増毛パウダー・増毛スプレーの正しい使い方 - 選び方、おすすめ商品も紹介
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薄毛症状を感じてきた時、選択肢のひとつとして思い浮かぶのが「増毛パウダー(増毛スプレー・ヘアファンデーション)」ではないでしょうか?
「粉をふりかける」というタイプが多いことから「ふりかけ」とも呼ばれる増毛パウダーは、数ある薄毛対策製品の中でも比較的歴史の長いグッズです。
TVの通販番組や雑誌、新聞等の折り込み広告等でもよく宣伝されているため、「手軽な薄毛対策」としての一般認知度は高いと言われています。
でもその認知度の高さに比べると「増毛スプレーがどんな仕組みなのか」「どんな種類があるのか」ということは意外と知られていないようです。
ここでは増毛パウダー(増毛スプレー)の仕組みや選び方・使い方のコツ、メリット・デメリット等を解説していきましょう。
増毛パウダー・増毛スプレーが向いてる人、向いてない人
最初に自分が増毛スプレーが向いているのか向いてないのかをチェックしてみましょう。
増毛パウダー・増毛スプレーが向いている人
- 薄毛の範囲が狭い
- 「今だけ」で良いので薄毛対策をしたい
- 朝シャンは習慣にしていない(ヘアセット時に髪を濡らさない)
- ふだん整髪料を使っていない
- ケープ等の前準備・パウダー塗布後の掃除といった後片付けが苦にならない
- 同窓会・初デート・パーティー等の「特別な日」にだけ使いたい
- 一時的な薄毛(円形脱毛症等)をカバーしたい
- お出かけ前に何度か「ふりかけ」の練習をする余裕がある
増毛パウダー・増毛スプレーが向いていない人
- 薄毛の範囲が広い
- スポーツ・アウトドアに出かけることが多い
- 朝にシャワーやシャンプーを必ず行う(髪に水分が残りやすい)
- 汗っかきである
- 外回り等でゲリラ豪雨に遭遇する可能性が高い
- 身支度の時間をあまり取れない
- 乾燥気味・皮脂分泌が多い等、頭皮環境が良くない
- 薄毛と白髪が併発している(合う髪色を見つけにくい)
- AGA(男性型脱毛症)もしくは女性に多いびらん型脱毛症で、薄毛の本格的な育毛・増毛を行いたい
上記のようにおすすめする理由については次のセクションから詳しく説明していきます。
増毛パウダーが薄毛をカバーする仕組み
画像出典:スーパーミリオンヘア
増毛スプレー(ふりかけパウダー)とは、レーヨン・炭等から作られた髪のように見える特殊繊維をパウダー状にし、スプレー方式(もしくはふりかけ方式)で自毛の一本ずつに、たっぷりとまとわりつかせることを目的とした製品です。
薄毛み見える原因に着目した仕組み
薄毛に見えてしまう原因のひとつには、髪の一本一本の太さ(ボリューム感)が落ちていることが挙げられます。
髪の本数自体に大きな変わりがなくても一本ずつの太さが痩せてしまうと、髪が全体的にペシャっと寝たように見えてしまったり、分け目等の頭皮が目立ちやすくなってしまうのです。
パウダーが付いた髪は一本一本の太さがボリュームアップして見え、これにより髪の密集度が上がって見えます。
また、頭皮にも自然にパウダーが軽く付着することで頭皮の白さがカバーリングされ、より薄毛を目立たなくさせてくれるのです。
進化する増毛パウダー
増毛パウダーは静電気等によって自毛・頭皮に粉を付着をさせるため、風等への抵抗力は比較的強めとなっています。
近年では水を弾きやすい特殊繊維の開発が進められ、雨・水塗れ等にも強い増毛パウダーも登場するようになりました。
