三井住友信託銀行リバースモーゲージ「不動産活用ローン」
利用条件
利用資格
三井住友信託銀行リバースモーゲージ「不動産活用ローン」は以下の条件を全て満たす場合に利用が可能です。
- 初回借り入れ時の年齢が55歳以上の方
- 担保不動産に三井住友信託銀行を第1順位とする根抵当権(もしくは抵当権)の設定ができる方
- 原則として、自宅として利用している不動産に1人暮らしまたは夫婦での2人暮らしで、他に子供や孫等の同居人がいらっしゃらない方
- 三井住友信託銀行で遺言信託の利用ができる方
年齢の条件が「55歳以上」となっています。大手銀行が取り扱うリバースモーゲージの利用条件は、60歳以上からとなっているところも多く、55歳から利用を開始できるというのは魅力の1つです。
また、原則として担保として利用できるのは、自宅として利用している不動産になりますが、現在自宅に居住していない場合でも窓口に相談することで、リバースモーゲージの利用が可能になる場合があります。資金調達の可能性が広がるという点では非常にありがたいポイントです。
なお、利払型を利用される場合には、上記の条件に「公的年金等の安定した収入のある方」という条件が付加されます。
融資資金の使途
融資資金の使途は原則として自由ですが、事業性資金や投機性資金として利用することはできません。利払型を利用する場合には、借り入れ時に資金使途を確認して、三井住友信託銀行が適当と認めた場合に限られます。
利用可能地域
担保不動産として利用できるのは以下の条件を満たす不動産に限られます。
- 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県にある不動産
- 三井住友信託銀行所定の評価により、評価額が原則4,000万円以上の不動産
以上の条件に伴い、不動産活用ローン(リバースモーゲージ)を取り扱っている店舗も、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県の店舗に限られます。一戸建てしか担保不動産として利用できないリバースモーゲージも多い中で、マンションでも担保として利用でますが、三大都市圏周辺にお住いの場合しか利用できない点には注意が必要です。
選べるプラン
三井住友信託銀行の不動産活用ローン(リバースモーゲージ)は下記の複数のプランから選ぶことが可能になっています。
利払型
借り入れは一括か随時かで行い、毎月利息分の返済のみを行っていくタイプです。まとまった資金を一括で借り入れられるので、手持ちの金融資産を取り崩す必要がありません。ただし、満80歳以上で借り入れを行った場合には、契約以降任意の日に1回のみ借り入れを行うことができます。契約年齢に応じて借入方法が異なる点には注意が必要です。
また、毎月利息を支払うため、借り入れ残高が増えていくことを防ぐことができます。老後に備えて住み替えやリフォームを検討しており、まとまった資金を必要としている場合などに有効活用することができます。
年1回一定額引出型
64歳まではローンカードを用いて随時引き出しを行うことが可能です。65歳~79歳の間は毎年1回一定額を借り入れることができ、80歳以降は新たな借り入れを行うことはできません。
65歳~79歳の間の借り入れに関しては、「通期定額型」と「初回増額型」の2つの借り入れ方式から選択する形になります。
- 通気定額型
- 初回増額型
通気定額型
通期定額型では、初回の借り入れ時から最終回の借り入れ時まで、毎回定額の借り入れ金を受け取ることができます。
初回増額型
初回増額型では、初回の借り入れ時のみ三井住友信託銀行所定の方法で借入金額を決定し、2回目の借り入れ以降は最終回の借り入れ時まで、定額の借り入れ金を受け取ることが可能です。ただし利用に際しては、資金の使い道が利用使途に則ったものであることを示すために、使い道が確認できる資料を提出する必要があります。
趣味の活動を行ったり旅行に行ったりするために、毎年定期的にお金が必要になる場合などに検討すべき利用プランです。
ただし、返済は原則として契約者の方が亡くなった時に行われるため、80歳以降は借り入れができないにも関わらず、利息だけが増えていってしまうという点には留意しておく必要があります。
枠内引出自由型
一般的なカードローンと同じく、限度額の範囲内であれば繰り返し利用が可能なプランです。こちらも年1回一定額引出型と同じく、80歳以降は借り入れを行うことはできません。
借入限度額
借入限度額に関しては、利用プランに応じて設定方法が異なります。
利払型
三井住友信託銀行所定の評価により決定された、担保不動産の評価額の50%以内で10万円単位で設定されます。担保不動産に三井住友信託銀行を第1順位とする根抵当権(もしくは抵当権)を設定する必要があります。
年1回一定額引出型、枠内引出自由型
担保不動産の評価額に応じて貸越極度額が決定され、貸越極度額の120%以上の根抵当権極度額を設定する必要があります。
設定した根抵当権極度額は、取引期間中に変更になる可能性があり、その場合には契約者自身で変更登記を行う必要があり、変更登記費用も契約者が負担しなければなりません。
また、ローンカードの利用がある場合には、担保不動産の評価額に応じてローンカードの利用限度額も個別に設定されます。
借入金利
全てのプランで「短期プライムレート+1.5%」の変動金利となります。(2016年11月現在)
年1回一定額引出型と枠内引出自由型では、毎年2・5・8・11月の決算日現在の 短期プライムレートを、翌日以降次回決算日まで適用します。
利払型では、毎年4月1日及び10月1日を基準日とし、変更後の借入利率の開始日は6月(12月)の利息支払日とし、7月(翌年1月)利息支払分から新しい利率での支払いを行うことになります。
返済
利用期間
いずれのプランでも、原則借入人(契約者)の方が亡くなられるまでが利用期間となります。
返済期限
原則として以下の場合が返済期限として定められています。
- 契約者の方がお亡くなりになられた場合
- 転居などにより担保不動産を売却される場合
ただし、年1回一定額引出型と枠内引出自由型に関しては、随時手元の資金による返済が可能ですし、繰上返済手数料も無料です。資金に余裕のある時にうまく繰上返済を行っていくことで、最終的な負担を減らすことが可能です。
契約者死亡の場合は?
