キャットハンド ※ |
3,680円/1h | 利用時間3h～ |
| ニチイ | 5,000円～5,900円/1h （エリアにより変動） |
利用時間1h～ |
| 東急ベル | 5,000円/1h | 利用時間3h～ |
| カジタク |
5,445円/4h | 利用時間4h～ |
| タスカジ | 1,500円～3,000円/1h （登録スタッフにより変動） |
利用時間3h |
◎
価格はすべて税抜
※キャットハンドは定期（ベーシック・パーフェクト・一人暮らし応援パック）やスポットなどで通常の家事代行に含ませるタイプで衣替えや収納内の整理整頓が依頼可能
整理収納・片付けサービスの料金相場は、1時間あたりだと4,000～5,000円前後となっています。
徹底した研修が行われている大手系列だと、整理収納サービスの料金は平均よりは高くなりがち。
反対に個人事業主と顧客が直接取り引きする「マッチングサービス」だと、料金を抑えることができます。
整理収納・片付けサービスの場合、消費者の平均的な利用時間は1回3時間～4時間前後となっています。また一般的にスタッフの交通費は別途発生となることが多いです。交通費は平均1回900円～1,000円前後の一律システム、または実費となっています。
1回あたりの料金で換算すると15,000円～20,000円前後が整理収納サービスの料金目安としておくと良いでしょう。
ただし整理・片付けにかかる労力は、「部屋の広さ」「収納の多さ」等でも変動します。これによって「必要となるスタッフ人員」「必要な時間」等が変わるので注意しましょう。
「整理収納・片付けサービスを使ってみたい！」と思ったら、さっそく家事代行業者選びを始めてみましょう。でもこの時、整理収納サービスの基本料金だけで選ぶのはNGです！
一口に整理収納・片付けサービスと言っても、その内容や制度は業者によってかなり違います。我が家にピッタリ合う整理収納サービスを選びましょう。
家事代行の整理収納・片付けサービス選びでまず決めておきたいのが、「整理収納の抜本的な見直し」をプロと一緒に行うかどうかです。
家事代行サービス各社が展開する「整理収納・片付けサービス」には、大きく分けて2種類あります。以下のように内容が異なります。
見た目をキレイに、スピーディに物を片付けるサービス
より暮らしやすくするための整理収納の見直しと提案・片付け
後者のサービスであれば、見た目の美しさだけでなく、動線や使いやすさを考えた収納の改善によって、「使いやすい収納」「片付けやすい収納」に生まれ変わらせることができます。
このような「収納の改善・提案」を行えるのが、片付けのプロである『整理収納アドバイザー』です。
「モノが片付かない原因」を根本的に解決するメソッドを習得した有資格者のことを言います。ゆとりある豊かな空間を作れる整理と収納のスペシャリストです。資格には2級・準1級・1級の3段階があります。
上のチェックリストで思い当たる点が多い場合には、『整理収納アドバイザー』が在籍する家事代行サービスを選ぶのがオススメ。
公式サイトで整理収納アドバイザーが指名できるか確認するか、マッチングサービスで個人営業している整理収納アドバイザーを探してみましょう。
【整理収納アドバイザー在籍の業者例：ミニメイド】
『ミニメイド・サービス』は、日本で初めて家事代行・家政婦サービスを展開し、30年以上の歴史を持つ老舗の業者です。継続率96%という満足度の高さも誇ります。整理収納・片付けサービスとして「整理ing」というサービスを提供しています。
この「整理ing」サービスの特徴は、整理収納アドバイザーの中でも「1級」の有資格者が自宅にまで赴き、片付けのサポートをしてくれる点です。クオリティの高い収納の改善を目指したい人に向いています。個人宅はもちろん、オフィスや店舗の整理収納改善の相談もできますよ。
ミニメイド・サービス 整理ing
家事代行の整理収納・片付けサービスを申し込む前に、サービスの「最低利用時間」をチェックしてみましょう。1時間からサービスを利用できる業者もあれば、「1回利用は3時間から」「4時間固定」と決まっている業者もあります。
整理収納アドバイザーによる収納改善をする場合だと、事前に片付けの場所や量等をヒアリングした上で必要な所要時間を業者側から提示されることがほとんどです。
