着物の買取はどうしたらいい?~ 高価買取になる方法や相場、ブランドや有名作家までご紹介

当サイトで紹介する商品・サービスの一部は、当サイトと提携のある企業のPRが含まれます。PRの有無に関わらず、利用者に役立つコンテンツとなるよう当サイトの責任で記事を作成しています。
タンスの着物

着物が大量に実家にある、着る機会は少ないが好きで集めていたら増えすぎてしまった、など着物を売りたいと思っている人もいることでしょう。

しかし、着物を買取査定に出すと、あまりの買取額の低さに驚く人も多いのが現実です。

目安としては、いわゆる高級着物以外は新品で購入した時の数%、良くても10%に届かないくらいになってしまいます。例えば、20万円で購入した着物が売っても1万円にも満たないというのが実情です。

ただ、本場大島紬(※)や作家物などは状態さえ良ければ数万円から10万円以上で売れることもあります。*大島紬とは…鹿児島県奄美大島を発祥とする絹100%の織物。高級品だが正装として利用することはなくオシャレ着。

少しでも高く買い取ってもらうために、必要な知識をご紹介します。

また、着物の他にブランドのバッグ(財布、靴)の買取に興味がある方には「ブランドバック・靴・財布の買取り ~ 高く売るコツや買取相場、方法をご紹介」のページで買取相場やブランド、シリーズや色などを確認できるので一緒にご覧ください。




どこで売る?方法ごとのメリットデメリットも紹介

見積書02

不要な着物を売りたい場合、一般的な買取先は4つあります。

  • リサイクルショップ
  • ネットオークション、フリマ
  • 買取会社
  • 質屋

どの方法が自分に合っているのか状況に照らしあわせて考えてみましょう。


リサイクルショップ

リサイクルショッップには、いわゆる古着屋と呼ばれるところから家具などを扱うところまで様々ありますが、その中に着物を扱っているところもあります。

また「たんす屋」に代表されるような着物専門のリサイクルショップもあります。

たんす屋は全国に店舗を持ち、実際に着物を売っている店頭で買取相談にも応じてくれるので安心感を得やすいと好評です。

リサイクルショップのメリット

  • 店舗数が多く近所にあることも多いので、持ち込みやすい。
  • 街の小さなリサイクルショップでは付き合いのある呉服屋があるところも多く、専門的な意見をもらえる。
  • 実際に会ってやりとりできるので、初めての人でも安心。

普段からリサイクルショップを利用している人にとっては、一番敷居が低く感じられる方法です。

リサイクルショップのデメリット

  • 着物を扱っていないリサイクルショップも多い。
  • 持っていくのが重い。

着物は絹素材のものが多く、洋服に比べ慎重に管理しなければいけないという手間がかかるため、扱っていないリサイクルショップも多いものです。

また、袷(※)の着物は重いものも多く、何着も同時に持っていくのは大変です。
※袷(あわせ):洋服で言う長袖の季節に着るもので、裏地を付けて仕立てられている。


ネットオークション、フリマ(ヤフオク!・メルカリなど)

