クレジットカードの申込みの際には必ず審査があります。複数のクレジットカードを持っていると利用限度枠を超えてしまうこともあり、新規の申込みが難しくなることがあります。

いまクレジットカードを何枚持っているか、ショッピングやキャッシングでどれだけ利用しているのかを確認して、不要なカードを整理しておきましょう。

ショッピング枠の審査

クレジットカードの申込みにあたっては、審査が必要になります。クレジットカードの支払いは後払いですから、クレジットカードの審査のポイントは、後日、きちんと支払いできるかどうかを見極めることになります。

審査ではまず、申込書に記載された住所、氏名、職業、勤務先などの確認を行います。その後、本人確認のためにカード会社から申込者に対して電話連絡をとって、所在の確認と契約の意思確認を行います。

通常は、会社などの勤務先に電話の連絡がきますが、会社名は伏せてかかってくるケースがほとんどなので、安心して応対できます。

本人の所在と勤務先の確認ができたら、次は申込者の取引履歴の確認をします。その後、信用調査機関に登録されている情報から、自社以外のローンやクレジットカードの状況について確認をします。

クレジットカードが何枚もあると、ショッピングやキャッシングに利用されている金額が多くなっていることが予想されるため、新規のクレジットカードの発行がしづらくなることがあります。

新規の申込みにあたっては、事前に手持ちのカードの整理をしておく必要があります。

こうした審査の流れを経て、支払可能見込額の調査が行われ、最終的にクレジットカードを発行するかどうかが決定され、利用可能枠が設定されます。

利用可能枠は、支払可能見込額の算出によって決められ、利用可能枠に準じてショッピング枠が決定されます。

ゴールドカードなど、グレードの高いカードを除いて、一般的には初回は50万円のショッピング利用可能枠に設定されるか、もしくは年収の1割程度が上限に設定されることが多いようです。

キャッシング枠の審査

クレジットカードを利用する際に、現金を借入れできるキャッシング機能も申込むことができます。

キャッシングは、クレジットカードの申込み時にショッピング機能と一緒に申込む方法と、クレジットカードの発行ののちに付ける方法があります。

クレジットカードの申込みと同時にキャッシングを申し込むと、クレジットの審査と同じく、キャッシングを実行したときの返済能力について審査が行われます。

ショッピング枠の審査と異なる点は、ショッピングは割賦販売法という法律に基づいているのに対し、キャッシングは貸金業法という法律に基づいているということです。

ショッピングは直接現金の受け渡しはありませんが、キャッシングは与信取引になりますので、貸金業法によって規定されているのです。ですから審査はより厳しくなります。

審査については、クレジットカードのショッピング枠の審査と同じ過程を進みます。

また、他社でクレジットカードやカードローンを利用しているかどうか、利用しているならば利用額はいくらかが確認されます。

貸金業法によるカードローンなどキャッシングの利用可能枠は「年収の3分の1以下」と決まっていることや、クレジットの利用可能枠なども勘案し、最終的な利用可能枠が決定されます。通常は、ショッピング利用可能枠に比べて低い金額に設定されています。

金利については、ショッピングでクレジットカードを利用した際にリボ払いを選択しない限り、手数料や実質年率(年利)がかかることはありませんが、キャッシングには利息がかかります。

一般的には、100万円までのキャッシングは18%前後、100万円以上では15%前後に設定されています(2015年11月現在)。

キャッシングの利用可能枠については、返済状況や申込時から変更等があったとき、減額される可能性があります。

指定信用情報機関(CIC)

指定信用情報機関とは、クレジットやキャッシングなど、与信取引をしている人についての情報が管理されている機関です。クレジットカードの申込みや、カードローンの申込みがあったとき、審査の際にはカード会社が必ず確認する機関です。

信用情報機関のひとつである割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関(CIC)は、信販会社・百貨店・流通系クレジット会社・銀行系クレジットカード会社・家電メーカー系クレジット会社・自動車メーカー系クレジット会社・消費者金融会社・携帯電話会社など、多数の業種が出資した指定信用情報機関です。

クレジットなどの申込みがあると、CICのような指定信用情報機関に顧客情報の照会をします。

ここにある信用情報を確認するには、会員(カード会社)であることが条件となっています。

ただし、個人的にカード利用者本人が自分自身の信用情報を確認したい場合、一定の手続きをすると情報を開示してくれます。

CICの役割概念図
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出所:CICホームページより