武蔵野銀行リバースモーゲージ「むさしのリバースモーゲージ」

利用条件

利用資格

武蔵野銀行リバースモーゲージ「むさしのリバースモーゲージ」の利用には以下の条件を全て満たす必要があります。

  • 契約時の年齢が55歳以上~80歳未満の方
  • 武蔵野銀行のローン取り扱い店舗にて、給与または年金の振込を利用している方。または、今後利用する予定のある方(給与所得者・年金受給者以外の方の利用はできません)。
  • 給与や年金等の安定的かつ継続的な収入のある方で、前年度の税込収入が120万円以上の方
  • 埼玉県内の路線価のある地域にお住まいの方
  • ご自身の名義、もしくは配偶者との共有名義の一戸建てに、一人暮らしまたは夫婦お二人でお住まいの方
  • ご契約時に、しっかりとした判断能力をお持ちの方
  • 株式会社朝日信託と信託契約を結ぶことが可能な方

むさしのリバースモーゲージの利用資格において特徴的なのは「埼玉県内の路線価のある地域」でないと利用できないという点でしょう。

路線価とは?

路線価とは、市街地を形成する地域の道路に面している宅地の、1平米あたりの価格のことで、公示地価や基準地価とはまた違った土地の評価額です。路線価は国税局によって定められるので、「国が価値を認めている地域」にある物件しか対象にしていないということになります。

 
リバースモーゲージは契約が終了した際に、担保物件を売却することが前提となっているので、ある程度売却できる保証がある物件でないと、銀行側としても融資に踏み切ることは難しいのです。

また、対象地域にある物件でも一戸建てしか担保物件として利用することはできません。マンションを担保物件としてリバースモーゲージを利用したい場合には、別銀行(みずほ銀行、東京スター銀行等)のリバースモーゲージを検討しましょう。

その他には武蔵野銀行で給与・年金の振り込みを利用していなければなりませんが、むさしのリバースモーゲージの利用を機に振り込み口座を設定する形でも大丈夫です。これを機に武蔵野銀行に、一家の金融機能を集約してしまうのも一つの手でしょう。

融資資金の使途

融資資金の使途は原則として自由ですが、事業性資金や投機性資金として利用することはできません。また、借り入れ時に資金使途を確認して、武蔵野銀行が認めた場合に限られます。

融資極度額

融資極度額は100万円以上3,000万円以内で10万円単位で決定されますが、武蔵野銀行所定の方法によって評価した自宅の土地評価額の50%以内となります。

すなわち、自宅の土地評価額が4,000万円だった場合には、融資極度額の上限は3,000万円ではなく、2,000万円となるので注意しておきましょう。

融資極度額の見直し

武蔵野銀行所定の担保評価の方法により、毎年担保となっている自宅の評価額の見直しを行います。見直し後の評価額が、元々の評価額を下回る場合等には、融資極度額が自宅の評価額と同額まで減額される可能性があります。

また、融資極度額の減額により、利用残高が融資極度額を上回った場合には、上回った金額分を一括で返済しなければなりません。

借入

借入金利

借入金利は「短期プライムレート+1.4%」の変動金利となります。(2016年11月現在)

借入方法

借り入れを行う際には、武蔵野銀行の本支店まで行き武蔵野銀行所定の払戻請求書を提出しなければなりません。借入金額は1回あたり10万円以上で、10万円単位での借り入れとなり、融資極度額の範囲内であれば何度でも借り入れを行うことが可能です。

ただし、満80歳の誕生日を過ぎると、それ以降は新たな借り入れを行うことができない点には注意が必要です。また、成年後見人制度等を利用するようになった場合も、同様に新たに借り入れが行えなくなります。

むさしのリバースモーゲージは、契約時に資金の使い道に関する確認が行われますが、借り入れ時も毎回資金使途を確認されます。資金使途を証明できる書類等の準備が必要です。

