生前整理でスッキリ快適♪遺される家族と自分のために - メリットや手順、コツなどを紹介
最近よく聞く「生前整理」....興味はあるが、どこから始めたらいいのか、何をすればいいのかわからないと困惑している方も多いことでしょう。
ここでは、生前整理について、他の終活との違い、メリットや方法について詳しく説明します。生前整理をしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
最近よく聞く「生前整理」....興味はあるが、どこから始めたらいいのか、何をすればいいのかわからないと困惑している方も多いことでしょう。
ここでは、生前整理について、他の終活との違い、メリットや方法について詳しく説明します。生前整理をしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
生前整理のポイント
生前整理とは生きているうちに身の回りや財産を整理することをいいます。そのため、生前整理には遺言書の作成や生前贈与も含まれます。
生前整理は基本的に自分で行ないます。しかし、物が多すぎたり、動かすのが難しい場合は、家族や手伝ってもらったり、業者にお願いすることもできます。
一人で全部やろうと決めずに、まずは手を付けてみてから判断してもいいでしょう。
また、業者に頼む場合は、要・不要の分別を一緒に行うことを頼めたり、不用品の買取・回収・分別をまとめて依頼できるところもあります。
まとまった時間がとりやすく、物の処分に対する判断がしやすいため定年後のシニア世代の多くが生前整理を実行(または検討)しています。
しかし、処分したり整理するには、かなりの体力と判断力が必要です。
子供が巣立った時点などライフスタイルに大きな変化がなくなったら、体力があるうちに生前整理を始めるといいでしょう。
生前整理とともに最近よく聞かれる言葉があります。両者の違いを見てみましょう。
項目 | 生前整理 | 遺品整理 |
---|---|---|
所有者の状態 | 生きてる | 死後 |
判断する人 | 所有者本人 | 家族 |
判断基準 | 今後も使うものは取っておく必要がある | 今後は使う人がいない観点で整理 |
その他 | 物以外の財産整理も含む | 事前に遺言書など確認が必要 |
生前整理と遺品整理の一番の違いは、物の所有者が生きているかどうかです。
生前整理は物の所有者が生きているうちに行いますが、遺品整理は所有者の死後行ないます。
そのため、生前整理の判断が所有者自身が行いますが、遺品整理は残された遺族が行ないます。
また、生前整理は今後使うものは取っておく必要があります。
遺品整理の前には相続に関わることもあるので遺言書の確認が必要ですが、生前整理はその必要はありません。
生前整理は物の整理だけでなく、遺言書作成や生前増などの財産の整理も含まれます。
生前整理と遺品整理の共通点は所有物を整理する点は業者へ依頼することが可能な点です。
遺品整理について詳しいことが知りたい場合は、「遺品整理業者の選び方 ~ よくあるトラブルは?費用を安くするには?」をご覧ください。
終活という大きな括りの中の一つの要素が生前整理です。終活とは自分の死と向き合い、遺された家族が困らないように準備をしておくことを指しています。
老前整理とは、まだ体や心が若い間に身の回りの様々な物事を整理し、身軽にすることです。その境界は曖昧ですが、老前整理の方が老後に豊かに生活することに重点を置いています。
生前整理をしておくことによって、自分自身にとっても家族にとってもさまざまなメリットがあります。
生前整理は家族だけでなく自分のための作業でもあります。
生前整理が終わった空間は余計なものがなく、部屋がスッキリして気持ち良く生活できるようになります。
また、今後自分にとって大事にすべきものが明確になります。
物が多いと大事な書類や通帳、印鑑などが、どこにあるのかわからなくなる可能性が高まります。
年を重ねれば、小さな物忘れも出てきます。部屋の中を整理し収納場所を決めてしまえば、貴重品の把握もしやすくなります。
遺族が遺品整理を行うと、資産価値が分からないものに関しては全て処分する可能性もあります。
しかし、あらかじめ大切なものを整理しておけば、遺された家族に形見として残すことができます。
生前整理を行うと、部屋の奥にしまい込んで忘れている大切なものを発見することできます。
タンスやクローゼットにしまい込んでいた記念の品と、対面することで今までの忘れていた人生の場面を思い起こすことでしょう。
また、古い友人の連絡先が分かるものが出てくれば、再開のチャンスも作れます。
自分の死後は、所有物すべてについて指示通りなるとは限りません。所有物の中には自分以外の人に見られたくないモノもあります。
自分の判断で処理できるうちに処理できることもメリットの一つです。
高齢になり一人で暮らすことに苦痛を感じたり、負担が大きくなると子供と同居、または施設に入って老後を過ごす方もいます。
その際に引越しが必要ですが、生前整理で不要なものを処分しておけば引越しが楽になりますし、費用を抑えることもできます。
遺された家族が相続の件でトラブルになることは良くあることです。
