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キャンプファイヤーは、2011年6月設立された株式会社CAMPFIREが運営する購入型クラウドファンディングを中心としたクラウドファンディングのプラットフォームサービスです。

2011年にサービスを開始して以来、購入型クラウドファンディングを中心に募集を行っていましたが、現在ではソーシャルレンディングサービスと寄付型のクラウドファンディングサービスも提供しており、総合的なクラウドファンディングプラットフォームとなっています。

規模拡大に合わせて、2017年以降大型の資金調達に成功し企業規模も大きくなっていて、日本でも有数のクラウドファンディングサービスの一つです。

企業としての認知度が上がるに連れて、多くの大企業や金融機関との業務提携も次々に進めており、また他クラウドファンディングサービスの買収も行うなど、今後の発展も大きく期待されています。

購入型や寄付型クラウドファンディング、さらにソーシャルレンディングについては、大手運営業者の比較などを下記のページで詳しく解説しています。

こちらも合わせて是非参考にしてみて下さい。

購入型と寄付型クラウドファンディングのプライスレスな特徴とは? – 8つの運営業者も紹介

おすすめのソーシャルレンディング会社 ~ サービスや利回り、メリット、デメリットを比較

 

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)の基本情報

最低出資額 数千円から数十万円(100万円を超えるものも) 商品・サービスによって異なる★★★☆☆
支払手数料 1件につき216円 高くはないものの購入型クラウドファンディングで利用者が負担するのは珍しい★★☆☆☆
その他手数料 銀行への振込手数料、Paidyの手数料は利用者負担 一般的★★★☆☆
支払方法 銀行振込、コンビニ払い、クレジットカード、ビットコイン決済、Paidy、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払 様々な支払方法が選べる★★★★★
対象 商品やサービス(購入型) リターンは現物商品やサービスとして★★★☆☆

表中の★マーク:★が多いほど高評価

 

キャンプファイヤーは投資?

キャンプファイヤーの提供しているクラウドファンディングサービスは、購入型のクラウドファンディングです。

そのため、ファンド型クラウドファンディング、ソーシャルレンディング、株式型クラウドファンディングとは異なり、純粋に投資のリターンを提供することが目的ではありません

そのためキャンプファイヤーでは、新しい商品やサービスを提供したいと考えている企業や個人や、また様々な目的を達成するために立ち上げたプロジェクトの資金調達を行っています。

利用者は、欲しいと思った商品、サービスがあればリターンとして購入することができ、また応援したいと思うプロジェクトがあれば支援することができます。

 

投資プロジェクトは非常にバラエティ豊富

キャンプファイヤーでは本当に多くの企業・個人が資金調達を行っています。

キャンプファイヤーは最大手のクラウドファンディングサービスなので幅広い投資プロジェクトがありますが、他と比べて特にアート・デザインといったジャンルのプロジェクトは他よりも多く見受けられるのが特徴です。

また、著名人・タレントなどもキャンプファイヤーと一緒にプロジェクトを行っているのも特徴的です。

堀江貴文さん、為末大さん、池田イライザさん、安野モヨコさん、西野亮廣さんなどはキャンプファイヤーのプラットフォームを使って過去にクラウドファンディングを行っています。

 

資金調達をする企業などは「プロジェクトオーナー」

キャンプファイヤーを通じて資金調達を行う企業や個人は、プロジェクトオーナーと呼ばれています。

プロジェクトオーナーはキャンプファイヤーのウェブサイトでムービーや写真、文章を使いながら、利用者にプロジェクトをアピールしています。

合わせて、利用者が受け取れるリターンについても、金額上可能な範囲内で知恵を絞ってアイディアを出しています。

資金調達が上手くいくかどうかは、やはりプロジェクトオーナーが限られたスペースの中で如何にプロジェクトの魅力を伝えることができるかにかかっています。

 

利用者は「パトロン」として支援

利用者はキャンプファイヤーにおいて、「パトロン」と呼ばれています。パトロンというのは、元来アーティストや様々な団体などの経済的な支援者や後援者のことを意味します。

