クレジットカードにはキャッシング機能が付いたカードもあります。キャッシング枠は最大で50万円から500万円程度ですが、ショッピング枠とは別に審査があります。

ショッピング枠とキャッシング枠にはそれぞれ利用可能枠があり、さらに全体で総利用可能枠がある場合もあります。

クレジットカードによってはショッピング枠をフルに利用しているとキャッシングが利用できないこともありますので気を付けましょう。

キャッシング枠は最大50万円～500万円

クレジットカードにはショッピング枠に加えて、キャッシング枠があります。クレジットカードでキャッシングの利用を希望している利用者は、キャッシングの審査を受けなければなりません。

ショッピング枠の審査は通りやすい面はありますが、キャッシングの審査は厳しいといわれます。

現金の引出しが行われることから、利用者の信用度をしっかり確認できないとカード会社がリスクを被ることになるからです。クレジットカードを申込んだからといって、キャッシング枠が付くかどうかはわかりません。

キャッシング枠が設定されていると、毎月1回送付されてくる利用明細書に「ショッピング利用可能枠○万円、キャッシング利用可能枠●万円」と記載されます。

記載されている金額以内であれば原則利用できますが、注意したいのはクレジットの総利用可能枠に対して、ショッピング枠はいくらあって、キャッシング枠はいくらあるのかを把握することです。

総利用可能額はたいてい、ショッピング枠と同額になっていることが多いですから、総利用可能枠が50万円であればショッピング枠も50万円と考えていいでしょう。

ここで、総利用可能枠が50万円、ショッピング枠50万円で、キャッシング枠20万円というケースを考えてみます。

総利用可能枠が50万円なのに、ショッピング枠が50万円でキャッシング枠が20万円なら、総利用可能枠を超えているのでは？と思う人もいるでしょう。しかし、あくまでも、利用できる枠は50万円です。

もし、ショッピング枠いっぱいに買い物をしていたら、キャッシング枠があってもキャッシングできません。ショッピングが40万円なら、キャッシングは10万円まで利用できるということです。

つまり、ショッピングとキャッシングを合わせて総利用可能枠を超えてしまうと、クレジットカードの利用上限枠を超えてしまい、以降は利用できなくなります。

キャッシングができるクレジットカードを比較すると、キャッシングの金利は銀行系が低いようです。

三井住友カードや三菱UFJニコスといったクレジットカードのキャッシングは15％～18％程度です。

信販系や流通系は、上限が18％に金利が設定されているのが通例です。

キャッシングの限度額で見ると、イオンカードセレクトが300万円までの借入枠を設定していて最高額であるほかは、だいたい上限50万円から100万円になっています。

限度額が低いカード会社もありますので、検討時には上限額などを確認することが大切です。

カード発行までの期間

クレジットカードの申込み時にキャッシング枠も付けたいというときは、クレジット（ショッピング）の審査と同時にキャッシングの審査も行います。通常は3営業日から1週間程度でクレジットカードが発行・郵送されるようですが、キャッシング枠を付けても変わりありません。

ACマスターカード（カードローン付き）は、最短で即日交付も可能です。ただし、キャッシング枠を後日付けるときは、再審査が必要です。

なお、申込者の借入状況によっては、カード会社の審査に時間がかかることもあり、必ず即日発行されるわけではありません。クレジットカードが手元に届くまで最低でも1週間程度はみておいたほうが無難です。

ショッピング枠とキャッシング枠の金額の調整

注意したいのが、ショッピング枠とキャッシング枠の金額の調整です。キャッシング枠は、ショッピング枠よりも大きくなることはありません。

たとえば、「ショッピング枠は50万円、キャッシング枠はその内の20万円」というように利用可能枠が設定されます。したがって、ショッピング枠を上限近くまで使っていると、キャッシングを利用できないことがあります。

また、キャッシングの利用可能枠は、他のクレジットカードのキャッシングやカードローンの金額が通算されます。他の借入額を含めて年間収入の3分の1以下までの金額しかキャッシングが利用できません。

さらに、キャッシングの利用残高が10万円を超えていると、カード会社は定期的に指定信用情報機関を通じて他のカード会社の利用状況を確認し、過剰な借入れになっていないかをチェックします。

海外キャッシングにも便利

キャッシング機能の付いたクレジットカードは、海外でも利用できて便利です。現金などを持ち歩くのは危険ですから、クレジットカードを携帯し、もし現金が必要なときはキャッシングできるようにしておくと便利です。

三井住友カードやイオンカードは、世界150ヵ国以上、およそ96万台のATM機でキャッシングを利用できます。楽天カードも、海外のATMやCD機で現地通貨を引き出すことが可能です。

いずれも、国際ブランドであるVISA、Master card、JCBなどのステッカーが貼ってある場所のATM機で使えます。

こんな人におすすめ！

クレジットカードにキャッシング機能が付いていることで、クレジットカードの利便性が高まります。

クレジットカードとカードローンを別々にもっているという人なら、クレジットカードにキャッシング枠を設けると、一枚で管理できるのでとても効率的です。

即日発行してほしいという希望であれば、ACマスターカードがおすすめです。限度額で選ぶならイオンカードセレクト、海外で現金を引き出したいなら、三井住友カードやイオンカードがいいでしょう。