オークション

現在ネットオークションで良く利用されているのがヤフオク!とメルカリですが、着物においてはヤフオク!の方が良く利用されている印象があります。

理由としてはヤフオク!が古参であり、多くの着物リサイクルショップが参入しているため、必然的に着物好きな利用者が多くなるためです。

ネットオークション、フリマのメリット

  • 自分の納得のいく価格で売ることができる。
  • 一番高く売れる可能性が高い。

価格を自分でつけることができ、全国の着物愛好家がチェックしているので一番高額で売れる、と多くの利用者が実感しています。

ネットオークション、フリマのデメリット

  • 着物の知識が必要。
  • すぐに処分したい場合には不向き。

ネットオークションでは採寸から写真撮影、素材の確認まで全てを個人でやらなければなりません。

着物の写真をとる場合に困るのが長さと袖の柄です。

ハンガーではなく衣紋掛けにかけなければ、袖の部分の柄が見えるように写真を撮ることができません。

また長さがあるので、写真を撮るためのスペースが確保できないこともあります。

他にも購入希望者から着物について細かい質問がなされた場合、着物に知識がないと答えられないこともあります。

「細かいことは分かりません」と記載されたオークションも見かけますが、金額が下がってしまうのは否めません。

そして、この方法は多くの人の目に入りやすいですが、売れるまでに時間がかかることも多いです。時間がかかってでも高く売りたい人向けの方法です。


買取会社

着物を専門に買取している会社がいくつかあります。

現在はインターネットで買取を申し込み、配送業者を利用して着物を回収してもらう方法が主流です。

業者によっては最短30分で訪問してくれるところもあり、どの地域に住んでいても同程度の金額で買い取ってもらうことができます。

買取会社のメリット

  • いつでも好きな時に利用できる。
  • 買取金額に地域差が出ない。
  • 買取キャンペーンが多く、お得感がある。
  • どんなものでも引き取ってくれるところが多い。

インターネット申し込みをし、配送業者を利用して査定を頼む場合は買取会社の人との待ち合わせ等もないため、自分の空き時間で完結させられます。

平日の夜に申し込み、出勤時にコンビニで荷物を預けることも可能という手軽さが人気です。

また着物は着用する人が少ないため、人口の少ない地域では安い金額で取引が行われることがほとんどです。

しかし、全国展開している買取会社を利用すれば、全国どの地域でもほぼ同じ金額で買い取ってもらうことができます。

そして意外に重要なのが傷や汚れがあるものでも引き取ってくれると言う点です。

いくら汚れが酷くても着物を捨てるというのは精神的な負担にもなるものです。

しかし買取業者では着用不可能な汚れが酷いものも引き取ってくれます。

もちろん二束三文ですが、自分でゴミとしては捨てられない人が多く、良く利用されています。

また、遺品整理や、生前整理をしていて、着物以外でも不要なものが多い場合は買取業者を利用すると一回で片付くので便利です。

遺品整理や生前整理の方法などについては下記のページから確認できます。

失敗しない遺品整理業者の選び方~よくあるトラブルは?費用を安くするには?

生前整理でスッキリ快適♪遺される家族と自分のために

遺品整理や生前整理とは別に、着物以外でも不用な家具や家電製品を一気になくして家中をスッキリさせたい方には「不用品処分の教科書 - 持ち込み処分、不用品回収業者、無料回収、買い取りのチェックポイント」のページもおすすめです。一般的に不用品として回収可能な物の一覧や、自治体のサービスとの違いが確認できます。

買取会社のデメリット

  • キャンペーン内容や買取会社の得意分野に違いがあるので、会社ごとに大きな金額の差が出る。
  • 高く売ろうと思うと手間と時間がかかる場合もある。

会社によっては買取キャンペーンを実施しているところもあります。

特定の種類の着物を集めていたり、初めてのお客様に対して金額を上乗せするなど、キャンペーン内容は様々です。

そのためタイミングによっては損をすることになってしまいます。

また複数の会社に見積りをしてもらうことも可能ですが、その度に着物を見てもらう手間と時間がかかります。


質屋

質屋によっては着物を扱っているところがあります。着物専門以外のリサイクルショップに売るよりは質屋の方が高く買い取ってくれる場合も多いです。

質屋のメリット

  • 着物の利用者が多い土地柄など、高額になる可能性も高い。

持っていく店舗によって大きな違いがありますが、高値で買い取ってくれることも多いという質屋。

顧客の中に着物を頻繁に見に来ている人が複数いるなど、販売ルートを持っているので次の着用者への仲介を頼むという印象になります。

質屋のデメリット

  • 質屋に馴染みがない人が多く、利用する際に敷居が高いと感じる。

現在では質屋は日常的に利用されるものではなくなっています。

着物を売るために着物を扱っている質屋を探すことになり、かなり骨が折れます。

しかし近所に着物を置いている質屋を知っている人に対しては選択肢となりえます。


買取相場 ~どれくらいで売れる?

計算機を見る女性

着物の買取相場はどのくらいなのでしょうか?