キャンプファイヤーにおいて、様々な商品やサービスの提供や、アーティスト活動や夢の実現に向けた活動を行おうとしている方を支援することがパトロンの役割になります。

基本的にキャンプファイヤーは購入型のクラウドファンディングサービスとなっているので、何らかのリターンが設定されています。

プロジェクトリーダーが作成しようとしている商品であったり、サービスの利用権であったり、活動の成果物であったり様々です。

 

利用者の手数料は216円、支払方法は多様

キャンプファイヤーのビジネスモデルは、基本的にプロジェクトオーナーからの資金調達の金額に応じた掲載手数料と決済手数料収入によって成り立っています。

そのため利用者からは1件につき216円の手数料のみ徴収される形になっています。

また、投資型クラウドファンディングとは異なり、利用者の決済手段は非常に多くのオプションがあります。

銀行振込・コンビニ払い・クレジットカード・Paidy・ビットコイン決済・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払などが用意されています。

クレジットカードも利用できるブランドが多く、今後さらに増えていき利便性が向上することが見込まれます。

 

リターンの受け取り時期はプロジェクトによる

購入型のクラウドファンディングは、基本的にプロジェクトの支援が目的になります。

プロジェクトの進捗や達成までの過程をパトロンとして一緒に共有することも楽しみの一つになります。そのため、リターンに設定されている商品やサービスは、すぐに受け取れない場合も多々あります。

いつごろリターンを受け取ることができるは、プロジェクトの紹介ページに記載されているので、注意して確認することが必要です。

 

クラウドファンディングの手数料比較

業者 利用者の手数料 掲載手数料 決済手数料 プロジェクトオーナーの手数料
キャンプファイヤー 1件につき216円 12% 5% 17%
A-port(エーポート) なし 総支援型20%から25% なし 20%から25%
COUNTDOWN(カウントダウン) なし 15% 5% 20%
GREEN FUNDING(グリーンファンディング) なし 20% なし 20%
Kibidango(キビダンゴ) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%) なし 原則10%(楽天ペイ利用時は14%)
Makuake(マクアケ) なし 20% なし 20%
Readyfor(レディーフォー) なし 12%(シンプルプランは7%) 5% 17%(シンプルプランは12%)
ShootingStar (シューティングスター) なし 15% 5% 20%

 

購入金額は数千円から数十万円、100万円を超えるものも

購入金額はプロジェクトによって異なります。また、同じプロジェクトをであってもリターンとなる商品やサービスに差を設けて、3,000円の支援コース、5,000円の支援コース、10,000円の支援コースといった設定がされているケースがほとんどです。

金額に見合うと思う商品やサービスを選んで購入することができます。

なお、提供されている商品やサービスには数に限りがあるケースがある(売り切れてしまう)ので、注意が必要です。なお、メールやTwitterなどで、定期的にプロジェクトを案内してもらうことができます。

 

キャンプファイヤーの強みは何か?

キャンプファイヤーはこれまで累計15,000件を超えるプロジェクトを取り扱ってきました。資金調達累計額は71億円を超えており、支援者数は71万人になっています。

また、手数料体系についても17%と他クラウドファンングサービスの平均20%を下回っており、プロジェクトオーナーが集まりやすい状況ができています。

また、大手損害保険会社である東京海上日動火災保険株式会社と連携し、日本初の「クラウドファンディング保険」が提供されています。

これは万が一プロジェクトオーナーが資金の横領や持ち逃げを行ったり、企業が倒産してしまったり、自然災害などが発生してプロジェクトが継続できなくなった時に、支援金額の80%を上限として、パトロンに保険金が支払われる制度です。

ただし、地震、噴火、洪水、津波または高潮といった事象については免責となっているので注意が必要です。

 

日本中からプロジェクトを集められるキャンプファイヤー

キャンプファイヤーはこれまで多くの企業と業務提携契約を締結してきました。

金融機関としては、農林中央金庫・静岡銀行・中国銀行・筑波銀行などが挙げられます。地域金融機関では、地方創生の一環として、クラウドファンディングを利用したいという思惑があるものと考えられます。

また、パルコのようなリテール企業やフィンテック企業であるマネーフォワードとも業務提携をしています。

特に2017年に6億円の資本調達を行ってから、他社との業務提携が増えています。それだけキャンプファイヤーに企業としての信頼性が高まってきているということができます。

 

