車の整備2
車検の時期になるとどこの車検業者を選ぶか迷いますね。安い業者でする方もいらっしゃれば、安心感のあるディーラーを選ぶ方もいらっしゃるでしょう。

それではどのような基準で車検の業者を選べばよいのでしょうか。またそれぞれのメリット、デメリットとともに選び方をご紹介します。

 

車検業者とその特徴 ~メリットデメリットで比較して決める

まずは車検業者の特徴を知らないと選びようがないので、特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

 

安心をとるなら【ディーラー】

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価格よりも安心感を求めている場合、ディーラーで車検依頼することが多いです。

 

ディーラーの車検相場

金額面の主な内容ですが、自賠責保険料、重量税、印紙代などの法定費用は国で定められているので、どの車検を受けても変わりません。逆にいえばこの料金は必ず必要です。

他のガソリンスタンドや整備工場などと異なってくるのは、エンジンオイル、フィルター、バッテリーなどの必要部分の交換と、その交換や整備に必要な工賃です。

ディーラーで車検をする場合は上記の法定費用に、どれだけ交換や整備をするかにもよりますが、5万~10万円といったところでしょう。

 

点検後の説明

点検が終わった後、交換や整備が必要な場所を説明してくれるので、内容をよく聞いて納得してから決めるようにしてください。

もし、よく理解できないようでしたら、その場で決める必要はありません。

 

ディーラーのメリット

ディーラーを利用するメリットは大きく三つあります。

  • 細かく相談できる
  • 他の業者で対応できない車でもOK
  • アフターケアが手厚い

ディーラーでの大きなメリットは、長距離乗っている、運転していて心配な点があるなど相談したい人にとっては最も安心できる業者でしょう。

またハイブリッドなど他の業者では対応できない車もあります。知識やサービスの面でも安心できるのはディーラーですし、場合によってはディーラーでしか修理できないこともあるのです。

整備するのも今乗っている車のメーカーの専門でやっているプロが見るので安心です。

車検の時に自宅で待っていれば営業マンが持って行ってくれて、車検が終わったら持ってきてくれることもあります。

また車検の時だけでなく、アフターケアがしっかりしているのもディーラーといえます。それぞれの会社によってもアフターケアのプランが容易されています。

 

スピードなら【車検専門店】

車検専門
車検の整備だけに特化した車検専門店というものがあります。最近では整備の質を安定させ、料金設定もはっきりと伝えてくれるので安心できるところが多いです。

また余分な交換や、交換をするにしても高いものを使わないので、ディーラーに比べてコストを抑えられることが多くなります。

 

車検専門店のメリット

一番大きなメリットは車検スピードです。車検専門店なので余分なことをししません。そのためコストも時間もおさえられるのです。

 

車検専門店のデメリット

デメリットとしては、「今後のためを考えて部品の交換はしない。」という点でしょう。車検の時に必要なことだけをしてくれるという印象です。

 

こんな人におすすめ

あまり車に知識のない方には向かない可能性がありますが、余分なことはして欲しくないという方にはおすすめです。

 

馴染みの【ガソリンスタンド】

ガソリンスタンド
最近ではよくガソリンスタンドで車検の受付をするようになっています。ガソリンを入れに行くと、車検の文字がかかれた案内やのぼりをよく見るのではないでしょうか。

多くのガソリンスタンドには自社工場があり、ない場合は提携をしている工場で点検や整備などをすることになります。

 

ガソリンスタンドで車検のメリット

ガソリンスタンドのメリットとしては、普段から通っているガソリンスタンドであれば、顔見知りの方がいることもあるのではないでしょうか。他の場所よりも気軽に相談ができることもあるでしょう。

また全国にあるようなガソリンスタンドであれば、金額も一定で安心できますし、早期申し込み割引などキャンペーンが多いのもガソリンスタンドの魅力です。

割引以外にもティッシュプレゼント、洗車無料などのキャンペーンを行っているガソリンスタンドも見かけます。

またWEB上で車検の申し込みを受け付けるなど、便利なことが多いのもガソリンスタンドの魅力でしょう。

 

【カー用品店】タイヤ交換なら負けません

タイヤ交換
車検受付をしているカー用品店で有名なのはイエローハットとオートバックスでしょう。

 

カー用品店で車検のメリット

まず休みがなく、遅くまで営業している店が多く仕事終わりでも車検の申し込みが可能なので利用しやすいです。

またなんといっても大きな魅力は、交換用品や工賃などが他よりも安くなるので車検全体のコストも抑えられます。特にタイヤ交換は他のどこよりも安いでしょう。

 