一口に着物と言ってもたいへんな高級品もあれば、洋服でいうジーンズのような普段着まで様々あります。

ほとんどの普段着用の着物の買取価格は1万円以下で、新品での購入価格の数%~10%くらいが目安と言われています。

一方ブランド品や有名な作家のものに限り10万円などの高額になるものもあります。着物の種類によっても様々なので詳しく見ていきましょう。


着物の種類別の買取価格

着物の種別に分けて買取相場を表にしました。順番は近年良く見かける着物の順に並べてあります。

着物の格が高いからといって買取金額に大きく差が出るわけではないことが分かります。

しかし、新品で仕立てた場合は着物の格が高くなればなるほど、金額は高くなります。

表中の着物の中で一番格式の高い着物である黒留袖を例として考えてみます。物から長襦袢や帯までを新品で買い揃えると、どんなに安いものでも50万円はします。

しかし、使用した後、中古品として一式を売ると全部で3万円程度になってしまいます。

着物の種類別の買取価格目安の一覧

着物の種類 未使用・高級品 中古
訪問着 3~5万円 8千円~2.5万円
付け下げ 1.5~2.5万円 3千円~1.5万円
黒留袖 2.5~3万円 6千円~1.5万円
色留袖 2.5~3万円 6千円~1.5万円
振袖 5~6万円 1~4万円
色無地 1万円 3千円~5千円
小紋 1~1.5万円 3千円~7千円
道行・羽織などコート類 1.5~2万円 5千円~1万円
長襦袢 5千円 2千円
袋帯 1.5~3万円 6千円~1万円
名古屋帯 8千円 4千円

◎表中の価格は目安


着物の種類と買取額

洋服にスーツ、ワンピース、カジュアル着があるように着物にも種類があり、それによってどんなシーンで利用できるのかが大まかに決められています。

例えば、Tシャツにジーンスで結婚披露宴に出席することはありません。

このように着物の種類によって使用頻度も違い、需要があるかどうかにより買取価格に差がでてきます。

着物に詳しくない方が、売ろうとするときに「これはどういう着物なのかわからない」こともあります。上記表中の着物がどのようなものなのか説明していきます。


訪問着
着物01

訪問着は、結婚式から卒業式まで現代では一番用途の広い着物です。

柄の特徴として上半身にも絵柄があり胸から袖へ続くこと、裾部分は縫い目をまたいで繋がるように描かれている(絵羽模様)ことです。

もっとも需要があるので高額になりやすいです。


付け下げ

付け下げは訪問着より少しカジュアルで、パーティースタイルの会や観劇など少し改まったお出かけに使います。

訪問着とよく似た柄の配置ですが、付け下げの柄は縫い目をまたぎません。


黒留袖

黒留袖とは両胸、背中、両袖にあわせて5つの紋を入れる既婚女性の第一礼装です。

結婚式で新郎新婦の親族が着る着物というとイメージしやすいでしょう。生地の色は黒で上半身には柄が入らず、裾には絵羽模様が描かれます。


色留袖

色留袖は留袖なので柄付けは黒留袖同様上半身は無地、裾に絵羽模様となっていますが、生地の色はそれぞれで、紋の数も自由です。

紋は少ないとカジュアルに、多いと格式高くなります。

結婚式の参列で着ることもできますが立食パーティーなどカジュアルなスタイルには向きません。


振袖

振袖は成人式で着るものというイメージが強いですが、未婚女性の礼装です。友人の結婚式に参列する際にも用いることができます。


色無地

色無地は着物全体を一色で染めた絵柄のない着物です。ただし生地を織る際に柄が出るように織ることもできるため、うっすらと浮かび上がりおしゃれです。

家紋を入れれば準礼装で訪問着などと同様に使うこともできる上、落ち着いた色の色無地は略式の喪服や法事の際にも利用できます。


小紋

小紋は洋服のワンピースと同様とされ、柄や色、帯との合わせ方で利用できるシーンが分けられます。


長襦袢

長襦袢は着物の下に着るもので着物のサイズにあわせて仕立てられます。


袋帯

袋帯は結婚式など改まった場所で使うことが多く、全体が同じ幅です。またほとんどの袋帯の柄は織る際に入れられます。


名古屋帯

名古屋帯はおしゃれ着に合わせることが多い帯です。堂に巻きつける部分は細く仕立てられており、袋帯よりも軽く簡単に着付けることができます。


着物と季節

洋服に夏物冬物があるように、着物にもあります。

冬に着る着物。裏地をつけて仕立てられている。
単衣 春秋に着る着物。裏地は付けない。
薄物 夏の中でも特に暑い7~8月は単衣の中でも薄いものを着用し涼しげに見せる。

