『金利選択型住宅ローン』の評価まとめ

沖縄銀行住宅ローンのメイン商品である「金利選択型住宅ローン」をネット銀行と比較して表にします。

一目で分かるように項目ごとに評価し表にすることにより、1つの銀行を見ていてもわからないことを明らかにできます。

沖縄銀行住宅ローンの諸費用(保証料・手数料)や申込条件は標準並ですが、金利がネット銀行に比べるとかなり高いです。

借入期間が最大50年と長く借りられる点はネット銀行には無い特色です。年齢が若く長く借りたい方は、総支払額や金利上昇のリスクも含めて検討してみると良いでしょう。

詳しくは各セクションで説明していきます。

沖縄銀行「金利選択型住宅ローン」 vs ネット銀行 ~ 項目別比較まとめ
比較項目 評価
保証料と手数料
ふつう
定率制のネット銀行とほぼ同じ金額諸費用の詳しい評価
審査:申込条件
ふつう
勤続3年、年収150万円以上と一般的審査と申込条件の詳しい評価
借入期間
とても良い
借入期間が最長50年と長い。ネット銀行は最長35年借入期間の詳しい評価
保険:団信と特約
いまいち
就業不能がん保障が無料。ネット銀行は診断だけで50%保障が無料も有団信と特約の詳しい評価
一部繰上返済手数料
いまいち
繰上金額が100万円以下は有料。ネット銀行は金額に関わらず無料繰上返済手数料の詳しい評価

沖縄銀行住宅ローン一覧

沖縄銀行のメインの住宅ローンである「金利選択型住宅ローン」とネット銀行との比較しました。沖縄銀行には他にも数多くの住宅ローンを用意しており、目的に応じたプランを見つけられます。

新規借入・借り換え:両方対応

借り換え専用

 

『金利選択型住宅ローン』新規借入の場合

沖縄銀行住宅ローン
  • ウェブサイトから簡単に仮審査申込みできる
  • 6種類の団体信用生命保険から保障を選べる
  • 最長40年間にわたって融資を受けられる
  • 対応範囲:新規借入・借り換え
  • 融資額:100万円以上1億円以内(10万円単位)
  • 借入年数:3年以上50年以内(1年単位)

良いの?悪いの?他行と比較!

沖縄銀行の借入年数の最長は50年と他行に比べて長期で借りる事ができます。ネット銀行や他の地方銀行は最長35年がほとんどです。
 
32歳以下の方で長期返済予定の方に適しています(82歳完済が条件なので50年マイナスして32歳)。しかし、長期になると総返済額は割高となり、金利変動のリスクがあることも含めてよく考える必要があります。

審査と申込み条件

用途

契約者自身が居住する下記が対象です。

  • 住宅の新築・購入・増改築資金
  • 住宅用土地の購入資金
  • 住宅ローンの借り換え資金
  • 保証料や火災保険料、登記費用等の諸費用など

年齢

申込時年齢が満20歳以上満71歳未満、完済時年齢が82歳未満
※加入する団信により上限年齢が変動

収入

勤続年数が3年以上あり、税込年収が150万円以上ある方

良いの?悪いの?他行と比較!

収入と勤続年数の条件比較
銀行名 勤続年数 年収
沖縄銀行 3年以上 150万円以上
イオン銀行 半年以上 100万円以上

勤続年数3年は一般的、年収150万円以上はやや優しい条件と言えます。
 
上記に満たない方は「勤続半年以上、年収100万円以上」が条件のイオン銀行を検討すると良いでしょう。

 

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地域制限

沖縄県内在住の方限定

その他

金利選択型住宅ローンを組む場合には以下の条件も満たす必要があります。

  • 団体信用生命保険へ加入が認められる
  • おきぎん保証株式会社の保証が受けられる
  • 原則、対象物件(土地・建物)は、おきぎん保証株式会社を第1順位の抵当権者とする抵当権を設定
  • 長期火災保険をかけること(設定費用・保険料は契約者が負担)

金利

沖縄銀行『金利選択型住宅ローン』では変動金利型と固定金利特約型のいずれかから金利タイプを選ぶことができます。

返済方法には元利均等毎月返済と元金均等毎月返済方式のいずれかから選べます。

元利均等返済とは毎月の返済額を一定にして返済する方法で、元金均等返済とは徐々に返済額が少なくなっていく返済方法のことを言います。また、いずれの返済方法でもボーナス月増額返済を併用できます。