利用期間

利用期間は5年間です。ただし、5年経過時に武蔵野銀行または契約者のどちらからも申し出が無い場合には、自動的に契約更新となります。そのため特に問題も起きず、双方とも解約の意志を示さなければ、契約者が亡くなるまでが利用期間となります。

返済

返済期限

原則として以下の場合が返済期限として定められています。

  • 契約者の方がお亡くなりになられた場合
  • 期限の利益の損失事由に該当する場合
  • 株式会社朝日信託との信託契約を解除する場合

ただし契約者の方が亡くなった場合でも、配偶者の方が利用条件を満たしていれば、引き続きむさしのリバースモーゲージを利用することが可能です。

契約者の方が亡くなった場合には、すぐに自宅の売却手続きに入らなければならないリバースモーゲージもある中で、契約者の方が亡くなったからといって、すぐに住む場所に困るような状況になるわけではないというのは、利用者のことをよく考えてくれた配慮だと言えます。

返済方法

利息の返済に関しては、毎月7日(7日が銀行休業日の場合は翌営業日)に行われます。

元金の返済に関しては、原則として担保としている自宅の売却代金等を基にして、一括返済することになります。また、手持ちの資金に余裕がある場合には随時返済を行うことも可能です。

自宅の売却代金以外にも、法定相続人の方が手許資金により一括で返済を行うことも認められています。

なお、自宅売却により返済を行った後に余剰金がある場合には、契約者や法定相続人等の権利者へ支払われますが、逆に借入残高が残っている場合には、法定相続人に債務が継承されるので注意が必要です。

保証と担保など

保証

保証人や保証会社は原則として不要です。物件の共有者は、担保を提供し物上保証人となる必要があります。

担保

借入対象物件に対して、融資極度額の110%以上の金額で、武蔵野銀行を第一順位とする根抵当権を設定します。また、この金額は取引期間中に変更になる可能性がありますが、その場合は契約者が変更登記を行わなければなりません。

火災保険

融資期間中は、任意の火災保険に加入しておかなければなりません。

各種手数料

契約の条件を変更する場合には、5,400円の手数料が必要になります。

また、株式会社朝日信託のリバースモーゲージ信託利用に伴い、契約者と株式会社朝日信託との間で信託の設定時・取引・管理・信託契約終了時には、別途手数料を支払わなければなりません。

ただし、不動産担保設定手数料・繰上返済手数料は不要です。特に繰上返済手数料に関しては、有料としているリバースモーゲージが多い中で、無料で利用できるのは見逃せないポイントです。

 

その他の住宅関連のローン

武蔵野銀行では、 むさしのリバースモーゲージの他にも住宅関連のローンを取り扱っています。それらを簡単にご紹介していきます。

住宅ローン

武蔵野銀行が取り扱っている住宅ローンは、他の金融機関が取り扱っているものよりも、かなりレパートリーが豊富なのが特徴です。

8つの疾病保障付住宅ローンやワイド団信付住宅ローンこそ、他の金融機関でも同様の内容のローンを扱っていることはありますが、埼玉県の住宅施策に沿った「埼玉の家」を購入・建設する場合だとお得な金利で利用できる「埼玉の家」シリーズなどは、かなり特徴的で地元に寄り添った地銀らしい住宅ローンになっています。

女性専用サービス

また、武蔵野銀行と提携している株式会社リロクラブが提供する、「Club Off」の様々な特典が付帯サービスとして利用できる、「女性専用住宅ローン むさしのロング・エスコート」も女性専用という点で他の銀行では類を見ないタイプの住宅ローンです。

その他にも子育てをする女性や世帯を応援する「産休・育休特例」では、産休・育休の子ども1人あたり、最長2年間は元金が据え置かれ、利息のみの返済でOKになります。

子育てのため、仕事を休職して収入が減ってしまった場合でも、家計にかかる負担が少なくて済むという内容になっています。この特例を利用できるのは女性だけではなく、男性も「配偶者が産休・育休になった場合」や「自身が育休を取得する場合」に利用することが可能です。

キャッシュバックプラン

もう1つ珍しいのは、住宅ローンのコースの中に「キャッシュバックプラン」が利用できるものがあるということです。自分が支払った住宅ローンの利息のうちのいくらかがキャッシュバックされるので、実質的に従来よりも低い金利で借り入れを行うことが可能になっています。住宅ローンでこのような仕組みを採用している金融機関は、他にはほぼありません。

迷ったら?

