貯金01

みなさん、貯金は計画的にできていますか?「収入が低いから…」等を理由に、なかなか貯金が進まない人もいると思います。

今回は、年収400万円でも計画的に貯金できる方法を紹介したいと思います。

 

年収400万円の人って、どれくらいいるの?給料の実態は?

実態調査

まず、年収400万円って高いのでしょうか、低いのでしょうか。実態を見ていきましょう。

 

年収400万の割合は?

国税庁が発表している「民間給与実態研究調査」によると、最も多いのは年収300万円超~400万円以下です。

年収400万円代の人は14%超、年収400万円以上を稼ぐ人は全体の40%しかいません

本調査によると全平均は420万円だそうです。国税局別にみると、平均が400万円を超えているのは、東京・名古屋・大阪だけです。地方では年収400万円は平均以上になるのですね。

年収400万円だと結婚できない、というような意見をよく聞きますが、この結果を見ると見方が変わるかもしれません。

国税庁 民間給与実態統計調査

 

年収400万円の手取り給与は?

給与

では、年収400万円の人は実際どれくらいの手取り給与なのでしょうか。ここでは、月の給与が25万円ボーナスが50万円を2回で、400万円の人を例にとって解説したいと思います。

年収400万円から、社会保険料と税金が引かれる形になります。社会保険料はだいたい年収の12~13%となりますので、今回は50万円とします。

 

税金

税金は、給与から控除をした課税対象所得から課税されます。年収400万円の場合、給与所得控除は134万円になります。

住民税と所得税は、この134万円に社会保険料と基礎控除を足したものが控除額合計になり、課税対象所得の対象額になります。

基礎控除は住民税が33万円、所得税が38万円になりますので、それぞれの課税対象額は、住民税が400-134-33-50=183万円、所得税が400-134-38-50=178万円になります。

ここから課税されるわけです。

 

課税

住民税は課税対象所得より一律10%が課税されますので、年間18.3万円が課税されます。所得税は累進になります。課税対象所得が195万円までは5%なので、年間9.9万円が課税されます。

 

手取りは?

社会保険料が50万円、税金が合わせて28.2万円かかりますので、手取りは321.8万円になります。

保険料、税金は多少変わってきますので、実際は300~330万円くらいになることが多いようです。

月々の場合、月の手取りが20万円ボーナスが40万円くらいになります。この金額をベースに、うまく節約をして50万円貯めていくには、どのようにすればよいでしょうか?

 

3つの節税対策とポイント活用で節約

3つ

では実際に、400万円の人が50万円貯めるためには具体的に何をすればよいのか、代表的な節約術について解説します。

 

節税して手取り収入を増やす

手取りは増えないものだと思っていませんか?実は、わずかではありますが手取りを増やす方法は存在します。

手取りを増やすには、控除を賢く利用することです。

控除は、配偶者控除から地震保険料控除まで実は多くの控除制度があります。この中でも、使いやすい控除を3点紹介します。

利用しやすい3つの控除

  1. 生命保険料控除
  2. 寄付金控除
  3. 個人型確定拠出年金

 

生命保険料控除

生命保険

まずは生命保険料控除です。生命保険料は、1件につき最大4万円(平成23年までに契約した場合は最大5万円)まで控除可能で、最大で年間12万円まで控除可能です。

12万円控除されれば年収400万円の場合、年間1.8万円がかえってきます。

保険は掛け捨てタイプではなく、解約返礼金があるものを選ぶと、貯蓄の代わりにもなります。

流動性が低いことが欠点ではありますが、20~30年スパンで見ると、元本に対し10~20%増えることが多いので、ただ貯金するよりお得かもしれません。

 

寄付金控除(ふるさと納税)

ふるさと納税

次に寄付金控除です。寄付金控除というと、難しく思えるかもしれませんが、要するにふるさと納税ですね。

これはどこかの地方自治体に寄付をすることで、返礼品がもらえるシステムです。納税した分は寄付金という形になり所得税および住民税から還付されます。

具体的な計算金額は省略しますが、年収400万円の場合、約42,000円までのふるさと納税であれば、実質負担が2,000円で各地の返礼品がもらえます。

お米やお肉など各地の特産品がもらえますので、ぜひトライアルしてみてはいかがでしょうか。

総務省 ふるさと納税ポータルサイト

 

個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)

ideco

最後に、個人型確定拠出年金、いわゆるiDeCo(イデコ)を使った貯蓄です。

iDeCoは年金と同じ扱いになりますので、最低でも60歳からしか使うことができません。いわば強制的な貯蓄になります。

かつ、所得税において全額控除の対象になります。企業型確定拠出年金に入っている場合、月2万円まで最大年間24万円の積み立てが可能です。

例えば24万円貯金した場合、1.2万円が還付される計算になります。また、iDeCoは投資信託や株で運用することが多いのですが、ここでの運用益は非課税になりますので、この制度もうまく活用できるといいですね。

当サイトの下記ページではiDeCoのメリット・デメリット、NISA・積立NISAとの併用について解説しています。一緒にご覧ください。

投資で節税♪新年度に始めたいNISA、積立NISA、iDeCoとは?併用のための使い分け方 ~ その2

 

ポイント等を賢く利用する

クレジットカード01

ポイント等をうまく利用して、節約するのも重要なポイントです。

 

クレジットカード

代表的なものだとクレジットカードのポイントがありますよね。

クレジットカードの還元率は0.5%~1.5%くらいになります。平均して1%だとして月に10万円使うとすると、1.2万円の節約になりますね。

 

