山梨中央銀行の住宅ローン＠審査基準、金利と諸費用など5項目を他行と比較！団信や借り換えについても評価

『自由設計型住宅ローン（山梨中央保証付）』の評価まとめ

山梨中央銀行のメイン商品である『自由設計型住宅ローン（山梨中央保証付※）』とネット銀行を比較して表にします。

（※全国保障付のプランもありますが、保証タイプは審査により決まるため、選ぶことができません。年収制限無しで申込みしやすい山梨中央保証付で比較します）

ネット銀行と項目別に比較することにより、公式サイトをみているだけではわからない特徴をあぶりだします。

「自由設計型住宅ローン」の変動金利はネット銀行に比べかなり高いです。そのうえ金利プランに利用条件が複数ついています。

また、保証料が審査により決まるため目安で資金計画をたてることになります。目安で比較してもネット銀行より割高になっています。

一方、申込条件は年収制限無し、勤続1年以上の指定のみなので、申込みしやすいです。保険では「地銀協がん保障特約付リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険」はがん診断100％保障がついていて、無料なので大変お得です。

各セクションで、具体的な内容を解説していきます。

山梨中央銀行「自由設計型住宅ローン（山梨中央保証付）」 vs ネット銀行 ～ 項目別比較まとめ

比較項目	評価
保証料と手数料
	ネット銀行よりかなり高い（実際の保証料は審査で決まるので見通しがつきづらい） ⇒ 諸費用の詳しい評価
審査：申込条件
	年収制限がなく、勤続1年以上なので申込みしやすい ⇒ 審査と申込条件の詳しい評価
保険：団信と特約
	100%がん保障とリビングニーズがついてる団信が無料。ネット銀行にはない良い点 ⇒ 団信と特約の詳しい評価
一部繰上返済手数料
	インターネットバンキング利用で手数料無料（ネット銀行並み） ⇒ 繰上返済手数料の詳しい評価

山梨中央銀行の住宅ローン一覧

山梨中央銀行では定番の住宅ローンを用意して、誰でも申し込みやすいようにしています。

新規借入・借り換え：両方対応

• 自由設計型住宅ローン：山梨中央銀行のベーシックな住宅ローンで最大1億円の融資も可能
• 女性専用「リプレ住宅ローン」：女性のみが申込み可能な特典付き住宅ローン
• 証券化住宅ローン（フラット35）：住宅金融支援機構を活用した住宅ローン

借り換え専用

• 借り換え専用無担保住宅ローン：無担保で最大1,000万円の借入ができる

 

『自由設計型住宅ローン（山梨中央保証付）』新規借入の場合

幅広い資金使途に対応している 返済方法が3種類あって柔軟に対応できる 団体信用生命保険が4種類あり保障も手厚い

• 対応範囲： 新規・借換
• 融資額：30万円以上2億円以内（10万円単位）
• 借入年数：35年以内（1年単位）

審査と申込み条件

用途

年齢

満20歳以上満66歳未満の方で、完済時年齢が満80歳未満の方

収入

安定かつ継続的な収入があり、かつ下記の勤続（営業）年数に当てはまる方

勤続・営業年数の条件

種類	勤続（営業）年数
給与所得者	1年以上
法人役員・自営者	3年以上

地域制限

山梨中央銀行の営業エリア内に限られます。営業エリアは下記のとおりです。

その他

山梨中央銀行で住宅ローンを契約するには以下の条件も満たす必要があります。

• 山梨中央銀行所定の団体信用生命保険に加入できる方
• 山梨中央銀行・山梨中央保証株式会社所定の審査に通る方

金利と返済方法

金利の概要

山梨中央銀行の『自由設計型住宅ローン』には変動金利型と固定金利型の2つの金利タイプが用意されています。

いずれの金利タイプも申込時点の金利ではなく、融資実行時点の金利が適用されます。

変動金利型

変動金利型とは借入期間中に金利の見直しが行われる金利タイプです。年2回（毎年4月1日と10月1日）に山梨中央銀行の住宅ローン基準金利に従って金利の見直しを行い、新金利を7月・翌年1月の約定返済分から適用します。