またパウダー繊維の太さ・長さ等を敢えて不均一にすることで、より自然な仕上がりに見せる商品も多数開発されています。
増毛パウダーの種類と選び方のコツ
現在日本で購入できる増毛パウダーは数十種類以上もあります。初めてパウダーを買う時、どれを買っていいのか迷ってしまう人も多いことでしょう。
ここでは、塗布方法、カラー展開、付属ミストという3つのポイントから、自分にピッタリと合うパウダー選びのコツをご紹介します。
増毛パウダーを選ぶ時の3つのポイント
- 塗布方法
- カラー展開
- 付属ミスト
塗布方法で選ぶ
ふりかけ型(ファイバータイプ)
最もオーソドックスな手法です。瓶に入ったパウダーを容器上部の穴から「ふりかけ」のように気になる箇所にふりかけます。
パウダーをふりかけた後に、ミスト・スプレー等で粉を定着をさせる方式が一般的です。
ふりかけ型のメリット
「粉のふりかけ」と「粉の定着」の工程が分けられているふりかけ型では、髪の仕上がりの柔らかさを自分好みに選べるのがメリットです。
ふりかけ型の単体使用であればフンワリと柔らかな仕上がりになりますし、固定度を変えたい場合には後からかけるスプレーやミストの量で微調整ができます。
ふりかけ型のデメリット
「ふりかけ型」は容器から出てくる量の調節がしにくいのが難点です。
特に初めて使用する人の場合には繊維をふりかけすぎてしまい、繊維が後からこぼれ落ちてきたり、不自然な仕上がりになってしまうこともあります。
できるだけ量の調節がしやすい工夫がされている製品を選んだ方が良いでしょう。
おすすめ増毛パウダー「ヘアプラススピードE プレミアム」
容器の中栓に「ヘアジャストシステム」という新規格が採用されている増毛パウダーです。
ワンタッチで振り出し量の調整ができるため、頭頂部等の多めにふりかけたい箇所・生え際等の少量で良い箇所それぞれを自然に仕上げやすくなります。
ふりかける繊維にはレーヨン素材に光触媒セラミックスが配合されており、頭皮への刺激も少なめです。
- 価格:5,280円税込
- メーカー:アデランス
- 定期購入割引あり
スプレー型
一般的なヘアスプレーのように「シュッ」と吹きかけて使える増毛パウダーです。
スプレー型のメリット
スプレー型の場合、繊維を付着させてから再度ミストやヘアスプレーをかける必要がありません。
「繊維の付着」と「定着」を一度で済ませられるため、髪をボリュームアップさせるための時間を短縮させることができます。
またスタイリング成分(艶出し等)を配合させた製品も多いので、ボリュームアップとヘアセットも一度に行えます。
朝の身だしなみを時短させたい人には助かるアイテムと言えるでしょう。
スプレー型のデメリット
スプレー型の場合、たっぷりと繊維を付けようとスプレーをしすぎると髪がパリパリに固まってしまう製品が少なくありません。
髪がかなり細くなっていたり地肌の見える範囲が広い人の場合、フンワリとした柔らかなヘアスタイルを作ることが難しくなる可能性もあります。
またノズル調節ができないスプレー容器では、増毛する必要の無い箇所へも繊維が広く射出されます。
そのため中身の減りが早く、コストが嵩みやすいのもネックです。
スプレータイプを選ぶ場合には、バリバリに固まってしまわないか(スプレー後のコーミング・ブラッシングができるか)、容量が大きめでコストが抑えられるかといった点をチェックしておきましょう。
おすすめ増毛スプレー「シュットヘア」
画像引用:Amazon
