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レディーフォーは、2011年3月に開始されたREADYFOR株式会社が運営している購入型クラウドファンディングのプラットフォームサービスです。

2011年にサービスを開始して以来、購入型クラウドファンディングを中心に募集を行っていますが、現在ではReadyforふるさと納税という、ガバメントクラウドファンディングや寄付型のクラウドファンディングサービスも提供しており、様々なクラウドファンディングを提供しています。

これまで累計62億円、プロジェクト数は8,300件を超えるき日本でも有数のクラウドファンディングサービスの一つにまで成長しています。

 

レディーフォー(Ready for)の基本情報

最低出資額 1,000円から数十万円以上まで幅広い 商品・サービスによって異なる★★★☆☆
利用者の支払う手数料 なし 無料でサービスを利用できる★★★★★
その他手数料 銀行への振込手数料は支援者負担 一般的★★★☆☆
支払方法 銀行振込、クレジットカード 他の購入型クラウドファンディングよりも選択肢は少ない★★★☆☆
対象 商品やサービス(購入型) リターンは現物商品やサービスとして提供される★★★☆☆

 

レディフォーのメインは「購入型」

クラウドファンディングは大きく3種類に分類することができます。「寄付型クラウドファンディング」「購入型クラウドファンディング」そして「投資型クラウドファンディング」になります。

大まかに説明すると「寄付型クラウドファンディング」は、名前のとおりプロジェクトに対してリターン(見返り)を求めないでお金を寄付するものとなります。

「購入型クラウドファンディング」とは、プロジェクトによって生まれるリターン(商品やサービス)を購入してもらうことで資金を集めるクラウドファンディングを指します。

なお「投資型クラウドファンディング」は、さらに「株式型」「ファンド型」に区分されます。いずれも、純粋な経済的リターンを得るために投資をするクラウドファンディングになっています。

レディーフォーの提供しているクラウドファンディングは、主に購入型クラウドファンディングとなっており、一部寄付型のクラウドファンディングもあります。

購入型や寄付型のクラウドファンディングについて、詳しく比較してみたい方は下記のページも是非チェックしてみて下さい。

購入型と寄付型クラウドファンディングのプライスレスな特徴とは? – 8つの運営業者も紹介

 

レディーフォーは日本最大のクラウドファンディングプラットフォーム

2011年からクラウドファンディングサービスをスタートさせているレディーフォーは、他社と比べてクラウドファンディングの募集実績が圧倒的に多くなっています。

最高で6,000万円を超える資金を調達したプロジェクトがあったり、累積プロジェクト数は8,300件まで到達するなど、他社を圧倒した実績を誇っています。また、実行者の年齢も幅広く、最年少で12歳、最高齢で92歳となっています。

これだけ広い年齢層がレディーフォーで資金調達をしているということは、レディーフォーのサポートが充実しているということに他なりません。

また、提携パートナーとして、特に地方銀行や信用金庫といった地域金融機関との連携も多くなっています。

これは、地方で地域創生に取り組む金融機関が、プロジェクトを支援するためにレディーフォーのプラットフォームを使っているということを意味しています。

 

専任の「キュレーター」が資金調達をサポート

レディーフォーを通じて資金調達を行う企業や個人は、実行者と呼ばれています。どういったプロジェクトを企画して資金募集を行うかということについては、実行者自身が策定しなければなりません。

しかし、実際にクラウドファンディングのウェブサイトでプロジェクトを公開した後、順調に資金が集まるかどうかはわかりません。レディーフォーは業界で約30%程度と言われている資金調達成功率に対して、75%の成功率を叩き出しています。

詳細は後述しますが、キュレーターという実行者をサポートしてくれる専任担当者が付いてくれることによって、資金調達がスムーズに進められるように支援してくれる仕組みが大きな要因になっています。

素晴らしいプロジェクトのアイディアがあっても、それを上手にプロモーションするノウハウに欠ける実行者はたくさんいると思われます。実行者と支援者のマッチング率を上げるために、キュレーターが重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

 

レディフォーにしかないリターンも

利用者はレディーフォーにおいて、支援者と呼ばれています。支援者は、レディーフォーを通じて普段なかなか目にすることのできないような製品やサービス、または社会的な意義の高い活動などのプロジェクトを探します。

そして、そのプロジェクトに対して自分の支援できる範囲で資金を提供し、携わることができます。

レディーフォーのクラウドファンディングの多くは購入型のため、プロジェクトが成功した際には、支援した金額に応じてリターンを得ることができます。

リターンについてはプロジェクトごとの説明ページで紹介されています。一般には売っておらず、レディーフォーでしか手に入らないものもあります。

 