でも「短時間の利用で、とりあえずサービスがどんなものなのか確かめたい」という人も多いのではないでしょうか。
以下のチェックリストで思い当たる点が多い場合には、最低利用時間が短い家事代行業者の整理収納サービスを選ぶと良いでしょう。
【短時間利用できる業者例：ニチイライフ】
ヘルスケア事業による訪問介護サービス、キッズシッターサービス等を幅広く展開する大手企業『ニチイ』が展開する家事代行サービスが『ニチイライフ』です。
大手企業ならではの独自研修を徹底しており、安定したスタッフのクオリティが期待できます。
1hあたりの料金はスポット価格で5,000円～と少々割高ですが、1時間からでも来てもらえるのがポイント。
また週1回以上の定期プランを申し込めば、半額程度で利用できます。交通費が発生しないため、事業所と自宅が離れている方も安心して利用できるのもポイントです。
ニチイライフ 片付けサービス
片付けを依頼する部屋の広さや、分別するモノの量によっては、スタッフ一名では作業が難しいこともあります。このような場合は、整理作業スタッフの追加をしなくてはなりません。
業者によっては、基本料金は安いけれど、スタッフの追加分の料金が高い・・・ということも。追加スタッフや、作業時間が延長になった場合の料金システムはよく確認しておきましょう。
上のチェックリストで思い当たる点が多い場合には、あらかじめスタッフが2名来てくれる家事代行業者を選ぶのも良い手です。
【2名体制の片付けサービス業者例：メリーメイド】
『メリーメイド』は、清掃関連サービス企業として有名な『ダスキン』が展開する家事代行サービスです。大手企業の研修を受けたスタッフが、徹底した片付けを行ってくれます。
メリーメイドはスタッフ2名体制で片付けを行うので、片付けたい箇所が広い時や物量が多い時には特に便利です。
メリーメイド おかたづけサービス
整理収納サービスを利用する場合、実際の片付けを開始する前に「ヒアリング（聞き取り）」を行うのが一般的です。
家庭や暮らし方によって、収納・整理へのニーズは違うもの。特に整理収納アドバイザーによる収納改善を行う場合には「家族構成」「要望」等に加えて「ライフスタイル」等もプロが詳しくヒアリングしつつ、それぞれのご家庭に合わせた整理・片付けのプランを組んでいきます。
さてこのヒアリング（ミーティング）ですが、無料サービスとなるか、この時間も有料となる作業時間に含むのかは業者によって扱いが違います。
以下のようにヒアリングに力を入れたい人であれば、事前ヒアリング制度が充実している業者を選ぶのがオススメ。
整理収納にかかるコストを抑えたいなら、ヒアリングが無料サービスとなっている家事代行業者を選んだ方が良いでしょう。
【無料ヒアリングのある業者例：カジタク】
『カジタク』は、スーパーマーケットやショッピングモールでも有名な『イオン』が展開する家事代行サービスです。
こちらも大手企業らしく全員が入社時テスト・座学・実技研修をクリアしている他、全スタッフが整理収納アドバイザーの有資格者となっています。整理収納サービスに加え、お子さん向けの片付けレクチャーサービス等も提供しているのも、有資格者が多い企業ならではですね。
そして嬉しいポイントとしては、サービス利用前に30分の無料ヒアリングサービスがある点が挙げられます。どんなライフスタイルなのかをしっかり定めてから片付け作業に取り組めば、より高いクオリティの結果が期待できます。
カジタク 片付け名人プラン（プロの整理収納サービス）
女性だけで暮らしていたり一人暮らしだと「男性スタッフに家に入られるのがなんとなく不安・・・」という人も居ることでしょう。また「片付けのアドバイスを貰うのなら、感覚の近い女性同士で！」と考える人も居るのではないでしょうか。
家事代行業者によってスタッフの登録状況は代わりますが、業者によっては女性スタッフを希望できたり、全員が女性スタッフというところもあります。
以下チェックリストに思い当たる点が多い場合には、女性スタッフに来てもらえる家事代行業者を頼んだ方が安心ですね。
【全員が女性スタッフの業者例：キャットハンド】
キャットハンドは南関東を中心に家事代行サービスを展開する業者です。スタッフは全員女性なので、一人暮らしの女性でも安心してサービスを利用できます。
