意外と安い?畳の張替えと新調 - 時期と費用、メリット・デメリットを比較

当サイトで紹介する商品・サービスの一部は、当サイトと提携のある企業のPRが含まれます。PRの有無に関わらず、利用者に役立つコンテンツとなるよう当サイトの責任で記事を作成しています。
新畳01

新品の畳はい草の香りが漂い、癒しの和の空間を作ってくれます。しかし、使用年数が長くなると色褪せなど見た目の悪さや表面のささくれから出るごみが衣服に付くようになります。

「そろそろ畳をなんとかしなくては...」と考えてはいるものの、費用がかかりそうなので放っておく方も多いでしょう。

実は畳の張替え方法は3つあり、方法により値段も変わってきます。

正しい張替え方法を知れば、思っているより安くできるかもしれません

現状の畳がどのレベルで、どのようなメンテナンスが必要か一度チェックしてみてください。また、日ごろのお手入れ方法や畳にとってNGなことについてもあわせてご紹介します。




畳ってどんなつくり?~基本編~

畳になじみはあっても、畳の構造や各部の名称について知っている方は少ないでしょう。

張替えについて知る前に畳の基本的なつくり(構造)について簡単に説明します。

畳の構造

畳の構造
出典:大和ハウス工業
https://www.daiwahouse.co.jp/

畳は下記3つの部分から構成されています。

  1. 畳表(たたみおもて)
  2. 畳床(たたみどこ)
  3. 畳縁(たたみべり)

普段私たちが目にしている部分が畳表(たたみおもて)です。

中の芯の部分にあたる部分は畳床(たたみどこ)、畳のふちの部分が畳縁(たたみべり)といいます。

各パーツには材質などにより種類がたくさんあるので、詳細は本ページ下方の畳ってどんなつくり? ~詳細編~で紹介します。


畳の張替え方法 ~ メリット・デメリット・費用・時期を比較

畳の張替方法

出典:東京畳工業協同組合
畳の張替え方法
https://www.tokyo-tatami.or.jp/

新しい畳を使用してからしばらくして色あせや傷みを感じてきたら畳の張替えをするタイミングです。畳の張替えには下記の3つの種類があります。

  1. 裏返し
  2. 表替え
  3. 新畳(畳の全てを新調)
張替え種別 時期 料金目安(1畳あたり)
裏返し 2~3年 2,000~3500円
表替え 4~5年 5,000~11,000円※
新畳 15~30年 10,000~30,000円※
廃棄代1,600円

※表替えや新畳の費用は、交換後の材質・グレードにより大きく変動します。

張替え種別 メリット デメリット
裏返し 低コスト 1回しかできない
状態によりできない場合もある
表替え 新畳よりは安い 畳床の状態によりできない場合もある
新畳 ほとんどの場合対応できる 費用が高い
畳の廃棄費用がかかることもある

裏返し

畳表(たたみおもて)は両面使用できます。ひっくり返すと新品のような状態の畳を使用することができます。

これを「裏返し」といいます。裏返しは1度しか行うことができません。

誤解しがちですが、「裏返し」は畳全体を持ち上げてひっくり返すわけでありません。

畳表を一度外して裏返し、再び縫い直すので、自分で行うこと(DIY)は難しいでしょう。

何とかできたとしても、やはり業者が行うものに比べると仕上がりの見た目が悪くなってしまうため、業者へ依頼した方が無難です。


裏返しのタイミング

新しい畳を使用してから2~3年使って、色あせや傷みが目立つようになったら畳裏返しの時期です。


裏返しの費用は?

裏返しは、最も安い畳の張替え方法です。

費用は1畳あたり約3,500円が相場です。

キャンペーンを行っている業者を利用すると2,000円程度で利用できるところもあります。(費用は業者によって異なります)


裏返しができないものもある

畳の裏返しは畳の状態や畳のランクによっては対応できないものもあります。

  • すでに一度裏返しを利用したことがある
  • 表だけではなく裏も茶色くなっている
  • 畳の表面に水分をこぼし裏面に水分のシミができている
  • 着色加工を施した畳で、裏面の染色がまだらになっている