支援者の手数料はナシ

レディーフォーのビジネスモデルは、基本的に実行者からの資金調達の金額に応じた掲載手数料と決済手数料収入によって成り立っています。そのため、支援者に対して手数料を請求していません。

また、支払い方法としては銀行振込とクレジットカード払いが用意されています。クレジットカードで支援し場合は、プロジェクトの目標金額に到達しプロジェクトが成立した時点で決済されます。

すでに成立したプロジェクトを支援した場合は、購入時点で決済されます。

銀行振込とクレジットカード払いがあれば、特に困ることはないと思われますが、他社のクラウドファンディングサービスでは、コンビニ払いやPaidy、携帯電話キャリアの決済サービス、仮想通貨の支払いなどにも対応しています。

レディーフォーも、さらに決済方法の選択肢が増やしていくことが期待されます。

 

プロジェクトには「All or Nothing」型と「All in」型がある

All or Nothin型の場合は、支援総額が目標金額に1円でも満たない場合、全額が支援者に返金されます。

All in型の場合は、目標金額にかかわらず、期限までに集まった全額が実行者様に支払われ、支援者に返金はされません。

また、プロジェクトが支援されなかった場合は、募集終了月の翌月15日に指定口座に返金されることとなります。

 

主な購入型クラウドファンディングの手数料比較

業者 利用者の手数料 掲載手数料 決済手数料 プロジェクトオーナーの手数料
キャンプファイヤー 1件につき216円 12% 5% 17%
A-port(エーポート) なし 総支援型20%から25% なし 20%から25%
COUNTDOWN(カウントダウン) なし 15% 5% 20%
GREEN FUNDING(グリーンファンディング) なし 20% なし 20%
Kibidango(キビダンゴ) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%)
Makuake(マクアケ) なし 20% なし 20%
Readyfor(レディーフォー) なし 12%(シンプルプランは7%) 5% 17%(シンプルプランは12%)
ShootingStar (シューティングスター) なし 15% 5% 20%
Motion Gallery(モーションギャラリー) なし 5%から15% 5% 10%から20%

 

購入金額は1,000円から100万円を超えるものも

購入金額はプロジェクトによって異なります。

同じプロジェクトをであってもリターンとなる商品やサービスを数種類パターンが用意されており、1,000円程度から支援できるコースや、数万円の支援金額だけれどもリターンが豪華なパッケージになっているものなど、自分の予算に合わせて、好きなコースを選んで購入することができます。

なお、提供されている商品やサービスには数に限りがあるケースがあるため注意が必要です。また、募集期間が終了する前に人気のあるコースが締め切られてしまう場合もあります。

 

レディーフォーは累計で8,300件を超える実績を持つ

レディーフォーはこれまで累計で8,300件を超えるプロジェクトを取り扱ってきました。資金調達累計額は62億円を超えており、日本でも最大手のクラウドファンディングサービスのプラットフォームとなっています。

そのためレディーフォーは、実行者にとっても、支援者にとっても安心できる実績を持っているといえます。

 

実行者はレディーフォーならコスト削減に

実行者がプロジェクトの資金調達を成功させた際にレディーフォーに支払う手数料が、他社よりも低く設定されています。

例えば他社はおおよそ資金調達額の20%を支払う必要がありますが、レディーフォーではシンプルプランを使う場合は12%で済みます。

そのため、実行者にとってレディーフォーでプロジェクトを行うことは、コストを抑えてクラウドファンディングを行えることにつながります。

コストを安く資金調達ができれば、他のクラウドファンディングよりも実行者を集めやすくなるので、多くのプロジェクトが集まってくることが期待できます。

 

キュレーターが資金調達を成功に導いてくれる

レディフォー01
出典:Ready for
https://readyfor.jp/

レディーフォーの特徴の一つに、キュレーターというスタッフの存在があります。

キュレーターというのは、本来は美術館の学芸員のことを意味する言葉ですが、レディーフォーでは、キュレーターを転じて「収集した情報を選定する人」という意味で、実行者が応募したプロジェクトの良し悪しを厳しく選定するスタッフとして位置付けています。