単発でサービスを利用したい場合には『猫の手スポットプラン』がおすすめ。価格帯も割安で、2.5時間から利用できるので「とりあえず片付けサービスを使ってみたい」というお試し感覚での利用にも向いています。
キャットハンド：猫の手スポットプラン
家事代行業者の「整理収納・片付けサービス」を利用する場合には、次の点に注意しましょう。
片付けスタッフによる「片付けのみ」の場合と、整理収納アドバイザーによる「整理収納の見直し」がある場合では、作業終了までの工程が大きく異なります。
アドバイザーと収納を見直していく場合は、上でも解説したとおり、まず徹底したヒアリングが必要です。さらに不用品・必要なものの分別等の判断は、アドバイザーの忠告を聴きながら、利用者自身が細かく行うことととなります。モノの量や片付ける部屋の広さによっては、作業時間が長くかかる可能性も高いわけです。
「とにかく明日までに部屋を片付けたい！」等、片付けの期限が迫っている場合には、残念ながらアドバイザーとの収納見直しをしているよりも早く、片付け作業をプロに進めてもらった方が良いです。
「急ぎで片付けたい」のか、「じっくり整理収納を見直したい」のか、現在の自分のニーズをきちんと見定めましょう。
整理収納サービスの利用時に立会いが必要なのかどうかは、事前によく確認しておきましょう。「整理収納アドバイザーによるモノの見直し」を行うプランだと、ほとんどの場合、立ち会いが必要となると考えておいた方が良いです。
サービスを申し込んだ人はもちろんですが、例えば子ども部屋の片付けであればお子様ご自身等も一緒に居た方がトラブルを防げます。ご家族全員のスケジュールを把握した上でサービス申込みを行いましょう。
家事代行業者による整理収納・片付けサービスが利用できるのは、原則として「一般的な散らかり具合のお部屋」までです。例えば次のような部屋については「片付けサービスの範囲外」となることがあります。
ざっくりと言えば「天井までゴミ袋で埋まったゴミ屋敷を整理収納サービスで片付けて欲しい！」というのは家事代行業者では無理・・・というわけですね。家事代行業者によっては、このようなお部屋の片付けは当日でも「お断り」となるケースがあります。
不要な家具や家電等の「ゴミ」で部屋が埋まっている場合には、家事代行ではなく「不用品回収業者」等に相談をした方が良いかもしれません。
自宅が家事代行業者の「整理収納・片付けサービス」で片付けられるか不安な場合には、事前によく業者と相談し、部屋の状況を正確に伝えるようにしましょう。
万一のトラブルを防ぐために、次のような貴重品類はひとつにまとめて、ご家族のどなたかが管理するようにしましょう。
整理収納サービスは「モノの整理・片付け」に特化したサービスであり、ホコリを取る等の「清掃（掃除）」を行うものではありません。
ただ棚の中等があまりに汚い場合だと、無料サービスで簡易的に清掃をしてくれることも。この場合、業者によっては、スタッフが雑巾や掃除機・ゴミ袋等の掃除道具は持ち歩かず、利用者の家の道具を借りることがあります。カンタンな掃除道具の準備が必要かどうか、確認しておきましょう。
なお整理収納サービス利用時に「掃除サービス」も併用して申込みをした場合には、掃除道具の準備は必要ありません。一気に部屋をサッパリさせるなら、掃除サービスも利用するのが良い手。業者によってはサービスを同時に申し込むことで、料金が割引になることもありますよ。
家事代行業者による整理収納・片付けサービスの中で、あなたのニーズにあった業者やサービスは見つかりましたか？
整理収納サービスは、一般的な掃除や調理代行サービスに比べると、まだ認知度の低いサービスです。そのため各家事代行業者では「お試しサービス」「初回キャンペーン」として、整理収納1回目の料金を今回解説した通常価格より下げたサービス価格で提供していることもあります。
「オトクに整理収納・片付けサービスを使ってみたい！」と思ったら、業者の公式サイトを訪れてみてみましょう。キャンペーンや割引等を行っていないかチェックしておけば、もっと気軽に整理収納サービスを利用できますよ。
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