キャンプファイヤーからふるさと納税も

キャンプファイヤーは「さとふる」と業務提携を行い、ふるさと納税のサービスも提供しています。

しかし、いわゆる寄付によって商品をもらうタイプのふるさと納税とは異なり、地方で廃止の危機に瀕しているサービスや、自然・動物を保護することを目的とした純粋な寄付型のプロジェクトが提供されています。

例えば、慢性的な資金不足に陥っている千葉県銚子市の「銚子電鉄」の支援であったり、新潟県妙高市にある国の記念天然物で絶滅危惧種のニホンライチョウを守るプロジェクトへの支援などが用意されています。

 

キャンプファイヤーのメリット・デメリット

キャンプファイヤーの良い点

  • 興味を持ったプロジェクトや欲しいと思った商品やサービスを見つけて、直接資金を出して応援することができる
  • プロジェクトへの出資を通じて、商品やサービスを受け取ることができる

 

キャンプファイヤーの残念な点

  • 投資ではないので、金銭的なリターンを得ることはできない

 

募集実績

  • ファンディング募集件数:15,000件以上
  • 合計調達資金総額:71億円以上
  • 支援者総数:71万人

(公式ウェブサイトの情報に基づく、2018年8月17日時点)

 

登録の流れの概要

登録は公式ウェブサイトから新規会員登録のリンクをクリックして開始できます。メールアドレス・Facebook・Twitterのアカウントで登録することができます。

メールアドレスで登録をする場合は、ユーザー名(他のユーザーが使っている名前は使えません。)パスワード(英数字6文字以上)が必要になります。FacebookとTwitterの場合は、各SNSにログインすることで登録が完了します。

 

信用できる運営会社か?

  • 社名:株式会社CAMPFIRE (CAMPFIRE, Inc.)
  • 本社所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目22-3渋谷東口ビル5F
  • 設立:2011年01月14日
  • 事業内容:クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」等の運営・管理
  • 資本金:19億4048万円
  • 代表取締役社長:家入 一真
  • 社員数:84人

 

大手ベンチャーキャピタルファンド等が資本参加で上場期待も大

キャンプファイヤーの運営企業である株式会社CAMPFIREは、2017年に2度大きな資金調達を行っています。

2017年1月には、D4V1号投資事業有限責任組合、GMOインターネット株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、East Ventures、株式会社iSGSインベストメントワークス、株式会社サンエイト インベストメント、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社フリークアウト・ホールディングス、個人投資家として著名な谷家衛氏らから3億3,000万円の調達を行い、同時に谷家衛氏を取締役会長に迎えています。

さらに、株式会社ジャフコ、SBIインベストメント株式会社がそれぞれ運用しているベンチャーキャピタルファンドから合わせて6億円の調達を行っています。

投資家の顔ぶれからも分かるとおり、多くのベンチャーキャピタル投資家が、資本参加をしております。

このことから、ベンチャーキャピタルファンド等からキャンプファイヤーが将来性を見込まれていることはもちろん、将来のIPO(証券取引所への上場)を目標としていることが読み取れます。

 

代表取締役の経歴

代表取締役の家入さんは、非常にユニークな経歴をもったシリアルアントレプレナーです。

元々は美術を志していましたが、ウェブサイトのデザイン会社に在籍するところから、インターネットサービス企業を創業されジャスダックへ当時最年少上場を果たしています。

その後、キャンプファイヤーの前身運営企業である株式会社ハイパーインターネッツを創業しキャンプファイヤーを大きな企業へと成長させてきました。

自身のアントレプレナーとしての経験を活かして、様々な案件の審査・発掘を行ってキャンプファイヤーのプロジェクト創出につなげているものと推察されます。

 

利用者はキャンプファイヤーを通じて社会貢献

クラウドファンディングは新しい金融サービスですが、購入型クラウドファンディングや寄付型クラウドファンディングは、一般的な出資が持つ金融機能とは異なっています。

なぜならば、利用者は出資によって、株式を持つわけでもなければ経済的なリターンを得るわけでもないからです。

日本証券業協会は「共感」や「支援」といったことがクラウドファンディングのテーマであるとしています。

キャンプファイヤーのプラットフォームを通じて、利用者はパトロンとして様々なプロジェクトを支援していくことで、社会に傘下していく、新しい形の社会貢献活動とも言えるでしょう。