キュレーターの厳しいチェックを通過したプロジェクトだからこそ、レディーフォーのプロジェクトは75%の資金調達成功率を叩き出していると考えられます。

また、キュレーターはクラウドファンディングに関する専門知識と、高いレベルでの情報収集・分析能力やプレゼンテーション力を有しています。

そのため、プロジェクト化が決定した後は、キュレーターが資金調達を成功に導くために実行者と密にコミュニケーションを取りながらサポートをしてくれます(フルサポートプランの場合)。

なお、キュレーターの多くが日本ファンドレイジング協会認定の「准認定ファンドレイザー」資格を取得しています。ファンドレイザーとは、資金調達をする人のことを表します。

いいプロジェクトのアイディアを持っていても、クラウドファンディングをやったことのない実行者はどうやってプロジェクトを進めていけば良いかわからない場合が多々あります。

ファンドレイザーとしての経験と知識を有したキュレーターが、支援者の共感を広く集めるためのサポートをするという点も、レディーフォーの大きな強みになっています。

 

レディーフォーは多くの地方自治体や金融機関と強力

レディーフォーはこれまで多くの大学や金融機関とパートナーシップを締結しています。筑波銀行・山陰合同銀行・山形銀行・荘内銀行・城南信用金庫といった地域金融機関などが提携先の中心です。

地方創生の一環として、地域でプロジェクトを立ち上げたいと考えている実行者に、レディーフォーを紹介し、事業が大きくなれば融資などのビジネス展開を目論んでいるものと考えられます。

また、神戸市・広島県・京都市といった地方自治体とも提携を行っています。こちらも地方活性化のための提携だと考えられます。

 

レディーフォーでふるさと納税も可能

レディーフォーは、ガバメントクラウドファンディングと称して、ふるさと納税のサービスも提供しています。

地方自治体が実行者として立ち上げたプロジェクトを選んで支援をすると、支援金はそのプロジェクトを実施している地方公共団体への寄附金となります。「Rガバメントクラウドファンディングを通じて寄附をした金額に応じて、翌年度の所得税と住民税が一部が控除され、また自治体からお礼としてギフトを受け取れることがあります。

年間に5自治体までの寄付であれば、確定申告は不要になり利便性が高い特例も準備されています。

レディーフォーでは、廃校となった小学校のリノベーションや、山形の町おこしイベントである芋煮会で使う巨大鍋制作プロジェクトなどがあります。

 

レディフォーのメリット・デメリット

レディフォーの良い点

  • 興味を持ったプロジェクトや欲しいと思った商品やサービスに直接支援することができる
  • 実行者が支払う手数料が他社と比較して低く設定されている
  • プロジェクトごとにキュレーターが担当者となり、プロジェクトが成功できるようサポートが受けられる

 

レディフォーの残念な点

  • 投資ではないので、金銭的なリターンを得ることはできない
  • あまりにも多くのプロジェクトがあり、またあまりウェブサイトが整理されていないので、支援したいと思うプロジェクトを探すのが大変(メールマガジンやSNSで新規プロジェクトの通知を受け取れるようにしておくことはできる)

 

募集実績

  • 掲載プロジェクト数:8,300件以上
  • 資金調達目標達成率:75%
  • 合計調達資金総額:62億円以上

(公式ウェブサイトの情報に基づく、2018年6月時点)

 

登録の流れの概要

登録は公式ウェブサイトから新規会員登録のリンクをクリックして開始できます。メールアドレス、またはFacebookのアカウントで登録することができます。

メールアドレスで登録をする場合は、ユーザー名およびパスワード(英数字6文字以上)が必要になります。Facebookの場合は、アカウントにログインすることで登録が完了します。

 

信用できる運営会社か?

  • 社名:READYFOR株式会社
  • 本社所在地:東京都文京区本郷5−33−10 いちご本郷ビル3階
  • 設立:2014年7月(前身のオーマ株式会社は2011年に設立)
  • 事業内容:クラウドファンディングプラットフォーム「Ready for」の運営・管理
  • 資本金:1,000万円
  • 代表取締役:米良はるか
  • 社員数:84人

 

前身は東大がメインのベンチャー企業

レディーフォーは、元々オーマ株式会社によって運営されていました。オーマ株式会社は、東京大学を中心とした研究機関が立ち上げた企業です。

いわゆる大学発のベンチャー企業であるため、収益のみでなく学術的な研究成果を感じられるようなサービスを目指している企業です。

 

代表取締役の経歴

レディーフォーの創業以来の代表取締役である米良はるかさんは、アメリカの大学に留学中に米国ですでに人気を博していたクラウドファンディングサービスであるKickStarterを目にして、日本にもクラウドファンディングを導入したいと考えてレディーフォーを創業しています。