TV番組での紹介で人気に火がついたアメリカ製の増毛スプレーです。
スプレー後にも髪が固まりにくく、コーム・ブラシ等でスタイリングを行える点が魅力となっています。
容量も比較的大きく、3秒~5秒ほどのスプレー噴出であれば60回分(約2ヶ月分)の使用ができます。
※製造はアメリカ
パフ型
容器上部にパフが付いており、トントンと叩き込むように細かな繊維を付着させるスタイルの増毛パウダーです。
女性向けでは「ヘアファンデーション」と呼ばれることもあります。
パフ型のメリット
少量ずつをトントンと軽く叩いて付ける方式であるため、量の微調整がしやすく「付けすぎ」の心配は少なめです。
またふりかけ型・スプレー型に比べて粉の飛び散りが少なく、気になる部分にピンポイントで対処ができます。
ミスト・スプレー等を使わない単体使用の場合、風・雨等への耐性はふりかけ型よりも強めです。
パフ型のデメリット
頭皮に直接パフを接着させることから、皮脂等の汚れがパフに付きやすく不衛生となる可能性もあります。
特に皮脂分泌が多いオイリー肌の人は注意が必要です。
また髪のボリューム感をしっかり出したい場合には重ね付けを何度も行う必要があるため、朝のお手入れに時間がかかる可能性も出てきます。
広範囲を処理したい方は、できるだけパフが大きめの製品を選んだ方が良いでしょう。
おすすめパフ型増毛パウダー「アートミクロンパウダー」
直径4cmと、パフ型の中では大きめパフが採用されている製品です。
パウダーがきめ細かく定着力が強いため、塗布後にもブラシでのスタイリングができます。
増毛・かつら製品等、ヘアケア関連の販売を
50年以上続けている老舗メーカーによる製品であるため、品質の信頼性が高いのもポイントです。
カラー展開が黒色系(ブラック・ナチュラルブラック)しか無いのが難点です。
しかし、髪色さえ合えば使いやすい製品と言えるでしょう。
- 通常価格:6,820円税込
- メーカー:アートネイチャー
- ※初回割引・定期割引あり
- 初回限定価格:3,960円税込
カラー展開で選ぶ
自然な仕上がりを目指すためには、できるだけ髪の色合いが自毛に近いカラーリングのパウダーを選ぶことが大切です。
色展開が多い製品の方が、しっくりと馴染む一品を手に入れられる可能性が高くなります。
黒色のバリエーションが多い製品、茶系のバリエーションが多い製品等、カラー展開度は製品によって異なりますので、購入前によく比較をしておきましょう。
おすすめ増毛パウダー「スーパーミリオンヘアー/ルアン」
70カ国以上の国で愛用されているロングヒット商品です。
カラー展開はベーシックなブラック・ダークブラウンの他ミディアムブラウン・ライトブラウン等もあり、更にグレー・ライトグレー等も含む
全14色となっています。
出典:公式サイト
国内で購入できる増毛パウダーの中では最もカラー展開が多い製品と言えるでしょう。
特にヘアカラー・おしゃれ染め・白髪染め等と並行して薄毛対策をしたい方に向いています。
付属ミスト・付属スプレーで選ぶ
ふりかけ型・パフ型の増毛パウダーでは、定着力を高めるためにミストもしくはヘアスプレーを塗布後に使用します。
市販されているヘアスタイリング用のヘアスプレー・ヘアミストでも代用は可能です。
しかしヘアスタイリング用のミストやパウダーは固定力の製品差も大きいですし、製品によっては噴霧後のコーミング・ブラッシングで成分が白化し、白い粉が浮いてきてしまうこともあります。
パウダー(繊維)の定着率を上げ、仕上がりを美しく保ちたいのであれば、増毛パウダー専用ミスト・専用スプレーを使用された方が良いでしょう。