変動金利型

変動金利型とは借入期間中に金利の見直しが行われる金利タイプのことです。金利の見直しは年2回(3月1日と9月1日)実施されます。

また、新規借入時には4月1日と10月1日に、融資実行後には6月と12月の約定返済分の翌日から新金利が適用されます。

変動金利型では返済額も10月1日を5回過ぎるごとに見直しが行われます。この間に金利の変動が見られても、元本部分と利息部分を調整することで返済額の変更はされません。

なお、見直し後の新返済額は旧返済額の1.25倍を上限として調整されます。

固定金利型

固定金利型とは借入期間中に金利の見直しを行わない金利タイプのことです。金利選択型住宅ローンでは「固定金利特約型」として提供されています。

特約期間は3年、5年、10年の3期間から選ぶことでき、この期間中は金利の見直しが行われません。固定特約期間終了時点で変動金利に移行しますが、再度固定金利特約型を選択することもできます。

保証料と手数料

保証料と手数料を借入時に一括して支払うことになります(おきぎん保証株式会社を利用するため)。
 
手数料は33,000円(税込)と一定ですが、保証料は下の表のように借入金額や借入期間によって決定されます。

保証料の例:借入金額1,000万円の場合
借入期間 保証料
10年 86,520円
20年 148,100円
30年 192,640円
40年 225,530円
50年 250,180円

良いの?悪いの?他行と比較!

保証料と手数料の合計を比較(3,000万円30年間で借りた場合)
銀行名 保証料と手数料の合計(税込)
沖縄銀行 610,320円
auじぶん銀行、住信SBIネット銀行 660,000円
SBI新生銀行 55,000円

手数料が定率制(借入金に一定の率を掛ける)auじぶん銀行や住信SBI銀行と比べると同等程度の諸費用(手数料・保証料)となります。
 
ネット銀行にはSBI新生銀行のように借入額に関係なく手数料が一定で低い額に抑えられる「定額制」もあります。ネット銀行の中では高い金利となってますが、肥後銀行に比べれば低い金利なので検討する価値があります。
 
検討の際は必ず諸経費と金利全体で検討するようにしましょう。
 

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繰上返済手数料

一部繰上返済は金額により有料か無料か決まります。100万円以上貯めてから返済すると金利期間に関係なく無料となるのでなるべく固めて計画的に返済すると良いでしょう。

一部繰上返済手数料
返済金額 変動金利期間中 固定金利期間中
返済額100万円未満 5,500円 22,000円
返済額100万円以上 無料 無料
全額返済手数料
変動金利期間中 固定金利期間中
3,300円 33,000円

良いの?悪いの?他行と比較!

繰上返済額が100万円以上ならば、一部繰上返済の金額は無料になります。一方、auじぶん銀行やイオン銀行、住信SBIネット銀行は金額に関わらず無料で一部繰上返済ができます。
 
ソニー銀行は一部でも全額でも繰上返済手数料が無料なので、早期返済を目指す方にはおすすめです。
 

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保険について

住宅ローン保険

団体信用生命保険

住宅ローンを組むにあたり団体信用生命保険に加入しなければなりません。沖縄銀行では下記の6種類の団体信用生命保険を用意しているので、それぞれの特徴について理解しておきましょう。

団体信用生命保険と特約の種類
保険種別 金利上乗せ率
一般団信 無し
がん就業不能保障特約 無し
3大疾病 +年0.2%
ライフサポート +年0.2%
がん保障特約 +年0.07%
ライフサポート・キング +年0.2%
一般団信

地銀協が提供しているベーシックな団体信用生命保険です。この保険では被保険者(契約者)が万が一、死亡したり所定の高度障害状態になったりした場合に保険金を住宅ローン残高に充当します。

これにより以降の返済が不要になります。なお、保険料は沖縄銀行が負担することになっています。

がん就業不能保障特約

アクサ生命保険株式会社が提供している団体信用生命保険です。こちらのプランでは被保険者が死亡・高度障害状態になるほか、ガンによる就業不能状態が生じた場合にも住宅ローン残高が0円になります。

こちらのプランも保険料は沖縄銀行が負担することになっています。なお、対象者は申込時年齢で満20歳以上満51歳未満、完済時年齢が満85歳未満の方に限ります。

3大疾病

地銀協が提供している3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)保障付の団体信用生命保険です。

病気によって所定の支払事由を満たしたときに保険金が住宅ローンに充当されます。なお、申込み対象者は申込時に満20歳以上満51歳未満、完済時に満76歳未満の方となっています。