また、レディーフォーを設立について政策投資銀行の主催した第1回女性起業家コンペティションで受賞をするなど、早い段階からビジネスモデルを評価されてきました。

また、2012年には日本人最年少でダボス会議にも出席するなど世界的に高い評価を受けた日本のリーダーの一人です。

 

プロジェクトの説明、募集条件、リターンについて

レディフォー_案件
出典:Ready for
https://readyfor.jp/

個別のプロジェクトの紹介ページでは、ムービーや写真を散りばめながら、なぜこのプロジェクトを立ち上げたのかというバックグラウンドや、そのプロジェクトは資金調達をすることでどのような目標を実現するのかについて説明がされています。

また、支援できるコースの種類や、残存募集期間が記載されています。なお、プロジェクトが進捗するに連れて、紹介ページは更新されていきます。出資したプロジェクトについては定期的に確認をするとよいでしょう。

過去のプロジェクト例

国立科学博物館新たな冒険!3万年前の航海 徹底再現プロジェクト

  • プロジェクト:国立科学博物館が主導する3万年前の日本人が行っていたとされる航海を再現するプロジェクト
  • 最終資金調達金額:26,380,000円
  • 目標資金調達金額:20,000,000円

3万年前の縄文時代に、日本人は琉球列島を通って航海をしながら台湾へ交流していたのではないかという仮説を検証するためのプロジェクトです。

国立科学博物館が主導したという点も面白いポイントで、広い世代から資金調達を行うことに成功しました。また、このプロジェクトは人気があり、第二弾、第三弾の後継プロジェクトが立ち上がっています。

 

モノづくりが、変わる。5万円台のレーザー加工機 FABOOLプロジェクト

  • プロジェクト:5万円台という個人でも買える価格で手に入るレーザー加工機を制作するプロジェクト
  • 最終資金調達金額:60,115,200円
  • 目標資金調達金額:1,000,000円

このプロジェクトは、圧倒的な低価格でありながら幅広いニーズに応える加工性能を持ち、拡張性も備えたレーザー加工機を制作するプロジェクトです。

オープンソースをフル活用し、またユーザー自身が組み立てるキット型で提供することで5万円という非常にリーズナブルな価格を達成しました。

レーザーの熱で切断、刻印を行うため、木材や皮革製品のみならず食べ物にも刻印することができる非常に汎用性の高いレーザー加工機です。

このプロジェクトは、6,000万円を超える資金調達を達成し、レディーフォーで最も多くの資金を集めたプロダクトになっています。

 

沖縄離島の急病患者を救うために医療用飛行機を購入したい!プロジェクト

  • プロジェクト:沖縄県全域の救急搬送体制を構築するための医療用航空機購入プロジェクト
  • 最終資金調達金額:36,291,000円
  • 目標資金調達金額:35,000,000円

沖縄には400km圏内に多くの離島が存在していますが、民間の緊急医療時の航空機の配備がされていません。沖縄の医療体制の充実のために、救急用飛行機を導入する資金調達を行うプロジェクトでした。

3,500万円というチャレンジングな資金募集目標でしたが、何よりも代えがたい大切な命のためのプロジェクトに賛同した支援者により、無事3,600万円を集めて成功したプロジェクトです。

 

まとめ

レディーフォーは、実行者が集まりやすいクラウドファンディングサービス

レディーフォーは、支援者よりも実行者にメリットのあるさサービスを用意しています。

資金募集に対してかかる手数料が低いことと、資金調達・マーケティングのプロであるキュレーターが専属担当者としてプロジェクトを一緒に進めてくれることです。

これらのサービスによって、数多くの魅力ある実行者がプロジェクトをレディーフォーで立ち上げようとすることが予想されます。

支援者は、レディーフォーに登録しておけば、そのような魅力のあるプロジェクトに出会うことができます。

レディーフォーは購入型クラウドファンディングの最大手の一つであり、今後の成長が見込めるプラットフォームとなっています。購入型クラウドファンディングに興味がある方は、登録しておくべきサービスの一つと言えるでしょう。

金銭的リターンが見込め、より投資の意味合いの強いクラウドファンディングや、少額から投資のできるソーシャルレンディングについては、下記のページで詳しく解説しています。

こちらも合わせて是非参考にしてみて下さい。

ファンド型と株式型クラウドファンディングの違いと特徴 – 大手6運営業者を解説

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