変動金利型の返済額は5年ごとに見直されます。また新返済額は旧返済額の1.25倍を上限として調整されます。最終返済日が到来しても未返済残高がある場合は、原則として最終返済日に一括返済することになります。

変動金利型の適用中は約定返済日に固定金利型へ変更することもできます。ただし、変更時には別途手数料が発生するので注意してください。

固定金利型

固定金利型は金利の見直しが行われない金利タイプです。固定金利期間は3年、5年、10年の3種類から選べます。固定金利期間終了後、新たに金利タイプを選択する際に金利の見直しが行われます。

固定金利型の返済額も固定金利期間終了後に見直しがされます。なお、この場合は上限なく返済額の見直しが適用されることになります。

なお、固定特約期間終了まで金利タイプの変更を行うことはできません。ただし、終了後は自動的に変動金利タイプに移行しますが、もう一度、固定金利特約型を契約することも可能です。

返済方法

返済方法は元利均等返済方式と元金均等返済方式、ステージ返済方式の3種類があります。それぞれの返済方法は以下のとおりです。

返済方法の一覧

元利均等返済方式	最終返済日まで返済額を一定にする方法
元金均等返済方式	最初の返済額が高く、徐々に返済額が減少する方法
ステージ返済方式	ステージを設けて返済額を設定する方法

手数料と保証料

保証タイプは「山梨中央保証付」と「全国保証付」の2種類があり、審査によりどちらの保証になるか決まります。

所定の保証料（審査により決定）を支払う必要があります。保証料の支払方法には融資時に一括払いする方法と、金利に上乗せする方法の2つがあり選択できます。

公式サイトでは保証料の具体的な金額がわからないので電話で問合せてみました。下限から上限の幅が大きく、その差は5倍ほどになります。だいたいの目安は中間程度と考えると良いそうです。

山梨中央保証付：3,000万円30年で借りた場合

保証会社手数料	44,000円（税込）
一括払い	288,000円～1440,000円（中間は864,000円）
金利上乗せ	0.1％～0.5％（中間は0.3％）

繰上返済手数料

一部繰上返済はインターネットバンキングで行うと手数料は無料となります。

窓口での繰上返済手数料の一覧

一部繰上返済手数料（変動金利）	11,000円
一部繰上返済手数料（固定金利）	22,000円
全額繰上返済手数料（変動金利）	33,000円
全額繰上返済手数料（固定金利）	44,000円

※税込

その他の事務手数料

山梨中央銀行の住宅ローンを利用する場合は下記のような事務手数料が発生します。

金利タイプ変更手数料	5,500円
住宅ローン条件変更手数料	11,000円

※税込

 

保険について

団体信用生命保険

自由設計型住宅ローンを契約するためには団体信用生命保険に加入しなければなりません。山梨中央銀行では5つの団体信用生命保険が用意されています。

団体信用生命保険と特約の種類

保険種別	金利上乗せ率
地銀協団体信用生命保険	無料
地銀協がん保障特約付リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険	無料
失業保障付団体信用生命保険	＋0.1％
がん保障特約付団体信用生命保険	＋0.2％
3大疾病＋5つの重度慢性疾患保障	＋0.3％

地銀協団体信用生命保険

地銀協団体信用生命保険は加入者に万が一、死亡や所定の高度障害状態になった場合に死亡保険金・高度障害保険金が支払われます。

それにより家族・遺族は住宅ローンの返済が不要になります。なお、保険料は山梨中央銀行が負担することになります。

地銀協がん保障特約付リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険

上記の団信に加え、がん診断時や余命半年宣告でローン残高が0円になります。こちらも銀行負担で利用できるので大変お得です。

失業保障付団体信用生命保険

失業保障付団体信用生命保険は『団体信用生命保険』の保障内容に加えて、加入者が非自発的失業状態（リストラや倒産による失業）となって、免責期間1か月を超えて再就職できない際にローン返済額を1回あたり6か月分（通算36か月分）保障する保険です。こちらの保険は加入者が保険料を負担します。