袷と単衣の切り替え時期は衣替えにのっとっているため、6月1日と10月1日が基準となります。

しかし、温暖化の影響やクールビスの流れもあるので5月と11月は改まったシーン以外ではどちらも可とすることが多いです。

買取依頼をするなら、シーズンの前に売ると良いでしょう。


高価買取が期待できるブランドや有名作家の着物

高価買取が期待できるブランド着物をご紹介します。

ブランド着物

ブランド着物とは先ほど例に挙げた大島紬など主に地域によって特性を持った着物のことを指します。


加賀友禅
加賀友禅

出典:民族衣装文化普及協会
https://www.kimono.or.jp/

特に有名なのが加賀友禅です。加賀友禅は華やかな草花模様が特徴の着物です。

母娘で着物を選ぶ際には華やかで可愛い雰囲気が娘に気に入られ、古典的な品格のある柄と色が母に気に入られるため人気があります。

そのため買取価格も高くなります。


大島紬
大島紬

出典:民族衣装文化普及協会
https://www.kimono.or.jp/

大島紬と一口に言ってもグレードが様々あります。

痛みの問題の他に、絣という独特の織り柄がどれくらい入っているかによっても大きな差が出ます。

しかし、着物愛好家にとっては大島紬は憧れの存在である上、普段着で日常的に着ることができるので人気があり、比較的高額で買取がされています。


産地ブランド

産地ブランドも人気があるため高価買取が期待できます。

久米島紬 沖縄県久米島で作られ、琉球王国時代より引き継がれたものです。光沢のある黒い布が有名で、特に高価で買取されやすいです。
本場結城紬 栃木県・茨城県を主な生産地としています。縦糸・横糸共に手つむぎの糸を使うのは本場結城紬だけです。
西陣織 京都市で生産されており、特に帯が有名です。
琉球紅型 沖縄を代表とする染めの技法です。南国らしい色彩が人気です。

他にも牛首布、黄八丈、越後上布などがあります。


有名作家物
志村ふくみの着物

出典:アトリエシムラ
https://atelier-shimura.shop-pro.jp/

作家ものの着物は特定のファンがいるため高額がつきやすいものです。

例をあげると、草木染めの糸を利用した紬織りの作品で知られる人間国宝・志村ふくみの着物であれば中古品であっても10万円を超えて来ます。

ただし、これらは新品での購入金額も相当な額になるので、比率で考えるとそれほど高額とは言えません。

新品でなく中古で買って着なくなったら売るという考え方であれば、有名作家ものは価値が落ちにくく良いかもしれません。


その他のブランド・柄
ツモリチサトの着物

ツモリチサト 洗える袷着物【菊づくし/ピンク×生成り】
出典:きものネット商会(amazon)
https://www.amazon.co.jp/

産地や着物作家にこだわらないものの、近年特に若い人から人気のあるブランドもあります。主なものを紹介します。

ツモリチサト パリコレにも出店しているこちらのブランドは着物も発表しています。パステルカラーを使いポップかつ清楚なイメージのものが多いです。
撫松庵 伝統を大切にしながら粋なおしゃれを提案してくれる着物のブランドです。はっきりとした色柄のものでも街に馴染むデザインが多く人気で、新品で買うと高価なので中古で探している人が多く高額が期待できます。
「ふりふ」や「豆千代moden」 レトロポップな柄が特徴で、着物らしい存在感を見せつけることができるブランドです。
久保田一竹 16世紀前半までに失われてしまった「辻ヶ花」という柄の技法を復刻した染物工芸家。辻ヶ花は品があるのに大変華やかで様々な年代の人から愛されています。辻ヶ花は高額査定が出やすいです。

