コール買いのポイント

オプションの買いの場合、コールでもプットでも、取引対象オプションの原市場が、満期までの間に相応の変動がないといけません。

そのため、変動の大きい原市場のオプションを選択することがポイントになります。

コールの買いの場合は、対象となる原市場の価格が満期までの間に上昇すると考えるから、そのポジションを選択するわけですが、ではそう判断するための材料は何でしょうか。

まず一つに挙げられるのは、相場の勢いがあり、直近の高値を更新した時が挙げられます。そして、下げ相場の場合でも、サポートラインより下には下落しない時も、今後上昇する、と考えられます。

これは、株や為替の取引とまったく同じです。

また、例えば原市場で1株1000円の株を買う場合、通常の現物株取引であれば、1株1000円で買うことになります。

しかし、オプションの場合、コールの買いでこの株を1株900円で購入する権利を、100円のプレミアムで買うことができます。つまり、普通に株を買のに必要な資金の10分の1の購入代金になるのと、アウト・オブ・ザ・マネーとなったら権利放棄をすればよいわけです。

このように、コールの買いは、少ない資金で株式投資の代替えのようなことができることが特徴と言えます。

プット買いのポイント

また、プットの買いの場合、下降トレンドで買うのがポイントになります。

下降の勢いがあり、直近の安値を更新したところでプットの買いを行うか、上昇相場において、直近の高値を抜けず、反落しそうな時にプットの買いを仕掛けます。

プットの買いの場合は株の空売りよりもリスクが限定されていて、下げ相場の時には取り組みやすい方法であると言えます。また、株の買いポジションに対するヘッジとして、株価指数のプットを買うという使い方もあります。

株と同様、プットの方がコールよりもスピードが速い傾向にあります。上昇の速度よりも下降の速度の方が速いため、プットの買いの方が、コールの買いよりも早く利益を出せる傾向にあります。

これらコールの買いとプットの買いを組み合わせた戦略をご紹介します。まずは、ロング・ストラングルです。満期が同じオプションのうち、権利行使価格が高いコールの買いと権利行使価格が安いプットの買いを組み合わせたものになります。

ロング・ストラングルは、株価が大きく動くと予想する場合に有効な戦略で、株価が大きく変動すればするほど、利益が増えます。損失は支払いプレミアムの合計額に限定されます。

次に、ロング・ストラドルをご紹介します。ロング・ストラドルは、満期が同じオプションのうち、権利行使価格が同じコールとプットの同枚数を買う方法です。

ロング・ストラドルは、株価が短期的に大きく上昇又は大きく下落すると予想する場合に有効な戦略で、株価が大きく変動すればするほど、利益が増し、株価と権利行使価格が等しくなった時にに損失が最大になります。

なお、損失は「支払いプレミアムの合計額」に限定されます。なお、このロング・ストラドルはボラティリティの低下に弱い戦略です。