うっかり金利が高い消費者金融系のカードローンを借りてしまったり、いつの間にか複数のカードローンを借りてしまったり――気がつけばカードローンの返済で家計が大変になることも。

そんなときは少しでも金利が低いカードローンへの借換えや「おまとめローン」の利用を検討してみましょう。

金利が低いローンに借換える方法

借換えの目的は、少しでも低い金利に借換えて返済の負担を減らすことです。

ところで、カードローンの金利は、利息制限法という法律で、借入れの金額による上限額が次のように決まっています。

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たとえば、50万円を上限いっぱいの18%で借りていたら、低い金利への借換えで返済額や利息を減らせるかもしれません。
    
借換え先としてまず考えたいのが銀行系のカードローンです。消費者金融系では100万円までの借入れは年利18%や17.8%というところがほとんどですが、銀行ローンなら条件によって10%の前半で借りられることもあります。

たとえば、50万円を60回で分割返済するとき、年利18%から15%に借換えるだけで利息が5万円ほど少なくなります。借入金額が大きく返済期間が長くなれば、金利差はもっと開きますし、利息が少なくなるメリットも大きくなります。

とはいえ、借換えは、今までに延滞などの履歴がなく、安定した収入があることが大前提です。返済が滞る前に少しでも金利が低い金融機関のカードローンに借換えを検討してみましょう。

また、借換えは審査が厳しくなりがちですが、最近では「借換えOK」をうたっている銀行もあります。「銀行では借り換えられないだろう」とあきらめずに、手軽なインターネット申込みなどを利用してチャレンジしてみましょう。

複数の借入れをまとめる方法

複数のカードローンで借入れをしてしまったという人はおまとめローンを検討してみましょう。おまとめローンは、複数のローン会社からの借入れの合計額を一社でまとめて借り入れ、その資金でそれぞれの会社のローンを完済する、いわゆる複数の借換えを行うことです。

たとえば、次の表のように3社から合計120万円の借入れをしていたとします。当初の毎月の返済額は36,000円、完済までには5年以上かかり、利息は約70万円になります。

会社名 借入額 年利 毎月返済額 返済期間 利息
A社 400,000円 17.80% 10,000円 62ヵ月 211,025円
B社 600,000円 18% 18,000円 47ヵ月 232,867円
C社 200,000円 18% 8,000円 32ヵ月 252,540円
合計額 1,200,000円 36,000円 694,432円

次の表は120万円を銀行系A社、B社のおまとめローンにした例です。

会社名 借入額 年利 毎月返済額 返済期間 利息
A社 1,200,000円 12.00% 30,000円 54ヵ月 360,256円
B社 1,200,000円 9.00% 13,000円 124ヵ月 423,071円

A社のおまとめローンでは、毎月の返済額が6,000円減ったうえ、返済期間も短縮され、利息が約33万円軽減されました。

B社のおまとめローンでは、低利でなおかつ返済期間を延ばせたことで、毎月の返済額が13,000円と大幅に減り、利息も約27万円軽減されました。いま教育費や住宅ローンの負担が重い人なら、その時期を乗り越えるために有効な借換えになるかもしれません。

おまとめローンの効果は3つ

毎月の返済額を減らす

消費者金融系のカードローンでは、借入額によって毎月の最低返済額が決まっていて、返済期間が短く設定されています。

そのため毎月の返済額が大きくなり返しきれなくなってほかのカードローンでも借入れをしてしまう、ということにもなりかねません。

一方、銀行系のおまとめローンは比較的長く返済期間を設定することができ、無理のない金額で計画的に返済していくことが可能になります。

借入額をまとめたことで借入金利が低くなる

先にあげた事例では、借換え前は3本ともそれぞれ100万円未満の借入れなので金利が高くなりがちです。これを、おまとめローンにすることで借入額が120万円になり、一段階低い金利が利用できるようになりました。
金利が低くなれば利息が減ります。事例ではA社に借換えた場合は約33万円、B社に借換えた場合は約27万円利息が少なくなります。

借入れを一本化できる

毎月の返済額の管理が簡単になり、返し忘れによる延滞の可能性がなくなります。家計管理がラクになり、計画的に返済することが可能になります。

借換えローン・おまとめローンの手続きと審査

借換えローン・おまとめローンの申込条件の一例を紹介しましょう。

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申込みの条件は各社様々ですが、よい条件で借りるには安定した収入があること、自己破産はもちろん現在のカードローンの返済を延滞していないことが必須です。

おまとめローンであっても申込み後の手続きの簡単さ、スピード感は一般のカードローンと変わらなくなってきています。本人確認書類があれば、一定金額以下は収入証明書不要、来店不要、口座開設不要、即日融資可能といったローンもあります。

返済の負担が大きくなって延滞してしまっては、よい条件での借換えは難しくなります。そうなる前にもう一度返済計画を立て直し、低金利へのローンの借換えや、返済の管理がしやすいおまとめローンへの借換えにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。