着物以外の小物も買取してもらえる

着物を着る際には着物や帯以外にも数多くの小物が必要になります。

金額は様々ですが、それらもセットで買取してもらえることがあります。一例を下にあげておきます。

帯揚げ 帯の上に少しだけ見えているもの。後ろ姿を整えるための帯枕を包むのに利用。
帯締め 帯が崩れないように留める紐。最近ではおしゃれのために必要なくても付けるケースも。何本かまとめていくらという金額になります。
帯留め 帯締めを飾るアクセサリー。
草履 着物の格が高い場合はかかとの高いものを、カジュアルであればよりフラットなものを利用します。
羽織紐 男の子の七五三などを思い浮かべて上着の左右を止めているポンポンのついた紐のこと。これ以外の形もある。
ショールやストール 洋服と兼用できるものもありますが、成人式の時の白いファーなどは着物専用です。
髪飾り 七五三や成人式など華やかに飾る際の髪飾りは多くの人が必要としています。
バッグや巾着 着物と色をあわせている場合は重宝されます。

また、着物の小物と同様に使わない腕時計が有る場合は売るのが得策です。 「腕時計の買取り ~ 高額買取が期待できるロレックスやオメガの査定相場や高く売る方法とは?」のページでは高価買取できる商品から、カシオやセイコーなどでも買取可能な商品、得する売り方をご紹介してます。

他にも古い貴金属やジュエリーが出てきたら、買取を検討してみてください。古くても傷があっても素材で査定してくれます。

貴金属やジュエリーの買取り ~ 金や銀、プラチナの査定価格や高価買取のコツ、業者の選び方を紹介」では、金・銀・プラチナの査定価格や、売れるものを詳しく紹介してます。あわせて参考にしてみてください。


高値買取りの5つの秘訣

着物の反物

どうせ売るのなら、高く買い取ってもらいたいと思うのが本音ですよね。ではどうしたら良いのでしょうか。

  • 丁寧に管理する
  • 証書など仕立てがわかる物も一緒に買取へ
  • サイズで買取額が違う
  • 見積りは数社に頼もう
  • 「着物」として売らないという手も

普段から丁寧に管理

もし、自分が持っている着物の買取を考えているのであれば、普段から丁寧に管理することを心がけます。

着た後はきちんと干しホコリを払ってからしまうこと、定期的にクリーニングに出すことなど、着物を状態が良いままキープできるように手を尽くすのです。

防虫剤の匂いや折りシワにも気を配ります。着ていない着物も季節の変わり目などでタンスから出し、カビ等が出ていないか確認をしましょう。


証書など仕立てがわかる物も一緒に買取へ

証紙とは着物がどこで、どのように、作られたものなのかを証明するものです。

本場大島紬を例にとると、手織りのものか、機械織りのものなのか、染め方のは規定に沿ったものなのか、ということが分かるようになっています。

全ての着物に証紙があるわけではありませんし、証紙があってもなくても価格が変わらないものもあります。

しかし、本当に高級なものは証紙がないだけで価格が下がってしまいます

着物の専門家が見れば、証紙がなくてもどのような着物なのかは分かるものです。

しかし、次に購入する人からすると、着物の価値やその信用度が目に見える形の証紙として残っているのか、いないのかは大きな違いがあります。

また有名デパートや呉服店での仕立ても信頼がおけます。

領収証があれば一番ですが、仕立てた時のたとう紙を一緒に保管して買取時には一緒に出すようにしましょう。


見落としがちなのはサイズ

とても良い着物でも簡単に買取金額が下がってしまうことがあります。それはサイズの問題です。


着物の今と昔の違い

着物は着用者の体型に合わせ、オーダーメイドで仕立てられます。

ただし古いものは大きめに裁断しておき、お下がりする際に着用者にあわせて仕立て直すということがなされて着ました。

しかし、現在ではほとんどが着用者にあわせてぴったり作られていますし、仕立て直す技術を持っていない人がほとんどです。

そのため、中古の着物を探す際は自分の好みの物、且つサイズが着用者にあっているかどうかも、チェックしなくてはいけないのです。


高く売れるのは大小どちら?