がん保障特約付団体信用生命保険

がん保障特約付団体信用生命保険は『失業保障付団体信用生命保険』の保障内容に加えて、加入者が「がん」になった場合にも住宅ローン債務に保険金が充当されます。

これにより以降の返済負担はなくなります。こちらの保険も加入者が保険料を負担することになります。

3大疾病＋5つの重度慢性疾患保障

3大疾病＋5つの重度慢性疾患保障は『がん保障特約付団体信用生命保険』に加えて、加入者が「脳卒中」や「急性心筋梗塞」になった場合にも住宅ローン債務が0円になります。

また、5つの重度慢性疾患（高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎）になった場合にも負債がなくなります。こちらの保険料も加入者が負担します。

住宅ローン専用火災保険

山梨中央銀行で住宅ローンを組む場合は何かしらの火災保険を付保しなければなりません。山梨中央銀行では契約者に向けて専用の長期火災保険を提供しています。

金融機関団体扱・集団扱による割引が適用されます。なお、火災保険料は契約者が負担しなければなりません。

担保と保証人

山梨中央銀行が融資対象物件（建物・土地）に対して原則として第1順位となる抵当権を設定します。

また、担保となる建物には火災保険を付保しなければなりません。これらに係る担保設定費用や火災保険料は契約者が負担します。

保証人は山梨中央銀行または山梨中央保証株式会社が必要とした場合に用意しなければなりません。

融資までの流れ

相談 ⇒ 仮申込み ⇒ 正式申込み ⇒ 審査 ⇒ 契約手続き ⇒ 融資実行

申込み前のチェックポイント

• 山梨中央銀行では申込方法としてインターネットやFAX、店舗窓口を用意しています。店舗に行かなくても自宅などから申込みできるので、自分に合っている方法を選ぶといいでしょう。
• 新規申込時には本人確認書類（運転免許証など）や、所得証明書類（源泉徴収票・確定申告書など）、物件関連書類（売買契約書など）が必要になります。あらかじめ用意しておくとその後の手続きが円滑になります。
• 住宅ローン契約では物件の購入価格だけでなく、諸費用や税金などが必要になります。これらのお金も踏まえたうえで資金計画を立てたほうがいいでしょう。
• ウェブサイト上で借入金額や借入プランなどから月々の返済額を試算できます。資金計画を立てる際には、こうしたシミュレーションサービスを活用すると便利です。

その他サービス

分割融資

融資方法には全額融資（一括融資）と分割融資のいずれかから選ぶことができます。分割融資の場合は資金が必要な時にお金を受け取れるメリットがあります。

なお、分割融資を希望する場合は窓口での相談が必要になります。

親子連帯債務

親子二世代にわたって住宅ローンを契約する方法です。親子連帯債務で契約する場合は以下の条件を満たさなければなりません。

• 親の年齢が満76歳未満の方
• 子の年齢が満20歳以上満66歳未満で、完済時年齢が満80歳未満の方
• 勤続年数を満たし、安定した収入を継続して得られている方
• 山梨中央銀行所定の団体信用生命保険に加入できる方（子のみ）

夫婦連帯債務

夫婦で協力して住宅ローンを返済する方法です。夫婦連帯債務の場合は夫婦ともに申込み条件を満たしておく必要があります。

お問い合わせ方法

山梨中央銀行の住宅ローンについて気になる点があれば、以下の方法で確認を取れます。

1. ローンスクエア窓口
2. 店舗窓口
3. インターネット
4. 電話窓口

ローンスクエア窓口

ローンスクエアは平日夕方や土日でも各種ローンを相談できる専用窓口です。ローンスクエアでは住宅ローンの正式申込みも可能です。店舗は山梨県、東京都、神奈川県に開設しています。

店舗窓口

山梨中央銀行の店舗窓口でも住宅ローンの相談が可能になっています。また予約制ではありますが、毎週木曜日の夕方に住宅ローンなどを含めた「なんでも相談会」も実施しています。