また、こちらのプランでは被保険者が保険料を負担します。

ライフサポート

地銀協が提供している団体信用生命保険で、申込時年齢が満20歳以上満51歳未満、完済時年齢が満76歳未満の方が対象の保険です。

3大疾病保障と就業不能保障が付帯されており、これらに該当する場合に給付金・保険金を受け取れます。なお、こちらのプランも被保険者が保険料を支払います。

がん保障特約

ジブラルタ生命保険株式会社が提供している保険です。申込時年齢が満20歳以上満51歳未満、完済時の年齢が満80歳未満の方が申し込めます。

がん保障が付帯されているほか、ガンと確定診断された際に保険金を受け取れます。なお、こちらのプランも保険料を被保険者が負担します。

ライフサポート・キング

こちらの保険もジブラルタ生命保険株式会社から提供されています。申込時年齢が満20歳以上満51歳未満、完済時年齢が79歳未満の方が対象になっています。

3大疾病保障のほか、5つの重度慢性疾患(肝硬変、慢性腎不全、拡張型心筋症、慢性閉塞性肺疾患、突発性間質性肺炎)でも保険金が充当されます。なお、保険料は被保険者が負担しなければなりません。

債務返済支援保険

債務返済支援保険は万が一、契約者が疾病や障害によって30日超の就業不能状態が継続した場合に、保険金で住宅ローンを返済する保険のことです。

任意で加入できる保険となっており、保険料は契約者が負担します。

良いの?悪いの?他行と比較!

3大疾病やがん保障など特約の商品も揃っていて金利上乗せ率も0.2%と標準的です。
 
がん保障で比較
沖縄銀行の「がん就業不能保障特約」はがん診断から12か月就労不能になった場合、住宅ローン残高が0になります。こちらは無料です。診断だけで支払対象となる「がん保障特約」は0.07%金利の上乗せが必要です。
 
auじぶん銀行(※)・ソニー銀行は、がん診断時から返済額の50%を保障してくれる保険が無料で利用できます。

※新団信は2023年7月1日以降お借入れの方に適用
 
お得な保険
また、一般的に金利上乗せとなる8大疾病保障が住信SBIネット銀行では無料なため保障を重視したい方にはおすすめです。
 
他にも、SBI新生銀行は特定の症状によらず、180日以上の要介護状態で住宅ローン残高が0円になる安心パックが手数料11万円(税込)と定額で利用できます。
 

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担保と保証人

保証人は保証会社を利用するので原則として不要です。

ただし、収入合算者や担保物件所有者等がいる場合は連帯保証人または連帯債務者が必要になる可能性もあります。

融資までの流れ

相談 ⇒ 仮申込み ⇒ 正式申込み ⇒ 契約手続き

申込み前のチェックポイント

  • 住宅ローンを組む際には購入資金だけでなく、さまざまな諸費用も発生します。これらも含めた資金計画を立てることが大切になっています。

    資金計画を立てる際には店舗窓口で相談したり、ローンシミュレーションを活用したりすることがおすすめです。

  • 沖縄銀行の住宅ローンシミュレーションであれば、借入希望額から毎月の返済額を試算する方法と、毎月の返済額から借入可能額を試算する方法を選べます。

    あらかじめ試しておいて資金計画のイメージを掴んでようにしましょう。

  • 沖縄銀行の住宅ローンはウェブサイトから仮申込み手続きを取れます。必要事項を入力したら後日、電話にて審査結果を通知してもらえるのでまずは仮審査の申込みをしてみるといいかもしれません。
  • 住宅ローンの相談をする際には所得証明書類や登記簿謄本(土地・建物)、売買契約書を要しておくとよいでしょう。さらに申込時点では本人確認書類や印鑑証明書などの書類が必要になるのですぐに準備できるようにしておくことがおすすめです。

お問い合わせ方法

沖縄銀行で住宅ローンの相談をしたい場合は、以下のいずれかの方法から選べます。

  1. 支店窓口
  2. ローンFPステーション

支店窓口

沖縄銀行の支店窓口は沖縄本島をはじめ、宮古島や石垣島になどにあります。

基本的に店舗窓口は平日9時から15時までの営業となっているので最寄りの窓口で相談するとよいでしょう。

ローンFPステーション

沖縄銀行では住宅ローンの専用窓口としてローンFPステーションを開設しています。基本は平日10時から19時、土日10時から17時まで営業をしています。

以下の地域にあるので、平日夕方以降・土日に相談を希望する方は利用するといいでしょう。

  • ローンFPステーション那覇店 なは
  • ローンFPステーション牧港店 まきみなと
  • ローンFPステーション南風原店 はえばる
  • ローンFPステーションいとまん店 いとまん
  • ローンFPステーション北谷店 ちゃたんなど

