OOC注文
CO注文は異なる2方向の注文を同時に出す注文方法です。指値や逆指値などと同様に、予約注文となります。
例えば、利益確定注文と、損切り注文を同時に出す、2つのシナリオを想定して指値の買いと、逆指値の買いを同時に出すなどといった場合に活用できます。
この2つの注文のうちの1つが執行されると、残りの1つは自動的にキャンセルされます。
例えば、現在1ドル100円だとします。
レンジ相場のために方向性が読めないものの、レジスタンスラインになっているレートを上抜ければ上昇トレンドに、サポートラインになっているレートを下抜ければ下降トレンドになると予想したとします。
そんな時にOCO注文を入れます。例えばレジスタンスラインが100円30銭前後、サポートラインが99円80銭前後だとします。そのため、100円35銭の買い指値と、99円75銭の売り逆指値を入れます。こうすることで、トレンドを逃さずに乗ることができるのです。
IFD注文
IFD注文は「イフダン注文」と言います。
IFD注文は、「もし、○円になったら新規で買う。×円になったら売って決済する」というように、新規注文と決済注文を同時に発注する注文方法です。
この注文方法は、必ず新規注文と決済注文を入れなくてはなりません。予約注文になりますので、一度入れると、自動的に発注をしてくれます。最初の新規注文が約定しないと2つ目の決済注文は発注されません。
IFD注文はOCO注文のような2方向性の注文ではなく、新規から決済までの一連の流れを自動で行う、というものになります。
また、IFD注文で、最初の新規注文が約定したにも関わらず、その後相場が予想とは異なる方向に行ったために、決済注文がいつまでも発動しない場合は、売り決済はを手動で行うことになります。
IFD注文は、利益確定にも損失限定にも使えます。例えば現在ドル円が99円95銭だったとします。100円を超えれば上昇トレンドに入ると予想し、そうなったらドル円を1万通貨買い、101円になったら利益確定の売りを出そうと考えたとします。
その場合、100円の買いの逆指値注文を新規注文、101円の売りの指値注文を決済注文で入れます。
また、上の例と同じ相場の時に、「利益確定は自分のタイミングで行いたいけれど、損失については早めに限定したい」と考えたとします。
その場合、100円の逆指値注文を新規注文に、99円の逆指値注文を決済注文に入れます。こうすることで、予想と反対に相場が動いた時に、早めに損失を限定することができます。思惑通りに相場が動いた場合は、手動で利益確定の決済注文を入れる必要があります。
IFO注文
IFO注文はイフダン・オーシーオー注文の略で、その名の通り、IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法です。IFD注文とOCO注文それぞれのメリットを活かした注文方法になります。
IFO注文では、最初にIFD注文を約定させます。その後、OCO注文が発動されます。
例えば、現在1ドル99円80銭だとします。1ドル100円になったら1万ドルを買おうと考え、その後もし相場が思惑通りに動いたら102円で売りの決済注文を、予想が外れた場合は99円で売りの決済注文を出そうと考えたとします。
その場合、100円の逆指値で新規注文を入れます。そして、1つめの決済注文に、102円の指値の決済注文、2つめの決済注文に、99円の売りの決済注文を入れます。
トレール注文
トレール注文は決済専用の注文方法で、相場の値動きに応じ、設定した値幅をキープしたまま自動的に注文価格が付いてくる「動く逆指値」注文です。
例えば思惑通りに相場が動いた時、もともと損失限定のために入れていた逆指値注文が動かなければ、その後相場が急変して予想と反対方向に動いた場合、利益を獲得することなく損失だけが発生することになってしまいます。
それを避けるため、相場の状況に応じて逆指値注文を都度入れ直すこともできますが、手間がかかります。そんな時に活躍するのが、トレール注文なのです。
トレール注文では、買い注文の場合、相場の上昇に伴って後を追いながら、予め設定した値幅で逆指値注文が自動的に切り上がっていきます。1度切り上がったレートは下がることはありません。
たとえば、1ドル100円で買いポジションを持ったとします。
この時にトレール注文として、1円の値幅を設定します。この後円安が進むとトレールはそのまま追いかけてきて、1ドル101円になった時には、100円のところでの逆指値が設定されていることになります。
ただし、トレール注文は、一度相場が反対方向に動くと、動かなくなります。
この例のように、買いポジションに対しトレール注文を設定した場合、そのまま相場が下降トレンドになればトレールは動かないまま、下降トレンドに突入する直前のレートで逆指値注文が発動します。
いったん下降トレンドになったものの、トレールで設定している逆指値注文にレートが届く前に上昇トレンドにトレンド転換すると、またトレールは動き出します。
その場合、下降トレンドになり、いったん止まってしまったトレール注文とレートとの値幅が、設定したトレールの値幅まで回復すれば、再びトレール注文は動き出します。
例では買い注文の場合を取り上げましたが、売り注文の場合は、トレールは現在のレートより上に一定の値幅で位置しています。買い注文の時と同様、思惑通りに相場が動けば、それに合わせて値幅を維持したままトレール注文はついてきますが、一度相場が上昇トレンドに突入すると動かなくなります。
そのまま上昇トレンドが続くのであれば、上昇転換する直前のレートに設定した値幅を加えたレートで逆指値注文が発動します。上昇が一時的なもので、またすぐに下降トレンドに戻れば、逆指値注文が発動する予定だったレートと現在のレートとの値幅が、設定したトレールの値幅まで回復すれば、再びトレール注文は動き出します。