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ふるさとチョイスは、2012年に創業した株式会社トラストバンクが運営している寄付型クラウドファンディングです。

ふるさとチョイスの特徴は、ふるさと納税の仕組みを利用した地方自治体によるクラウドファンディングを提供していることです。ふるさとチョイスでは、このクラウドファンディングを「ガバメントクラウドファンディング」と呼んでいます。

現在、様々な企業がクラウドファンディングプラットフォームを提供していますが、プロジェクトオーナーが地方自治体のみとなってため、支援者は安心してプロジェクトに寄付をすることができます。

ふるさとチョイスのプロジェクトは、ふるさと納税の税金控除スキームに則っているため支援者は節税も行うことができ、かつリターンも得ることができます。

また、ふるさとチョイスは2018年より「ふるさと起業家支援プロジェクト」を立ち上げています。これは地域の様々な課題を解決するために事業を立ち上げる起業家に対して、その事業に共感し支援したいと思う支援者から寄付を募って資金支援を行うというものです。

これによって起業家は地方自治体による支援と合わせて、全国の支援者から資金援助を受けることが可能になります。地方創生という政府の目標に合わせて、今後さらなる展開が期待されるクラウドファンディングプラットフォームとなっています。

この他の寄付型・購入型のクラウドファンディングについては下記のページで詳しく解説しています。

こちらも合わせて是非参考にしてみてください。

購入型と寄付型クラウドファンディングのプライスレスな特徴とは? – 8つの運営業者も紹介

 

ふるさとチョイスの基本情報

最低出資額 2,000円以上100万円を超えるものも 予算に合わせて幅広く選べる★★★☆☆
利用者の支払う手数料 なし 無料でサービスを利用できる★★★★★
その他手数料 なし 一般的★★★☆☆
支払方法 クレジットカード決済・銀行振込・郵便振替・現金書留・コンビニ決済(払込票)・ドコモケータイ払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払い・コンビニ電子決済・銀行ATM決済・銀行ネット決済・Amazon Pay 様々な決済方法が用意されている★★★★★
対象 お礼として、商品やサービスが受け取れる 寄付型クラウドファンディングとしては一般的★★★☆☆

 

ふるさとチョイスは、ふるさと納税の総合サイト

ふるさとチョイスのベースは、ふるさと納税の手続きを行うことができるサイトです。ふるさと納税の仕組みの一つとして、ガバメントクラウドファンディングも提供しています。

調査会社であるマクロミルによれば、ふるさとチョイスは、利用率・満足率・お礼の品掲載数・申し込み契約地方自治体数・選べる使い道数などで1位を獲得しています。

 

ふるさとチョイスは寄付型クラウドファンディング

ふるさとチョイスは、寄付型クラウドファンディングプラットフォームを運営しています。

寄付型のため、原則として投資型クラウドファンディングや購入型クラウドファンディングとは異なり、支援者はリターンや商品・サービスを受け取ることを目的としていません。

ただし、プロジェクトによっては、ギフトとしてお礼が贈られるプロジェクトもあります。

 

ふるさと納税とガバメントクラウドファンディングの違いは?

ふるさと納税もガバメントクラウドファンディングも、ふるさと納税の仕組みを使っている点は同じであり、納税控除を受けられることが利用者のメリットの一つとなっています。

また、ふるさと納税でもガバメントクラウドファンディングでも、お礼の品が受け取れることができます(完全寄付の場合もあります)。

最も大きな違いは、ふるさと納税の場合は、寄付したお金の使い道は地方自治体が判断し利用するのに対し、ガバメントクラウドファンディングの場合は、寄付したお金の使い道が事前に具体的に決められているところです。

地域おこしの具体的なプロジェクトを支援したいと思う方にとっては、事前に資金使途が決まっているプロジェクトに寄付することで、より共感を持つことができます。

これまで税金というのは払ってしまえば終わりで、使い道まで納税者が決めることができませんでした。しかし、ガバメントクラウドファンディングを通じて、税金の使い方を選択することができます。

 

決済手段が非常に多い

ふるさとチョイスは、他のクラウドファンディングと比較して、非常に多くの決済手段を用意しています。

2018年9月時点で、クレジットカード決済・銀行振込・郵便振替・現金書留・コンビニ決済(払込票)・ドコモケータイ払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払い・コンビニ電子決済・銀行ATM決済・銀行ネット決済・Amazon Payを利用することができます。

利用者にとっては、支払い方法が多いことは利便性といった点で非常にメリットがあります。

 