現代の女性の平均身長は150cm台後半です。そのため着丈が150cmに満たない着物は多くの人が着用できず、買取価格が下がってしまいます

古い着物の中には小さいサイズのものも多いですし、仕立て直したとしても不自然な生地の痛みなどが見て取れて、現実的には着用できない場合も多くあります。

反対に大きなサイズは買取価格は問題になりません。身長が高い人も増えているため特別に大きいサイズが人気となることもあります。大きすぎて価格が下がることはほぼありません。


大きなサイズの盲点
しかし大きなサイズにおいては一点気をつけておかなければいけないことがあります。

それは、胴回りです。着物は胴回りなども着用者にあわせて仕立てるのですが、現代の日本人はどんどんと胴回りが細くなっている傾向にあります。

そのため胴回りが大きすぎる着物は多少価格が下がる傾向にあります。


見積りは数社に頼もう

手間と時間がかかりますが、様々な買取会社に見積りを出してもらった方が、より高い金額で買い取ってもらうことができます。

大手の着物買取業者はほとんどが見積り無料ですし、その場で買取を決断する必要がありません。

数社で見積りをしてもらったあとで、一番高額をつけてくれた会社に買い取ってもらうようにします。

何着かまとめて買い取ってもらうときは、着物の種類などで金額に差が出ることもあります。

その場合は多少面倒でも数社に分けて買取をしてもらうのも手です。

配送業者を利用した買取の場合、返送料を依頼者が負担するケースがほとんどです。数社に見積りをしてもらうのであれば、出張買取がおすすめです。


「着物」として扱わないという手も

着物を着物として売るのではなく、素材(生地)として売ると、買取価格がアップする例もあります。

着物はほとんどが絹素材のため高級感もあります。

着物として着用できないものだと着物専門店ではほとんど価格がつかないのに対し、素材としては数万円の価値があるものもあります。


どんなものが素材として売れる?

留袖など格式高く、良い柄が描かれているものなのに、襟周り汚れや日焼け、裾のあたりのスレがひどく、着物としては着用が難しく買取価格が二束三文となってしまう着物にオススメの方法です。

現在、着物などの和柄を生かしたワンピースやシャツは国内外を問わず注目を浴びています。そのため、柄が美しい留袖や訪問着、地紋でさりげないおしゃれを表現できる色無地は素材として人気があります。

リメイク作家はネットオークションで素材を探しているので、着物の状態を詳しく記載すると思わぬ高値がつくこともあります。


売る時はここに注意

この場合、最も重要になるのは絵柄部分に汚れ等がないということです。

これは非常に重要なのできちんと確認してからネットオークションに出品しましょう。後から見つかるとトラブルの元になります。


買取業者利用の流れ

パソコンとスマホ

実際に着物を買い取ってもらうにはどのような手続きが必要なのでしょうか?

