今加入している保険は本当にこのままで大丈夫ですか? 結婚や出産、子どもの成長などライフスタイルに変化があったり、毎月の保険料の支払いを負担に感じていたりしたら、保険の見直しを検討してみましょう。
今の保険の中身をよく確認し、本当に必要な保障額かどうかを確認すれば最適な保険が見えてきます。
<ステップ1>今の保険を書き出して整理しよう
いざ保険を見直そうと思ったら、まずは保険証券をチェックし、今現在どんな保険にいくら入っているのかよく見てみましょう。その際、死亡保障と医療保障に分けて書き出してみると整理しやすいです。
死亡保障の整理
保険証券の中から、保険金の金額と保険期間を探して図表1のように書き出します。このとき事故や災害で死亡した場合のみに加算される特約の金額は除きます。病気・事故に関わらず亡くなったときに遺族が必ず受け取れる金額を把握するためです。
複数の保険に加入している場合は、すべて書き出して自分の死亡保障の合計金額を把握します。
図表1 今加入している保険の死亡保障を書き出してみよう
保険の種類 | 保険料 | 保障期間 | 死亡保険金 |
---|---|---|---|
かもめ生命 定期付終身保険 |
0000円 0000円 0000円 |
終身 10年(平成35年まで) 10年(平成35年まで) |
終身保険 300万円 定期保険特約 2,200万円 3大疾病特約 200万円 |
ひばり生命 | 0000円 | 終身 | 終身保険 300万円 |
合計 3,000万円 |
医療保障の整理
医療保障の内容も同様に、保険証券を見ながら現在の保障内容を書き出します。医療保障のチェックポイントは、入院1日あたりの給付金額、保障期間、1入院あたりの限度(60日など)と通算日数、そして入院何日目から保障されるかです。
そのほか入院・手術以外の保障や高度先進医療に対応しているかなども備考として整理すると分かりやすいです。
図表2 今加入している保険の医療保障を書き出してみよう
保険の種類 | 保険料 | 入院1日あたりの給付額 | 保障期間 | 給付日数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
かもめ生命 定期付終身保険医療特約 |
0000円 | 5,000円 | 10年(平成35年まで) | 1入院60日 通算1,000日まで |
高度先進医療に対応 入院1日目から |
すずめ生命 医療保険 |
0000円 | 5,000円 | 終身 | 1入院60日 通算800日まで |
入院5日目から |
<ステップ2>本来の必要保障額との差を知ろう
死亡保障はその目的をよく考え、金額に過不足がないかを確認します。具体的には、遺族の生活保障、子どもの教育資金、老後の生活資金など、それぞれの目的に最適な保障額になっているかどうかです。
遺族の生活保障であれば、自分に万が一のことがあったとき、家族、とくに子どもが独立するまで経済的に困らない額か、逆に必要以上に保障が大きくないかをチェックします。
図表3はライフスタイル別の保障額の目安です。現在の自分の保障額とくらべてみましょう。より正確には、自分の死後家族の生活に必要な金額を足し上げたものから、年金や配偶者の収入など自分の死後に見込める収入と現在の貯蓄を差し引いて、足りない分を必要保障額とします。(参考:「死亡保障の必要な金額は人それぞれ」)
医療保障は1日あたりの入院給付金の額に加えて、保障期間もチェック。保障期間が一生涯の「終身型」か、一定期間の「定期型」か確認しましょう。
自営業や自由業の人は、会社員や公務員に比べて公的医療保険の保障が薄く、入院中は収入が大幅に減ってしまうケースも多いので、会社員や公務員に比べ1日あたりの入院給付額は多めに見積もるべきです。
入院・手術以外の保障もさまざまな種類がありますが、手厚くするほど保険料が高くなりますから、がん家系だからがんになったときの保障は外せない、いざとなっても貯蓄でまかなえるものは省く、など優先順位をつけて見直していきましょう。
図表3 ライフスタイル別必要保障額の簡易目安
ライフスタイル | 夫か妻か | 職業 | 妻の働き方 | 住居形態 | 死亡保障の 目安 |
医療保障の 目安 (入院1日あたり) |
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シングル | – | 会社員・公務員 自営業・自由業 |
- | 賃貸・持ち家 賃貸・持ち家 |
300万~ 500万円 |
5000円 |
既婚・ 子どもなし |
– | 会社員・公務員 自営業・自由業 |
- | 賃貸・持ち家 賃貸・持ち家 |
1000万~ 2000万円 1500万~ 2500万円 |
5000円 1万円 |
既婚・子どもあり | 夫 | 会社員・公務員 | 専業主婦・ | 持ち家 | 2000万~ 3000万円★ |
5000円~ 1万円 |
パート | 賃貸 | 3000万~ 4000万円★ |
||||
フルタイム | 持ち家 | 1500万~ 2500万円★ |
||||
勤務 | 賃貸 | 2500万~ 3500万円★ |
||||
自営業・自由業 | 専業主婦・ | 持ち家 | 3000万~ 4000万円★ |
1万~ 1万5000円 |
||
パート | 賃貸 | 4000万~ 5000万円★ |
||||
フルタイム | 持ち家 | 2000万~ 3000万円★ |
||||
勤務 | 賃貸 | 3000万~ 4000万円★ |
||||
妻 | フルタイム勤務 | ― | 持ち家・賃貸 | 1000万~ 2000万円☆ |
5000~ 1万円 |
|
専業主婦 | ― | 持ち家・賃貸 | 500万~ 1000万円☆ |
|||
・パート |
※「既婚・子どもあり」は子どもが1人の場合の目安額。
1人増えるごとに年齢・進路に応じて★500万~1500万円プラス、☆500万円プラス。
<ステップ4>増減額・解約・新規加入の手続きをしよう
現在加入している保険で保障が少なかった人は、定期保険や特約で死亡保障を上乗せしたり、新しい保険に追加加入します。保障額が多すぎる人は、今の保険を減額したり、複数加入している保険のうち優先順位の低いものを解約することで、月々支払う保険料を削減することができます。
ただし、昔加入した貯蓄性の高い保険商品の中には予定利率が比較的高い「お宝保険」もありますので、安易に解約せずきちんと内容を確認しましょう。
また今の保険を解約して新しい保険に入り直す場合は、無保険の期間を作らないために、新しい保険に加入して保障期間がスタートしてから、古い保険を解約することが鉄則です。