効率的に使う

クレジットカードを効率的に使うポイントは、ポイント2倍キャンペーン等、キャンペーンをうまく使うことです。

また、1つのカードに集約して使うことで、だんだんと還元率が上がっていくことが多いですね。1つのカードをずっと使いキャンペーン等をうまく利用することで、年間2万円ほど節約が可能です。

 

ここにも使えるクレジットカード

また、意外に知られていませんが、定期代や家賃など、固定費がカード払い可能な場合もあります

家賃が7万円として年間84万円だとすると、それだけで1万円節約できますね。ぜひ、カード払いできないか相談してみましょう。

 

その他のポイント

他にもスーパーやドラッグストアのポイントカードや、ネットショップのポイント等もポイントの貯めどころですね。

あまり多くのポイントカードを持つと、浪費の原因にもなりますが効率よくポイントを貯めたいものです。

 

月単位の支出、週単位の支出にわけて、それぞれに財布を用意する

暦

節約のテクニックとして、財布を月単位の支出、週単位の支出に分けてみるのはいかがでしょうか。

人間は、長期の支出を管理できないものです。

1か月の支出を管理するとなると、つい甘えが出ちゃったり、最初に厳しくしすぎて、途中でパンクしてしまったりしてなかなかうまく管理できない人も多いですよね。

そこで、1か月の支出と、1週間の支出をわけてそれぞれで管理することをおすすめします。

 

月単位の支出

月単位の支出とは、家賃・光熱費・通信費等です。これらは週で分けることが難しく、かつ毎月発生するので、別の管理にするとよいでしょう。

月の手取りが20万円であれば、少なくとも月に10万円までに抑えるとよいですね。

週単位の支出管理における最大のポイントは、週で余ったお金は貯金するということです。

たとえば1,000円余っていても、それは翌週に繰り越してはいけません。1,000円は貯金に回しましょう。1週間を予算内で過ごす癖をつけることが最も大事です。

 

週単位の支出

一方、週単位の支出とは食費や生活費のことです。これに対しては、例えば週1万円なら週1万円で、先に封筒を5つ用意しそれぞれに1万円を入れます。

そして、1週間ごとにその1万円を財布に入れるのです。これをくり返すことで、1週間で1万円までしか使わない癖づけを行うとよいでしょう。

 

交際費はどちらに分別するか

交際費や遊ぶお金については、月単位、週単位、どちらで管理してもよいと思います。たとえば2万円を1か月分としても良いですし、週に5,000円としてもよいでしょう。

遊ぶペースなどでうまく調整しましょう。ただ、月単位で管理するほうが、貯金は貯まりやすい傾向にあります。

 

ボーナスは?

ボーナスについては、先に貯める金額さえ決めておけば、あとで柔軟に設計すればよいと思います。

大きな買い物や予定外の出費もありますし、あまりギチギチに設計してしまうと、柔軟性がないがゆえに計画が破たんしやすくなります。

毎月きちんと貯金できれば、ボーナスはそこまで深く考えなくてよいかもしれません。

 

年間50万円貯金の具体的プラン

札束

では、具体的に年収400万円の人が50万円貯めるプランについて説明します。前提は、先ほどの月の給料25万円ボーナスが50万円×2回、とします。

 

月にこれだけは貯金しよう

3万円

給料が20万円であれば、月に3万円貯金するとよいでしょう。2万円をiDeCo、1万円を貯金で貯めればよいと思います。

そうすることで、iDeCoによる所得税控除の恩恵を最大限受け取ることができるからです。

月3万円貯金するとすれば、支出は17万円です。月の支出を10万円に抑え、週の支出を1万円×5週分用意します。交際費等は月2万円でやりくりしましょう。

1万円は、定期積立預金にすると普通預金よりも金利が高く、お得になります。保険にするとさらに税金からも控除されるため、よりお得になりますね。

 

ボーナスはいくら貯金すればいい?

クレジットカードとお金

では月3万円貯金した場合、ボーナスはいくら貯金すればよいでしょうか。単純計算だと合わせて14万円、1回あたり7万円の貯金をすればよいことになります。

しかし、実はそんなに貯金をする必要はありません。なぜならば控除で還付があるからです。iDeCoを活用することで、1.2万円の還付があります。

さらに、週の支出で用意していたお金は、5週×12か月で60週分あります。

しかしながら、実際の1年は52週しかありません。つまり8万円が年間で浮いてくる計算になります。

控除に週の支出の残り、それにクレジットカードのポイント等を合わせると、年間10万円程度の余裕が生まれます

これは大きいですね。これをすべて貯金にまわしたとすれば、ボーナスからの貯金は1回3万円程度でよくなるのです。

ボーナスを楽しみに働いている人も多いかと思います。ボーナスの利用も計画的に行うべきですが、ここは絞りすぎず有効に使っていくとよいでしょう。

 

まとめ

年間50万円貯めるためには、手取りを増やすこと、ポイントカードをうまく使うこと、そして月の支出と週の支出を分けて管理することが重要です。

しかも、ボーナスで一気に貯金するのではなくコツコツと毎月貯めていくことこそが、貯金のための近道です。制度等をうまく活用しながら、しっかり貯金をして将来に備えていきましょう。

また、シェアリングサービスの発達により、人と共有することで節約したり、自分の隙間時間をお金にするサービスが増えています。

貯金をしつつ、シェアリングサービスで家計にプラスすることも可能になってきました。詳しくは下記ページにて解説していますので参考にしてみてください。

家計を助けるシェア!サラリーマン家庭のためのシェアリングサービス7選