カードローンの返済方法には、約定返済と臨時返済があります。約定返済とは毎月一定期日に支払う方法。
それに対して、余裕があるときに返済するのが臨時返済です。臨時返済をうまく利用すると負担が軽減できるので、ぜひ活用してみましょう。
約定返済と臨時返済の違い
カードローンで借りたお金は、ローン会社との間で取り決めた方法に基づいて返済する必要があります。一定期日どおりに返済する方法(約定返済)と、随時払い(臨時返済)の2種類に大別されます。
約定返済とは、毎月の一定期日(約定日)に支払うことを約束した返済方法です。
ローン会社とカード申込者の双方で決めた返済日のことを、約定日または約定返済日ともいいます。この約定日は、
- すでにローン会社で決めている(毎月10日、毎月20日など)
- ローン会社がいくつかの日を約定日としている(毎月5日、15日、25日の月3回のうちいずれかなど)
- 約定日を申込者が任意で決定する(給料日のあと、ある一定の期日に入金があるなど)
- ある一定の期間で支払う(35日ごとなど)
――というように、ローン会社によってさまざまなルールがあります。
約定返済のポイントは、申込者がどの時期に返済できるのか、ということです。
たとえば25日が給料日の人とすると、約定日が毎月20日になっているローン会社を利用したとき、約1ヵ月近く返済する資金をストックしておかなければなりません。
つまり、返済するお金の入ってくる日よりも前にしか約定日がないローン会社を利用してしまうと、お金を残しておかなければならないわけです。
そこで、約定日が給料日のあとか、もしくは約定返済日を申込者が自由に設定できる方法を採用しているローン会社を選ぶのが得策です。
このように、カード申込者は自分の給料日等を考えて、利用するローン会社の約定返済がどのような条件に設定されているのかを知っておくことが大切です。
約定返済には、約定日前の返済について、ある一定の期間内から約定返済とするルールを設けているローン会社もあります。
たとえば、約定日が毎月15日だったとすると、その5日前の10日から15日までが返済期間にあたるというものです。もし10日が給料日だとしても15日まで待つ必要はなく、10日に返済すればその月の約定日に返済したことになります。
次に臨時返済ですが、随時返済とも呼ばれる返済方法で、資金的に余裕があるときなどにその都度返済をする方法です。任意返済もしくは随時返済とも呼ばれます。
臨時返済は、約定返済とは違って決められたルールで返済するものではありませんから、自由に返済できるというメリットがあります。余裕があるときに臨時返済をすると、借入金の負担を減らすことができます。
臨時返済で返済負担を減らす
約定返済で支払う金額は、借入れしたお金に金利がプラスされています。つまり、返済する元金に利息分が乗っているわけです。
この利息分を減らすことは、約定返済ではできませんし、約定返済日に返済額を多く支払っても利息分はかかってきます。ですから、借入金をなるべく早く完済したいとすれば、約定返済だけではどうしても時間がかかってしまうのです。
そこで、返済するうえで併用したいのが、臨時返済です。臨時返済の利点は、借り入れているお金を繰上げ返済できるということです。繰上げ返済とは、元金を減らすことで返済期間を短くすることができる方法です。
臨時返済は約定返済とは違いますので、返済した分は元金に充当されます。約定返済ですと利息が付いてしまいますので、たとえば1万円を約定返済すると、元金分は7,000円、利息分は3,000円というように、利息分が引かれてしまいます。
ところが臨時返済の場合、1万円を返済すると、1万円がそのまま元金に充当されます。このような臨時返済を併用することで、元金を減らすことができますから、返済期間も短くすることにつながり、利息分も減らせます。
ただし注意してほしいことは、ローン会社によっては、返済確定日から約定返済日までの返済期間内に臨時返済しても約定返済扱いとなる可能性があることです。
たとえば、約定返済日が25日で返済確定日がその10日前の15日でこの間に返済を行うと、約定返済扱いとなってしまうことがあります。
また、臨時返済だけで完済しようとしても、利息分はどうしても減らせませんので、結果的に約定返済という方法は完済時まで残ることになります。
約定返済をしつつ、適宜、臨時返済をすることで元金を減らし、返済期間を短くすることで完済を早めることができますので、上手に併用してみてください。