上質な素材を使用している畳の場合には、畳表の裏面を使えることが多いですが、あまり良い素材を使われていない畳の場合は、裏返しができないことがあります。

この判断は素人には難しいので業者の方に見てもらった方がいいでしょう。


表替え

畳床はそのまま利用し、畳表、畳縁を新しいものに交換することを表替えといいます。

今までとイメージを変えて畳縁の色を変えると、部屋全体の雰囲気も一新します。

畳表は芯材といぐさを編みこんで作られています。この芯材が劣化しておらずまだ使える状態であれば、畳表を取り替える畳表替えを行うだけで、畳をきれいに新しくすることができます。

ただし、畳床の状態によっては表替え不可能な場合もあるため、業者に診てもらいましょう。


表替えのタイミング

下記の状態になったら、表替えのタイミングです。

  • 畳を新しくしてから4年~5年経過している
  • 食べ物をこぼした汚れなどが目立ってきている
  • 畳のカスが衣服に着くようになった...など

表替えの費用は?

表替えは芯材の費用がかからないため、費用を抑えることができます。

表替えの費用は一畳あたり約5,000~11,000円です。(畳表の素材や種類によっても異なります)


畳の表替えの作業内容

古い畳の縁を外し、畳の寸法を測ります。古い畳表を外し、新しい畳表を付けます。

ほつれ止めをして、新しい畳表を機械にセットし畳を押さえて縫いつけます。縫い付けた後、寸法にあわせて、畳表を切っていきます。

畳縁の両用機に載せ、定規に合わせ畳縁をセットします。平刺しと呼ばれる工程では、上から下に向かって畳縁を縫い付けます。

返し縫いをすることで、畳縁の縫い付けを行い表替えが完了します。


新畳(しんたたみ):畳を新調する

新畳01

新畳(しんたたみ・しんだたみ)は畳表、畳床、畳縁をすべて交換します。部屋にい草の良い香りが充満しますし、見た目も新しいです。クッション性も良くなり畳の上を歩いた時の踏み心地も良いです。

また、畳と壁に隙間や鴨居との段差ができていた場合も新畳にすれば解消します。


新畳のタイミング

新しい畳にしてから15~30年経過している、または畳が下記のような状態になったら、新畳(畳の新調)のタイミングです。

  • 凹みが酷くなったり
  • 畳の上を歩くときしむような音がする
  • 明らかにヘタって弾力がない畳
  • シロアリやダニなど虫が発生している

畳が沈む場合は、畳の表面だけではなく、内部が劣化していることも考えられます。

また、建物の骨組み自体が劣化していることも考えられるため、早めに畳みの張替えを行う業者に診てもらったほうが良いです。

カビやダニが発生している場合、そのまま放置して改善される可能性は0で、カビやダニの発生率が高まります。

咳が止まらなくなるなどのアレルギー症状が出たり、健康を害する可能性もあります。


新畳の費用は?

費用は新調する畳の種類や業者によっても異なりますが、一畳あたり約10,000~30,000円です。


畳新調の注意点

畳を新調する場合には工事代のほかに廃棄費用がかかります。

廃棄費用は一枚あたり約1,600円程度が目安です(廃棄費用は地域により変動)。

畳を廃棄する枚数が増えるほど料金は高くなります。中には張替えの工賃に設置費用や廃棄費用も含まれている業者もあります。

料金がすべて含まれていると追加で支払う費用は何もありません。

実際に問い合わせてみないと分からないため、畳の新調を希望する際に依頼する業者に問い合わせてみましょう。


新畳の作業の流れ

部屋を採寸し図面に起こします。畳床を寸法にあわせて裁断します。

新しい畳表をたるみが出ないように注意をしながら縫い付けていきます。

採寸したサイズにあわせて畳表を切ります。

切った畳表に畳縁を縫い付けて設置すれば新畳は完了します。


業者依頼時に知っておきたいポイント

0sho_a2

普段はほとんどお付き合いのない畳業者への依頼、後悔しないように知っておきたいポイントをご紹介します。


工事はどのくらい時間がかかる?