パウダーとミスト/スプレーがセットになっている製品、もしくはシリーズ販売されている製品であれば、より理想的です。
おすすめパウダー+ミストセット「エンジェルショット+ボリュームヘアミストセット」
ふりかけタイプの増毛パウダーと専用ヘアミストのセットです。
専用のヘアミストには耐水セットポリマーが配合されており、雨・汗等による耐水性を高めてくれます。
またコラーゲン・ヒアルロン酸・椿油・ヒノキチオール等の5種類の保湿成分が配合されており、頭皮の潤いを守ってくれるのも嬉しいですね。
増毛パウダー単品を個々に購入するより、セット購入すると割引が受けられコストも抑えられます。
増毛パウダーの使い方と注意点
基本的な使用方法
増毛パウダー・増毛スプレーの使用法はシンプルです。基本的には2ステップもしくは3ステップで髪の毛を手軽にボリュームアップさせられます。
用意するもの
ケープもしくはタオル
特にふりかけ型・スプレー型の場合、繊維が頭皮以外の部分に飛散して付着することがあります。
パウダーが衣類や首周り等に付くと取れにくいため、必ずケープかタオルで首周り・肩周り等を保護するようにしましょう。
手鏡
頭頂部のケアをする時には、合わせ鏡にして髪の様子を見ながらパウダーをかけていきます。
できるだけ大きめの手鏡を用意しておくと仕上がりがチェックしやすいです。
増毛パウダーの使用法
- 薄毛が気になる箇所にパウダーをふりかける(パフで叩き込む、スプレーする)
- ブラシで軽くパウダーを髪になじませる(専用コームを使う場合もある)
- ミスト・ヘアスプレー等を上からかけて、パウダーを固定させる(増毛スプレーの場合には後からの固定は不要)
使い方に慣れてしまえば、塗布自体の時間は5分~10分程度で済ませられます。
「今日は髪をボリュームアップさせておきたい」と思ったら、サッと対処ができるのが助かりますね。
使用時に注意するポイント
使用時の注意点は以下の通りです。個々の項目を詳しく説明していきます。
使用時の注意点
- 塗布は掃除しやすい場所で行う
- 髪は乾燥させた状態で行う
- ふりかけすぎ・付け過ぎに注意
- 仕上がりは明るい場所でチェック
- 頭皮の傷・炎症がある場合には使用NG
塗布は掃除しやすい場所で行う
特にふりかけタイプ(ファイバータイプ)・スプレータイプの場合、ふりかけ時に細かな繊維が周囲に飛散してしまうことがあります。
粉の色が黒・焦げ茶等で汚れが目立ちますし、使用後の掃除は基本的に毎回必要と考えた方が良いでしょう。
風呂場等、サッと汚れが落とせる場所でふりかけ・塗布を行うことをおすすめします。
髪は乾燥させた状態で行う
髪に水分が残った状態でパウダーを付着させると繊維同士が固まってしまい、「ダマ」が出来てしまいます。ダマができると仕上がりが非常に不自然です。
髪を洗った直後には必ずドライヤーでよく乾燥させ、水分が残らない状態で使用してください。
液状育毛剤との併用時も乾燥を
また、近年多いのが液状育毛剤(トニック状等)を付けた直後にパウダーを振りかけたことでダマが出来るという失敗です。
増毛パウダーと育毛剤の併用は原則として可能です。
しかし、育毛剤の水分が残っているとダマの生成が起きやすいだけでなく、育毛剤の成分が繊維定着のジャマをしてパウダーが剥がれやすくなってしまいます。
育毛剤塗布後にもドライヤーでしっかりと乾燥をさせてから増毛パウダーを使用しましょう。
ふりかけすぎ・付け過ぎに注意!