生前整理で遺産を整理(遺言書の作成や生前贈与)しておくことで、このトラブルを避ける事ができます。
生前整理で不要なものをある程度処分しておけば、遺された家族の遺品整理の負担を軽減することができます。
遺品整理は大変な作業です。特に賃貸に住んで要る場合は大切な人を亡くして精神的に辛い時期に、遺品整理する必要がでてきます。
昔は人が亡くなっても残っている物の量は少なく、形見分けをしたり欲しい人が引き取るなど簡単な行程でした。
ところが今は所有物が圧倒的に多くなってます。そのまま亡くなると、遺された家族は遺品整理にかなりの時間と労力を費やすことになります。
物が多く残っている場合、遺された家族は業者に片づけを依頼する可能性もあります。
生前整理をして不用品を処分していれば、業者に片づけを依頼してもすぐに片づけが終わるため費用を抑える事ができます。
ここでは生前整理の中の「所有物の整理」のやり方、コツなどをご紹介します。
生前整理をスムーズに進めるためには事前準備しておくと良いものがあります。
まず始めに所有物や財産を全てリストにして書き出します。財産には預貯金や保険だけではなく、不動産、貴金属、美術品、着物、骨とう品、有価証券も含まれます。
次に家族が処分しないでほしいと思っている物をリストにします。
自分では処分しても良いと思っているものであっても、家族にとっては大切な思い出の品である可能性もあります。勝手に捨ててしまい、家族に責められないように、リストを作成していると良いです。
廃棄と保管の仕分け基準を考えておくことも必要です。
例えば、洋服は5年着ていないものであれば捨てる、2年ほど読んでいない本や雑誌は捨てるなど決めておくと仕分けがスムーズに進みます。
着物を売る方法については、「着物の買取はどうしたらいい?~ 高価買取になる方法や相場、ブランドや有名作家までご紹介」で高価買取のコツなども説明しているので参考にしてみてください。
生前整理をスムーズに進めるにはスペースを二つ準備します。捨てるものを置くスペースと残すものを置くスペースです。
部屋を別々に分けておくと不要なものと必要なものが一緒になることがありません。
部屋を移動することが面倒な場合には、大きめの箱を3つ用意し、「捨てる物」「残す物」「判断を先延ばしする物」に分けて入れていきます。
一気にやろうとすると体力的にも精神的にも大変になります。負担のない程度に少しずつ整理を進めていきましょう。
本や雑誌、文房具、洋服など思い入れの少ないものから始めると、仕分けのペースがつかめやすいので、おすすめです。
仕分けに慣れてきたら思い出がある物にチャレンジしましょう。
一時期流行った断捨離のやり方も参考になります。
生前整理と言えば、クローゼットや押入れの中身の整理が思いつきますが、手始めに玄関からから整理するのもいいでしょう。
玄関のスペースは狭いため比較的短時間で片付けられます。達成感も得ることで継続して行う「やる気」も湧いてきます。
冷蔵庫の奥の方にはいつから置いているのかわからないような存在が薄い物があります。冷蔵庫の整理も生前整理の一つです。 無駄な食材をため込まないことで、節約にもなりますし、すっきりとした生活を送ることができます。賞味期限を確認しながら古いものは捨てましょう。
庭やベランダの使用していない植木鉢やプランター、枯れたままの植物、不要な子供たちの遊び道具など必要ないものは思い切って捨てましょう。
子供が幼いころに使用したおもちゃは思い出深いものかもしれませんが、屋外においておることでボロボロになっているはずです。
保管していても使うことはないものですから、思い切って捨ててすっきりとした庭やベンダにしましょう。
物が多く自分一人では整理することが難しいと思う方は生前整理業者に依頼するのも一つの方法です。
業者に頼む場合は、全ての整理を依頼してもいいですし、押入れと物置だけなど範囲を決めてを依頼することもできます。
生前整理を頼める業者は多くありますが、複数の業者に見積り依頼することで平均的な料金が分かります。安いからと料金だけで選ぶのではなく、サービス・対応が良い所を選ぶようにしましょう。
また、依頼前にあらかじめ見られたくないものは別に分けておくことを忘れないようにしましょう。
不用品の中の高価な品物や未使用に近い物は、買取業者やリサイクルショップに買取を依頼すると良いでしょう。
買取業者に不用品を持参することが面倒な場合には、買取業者に自宅にまで来てもらうこともできます。
見積りまでは無料のところも多くあります。
買取依頼することは、捨てるよりも抵抗なく行うことができます。
エンディングノートを書く
エンディングノートの作成も生前整理が終わった後に行うといいでしょう。整理され置き場がはっきりした財産や貴重品がどこにあるのかノートで確認できれば、死後の家族の作業がスムーズにすすみます。
エンディングノートの詳細については「エンディングノートの書き方 - コツや遺言書との違い、注意点について解説」のページで紹介しているので一緒に読んでみてください。
財産が多くある方や、財産の分割方法に自分の意思を反映させたい場合に、生前整理の一環として遺言書を作成します。
遺された家族が遺産を相続する場合、相続税がかかってきます。遺言書の内容次第では遺された家族同士でトラブルに発展します。