 

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『金利選択型住宅ローン』借り換えの場合


沖縄銀行の『金利選択型住宅ローン』は借り換えにも対応しています。借り換えとはすでに住宅ローンを組んでいる人が、他の住宅ローンに切り替えることです。

これにより最終的な返済額を少なくできるなどのメリットがあります。

審査と申込み条件

必要書類

借り換えをするにあたっては所得確認書類や本人確認書類などが必要になります。そのほか、借換対象のローン残高証明書、通帳のコピーも提出する必要があります。

申込み時のチェックポイント

  • 沖縄銀行ではウェブサイト上で借り換えのシミュレーションを行うこともできます。現在の借入状況を入力して計算するだけで、最終的なメリットについて知ることができます
  • 借り換えの仮審査もウェブサイトから申込み手続きが可能です

 

その他の住宅ローン

沖縄銀行には金利選択型住宅ローンのほかに9種類のプランが用意されています。

目的別住宅ローン

沖縄銀行では資金の使い方別に住宅ローンを3種類用意しています。基本的な申込み条件や融資条件は『金利選択型住宅ローン』と同じですが、資金使途が異なるので違いを理解しておきましょう。

おきぎんオール電化住宅ローン

オール電化住宅や環境配慮型住宅を購入する方専用のプランです。このプランを利用すると、金利割引が適用されます。新規借入と借り換えの両方に対応しています。

おきぎんセカンドハウスローン

契約者本人が利用する居住目的以外の住宅の新築や購入のために利用できるプランで、新規借入と借り換えの両方に対応しています。

おきぎんファミリーハウスローン

契約者の家族が利用するための住宅取得に利用できるプランです。こちらも新規借入・借換の両方に対応しています。

おきぎん親子二世代住宅ローン

親子が現在居住中、または将来同居予定の住宅に利用できます。子供は法定相続人でなければなりません。

おきぎん女性向け住宅ローンLAPRA

沖縄銀行が提供している女性向け住宅ローンです。ガン保障特約が無料で付帯されていたり、セキュリティサービスなども利用できる内容になっています。

基本は『金利選択型住宅ローン』と同じですが、契約者が担保物件の2分の1以上を所有している、または所有予定であることが条件になっています。

おきぎん美ら島移住ローン

沖縄県に移住予定者が利用できるプランです。最大1億円、最長40年間にわたって融資を受けられます。

申込みにあたっては所要資金のうち30%超を自己資金にて用意しなければなりません。

おきぎん住宅借換ローン

沖縄銀行が提供している借換専用の住宅ローンです。借換資金と借換に伴う諸費用に使えます。最大1,000万円、最長15年以内の融資を受けられるほか、担保は不要になっています。

ただし借入実績が7年以上あり、直近1年以内に月越延滞歴のないことが条件になっています。

おきぎん新型住宅リフォームローン

リフォーム専用の住宅ローンです。省エネや環境保全配慮設備の設置、介護設備の設置にも使用できるプランとなっています。

こちらのプランでは最大500万円、最長15年以内の融資を受けられます。なお、一定条件を満たす方は金利の割引を受けることもできます。

おきぎんフラット35(機構買取型)

住宅金融支援機構と提携している住宅ローンです。最大8,000万円、最長35年間の長期固定金利にて融資を受けられます。

なお、融資を受けるにあたっては住宅金融支援機構が定める申込み条件、技術基準を満たす必要があります。

フラット35とは住宅金融支援機構が住宅ローンを買い取り、それを元手に融資を行う仕組みを言います。

これにより銀行と機構間で債権のやり取りは行われますが、契約者の契約内容が変更されるわけでないので安心してください。

 

住宅ローン付随サービス

沖縄銀行の住宅ローンを契約すると以下の付随サービスなども使うことができます。

  • おきぎんeパートナー:沖縄銀行のインターネットバンキングサービスです。残高照会や取引履歴紹介などを行えます。
  • ポイントサービスOh!得倶楽部:沖縄銀行のポイントサービスで、ポイントに応じてATM手数料無料などの特典を受けられます。住宅ローンを契約すると30ポイント手に入ります。
  • カトレアカードローン セレクト:住宅ローン契約者に向けた方専用のカードローンです。最大300万円まで借入できます。