工事にかかる時間の目安

  • 裏返し・表替え ⇒ 1日(その日のうち)~2日
  • 新畳 ⇒ 1日(その日のうち)
  • ※上記は見積りからの期間は含みません。6畳の場合の目安です。

畳の裏返し・表替えを行う場合は、最短で即日対応をしてくれるところがあります。

即日対応とは、工事日の朝に畳を引き取って作業し、夕方には再び敷き直しに来てもらえます。

ただし、畳数が多い場合は数日かかることがあるので、事前に確認しておきましょう。

新畳(畳の新調)は工事日は1日となります。新畳の場合、訪問して採寸し工事日に間に合うように新しい畳を作り、工事日は古い畳と入れ替えるだけとなります。

見積りから工事日は2日~1週間かかる場合があります

時期や業者にもよるので、畳の裏返し・表替えでどうしても即日やってほしい場合は、業者を複数ピックアップし、希望工事日も3日ぐらい用意して、希望日に即日でやってくれるところを探してみましょう。

また、個人で経営しているところは、土曜日は営業しているものの、日曜日が休みの場合もあるので最初に確認しましょう。


依頼時の行程

業者依頼するときの手順(流れ)は下記のような流れとなります。

  1. 業者を選択して申込みの電話をかける(もしくはネットのフォーマットに入力)
  2. 家に業者が訪問して張替える畳を下見し、新しい畳をどうするかなどの相談
  3. 見積りをもらい、OKなら契約する
  4. 工事日に敷き込み(表替え・裏返しなら朝引き取り夜敷き込み)

※下見日に契約まで行う業者もあります。


業者依頼時に気を付ける事

業者の選定

申込みの後は、下見で業者を家に入れることになります。低い見積りを出しておいて、後から高額請求してくる悪徳業者もいます。

申込み前にネットで下記の項目を確認して、信頼おける業者かどうかよくチェックおきましょう。

また、時間に余裕があるならば、複数の業者に依頼し、相見積りすることをおすすめします。

  • 畳の協同組合に入っているか
  • 1級・2級の畳製作技能士の国家資格を取得しているか
  • 損害保険に加入しているか

申込み時の注意点

電話で申し込みする場合は、下記のことを用意してから電話しましょう。

  • 下見日と工事希望日を候補を数日決めておく
  • 畳の枚数と使用年数、状態をメモして伝える

電話で申し込みをする際は下記のことを確認しましょう。

  • 下見と見積りまでは無料か
  • 新畳の場合は廃棄費用

見積り時

見積書などは口約束だけでなく、紙など後に残る形でもらいます。

また、工事日当日の敷き込み後に現金払いなのか、それとも後日請求書が来てからの支払いなのかなど、支払方法についても確認しておきましょう。

施行日に気付かず、後で気になる事もあるので、どこまでがアフターサービスとしてやってもらえるかも聞いておきます。


工事当日までにやっておくこと

タンスや本棚など大きな家具は業者に移動してもらえますが、中身が重いものはあらかじめ別の部屋に出しておく方がスムーズです。

同じように棚の上にあるもの、畳の上にある移動可能なものは全て別部屋へ移動しておきましょう。


畳のメンテナンス ~ 畳を長持ちさせるために

畳02

畳が新しい良いうちは劣化することなどに考えが及ばないでしょうが、新しくしたその日から畳の劣化は始まります。

少しでも長く持たせるためには畳の使い方が重要です。ここでは、畳のメンテナンスから長く使うための使い方について説明します。

畳にはNGなこと

やってはいけない畳の6ポイント

  • 畳の上に絨毯やウッドカーペットを敷く
  • メンテナンスを怠る
  • 濡れた雑巾で拭く
  • 洗濯物を干す
  • 水槽を置く
  • 結露を放置する

畳の上に絨毯やウッドカーペットを敷く

畳が古くなってくると、ぱらぱら出るい草のごみを防ぐために、畳の上に絨毯やウッドカーペットを敷く方もいます。しかしこれは畳には一番良くないことです。

畳は呼吸をしています。絨毯やウッドカーペットを畳の上に敷いたままにしていると、畳の呼吸を妨げ湿度が溜まってしまいます。

湿度が高いままではダニが生息しやすい場所となってしまいます。絨毯やウッドカーペットを敷くことでダニの住みやすい環境を作ってしまうのです。

最近はアレルギーの方も多くいます。ダニを温床させたままでは、ぜん息、鼻炎などのアレルギー症状を引き起こす場合も考えられます。


メンテナンスは重要

メンテナンスせずに放置していると畳の部分だけではなく畳内部の芯材まで痛めてしまうため、畳の劣化が進めば早めにメンテナンス(張替えなど)をすることをおすすめします。