カー用品店で車検のデメリット

デメリットとしては、これは全店とは言い切れないのですがディーラーに比べるとどうしても整備力がやや落ち、また扱うことのできない車があります。

自社の車であれば、ディーラーにかなわないですし、整備工場にはプロが集まっているという点を比較するとどうしても整備力は劣ると言わざると得ません。

また、前述したディーラーの「営業マンが全部やってくれて自宅で待っていれば車検が終わってしまう」というサービスはカー用品店ではありません。

他にも、車検専門店やディーラーであればその日のうちに車検が終わることが多いのですが、カー用品店は2~3日かかることが多いです。これは指定工場へ移動させるカー用品店が多いからです。

 

【整備工場】技術のレベルが高いところも

車検専門
民間の整備工場は至るところにあり、家族でやっているところから大きな規模のところまであります。

 

整備工場の種類

種別 車検対応
指定工場
認証工場 ×

実は整備工場には指定工場と、認証工場の2種類あります。

点検や整備はどちらでもできるのですが、車検をできるのは指定工場だけです。認証工場で点検をした場合は、点検後に車検場へ移動する必要があります。

 

整備工場で車検のメリットとデメリット

整備工場は他の業者に比べて、安めの設定をしているところが多いです。交換する時のタイヤなどを安く仕入れてくることができることや、人件費をおさえている工場が多いためです。

しかし名前の通ったディーラーやカー用品店と違い整備工場によって、整備技術の差がでます。

整備工場はピンからきりまであるので判断が難しいのですが、技術のレベルが高い工場はディーラーの整備士よりも経験を積んだ整備士がいる場合があります。

技術の高いいつでも頼ることができる整備工場を知っているのであれば、他の業者よりもメリットは多いでしょう。

ちょっとしたことでも融通を利かせることもできる場合があります。例えば早めに車検を終わらせてもらったり、車検後に自宅まで車を届けてくれることもあります。

またハイブリッド車など一部の車に対応していない工場もあるので注意が必要です。

 

業者に依頼しない方法

ドライブ
車検を受けるには、ディーラー、カー販売店、ガソリンスタンド、整備工場などに依頼することが主流なのですが、実は自分で車検を行うことができます。

それはユーザー車検というもので、代行を頼んでユーザー車検をしてもらう業者を頼むケースと2種類あります。

厳密には代行の業者を頼んでいるので、業者に依頼しないとはならないかもしれません。

 

ユーザー車検

自分で車検を受けて合格をするには、多数の書類を陸運局にいって提出する必要があり、保守基準に達していないと合格とならないので、かなりの知識が必要です。

また、24カ月点検の場合、タイヤを取り外したり特別な工具を扱う必要もあります。

他には、知識や技術がない場合でも点検整備だけは業者に頼んで、あとは自分で行うという方法もあります。

点検整備以外は難しくはないですし、ディーラーなどに頼むよりも数万円安くなることがあります。

週末は空いていないので、平日に行くことができて、車に関する知識も技術もある方は、コストが一気に抑えられるのでおすすめです。また点検整備だけを業者に任せるとしても、数万円安くなります。

 

車検代行業者

車検代行業者とは文字通り車検を代わりに受けてきてもらうのです。整備や点検は行わないで、陸運局に車を持って行って検査を受けて帰ってくるという流れになります。

整備や点検は自信があって、陸運局に行く時間がない、平日に休めないという方にはおすすめです。

代行業者は毎日のように陸運局へ行くので、書類の作成や提出などはプロです。しかし整備を行わないので車検に通らないという可能性があります。

整備や点検に自信がある方であれば、コストを抑えることができるので、選択肢の一つにはなるでしょう。

 

良い車検業者を見つけるには

見積りの比較
良い車検業者を見つけるには下記の3つのことがポイントとなります。

  1. 広告に惑わされない
  2. 費用の内容を知る
  3. 見積書を比較する

 

広告に惑わされない

よく格安車検、また5万円から車検可能ですなど色々なキャッチコピーをみることがあるでしょう。しかし実際に見積もりをもらうと、思った以上に高額であったということがよくあります。

 

費用の内容を知る

まず車検をする時に法定費用が必要となります。この点はどこの業者であっても変わりありません。あとは整備や交換、そしてそれらにかかる工賃によって値段が変わります。

またディーラーであれば、今後のことも考え今は必要なくても進めてくることがあります。進められた内容が納得いけば、それは決して高いサービスとは言えないでしょう。

車検はその場だけのものではなく、今後安全に車にのるため、そして今後も点検の時期はあります。しかし納得がいかないまま高い料金を支払う必要はありません。

費用の内容が理解できていると、広告の金額があり得ないかどうか(実際に見積もったらもっと高いなるだろう)など、容易に判断がつくはずです。

 

見積書の比較

すでに心に固く決めている場合以外は、いくつかの業者で見積もりを依頼しましょう。見積もりを持ち帰って、じっくりと比較すると、どの項目が高いか、どの項目が同じなのかがよくわかります。

また車に詳しい人に見てもらっても良いでしょう。

それでは車検業者を選ぶ時に大切な見積書に関してご説明致します。

 

見積書で確認すべきこと

見積書

見積書の提示は必須!