初めて増毛パウダーを使う人に多い失敗としては「しっかり薄毛をカバーしたいから」とたっぷりと繊維をふりかけてしまう点が挙げられます。
でも過剰なパウダーの付け過ぎは厳禁です!一度に大量のパウダーを付着させると定着力が弱くなり、パウダーが溢れ落ちやすくなってしまいます。
またパウダーの「浮き」が目立ちやすくなり、不自然な仕上がりになってしまうのです。
増毛パウダー・増毛スプレーは「少しずつ付ける」が鉄則と考えましょう。特に初めて使用する場合にはほんの少量ずつを付けて様子をチェックするようにしてみてください。
仕上がりは明るい場所でチェックする
髪の色合いは、当たる光の種類によっても大きく異なります。
蛍光灯の下で見て自然に見える場合でも、日の光(太陽光)の下で見たら色が浮いて見えることも多いのです。
付け過ぎ・色の浮き等による失敗を減らすためにも、途中経過のチェックは必ず日の当たる明るい場所で行いましょう。
頭皮の傷・炎症がある場合には使用を避ける
頭皮に痒み・赤み等の炎症が起きている時には増毛パウダーの無理な使用は避けましょう。
自毛植毛等、増毛医療ケアを行っている途中でパウダーを使いたい場合には、現在の頭皮状況でパウダー・スプレーの使用ができるかを必ず医師に確認してください。
増毛パウダーの魅力・メリットは?
増毛パウダーの魅力・メリット
- 即効対策ができる
- 対策コストが比較的安い
- 購入方法が幅広い
- シャンプーで落とせる
即効対策ができる
増毛パウダーの最も大きなメリットとしては「即効性」が挙げられます。
例えば育毛剤によるヘアサイクルの改善の場合、効果が実感できるまでには継続使用後2~3ヶ月以上かかるのが平均的です。
また近年ではAGA(男性型脱毛症)対策として男性ホルモン抑制剤(プロペシア等)による内服薬治療ができるようになりました。
しかし、こちらについても改善効果が見られるまでには4ヶ月~6ヶ月以上、人によっては1年以上の継続した薬の服用が必要になります。
今すぐ育毛対策をスタートしても、一週間後・一ヶ月後といった短期で結果を出すのはちょっと難しい・・・というわけですね。
その点、増毛パウダーや増毛スプレーは「使った直後」から髪が増えたように見せることができます。
「一刻も早く薄毛を目立たなくしたい」「近々パーティーやデートがあるから、手軽に薄毛を隠しておきたい」という時に、即効性のある増毛パウダーは役に立つ存在なのです。
対策コストが比較的安い
ふりかけ増毛パウダー・増毛スプレーの平均価格は3,000円~4,000円程度となっています。
また携帯用等の安価な製品では1,000円台のものもあるなど、気軽に購入できる価格帯のものが多いのが特徴です。
パウダーの使用頻度・使用範囲によっても費用の度合いは異なりますが、分け目・頭頂部等の部分隠しの場合、比較的コストが安く抑えられる薄毛対策法と言えるでしょう。
購入方法が幅広い
増毛パウダー・増毛スプレーは以下のような店舗で取り扱っています。
増毛パウダー・増毛スプレーが購入できる店舗
- ヘアサロン・理容室
- 薬局・ドラッグストア
- ディスカウントショップ
- 化粧品ショップ・百貨店内店舗
- 公式オンラインショップ
- オンラインモール(amazon・楽天市場・yahooショッピング等)
※取扱店舗は製品によって異なります。
対面型販売を行う店舗の場合、カラーの選択や使用方法等を細かに教えて貰えるのがメリットです。
「製品を手にとって確かめてから買いたい」という人は実店舗で購入をした方が良いでしょう。
知られたくない方には...
近年ではオンライン販売の取扱店舗も多くなっており、「人に知られずコッソリ買いたい」という人も手軽に増毛スプレー・増毛パウダーを購入できるようになりました。
ちなみに公式オンラインショップの場合、伝票に商品名を記載しない、社名変更可能といったプライバシー配慮をしているショップも多いです。
「家族に購入を知られたくないけど、実店舗での購入には抵抗がある」という人は公式ショップを使ってみてはいかがでしょうか?
シャンプーで落とせる
増毛パウダーは界面活性剤で落とせる設計になっているため、シャンプーをすればカンタンに落とすことができます。
髪染め等と異なり「失敗したらやり直しがきかない」というものではありません。
万一、パウダーを付けすぎてしまったり色が合わなかったという場合でも、髪を洗えばすぐに元の状態に戻せる柔軟性は便利です。
増毛パウダーのデメリットは?