 

プロジェクトについて

キャンプファイヤー_案件
出典:CAMPFIRE
https://camp-fire.jp/

プロジェクトの紹介ページでは、プロジェクトの紹介ムービー、写真、なぜこのプロジェクトを立案したのか、このプロジェクトはどのような夢や目的を達成するのか、パトロンが支援できるコースの種類と、それぞれのリターン、残りの募集期間が記載されています。

プロジェクトの進捗情報は都度アップデートされていくので、出資したプロジェクトについては定期的に確認をするとよいでしょう。

また、実際に過去の投資プロジェクト例については以下ようになっています。

 

渋谷に夜の図書室を!森の図書室プロジェクト

  • プロジェクト:渋谷に深夜1時まで利用できる「夜の図書室」をオープンするプロジェクト
  • 最終資金調達金額:9,530,000円
  • 目標資金調達金額:100,000円

 
渋谷にある図書室は夜19時にしまってしまい、社会人が読書をする空間が渋谷にはありませんでした。仕事帰りや飲みに行った後に、気軽に立ち寄れる図書室を作るために立ち上げられたプロジェクトです。

募集資金は蔵書の拡充のためで100,000円を目標としていましたが、「気軽に本を楽しめる場所があったらいいな」「本を好きな人が夜遅くまで集まれる場所があったらいいな」という想いが共感を呼び、1,213名のパトロンを集めた2014年当時のクラウドファンディングの最高記録を達成したプロジェクトとなりました。

 

伝説のポートレイトレンズ・Petzvalをボケ調節機能を備えた58mmレンズに!プロジェクト

  • プロジェクト:1840年に発明されたカメラのレンズを、デジタル・アナログ両方で使えるレンズとして復活されるプロジェクト
  • 最終資金調達金額:15,043,000円
  • 目標資金調達金額:1,000,000円

 
1840年オーストリア・ウィーンにて誕生した人物を取るためのレンズは、現代のレンズに装着することができず、また状態の良いヴィンテージレンズを見つけることは非常に困難でした。

そのレンズを175年の時を経て、現代のデジタルカメラ・フィルムカメラでも使えるように再設計したレンズを復刻させるというプロジェクトです。プロジェクトオーナーはフィルムカメラとその関連製品を製造しているロモグラフィジャパンです。

レンズ愛好家に支えられたこのプロジェクトは、当時キャンプファイヤーで最大の資金調達を行ったプロジェクトとなりました。

 

~小さいは正義~世界最小4Gタフネススマートフォン『Atom』プロジェクト

  • プロジェクト:世界最小4Gタフネススマートフォンの制作
  • 最終資金調達金額:38,459,195円(現在募集中)
  • 目標資金調達金額:1,000,000円

 
アウトドア、ビジネスや日常生活で使える防水、防塵、耐衝撃に優れた世界最小のスマートフォンを制作するプロジェクトです。

サイズは小さいながら、約1600万画素カメラ・指紋認証・防水・防塵・耐衝撃・デュアルSIM・NFC・ゴリラガラスなど、超小型でも非常に高い性能を持ち合わせていることで人気を博し、予定金額の3,850%を調達しています。

なお、このプロジェクトは米国大手のクラウドファンディングサービスであるKICKSTARTERでも募集をされており、米国では1億4,300万円、5,300人がこのプロジェクトを支援しているグローバル案件です。

 

まとめ

キャンプファイヤーは、世の中にまだないプロジェクトの達成を、直接出資を通じて支援するサービス

キャンプファイヤーの魅力は、自分が支援したいと思うプロジェクトを見つけて資金を支援することで、直接プロジェクトにかかわることができることです。

あったらいいなと思うような商品であったり、サービスを見つけて支援することで、プロジェクトオーナーのプロジェクト実現に協力することができます。

キャンプファイヤーは、大手ベンチャーキャピタルファンドが資本出資をしていることから、さらなるビジネスの拡大と将来IPOが期待されます。

購入型クラウドファンディングに興味がある方は、登録しておく価値のあるプラットフォームだと言えるでしょう。

購入型や寄付型ではなく、金銭的なリターンが期待できる投資的なクラウドファンディングについては、下記のページで詳しく解説しています。

こちらも合わせて参考にしてみて下さい。

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