車検を行う業者は見積書の提示を行うことは法律で定められています。点検が終わった段階で見積書をお客様に提出し、内容や金額を納得した上で実際に行う整備内容を決めて、それから整備が始まります。

この見積書がでるまでは、広告などに書かれた金額を鵜呑みにしないことです。しかし見積書を提示されて納得いくようにするには、ある程度見積書にどんなことが書かれているのか知っておく必要があるでしょう。

 

費用の内容

前もって見積書の見方を知っておくと、実際に業者に説明を受けるとき話が入ってきやすいため、判断もしやすいでしょう。実は車検の見積もりは、だいたいどこの業者も大きくは変わりません

大きくわけると、下記の3つの項目となります。

  • 法定費用
  • 整備や点検をする基本料金
  • タイヤなどの交換の代金と交換などにかかる工賃

1番の法定費用はどこの業者でやっても変わりません、これは国が決めているものだからです。法定費用は自賠責保険料、重量税と印紙代となります。

自賠責保険料に関しては、車の重さ、軽か普通自動車かによっても変わってきます。

また重量税は車両の重さに加えて、エコカー減税対象かどうかによっても変わってきます。

金額に差が出るのは2の整備や点検をする基本料金と3の工賃です

 

整備と点検にかかる費用

整備と点検にかかる費用が業者によって大きく変わるので、理解をしておく必要があります。

とりあえず安く済ませたいという方から、これからも長く乗る予定だけど車に詳しくないから安心できるような状態にして欲しいという方もいらっしゃるでしょう。

それぞれ自分の目的に合わせて業者を選ぶ必要があります。必ずどの業者が良いというものはなく、費用が高くても安心できる事を重視する人にとってはそれが必要な費用となります。

相場

業者 車検の相場
整備工場カー用品店ガソリンスタンド 5万円~
ディーラー 7万円~

相場でいえば、整備工場やカー用品店、他にもガソリンスタンドなどが5万円から、ディーラーがもう少し高くて7万円からとなっています。ただ店舗によっても変わりますし、追加整備が必要であればもう少し高くなります。

 

ディーラーオリジナル点検

ディーラーはそれぞれのメーカーの専門家であり、それぞれのメーカーならではオリジナル点検が存在します。またそれぞれのメーカーでのオリジナルメンテナンスプランがあります。

例えばトヨタだと新車購入から初回車検まで入って、割安になるサービスがあります。

 

良質な整備工場に出会えれば

整備工場はもし腕の良い工場をご存知であれば、ディーラーにいる整備士よりも経験豊富な整備士がいる可能性があるため、技術が高くディーラーよりも安くなる可能性があります。

しかし整備工場は数多くあり、整備力にもむらがあるため良い工場を探すのが難しいでしょう。

 

交換費用と工賃

エンジンオイルやエンジンオイルフィルター、ブレーキオイルなど車検時に交換が必要なものがあれば、部品代と工賃が必要になります。

まず業者によって必要な交換品のリストが違ってくるので見積書で確認をするようにしましょう。

しっかりと納得ができるのであれば長く愛車を乗るためと思えるため決して高くはない出費になります。

また同じ交換部品であっても価格は業者や店舗により異なってくるので、見積書を比較すると良いでしょう。

 

まとめ

車検を受ける方法は色々とあり、また店舗によっても価格、必要な交換部品など異なってきます。まずは見積書を出してもらい、比較をすることが大切です。

その際に見積書にはどのようなことが書かれ、どこを比較すれば良いのかを知っておいた方が業者に話をきく時にスムーズに頭に入るでしょう。

また、現在の車の状況も知っておく必要があります。新車で購入してあまり走っていない車と、走行距離が3万キロを超えている車とでは状況が違います。

運転していて心配ごとがあるなどある場合は、把握しておいて車検時に伝える必要があるでしょう。

車検はその場だけでなく、そのあとも安心して運転できるということが目的です。一概にもどの業者が良いとは言い切れないので、しっかりと「自分にあった業者」を選ぶようにしましょう。