インターネット

住宅ローンなどの個人ローンについてはインターネット上から相談も可能になっています。相談内容を送ると、担当店舗が電話にて相談してくれます。待ち時間なく相談できるのが利点です。

電話窓口

専用の電話窓口を設置しており、そこで専門スタッフが住宅ローンの相談に乗ってくれます。平日9時～17時まで営業しているので、時間を見つけて相談しやすくなっています。
 

公式サイトはこちら
 

 

『自由設計型住宅ローン』借り換えの場合

山梨中央銀行の『自由設計型住宅ローン』は借換借入にも対応しているプランです。借換とはすでに住宅ローン契約をしている人が、他の住宅ローンに変更することを言います。新規借入とは以下の点で異なります。

審査と申込条件

新規借入と同様で最大1億円、最長35年間の融資が可能です。ただし借換対象の住宅ローン借入期間によって融資期間が制限されます。その他の条件は基本的に新規借入と同じです。

必要書類

借換借入では「既存住宅ローンの償還・返済予定表」と「既存住宅ローンの残高証明書・返済通帳」の提出も必要になります。

本人確認書類、所得証明書類などに加えてこれらの書類も用意します。

申込み時のチェックポイント

借換の結果によっては最終的な総返済額に大きな差が生まれることもあります。

店頭窓口やローンスクエアなどで試算してみて、メリットがある場合には借換借入をしてみるといいでしょう。

 

その他の住宅ローン

山梨中央銀行ではその他にも以下のようなプランも用意しています。

女性専用「リプレ住宅ローン」

山梨中央銀行が提供する女性専用の住宅ローンとして『リプレ住宅ローン』があります。こちらは女性単独で申し込むことが条件になっています。

こちらのプランでは最大3,000万円、最長35年の融資が受けられます。また無料で「がん保障特約付団体信用生命保険」に加入できるほか、出産・育休時にステージ返済へ切り替えもできます。

証券化住宅ローン（フラット35）

住宅金融支援機構を活用したプランとして『証券化住宅ローン』があります。こちらは住宅金融支援機構では「フラット35」と呼ばれているローンで、申込者の住宅ローンを証券化してそれを資金源とする仕組みです。

証券化住宅ローンでは最大8,000万円、最長35年の融資を組むことができます。

また金利タイプは固定金利型のみになっています。なお、申し込むには住宅金融支援機構が提示する条件を満たさなければなりません。

借り換え専用無担保住宅ローン

『自由設計型住宅ローン』でも借換は可能ですが有担保になっています。こちらのプランでは無担保で借換借入ができるので、担保設定費用などが不要になっています。

最大1,000万円まで、最長15年間の融資を受けられます。

金利プランは固定金利型となっており、固定金利期間終了後には変動金利型に移行します。なお、担保は不要ですが保証会社の保証は必要です。

リフォームローン

建物の増改築やエクステリア、インテリアの新設・修理・改装資金として利用できるプランです。システムキッチンやユニットバスなどの住宅関連設備にも利用できます。

最大1,000万円、最長15年で融資が受けられ、変動金利型または固定金利型から選択が可能になっています。担保は不要ですが、保証会社の保証は必要になっています。

無担保住宅ローン

自宅の新築・購入資金、住宅関連設備資金、諸費用などに利用できるプランです。無担保で借入できますが、前年度年収が400万円以上あることが必要になります。

無担保住宅ローンでは住宅本体資金として最大1,000万円、諸費用として最大500万円の融資が受けられます。

また、融資期間は最長15年間となっています。金利タイプは変動金利型のみで、保証会社の利用が必要です。

 

住宅ローン付随サービス

山梨中央銀行で住宅ローンを契約すると以下のような付随サービスを利用することもできます。

• 山梨中銀ダイレクト：山梨中央銀行が提供しているインターネットバンキングサービスで、残高照会や入出金照会などが可能です
• 山梨ちゅうぎんトクトク倶楽部：ステージに応じてATM手数料の割引などの特典が受けられます
• JiMOCA：山梨中央銀行が提供しているクレジットカードサービスで、ポイント特典があります