難しいと二の足を踏んでしまいますね。

どの会社も同じような流れで買取が進みますので、下記をチェックすれば誰でも簡単にクリアできます。

現在主流となっているインターネットで申し込み、宅配で引き取りしてもらう方法を紹介します。

  1. インターネットで申込みして送付
  2. 査定
  3. 支払い

1. インターネットで申込みして送付

買取会社に申し込みの連絡をします。インターネットからであれば24時間受付してくれます。

数日後、着物を送るための段ボールやガムテープといった梱包資材、買取依頼書、配送業者の着払いの送り状が届きます。

着物を梱包したら、買取依頼書とともに身分証明書のコピーをダンボールに入れます。免許証やパスポートなど、買取会社から書類の指定があるのでよく確認しましょう。

また、18際未満の依頼者では買取申し込みができないか、保護者の承諾書が必要になります。

書類が準備できたら、発送します。


2. 査定

10日以内に買取会社からメールが来ます。そこに査定額が記載されているので確認します。

金額に納得いっても、いかなくても、その旨を返信します。

別の会社で再度見積りをしてもらいたいときは着物を返送してもらわなければいけませんが、大抵はその送料は依頼者負担になります。


3. 支払い

金額に納得がいったという返信をすると、大抵は即日で事前に指定した口座にお金が振り込まれます。

ただし営業時間の問題などで翌日になる可能性もあることは理解しておかなければいけません。

また振込手数料はどちらが負担するのかも事前に確認しておきましょう。



「こんなときはどうするの?」着物買取の気になる点

QandA

Q. 申し込みから支払いまで、どれくらいかかるの?

A. 出張買取なら最短1時間!

前述の通り、インターネットで申し込み配送業者を利用しての買取だとトータルで2週間程度見ておけば、支払いまで全て終わります。

もし、もっと急いで処分したいという場合は出張買取を利用するのが良いでしょう。

スピード重視の「バイセル【BuySell】」では電話申し込みから訪問まで最短で30分、着物を採寸し状態を確認します。

会社の査定部門と写真を使った査定をすることで、支払いまで最短で1時間というスピードを実現しました。

スピード出張買取 バイセル【BuySell】 公式サイトはこちら
https://www.speed-kaitori.jp/

急な引っ越しなどで時間がないときに利用したいサービスです。


Q. 支払いは振込のみ?

A. 対面での買取の場合は現金払いも

配送業者を利用する場合は振込のみですが、出張買取や店舗での買取では現金で支払ってもらえます。

一つ一つの買取額が低いと銀行の手数料が気になってしまうので、現金で手渡してもらえるのは嬉しいですね。


Q.やっぱり手元に残しておきたい。再度引き取ることは可能?

A. 出張買取ならクーリングオフが適用されることも

出張買取の場合はクーリングオフが適用されることもあります。一般的なクーリングオフと同様、契約から8日以内に申し出が必要です。

また着物の返却ですが、多くの品物の中から探すこと、発送期間が必要なことを考えると10日以上は必要です。また返金手続き、返送手続きにかかるお金は依頼者負担になります。

配送業者を利用した場合や店頭で買い取ってもらったものに関しては、基本的に再度引き取ることはできません。


Q.配送業者の手配が面倒。やってもらえる?

A. 基本的には依頼者が自分で

配送業者を利用して査定をしてもらうとき、以外に面倒なのが配送業者への集荷依頼です。

しかしこれは基本的に依頼者が自分で連絡をして集荷してもらう必要があります。なぜなら集荷ではなく、配送業者への持ち込みを好む依頼者も多いためです。

しかし、業者によっては配送依頼を代行してくれるところもあります。この辺りはサービスの一環なのでひとまとめでは答えることができません。


Q.化繊の着物は買い取ってもらえる?

A. 化繊のものでも人気ブランドは高値買取の可能性有

基本的に着物といえば絹の物のみ買い取ってもらえることが多いのですが、最近は事情が変わってきました。

ツモリチサトや撫松庵といったブランドは芸能人が着用する例も多く、ポップな柄やレトロな色使いが人気です。

気軽に楽しみたい若い利用者にとって扱いの簡単な化繊は手軽でメリットに感じる人もいるので、高値で買い取ってもらえる可能性もあります。


Q. なぜこんなに査定金額が低いの?

A. 「着物が財産」の時代は終わってしまった

着物を購入する際に呉服屋から「持っていたら、きっと役に立つよ。困ったら売ればいいじゃない」と言われた経験がある人もいるようです。

しかしそれは昔の話、現在の呉服屋はそんなことは言いません。確かに以前は着物は財産の一つで、遺産相続の際にも重要視されていた時代がありました。

ただ現在は着物はほんの一部の愛好家のみが頻繁に着用する以外は、人生で数度しか着ないものになってきています。

つまり財産の一部と考えて売ってお金を作ることは考えずに、たくさん着ることによってプライスレスの価値を見出していこうという考え方に変わってきています。

ただし、まだ着物が財産だった時代を生きた人もたくさんいるので、理解されるまでには時間がかかることでしょう。





pagetop
このページの先頭へ