増毛パウダーのデメリット
- 色味が合わないと不自然になる
- 水分に弱い製品もある
- 「色移り」には要注意
- 整髪料が使えない製品が多い
- 脱毛症が進行した部分では効果が得にくい
- 頭皮環境を悪化させる可能性がある
- 本的な「育毛」「増毛」効果は無い
色味が合わないと不自然になる
「日本人の髪は染めていなければ黒髪」と思い込んでいる方も多いのですが、実はひとくちに「黒髪」といってもその色合いは様々です。
日に当たると明るい色に透ける人もいれば、赤みがかった黒、青みの強い黒色の人もいます。
また年齢によっても髪の色は徐々に変化し、ややグレーがかった黒色になっていることもあります。
「自分は髪全体を染めていないから」と安易に黒いパウダーを選んでも、髪の地色とこれから付ける色が合っていなければそこだけが明るく浮いてしまったり、反対に暗く沈んで目立ってしまうこともあるのです。
別のヘアケア製品と比べると
例えば「白髪染め」「ヘアカラー(部分染め)」等の場合、黒色・黒に近い焦茶色だけでも何十色という色のバリエーションがあります。
ヘアサロン等で髪を染める時には、更にそこから美容師さんがヘアカラーをミックスし、地色に近い色味を作ってくれることもあるくらいです。
部分ウィッグ(部分かつら)でも同じで、アートネイチャーやアデランスといった一流メーカーのオーダー製品では、付ける人の髪色にできるだけ近づけるために幅広い色味の人工毛が準備されています。
ところが増毛パウダー・増毛スプレーの場合、色展開が「黒・茶色」の二色しかない製品も珍しくありません。
前述した『スーパーミリオンヘアー』も14色という多色展開を行っていますが、やはりダーク系カラーの展開は少ないのが現状です。
把握しづらい
また色味については実際に試してみないと把握がしにくいため、「自分の髪から浮かない色合い」を見つけるまでにはいくつかの製品を試す必要も出てきます。
使い心地・色合い共に理想的な製品を見つけるまでには、少々時間がかかる可能性も考えられるでしょう。
水分に弱い製品もある
近年では雨・水濡れ等に強い製品が出回るようになった「増毛パウダー」ですが、完全な防水性を確約するものではありません。
大量に汗を掻いた時、湿度の高い状態に晒された時、髪が水に濡れた状態が長時間続いた場合等にはパウダーのコーティング剤(被膜)がゆるみやすくなり、固定していたパウダーが垂れてきてしまう可能性もあります。
特に以下のような場合にはパウダー落ちが起きやすくなると考えておいた方が良いでしょう。
水分過多によってパウダーが取れやすいシーン
- プール・海等のアウトドア
- サウナ・温泉
- 豪雨等による髪の濡れ
- 真夏の外出時
「色移り」には要注意
静電気によって付着をさせている増毛パウダーは、多少の風等で剥がれてしまうことは殆どありません。
しかし前述の通りコーティング剤は水分を含むと緩みやすく、体温・汗によって湿気がこもった状態にあると軽い摩擦でもパウダーが剥がれてしまうようになりますす。
例えば以下のような「頭」と「布地等の物質」が直接的に触れ合う場所にあると汗・皮脂によるムレが起きやすく、パウダーが色移りを起こしてしまうことがあるのです。
色移りが起きやすい箇所
- シーツ・枕カバー
- 帽子
- 映画館等の席カバー
- 電車・バス等の公共輸送機関の背もたれの上部
- 自動車のヘッドレスト 等
増毛パウダーを使用した場合、できるだけ背もたれ等を使用しない等、日常生活の中で髪の摩擦を避ける工夫が必要になります。
整髪料が使えない製品が多い
増毛パウダーは髪に水分や油分が付いているとダマになりやすいという特徴を持っています。