普段のメンテナンス方法については下記にある「普段のお手入れ」にて紹介してます。


水分の多いものは近づけない

畳のある部屋に洗濯物を干すことは避けたいところです。畳は湿気に弱く湿気が多いとすぐにカビを発生させてしまいます。

お天気の悪い日には部屋干しをしますが、畳の無い部屋に部屋干しをするようにしましょう。

部屋に水槽を置く方もいますが、畳のある和室に水槽は置かないようにしましょう。

水槽があるだけで湿気が部屋に充満してしまい、畳にとっては悪い環境になります。

結露にも注意が必要です。冬場になると朝起きたときに窓の下に結露が溜まっています。

きれいにふき取って畳部分に水分がしみ込まないようにしましょう。水分が畳にしみこむと湿気が多くなり、カビやダニの要因となってしまいます。

畳を長持ちさせるコツ

畳の掃除

普段のお手入れ

普段の畳の掃除は掃除機で畳の目にそって丁寧に行うことでごみや汚れをきれいに吸い取ることができます。

畳の目にそって掃除機をかけるとささくれを作ることもなく、畳のもちを良くすることができます。掃除機だけではなく、たまには乾いたタオルや雑巾で畳を拭きましょう。

掃除機をかけた後に畳を拭くとさらにきれいにすることができ、長持ちをさせることができます。

換気

畳を長持ちさせるにはお天気の良い日に換気を行いうことが大切です。ただし換気をするときに窓を開けっぱなしにし、直射日光が畳を直撃したままではすぐに畳が変色してしまいます。

換気をするときにはレースのカーテンを引いて直射日光を遮りましょう。梅雨時や長雨が続いていて部屋の湿度が高い時には、エアコンの除湿機能を使うと良いです。


スペシャルケアは年2回

日頃から湿気を溜めないように換気をしていても、年に2回程度畳干しをするとさらに長持ちをさせることができます。

湿度の少ない春と秋の年2回がおすすめです。春と秋の晴れた日に4~5時間程度、外に干します。

風通しの良い日陰に畳を干します。直射日光は短時間であっても変色させてしまう原因となる為、日陰に干すことがポイントです。

表面と裏面の向きを途中でかえると、畳内部の湿気をすべて出すことができます。

畳干しをしたいが、ちょうど良い日陰の場所がない場合には、部屋の中で畳干しをします。畳を少し持ち上げ、その下にペットボトルや厚めの雑誌などをはさみ隙間を作ります。

これだけで風が通るスペースを作ることができるため、畳内部まで風が行き渡り湿気をなくすことができます。


汚れがひどいときは

汚れがひどい場合は薄めたお酢を使います。バケツに水を入れその中にお酢を大さじ2杯程度入れます。その酢水に浸けた雑巾を固く絞ります。

少しずつ丁寧に畳の目に沿ってこすっていくと汚れを落とすことができます。お酢にはカビの防止や殺菌効果も期待できます。

酢水につけた雑巾で拭いた後は乾拭き(からぶき)も必要です。畳の目にそって一畳ずつ丁寧に行います。

乾拭きをすることで、畳表面にある湿気をふき取ることができ、湿気を畳にしみこませることがありません。


お茶や食べこぼしは?

畳の上にお茶や食べこぼしをこぼしたときにはすぐにふき取ります。

タオルなどで抑えてしまうと汚れが畳にしみこむ恐れがあるため、吸水率の高いキッチンペーパーで吸い取ると良いです。

こすると汚れが畳に染みついてしまいます。こすらないように気を付けましょう。その他にも下記の対処法があります。

  • カビが生えたら ⇒ 蒸留酒(焼酎)やアルコールを含ませた布で拭き取る
  • インクの汚れ ⇒ タオルに牛乳をしみこませて拭き取る
  • クレヨンの汚れ ⇒ 微量のクリームクレンザーを布に載せて拭き取る
  • 油類の汚れ ⇒ ベビーパウダーまたは小麦粉を撒いて、吸い込ませた後に掃除機で吸い取る
  • ペットや赤ちゃんのおしっこ ⇒ ベビーパウダーまたは小麦粉を撒いて水分を吸収し、ほうきでとります。その後、お湯に浸した雑巾を硬く絞り拭き取り、乾拭きも行います。

張替え後のお手入れ方法

新畳や表替えをした後

新畳(畳の新調)や表替えした後は、きれいな畳になるのでつい寝ころびたくなります。

しかし、まずはゴミを取ります。畳の上にはごみや粉が付いています。掃除機である程度吸い取った後は柔らかい布で拭きます。


畳の裏返し後

畳の裏返しをした後は、すぐに濡れた雑巾を固く絞ったもので畳を拭きます。乾いた布で拭くだけでは汚れがきちんと取れない恐れがあります。


畳ってどんなつくり? ~詳細編~

冒頭で畳の基本的な構造について簡単に説明しました。このセクションではより詳しい畳は各パーツについて説明します。


畳表(たたみおもて)