主な購入型・寄付型クラウドファンディングの手数料比較

業者 利用者の手数料 掲載手数料 決済手数料 プロジェクトオーナーの手数料
ジャパンギビング なし 10% 5% 15%
未来ショッピング なし 20% 2.8% 22.8%
キャンプファイヤー 1件につき216円 12% 5% 17%
A-port(エーポート) なし 総支援型20%から25% なし 20%から25%
COUNTDOWN(カウントダウン) なし 15% 5% 20%
GREEN FUNDING(グリーンファンディング) なし 20% なし 20%
Kibidango(キビダンゴ) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%)
Makuake(マクアケ) なし 20% なし 20%
Readyfor(レディーフォー) なし 12%(シンプルプランは7%) 5% 17%(シンプルプランは12%)
ShootingStar (シューティングスター) なし 15% 5% 20%
Motion Gallery(モーションギャラリー) なし 5%から15% 5% 10%から20%

 

ふるさとチョイスはふるさと納税の老舗サイト

ふるさとチョイスは、数あるふるさと納税サイトの中でも老舗のウェブサイトです。そのため、ふるさと納税を通じて提携を行っている地方自治体は1,300を超えています。

日本における地方自治体数は1,788ですから、約70%の地方自治体とすでに提携していることになります。

ふるさとチョイスが、ガバメントクラウドファンディングとして沢山のプロジェクトを掲載できるのは、多く地方自治体からプロジェクトが提供されているためです。

 

ふるさとチョイスにしかない返礼品も

ふるさとチョイスは、5,000を超える限定のお礼を提供しています。そのため、他のサイトを通じて入手できないお礼を手に入れるおとができます。

なお、ふるさとチョイス限定のお礼については、限定という表記がなされています。

 

リアル店舗の「ふるさとチョイスCafé」がある

ふるさとチョイスCaféは、東京都の有楽町駅から徒歩1分という便利な場所にあります。

ふるさと納税のセミナーを行っているほか、各自治体のお礼の品を見ることができたり、スタッフの方に寄付について相談することができます。また、実際のお礼の品を確認したり、試食したり購入することもできます。

 

「ふるさと納税」還付・控除限度額計算シミュレーションはとても詳細

ふるさと納税は。控除限度額内の寄付については、寄付金額から2,000円を差し引いた分が、所得税や住民税から控除を受けられます。

注意しなければならない点は、控除上限額は年収や家族構成によって異なることです。利用者ひとり一人によって、控除上限額は変わってきます。この計算は非常に複雑ですが、ふるさとチョイスではウェブサイト上で詳細なシミュレーションを行えるページを用意しています。

家族構成と年収、そして社会保険料や医療費控除、住宅ローン控除なども含めて控除上限額を算出することができます。税金控除を賢く利用するためにも、事前のシミュレーションをおすすめします。

 

ふるさとチョイスのメリット・デメリット

ふるさとチョイスの良い点

  • ウェブサイトを通じて共感できるプロジェクトを見つけて手軽に支援することができる
  • 1,300を超える地方自治体のプロジェクトに出資することができる
  • ふるさと納税の対象となる自治体がプロジェクトオーナーとなっているため、安心して寄付することができる
  • 税金の使い道を選んで寄付することができる

 

ふるさとチョイスの残念な点

  • 投資ではないので、金銭的なリターンを得ることはできない
  • 地方自治体の行うクラウドファンディングに特化しており、民間企業が提供するプロジェクトは取り扱っていない

 

募集実績

  • 合計調達資金総額:3,490,999,588円(ガバメントクラウドファンディング分)
  • 登録地方自治体数:1,300以上(全地方自治体の約70%)

(2018年)

 

登録の流れの概要

登録は公式ウェブサイトから会員登録のリンクをクリックして新規登録の手続きを行うことができます。

ふるさとチョイスID(メールアドレス)での登録の他に、Facebookアカウント・twitterアカウント・Amazonアカウント・LINEアカウント・Googleアカウント・Yahoo!JAPANのアカウントを用いて登録することも可能です。

 

信用できる運営会社か?

  • 社名:株式会社トラストバンク
  • 本社所在地:〒153-0042 東京都目黒区青葉台3丁目6番28号住友不動産青葉台タワー14階
  • ふるさとチョイスCafé〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-12-1 新有楽町ビル B1F
  • 事業内容:ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」企画・運営、他
  • 代表取締役:須永 珠代
  • サービス開始:2012年

 

 

プロジェクト案件について

プロジェクトの紹介ページには、かなり詳細な情報が提供されています。ムービーや写真、プロジェクトを実行している方のインタビューなどを見ることができます。

また、すでに寄付を行った支援者のプロジェクトへの応援メッセージもみることができます。共感できるプロジェクトであれば、お礼の品を選んで寄付をする流れとなります。

お礼の品についても独立したページが用意されており、詳細を確認することができます。

 

支援の行い方

支援をしたいと思ったプロジェクトの紹介ページを開き、「お礼の品を選んで応援」のボタンをクリックします。いくつかのお礼の品が表示されるので、予算に合わせてお礼の品を選択します。

さらにお礼の品についての詳細ページに遷移するので、そこから手続きを行います。お礼の品によっては、ギフト包、のし、日時指定などを行うこともできます。

 