トラブルを未然に防ぐためにも、遺産相続についての詳細を明確にしておくことをおすすめします。
遺言書には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。
自分で遺言書を作成する方式です。手書きでなければならないため、パソコンを使った場合は無効となります。
公証役場にいる公証人によって作成・発行・保管する遺言書です。公証人は法律の専門家であるため、きちんとした効力のある遺言書を作成することができますが、作成までには時間もお金もかかります。
遺言書は自分で作成し、公証役場に持ち込んで保管してもらう方式です。この場合、公証役場は保管のみで内容を確認することがないため、記載事項に不備があった場合は無効になることもあります。
生前整理の中には財産の整理もあり、その中の要素に生前贈与があります。
生前贈与とは、生きているうちに財産を譲ることです。生きているうちに渡しておくことで、相続税を減らすことができます。
また金額や用途により贈与税も不要な場合もあります。
贈与税とは、贈与された財産に対してかかる税金のことです。
平成25年度の贈与税制改正により生前贈与の方が、死後の相続と比べて、税金を減らすことができるケースが増えたため、今は生前贈与が増えています。生前贈与には以下6つの非課税枠があります。
相続税でたくさん税金に持っていかれるよりは、より多くのお金を子供に託したいのが人情です。
下記の非課税枠をうまく使って、親子共にメリットある生前贈与を検討してみてください。
毎年110万円以下の金額を贈与しても税金を支払う必要がありません。
しかし、毎年同じ相手から同じ金額の贈与を受け取り続けていると、税務署から目を付けられる場合もあるため、注意が必要です。
60歳以上の親か祖父母から20歳以上の子供か孫への贈与は、2,500万円までなら非課税となります。
贈与するものは現金でも不動産でも構いません。ただし、2,500万円を越えると20%の贈与税がかかってきます。
子世代が住む住宅の購入資金を親や祖父母が補助する場合は、最大3,000万円までが非課税となります。
婚姻期間が20年を越える夫婦で夫婦間贈与する場合、2,000万円までが非課税となります。
ただしこれは一度きりで、贈与を受けた家や土地はすぐに売ってはいけません。
30歳未満の子供や孫に対して1,500万円の教育資金(入学金、授業料など)の贈与は非課税です。
学習塾や習い事にかかる費用は500万円までが非課税となります。
生前整理の一つとしてお墓を買って準備しておく方も多くいます。お墓の種類と選び方のポイントをみていきましょう。
お墓にはいろいろな種類があります。
公営墓地は各都道府県や市町村が運営している墓地です。いつでも募集をしているわけではなく、限定された募集期間内での公募・抽選によって選ばれます。
また、応募できるには所在地と同じ地域に在住しているなどの決められた制限もあります。料金がそれ程高くないため、人気があります。
公益法人・宗教法人などの民間事業者が運営している墓地です。公営墓地のような制限はないですが、購入費用が割高です。
寺院にも墓地があります。寺院の墓地を購入するには寺院の檀家でなければならないなどの条件があります。さらにお布施も必要でイベントごとがあれば無償で手伝うことも必要になってきます。
寺院・または管理会社が、永代にわたってお墓の供養と管理をしてくれます。永代供養は納骨の際に使用料を一括で払います。その後追加で料金を請求されることもありません。
お墓を選ぶときにはポイントがあります。安いから、友人も購入したからなどと簡単な理由だけで選んでは後々後悔をしてしまいます。下記を参考にしてみてください。
墓地選びの際に立地条件をよく考えて検討することが大切です。
場所によっては交通機関でのアクセスが困難な所もあります。
自家用車がなければ行くことができないようなところに墓地を購入すると、自家用車を乗らなくなった時に行くことができなくなってしまいます。
また、車で行くことができても駐車場が近くにないと不便です。
墓地に行くまで急な階段を上っていくところなども高齢になると難しくなります。購入する墓地の隣は工場、産廃場ではないこともチェックしておきましょう。
遺された家族が通いやすいか、環境は良いかなど、色々な条件と照らし合わせながら適切な立地かどうかを検討しましょう。
お墓を購入する際にかかる費用は、場所代だけではありません。墓石代、永代使用料、年間管理費の3つが必要です。墓石代は石の種類によって値段は大きな開きがあります。
永代使用料は、契約時に1回だけ納めますが、立地条件やアクセスなどで価格は異なります。年間管理費は、年に一度管理者に支払います。費用をトータルで考えて経済的な負担が大きすぎる場合には考え直した方が良いです。
日本人は多くの場合仏教だと思われますが、仏教には天台宗、真言宗、日蓮宗などいろいろな宗派があります。
公営墓地や民営墓地は宗派の指定がないですが、寺院の墓地では、宗派による制限があります。
まずは自分の宗派を確認する必要があります。仏教以外では神道は神社、キリスト教は教会になります。
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