このように武蔵野銀行では、たくさんのコース及びオプションが用意されているので、選択肢が多すぎてどれを選べばいいか分からない、という状態に陥ってしまう可能性もあります。その際には店舗・窓口、お電話、インターネットなど、様々なチャネルで問い合わせを行うことができます。

また、土日・祝日にも営業している住宅ローンセンターもありますので、仕事がお休みの日にゆっくりと、住宅ローンに関わる相談を行うことが可能です。

ホームページ上で、ローンシミュレーションも簡単に行えますので、相談窓口と併せて活用することで、適切なローン選びを行うことが可能です。

くらし快適ローン(リフォームローン)

武蔵野銀行が提供するリフォームローンには、一般的なリフォームローンの他に「太陽の恵み・エコリフォームプラン」というローンプランがあります。

このプランは文字通り、太陽光発電システムなど、エコなリフォームを行う場合に利用可能な他、埼玉県で産出された木材を利用してリフォームを行う場合にも利用が可能です。住宅ローンにも「埼玉の家」シリーズがあるように、「埼玉県」への強いこだわりを感じることができます。

また、「武蔵野銀行で給与振込を利用している」「リフォーム工事瑕疵担保責任保険の保健付保証明書を提示する」「太陽光発電システムやエコ関連設備の導入に関する、自治体の補助金決定通知書を提示する」など、いくつかの条件を満たすことで最大1.5%の金利優遇を受けることが可能です。(2016年11月現在)

もちろんエコなリフォームではなく、通常の増改築等の場合でも利用することができ、こちらも条件を満たすことで最大1.5%の金利優遇を受けることが可能です。(2016年11月現在)武蔵野銀行でリフォームローンを利用する場合には、ぜひともあらかじめ設定されている条件を満たした上で利用したいところです。

むさしの空き家活用ローン

近年、空き家の増加が大きな問題になってきており、数々の議論を生み出しています。そんな社会的背景を反映して、武蔵野銀行では空き家を有効活用・再利用するための専用のローンを取り扱っています。

資金使途は、空き家の解体・改築から空き家解体後の土地の造成まで、幅広い用途に利用することが可能です。

リフォームローンと同様に、「武蔵野銀行で給与振込を利用している」「空き家の解体または利活用に関する自治体の補助金決定通知書等を提示する」といった条件を満たすことで、最大1.0%の金利優遇を受けることが可能になっています。

利用に際しては武蔵野銀行の営業エリア内か東京都内に、居住もしくは勤務している等いくつかの条件がありますので、利用を検討されている場合には利用条件を満たしているかどうかをあらかじめ確認しておくようにしましょう。

むさしの不動産担保ローン

不動産を担保に融資を受けるローンは数多くありますが、それらのローンのほとんどは、担保にできる物件が契約者名義のものに限られています。

しかし、むさしの不動産担保ローンでは契約者本人の名義の物件以外にも、家族が所有している物件でも担保として利用することが可能になっているという点で、非常に画期的な不動産担保ローンです。契約者本人の名義に限定しないことで、利用可能な人がぐっと増えることになります。

資金使途は自由ですし、不動産を担保にしていることで最大3億円までの融資が可能と、非常に融通の利くローンだと言えます。担保にしている物件の住宅ローンがまだ残っている段階でも利用できますが、住宅ローンを返済しながら本ローンを利用する場合には、返済が二重になるのであらかじめしっかりとした返済計画を立てておかないと、返済に行き詰ってしまう可能性があるので注意が必要です。