そのためパウダーの使用前・使用後にヘアワックス・ヘアジェル・ヘアクリーム・ムース等の整髪料を使用すると油分によってダマができやすく、仕上がりが不自然になってしまうのです。
またパウダーが剥がれやすくなることから、ヘアスタイリング時に手が黒くなってしまうこともあります。
特例として『ナチュラー』(Naturer)等ではパウダー使用後の整髪料の使用をOKとしています。しかし、これはかなり珍しい部類と考えた方が良いでしょう。
⇒ ナチュラ―公式サイトはこちら
脱毛症が進行した部分では効果が得にくい
「増毛パウダー」は自毛に繊維をまぶすことによって髪の毛をボリュームアップさせ、薄毛をカバーするものです。
そのため脱毛症が進行し髪が生えていない箇所が広い場合、パウダーが絡まる部分が少ないため増毛効果が得にくくなります。
髪の生えていない頭皮部分に無理にパウダーを大量にふりかけても、接着力が弱くパウダーが落ちてしまうのです。
また頭皮が広く見えている部分にパウダーを多くふりかけると地肌が真っ黒に染まってしまい、仕上がりがかなり不自然になってしまいます。
薄毛の範囲が広がっている方の場合、即効性のある対策をするのであれば「部分かつら」等を使用した方が効果的と言えます。
部分かつらや全かつらのメリットデメリット、装着方式や材質について詳しくは下記ページで説明しています。一緒にご覧ください。
装着範囲・装着方式・素材によるかつらの違いとは
頭皮環境を悪化させる可能性がある
増毛パウダーの多くには植物繊維等の低刺激な成分が使われており、頭皮への刺激は少ないと言われています。
しかし、パウダーをしっかりと定着させるためにはミスト・スプレー等の使用が欠かせません。
パウダーが飛んでいかないよう、ミストやスプレーには被膜を作るためのコーティング成分が含まれています。
これが頭皮にも付着をするため毛穴等も塞いでしまい、頭皮に負担をかけてしまいやすいのです。
しっかり落とす必要がある
定着率の強いスプレーを使用すれば、その成分を落とすために洗浄力の強いシャンプーを使う必要も出てきます。
石油系界面活性剤(高級アルコール系シャンプー)等を使わざるを得ず、結果として頭皮が必要とする潤いまでも落としてしまうことになるわけです。
薄毛が起きる原因には様々なものがありますが、そのひとつには頭皮環境の悪化があります。
繰り返してスプレー使用をすることで頭皮環境が更に悪化し、毛母細胞の働きが低下して薄毛が促進されてしまう可能性も否定できません。
根本的な「育毛」「増毛」効果は無い
「増毛パウダー」「増毛スプレー」という名称(通称)は、繊維の付着によって「一時的に髪が増えたように見せられる」という効果があることから付けられています。
しかしこの効果はパウダーを付けている間だけのものであり、根本的な「育毛効果」「増毛効果」を謳うものではありません。
そもそも増毛パウダーには、育毛剤・発毛剤のような「自毛を生やすため」の成分はほぼ含まれていないのです。
AGA(男性型脱毛症)やびらん性脱毛症といった薄毛症状の根本的な改善は、増毛パウダーでは見込めません。
薄毛に対して根本的な解決を図る場合には、育毛剤によるケア、内服薬による治療といった対策を別途取っていく必要があります。
おわりに
増毛パウダーは手軽な印象・購入のしやすさ等から「薄毛対策のファーストステップ」として取り入れられることも多い製品です。
しかしながらメリット・デメリットを見ていくと、必ずしも「全ての人に向いた薄毛対策」とは言い難いところがあります。
増毛パウダーはあくまでも「一時的な使用」「短期使用」向けの製品であると考え、デメリットも理解しながら使いこなしていった方が良いでしょう。