契約者の方が亡くなられた場合でも、同居されている配偶者の方がいらっしゃる場合には、担保不動産の売却には3年間の猶予が設けられています。配偶者の方はその期間で、新しい住居を確保して移り住む必要があります。
契約者の方が亡くなると、すぐに担保不動産の売却手続きに移らなければならないリバースモーゲージもある中で、3年間という猶予が設けられているのは、配偶者の方にとっても安心な制度になっています。
保証や法定相続人
保証
保証人や保証会社は原則として不要です。
担保
借入対象物件に対して、貸越極度額の120%以上の金額で、三井住友信託銀行を第一順位とする根抵当権を設定します。また、この金額は取引期間中に変更になる可能性がありますが、その場合は契約者が変更登記を行わなければならず、変更登記費用も契約者負担になります。
各種手数料
遺言信託にかかる手数料、登記関連費用、印紙代などの手数料は契約者負担になります。
法定相続人
契約するにあたり、法定相続人予定者の方には、商品内容の説明時に同席いただかなければならない可能性があります。また、契約内容などについて同意した上で、「確認書」を提出する必要があります。
その他の住宅関連のローン
三井住友信託銀行では、 不動産活用ローン(リバースモーゲージ)の他にも住宅関連のローンを取り扱っています。それらを簡単にご紹介していきます。
住宅ローン
三井住友信託銀行の住宅ローンは、利用者にメリットのある特徴がたくさん備わっています。
豊富なプラン設定
住宅ローンには固定金利や変動金利といった様々なプランが存在します。もちろんそれらの中から最も自分たちに適していると思う金利プランを選択するわけですが、返済し始めはできれば低金利で返済を行っていって、将来的にまとまったお金ができた時には金利を切り替えていきたい、といったように、異なった金利プランをミックスして利用したいとお思いの人も多いのではないでしょうか。
三井住友信託銀行にはそんな思いに応える、「ワンライティングミックスローン」というローンプランがあります。個人個人が抱える事情に応じて2つの金利プランを組み合わせて利用することが可能なので、子供の成長に伴う家庭の支出の増減に応じるような形で、金利プランを途中から変更することが可能です。
途中で金利プランを切り替えることになるので、通常の場合だと書類の量が増えたり、抵当権の設定費用が余分にかかることになりますが、 ワンライティングミックスローンではそういった心配もなく、通常の住宅ローンを利用する場合と同じ手続きで利用することができます。
3種類以上の金利プランを組み合わせることはできませんが、利用者の気持ちをくみ取った画期的なプランになっています。
女性専用サービスも
女性の方にとって嬉しいプランとしては女性専用サービス「エグゼリーナ」というものがあります。住宅ローン「リレープランフレックス」に付随する女性専用のサービスですが、働く女性の味方として嬉しいサービスがいくつも付随しています。
まず1つ目は、借入金額・借入期間が1,000万円以上・10年間以上の場合にはメットライフ生命の「ローン返済支援特約付新医療保障保険(団体型)」に加入できるという点です。万が一病気やケガで入院するような事態になっても、入院初日から1日あたり1,000円の保障を受けることが可能です。入院が長期に亘っても、保険で月3万円分は保障されると思うと安心です。
また、出産後6か月以内に申し出れば、申し出た日から1年間の間は適用金利から金利の引き下げが利用できます。出産後で収入面で不安がある場合も多いと思うので、嬉しいサービスです。(2016年11月現在)
ペアローンで保証料の節約
夫婦または親子で住宅ローンの申し込みを行った場合は、通常2件分必要な保証取扱手数料の負担が1件で済みます。保証取扱手数料は1件で32,400円(税込)とそれなりにかかるものなので、1件分無料で行ってくれるというのは見逃せません。
この他にも八大疾病保障特約など、定番のプランももちろん用意されており、どのような方でも自分に合ったプランを選ぶことが可能になっています。
土日相談もできる
三井住友信託銀行の窓口では、住宅ローンに関する相談も受け付けていますので、自分一人では決めきれないという場合でも、相談しながら最適なプランを選ぶことが可能です。店舗によっては平日以外に営業しているところもあるので、平日がお仕事の方でも休みの日にゆっくり相談をすることが可能です。
リフォームローン
三井住友信託銀行では、リフォームローンでもワンライティングミックスローン、女性専用サービス「エグゼリーナ」を利用することが可能です。大規模修繕や増改築など、自宅のリフォーム全般に利用することができます。
また、キッチンや寝室などのリフォームや太陽光発電設備等の導入には、グループ会社である三井住友トラスト・パナソニックファイナンスのリフォームローンを利用することも可能です。最大2,000万円までの借り入れを行うことができ、1,000万円までは無担保で融資を受けることができます。保証料や融資手数料も必要ありません。
利用条件によって三井住友信託銀行か、三井住友トラスト・パナソニックファイナンスどちらのローンを利用した方がいいかは異なってきますが、選択肢が複数用意されているというのはありがたいポイントです。
アパートローン
アパート・マンションなどの賃貸用不動産の建築・購入、増改築等に利用できるのがアパートローンです。20歳以上であれば借り入れることができ、借入金額は3億円以内で、かなり大がかりな資金調達も可能になっています。
借入期間は35年以内ですが、建物の法定耐用年数がそれ以下の場合には法定耐用年数の期間しか借り入れを行うことができませんので、注意が必要です。
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