経糸

経糸(たていと)
出典:東京畳工業協同組合
https://www.tokyo-tatami.or.jp/

畳のメイン部分が畳表(たたみおもて)です。い草の茎を織りあわせて作った「ござ」で、保温・除湿機能や、空気清浄作用、リラックス効果などがあります。

畳表はい草と経糸(たていと)をクロスさせて、織っていきます。この経糸の本数や材質が畳表の肝となります。

畳表の織り方により5つの種類があります。

  • 引き通し
  • 目積織
  • 諸目織
  • 大目織
  • 綾織

引き通し

引き通しとは一目に経糸(たていと)が2~4本入っている住宅で多く利用されている畳表です。


目積織

目積織とは経糸が一目に1本で目が詰まっていて琉球表に使われています。畳の縁の無い縁無畳に使用されている織り方です。


諸目織

諸目織とは一目に経糸が2本入っているため、引き通し織よりも一目の幅が細くなっています。

夏場に使用するござなどの敷物に利用されていることが多い織り方です。量販店などで販売されているござは、たいていの場合この織り方をしています。


大目織

大目織とは経糸は2本ですが一目の幅が広く床の間に使われています。


綾織

綾織とは、経糸が横糸の上に2本、横糸の下に1本交差されて織られている表で縁の無い畳に使われることが多いです。


畳表の3つの種類

  • 国産表
  • 中国表
  • 化学表

畳表には、国産表、中国表、化学表があります。


国産表

国産表の生産は以前に比べると随分と減ってきていますが、今でも数十か所で生産されています。国産表に使われるい草は耐久性が高いです。

また独特の風合いや香り、光沢など優れています。最上級品は「備後畳」といって岡山県や広島県が産地です。


中国表

中国表は国産表と比べて料金がはるかに安いです。価格が安いことから急速に広まってきています。

ただし国産のものと比べると耐久性や色合い、光沢などどれをとっても劣っています。色合いもあまり良くないために着色されて使われています。


化学表

化学表は天然のい草を使用しておらず、新素材を使って畳表風に仕上げたものです。

天然のい草に比べると耐久性が高く劣化しにくい特徴があります。さらに虫の発生を抑えることもできるため清潔です。

ただし天然のものと比べると風合いや光沢が劣ります。独特のい草の香りもないため、趣の無い畳ですが、料金は安くはありません。


畳床(たたみどこ)

畳の踏み心地は、畳床によって左右されるほど重要なものです。外から見ることはできないものですが、畳床があることによって、弾力と吸収湿性、保湿性、断熱性があがっているのです。

畳床の種類

  • わら床
  • わらサンドイッチ畳床
  • 建材床

畳床には、稲わらで作ったわら床、稲わらとポリスチレンフォームのわらサンドイッチ畳床、稲わらを全く使わない建材床があります。


わら床

わら床は、良く乾燥させた藁を縦横に積み上げ圧縮し縫いあげています。

わらが多く使われており、縫い目間隔が細かいものが高価になっています。重いですが、長くもちます。


サンドイッチ畳床
サンドイッチ畳床

サンドイッチ畳床
出典:東京畳工業協同組合
https://www.tokyo-tatami.or.jp/

サンドイッチ畳床は、ポリスチレンフォーム、又はインシュレーションファイバーボードをわらで挟んだ畳床です。

軽い上に、わら床と比べて虫が発生しにくい特徴があります。最近の畳はわら床よりもこちらが良く使われています。


建材床

建材床には種類がいくつかあります。建材畳床1型は、畳ボードのみで作られているため、耐久性が高い特徴があります。

建材畳床2型は、畳ボードとポリスチレンフォームの二層のつくりです。建材畳床3型は、畳ボードでポリスチレンフォームを挟んだつくりです。


畳縁(たたみへり)

畳へり

畳縁は畳の側面に縫いつけてある布生地のことです。畳のアクセントになっている上に、畳を保護する役割をしています。

畳縁には、色々な色や柄があります。素材もいろいろあり、綿・麻・化繊縁が使われています。デザイン性や耐久性のある化繊縁が一番ポピュラーです。

畳のつくりの基本に戻るにはこちら→畳ってどんなつくり?~基本編~





pagetop
このページの先頭へ