過去のプロジェクト例

引退したサラブレッドにセカンドキャリアを!サンクスホースプロジェクト

  • プロジェクト概要:引退したサラブレッドのセカンドキャリアを支援するNPO法人を支援するプロジェクト
  • プロジェクトオーナー:岡山県吉備中央町
  • 最終資金調達金額:34,235,244円
  • 目標資金調達金額:80,000,000円

このプロジェクトは1頭でも多くの引退馬をセカンドキャリアへ繋げるとともに、馬の多様な利活用を創出することで受け皿の拡大を促進し、もっと気軽で身近な馬事文化の普及を目指す活動です。

競走馬は競馬場で早く走る為に特別な環境で専門の施設によって育成・調教されています。そのため競走馬として登録抹消された後、乗馬やホースセラピー馬として第2の馬生を歩んでいくためには、 環境を変え、メンタルと体をリセットし、再調教する必要があります。

この再調教はリトレーニングと呼ばれていますが、餌代や人件費など多大なコストがかかります。そのため、リトレーニングを受けられず食肉利用される馬が数多くいます。

このプロジェクトは、できるだけ多くの引退した競走馬にセカンドキャリアを歩んでもらうためのプロジェクトとなっています。ジョッキーの武豊さんや福永祐一さんなどが趣旨に賛同し、協力を行っています。

 

“不治の病”1型糖尿病”支援プロジェクト

  • プロジェクト概要: 1型糖尿病の患者と周囲の方々へのサポートと、“不治の病”1型糖尿病”が治る病気となるように研究資金助成を行うプロジェクト
  • プロジェクトオーナー:佐賀県
  • 最終資金調達金額:21,754,717円
  • 目標資金調達金額:20,000,000円

原因不明がいまだに判明していない1型糖尿病の患者を支援し、また根治治療の確立を2025年までに目指すことを目標した日本IDDMネットワークを支援する佐賀県のプロジェクトです。

毎年2000人の子供の発症が発症しているこの病気は、脳死膵臓移植や膵島移植を受けるか、生涯にわたって毎日4、5回の注射またはポンプによるインスリン補充を続ける以外に、今のところ治療法が見つかっていません。

インスリンは生命の維持に必要不可欠ですが、1型糖尿病はインスリンが体内で作れなくなる病です。1型糖尿病を発症すると、常にインスリンを注射しなければなりません。

そのため、年間約3000回の注射が必要となり、幼い患者や家族にとって大きな負担となっています。

このプロジェクトは、1型糖尿病の根治治療の研究支援に使われます。ウェブサイトでは、目標金額2,000万円の非常に詳細な資金使途内訳が説明されており、実際に2,000万円を超える寄付が集まりました。

 

小説「坊っちゃん」の舞台 道後温泉本館を未来に遺したい!プロジェクト

  • プロジェクト概要:夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台となった道後温泉の本館保存修理工事プロジェクト
  • プロジェクトオーナー:愛媛県松山市
  • 最終資金調達金額:10,842,000円
  • 目標資金調達金額:27,000,000円

このプロジェクトは、夏目漱石が自身が幼少期育った松山を舞台とした小説「坊ちゃん」にも出てくる道後温泉の建物を保存・修理するプロジェクトです。

道後温泉本館は建築から123年の歳月が経ち、老朽化している施設の修理や、近い将来予想されている南海トラフ大地震への備えが必要となっています。

道後温泉本館は、国の重要文化財に指定されながら未だなお現役の公衆浴場として使われています。道後温泉本館は7年かけて20億円の予算で工事を行う予定となっており、その一部をクラウドファンディングで集めることを企画しています。

これからさらに100年、200年先まで道後温泉本館を遺すための地域おこしプロジェクトとなっています。

 

まとめ

ふるさとチョイスは、ふるさと納税に興味がある人にとって便利なクラウドファンディングプラットフォーム

ふるさとチョイスは、他クラウドファンディングサービス会社に先駆けてふるさと納税の総合サイトとして取り組んできたことから、非常に多くの地方自治体と連携をしています。

そのため、非常に多くのプロジェクトが提供されており、また地域の特色のあるお礼の品が用意されており、見ているだけでも楽しいウェブサイトとなっています。

基本的にふるさと納税のスキームに基づいたガバメントクラウドファンディングのため、税金控除を受けることができます。税金控除の計算は非常に複雑ですが、ふるさとチョイスでは、ウェブサイト内でいくらまで税金控除を受けられるかシミュレーションできるページも設けています。

そしてガバメントクラウドファンディングの特徴は、なんといっても自分で税金の使い道を決められるという点にあります。せっかく収める税金を、自分が共感できるプロジェクトに使って欲しいと思う方にとってはうってつけのクラウドファンディングです。

ふるさとチョイスは、ふるさと納税にもクラウドファンディングにも興味を持っている方にとっておすすめのクラウドファンディングプラットフォームです。